家づくりではいろいろとアイテムを使うと思いますが、「家具から家づくりをする」というのが基本です。
なぜかというと、建築というのは家具から逆算して建物を建てるという歴史があり、造作家具で建物をつくっていくとベストマッチな空間をつくれるからです。
造作家具で特におすすめなのが、一枚板でできたテーブルです。

みなさん、結構な割合で一枚板を買っています。
この自然な感じが、芸術性を感じるというか、日本らしさを感じるというか、多くの人が一枚板のテーブルに憧れをもっているのではないでしょうか。

そこで今回は、一枚板のテーブルにおすすめの樹木5種類を紹介します。
加えて、一枚板を安く手に入れる方法もお伝えするので、家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
一枚板のテーブルにおすすめの樹木1:屋久杉
1つ目は屋久杉です。

屋久杉は奥が深いです。
1000年以上の樹齢があるもので、なおかつ屋久島で採れたものを「屋久杉」と言います。
その半分の500年以下ですと「小杉」と言うのですが、屋久杉は基本、伐採するのは禁止です。
自然に倒木した木を取ってきて加工して、それを市場に流通させるのは昔はありでした。
しかし今はそれも禁止です。
加工もダメです。
昔倒木して加工されたものが今市場に流通しているわけですが、すごくレアで、希少価値が高いです。
ちなみに屋久杉と通常の杉は、樹齢もそうですが、模様が全然違います。
基本的に杉は成長速度が早いので、年輪が結構太いです。
しかし屋久杉は島の環境が悪いということもあり、成長速度がものすごく遅いのです。

全然育ちません。
それでいて結構ボコボコした地面に木が立っているので、なかなかまっすぐ育ちません。

ぐねぐねしながら時間をかけて育ちます。
ですので、年輪が細かいのです。
また、通常の杉に比べ、強度が高いです。
光明、虎杢、縮れ杢、笹杢、孔雀杢、油杢という、独特の柄が出ます。
特に光明、虎杢は、木が縮れて育ったときにしわになったところが光ります。
こういう木目は一枚板を購入する上ではポイントで、同じような木目のきれいさがある樹木として、ブビンガやトチノキがあります。
この辺は「遊戯王のキラカードか?」というくらいキラキラ光ります。

「木の宝石」と言っても過言ではないくらい、ピカピカ光ります。
屋久杉もその限りではなく、光明、虎杢、縮れ杢、笹杢など、こういう独特な模様が入ることによって光ります。

杉は現在流通が制限されているので資産価値がありますし、今後時代が進むにつれて希少価値が上がっていくものだと思うので、屋久杉をおすすめの木としてお伝えさせていただきました。

一枚板のテーブルにおすすめの樹木2:トチノキ
2つ目は、トチノキです。

トチノキは白い木で、これも表面がキラキラ光ります。
しかも最近トチノキがすごく人気で、それこそあと少しで取れなくなるのではないかと言われています。
それだけ太い木がないのです。
価格としては、一枚板のトチノキで少し高めのものですと40万円くらいするかと思いますが、以前はそんなにしませんでした。
今後もっと値上がりする可能性があります。
特徴は屋久杉と全然違います。
屋久杉は時間帯によって色味が変わり、周りが明るいと茶色っぽく見えますが、周りが暗いとオレンジ色っぽくなります。
一方トチノキは本当に純粋な真っ白という感じなので、例えば北欧系のインテリアにも合いやすいと思いますし、使い方によっては和モダン系にも合うかと思います。
屋久杉は個性が強すぎて合いません。
個性が強すぎでもその個性がいいな、資産価値になるなということを考えるのであれば屋久杉は全然ありですが、そうでなければ、基本屋久杉はインテリアに合わないので、使わない方がいいかもしれません。
万人受けするのは、やはりトチノキです。
一枚板のテーブルにおすすめの樹木3:ブビンガ
3つ目はブビンガです。
ブビンガは、奇妙奇天烈な木です。

アフリカを中心とした熱帯地域にある常緑樹で、育つと直径3mくらい、高さ30mにもなるという、とんでもない化け物のような木なのです。
注文住宅2階建てがだいたい7mなので、4階分くらいの高さです。
そしてブビンガは、本当にアジアンな木です。
アジアンテイストの木なので、ぱっと見は室内に合わせにくいなと思うと思います。
ただ、やはりブビンガ自体も取りづらくなっているので、希少価値が上がっています。
それに「これは遊戯王のキラカードか?」というくらい、全面ピカピカ光るのです。

すごく派手です。
このブビンガがなぜいいかというと、レジン加工しているブビンガは、結構室内に合わせやすいからです。

レジン加工というのは、樹脂(プラスチック)を木に流し込んで一枚板のテーブルを形成するという方法です。
一枚板も完璧な木の板で取れればいいですが、割れてしまう可能性もあります。
その割れた木をくっつけるためにレジンをかまします。
「レジンの一枚板」というのが世の中にありますが、このレジンというのは加工が結構難しいのです。
それに、職人さんが意外と少ないです。
レジン加工自体は職人技術で成り立っていますが、その職人さんがどんどんいなくなってきています。
また、レジン加工のテーブルを見ると、「いや、なんか樹脂で固めてるのはちょっとな…」と思う人も多いと思いますし、それだったら本物の一枚板を買いたいという人もいると思います。
ただ、レジン加工してあるブビンガはまだ結構残っていますし、これはインテリアに合わせやすいです。
インテリアとして合いやすく、見た目がきれいで、今後価値も高くなるので、ロストテクノロジーになりつつあります。
単品で見ると「ブビンガはちょっと派手でどうなの?」と思ってしまいますが、レジン加工してあるブビンガは本当にかっこいいです。
おすすめなので探してみてください。
一枚板のテーブルにおすすめの樹木4:ウォールナット
4つ目は普通かなと思いますが、ウォールナットです。

くるみの木で、すごく茶色い木ですが、割と床材でも使われる木です。
硬く、密度がぎゅっと詰まっているため、すごく重たいです。
ですので、テーブルに使うのには非常にいいかと思いますが、地味です。
これは一枚板に常に触れ続けている人や「このフローリングは何の樹種だ」と言い当てられるくらいに樹種のことを理解している人であればわかるのですが、ウォールナットは他の木に比べて木目がありません。
キラキラさもあまりありません。
存在感がなく地味なので、人気がないのです。
ただ、ウォールナットの中にも、クラロウォールナットとバストゥーンウォールナットというものがありますが、こちらは別です。
これらはウォールナット自体をいろいろ接ぎ木して魔改造して、人間が人工的につくったウォールナットです。
クラロウォールナットは、北米に生えている樹齢が若くて太くならないうちのアメリカンブラックウォールナットと欧州産のヨーロピアンウォールナット、これを接ぎ木して育てたものです。

違う種類のウォールナットのハイブリットのようなものがクラロウォールナットですが、この木は拒絶反応を起こすので、あまり大きな木になりません。
加えて変な育ち方をして、まっすぐ育たないということもあり、なかなか希少価値が高いウォールナット材なのです。
それゆえに、高級車の内装材にも使われているというのがクラロウォールナットです。
これを聞くと「金額がすごく高いんでしょ?」と思われると思いますが、実はそんなことはありません。
普通に30〜40万で買えます。
一枚板の中では、そこまで究極に高いわけでもないのです。
それに、こちらの方が木目の柄がきちんと出ているので結構きれいです。

通常のウォールナットよりも味があるので、少しきらびやかなウォールナットを選びたいという方は、クラロウォールナットを選ぶといいと思います。
バストゥーンウォールナットは、クラロウォールナットにイングリッシュウォールナットを継ぎ木してつくられたものです。

こちらも拒絶反応を繰り返しながら育つため、全然育ちません。
ただしその拒絶反応によって木が縮れて、縮れた木が光るのです。

バストゥーンウォールナットはクラロウォールナットよりも光沢があり、全然きれいです。
しかもクラロウォールナットよりも少し明るめです。
ですので、ウォールナットの中でもきらびやかな木を選びたいということであれば、普通のウォールナット→クラロウォールナット→バストゥーンウォールナットという段階を知った上で選んでいただければと思います。

ただ上に行けば行くほど、木の形がいびつになってきます。
一枚板の形も結構いびつになるので、そのいびつさを「美しい」と思えるかどうかがポイントになります。
一枚板のテーブルにおすすめの樹木5:神代木
最後は是非とも知ってもらいたいもので、神代木です。
「神様の時代の木」という意味です。
日本ですと長海山という山がありますが、その山が噴火した時に倒木して、土の中に埋まって化石化した木、それが神代木です。
杉が埋まって化石化したら神代杉。
栗が埋まって化石化したら神代栗。
そのような感じで、埋まった樹種によって名前が変わります。
とにかく、何千年も土の中に埋まっていたというのが神代木です。
それと同じ系列で、海外には「ボグオーク」というのがあります。
これはオーク材、日本で言うとナラ材というのが沼に沈んで何千年も経って引き上げられた木です。
その引き上げられた木がフローリングになったり、一枚板として使われたりします。
ただ、ボグオークはあまり大きさが取れません。
加えて海外から持ってくるため、金額高いです。
ただ日本の鳥海山が噴火して埋まって神代木になった木は日本産なので、そこまで高くありません。
20〜30万円くらいです。
しかも土に埋まっていたので、その土の成分がゆっくり浸透して、木自体がグレーっぽくなったり、白っぽくなったり、真っ黒になったりしています。

「グレーは最強のインテリア」とよく言いますが、グレーっぽさもあるのでインテリアとして合います。

時々真っ白な神代杉など、すごくレアなものが出てきます。
神代栗もすごくレアですが、栗は黒くなりやすいため、本当に真っ黒な一枚板が出ることもあります。
塗装ではなく、自然に白になったり、グレーになったり、黒になったりします。
何千年もかけて、時間を経過してその色味になっているのです。
しかも安いです。
その価値にみんな気づいていないというか、マニアックすぎて使われていないため、金額が安いということだと思います。
これは結構おすすめで、グレーっぽい色味、黒っぽい色味であれば室内のインテリアにも合わせやすいですし、加えて希少価値も高いです。
ですので、神代木はもし採用できるのであれば積極的に採用してもらいたいというくらいの希少価値のある銘木です。
一枚板全体に言えることですが、日本は「崩しの文化」というのがあり、例えば文字で言ったら昔の巻き物の字も崩して書かれています。
着物も、海外のフォーマルなスーツに比べればだいぶ崩されています。
制服も、日本人は崩します。
「カチッとした方がかっこいいじゃん」というのが海外の見方ですが、日本人はネクタイを緩めるのがかっこよく感じるなどといったことがあります。
室内のインテリアもそうです。
カチッとつくりすぎると、どこか冷たい感じがするというか、あまりそこに対しておしゃれさ、日本らしさを感じにくいのです。
一方で、どこか自然的な要素が感じられるものが入っていると、一気に日本らしさ、そこに対しての魅力を感じるわけです。
その魅力を出す最たる例が一枚板です。
これがあることによって、カチッとした空間の中に自然的な要素、崩しの要素が入ってくるので、一気に日本らしさが出て、どことなく和を感じるような雰囲気になります。
おそらくそういうのを感覚的に感じている人たちが、一枚板を選択してインテリアに取り入れているのではないかと思います。
神代系はまさに自然を感じられる例で、屋久杉も超えています。
2000〜3000年前の木をほじくり返してきて、それを加工してテーブルにしているわけです。
しかも屋久杉は、100万円を簡単に超えるテーブルですが、神代系は20〜40万円と比較的リーズナブルに買えます。
これはまだあまり知られていません。
これは一点物ですし、特に神代栗は超真っ黒ですが、それがすごくかっこいいです。
その神代栗自体が本当にないので、手に入れられた人は本当にラッキーだと思います。
一枚板を安く買う方法
全国各地に木材倉庫というのを営んでいる会社さんがあります。
そこに直接問い合わせると、すごく安く買えます。
20万円、高くても40万円くらいで買えます。
銘木であっても100万円を超えてくることはほぼありません。
時々、すごく有名な建築家が以前に持っていた一枚板を出してくれるのですが、そういう建築家はやはりレアな木を持っていて、私は以前ローズウッドを出してもらいました。
ローズウッドはワシントン条約で持ってくるのは禁止になっているのですが、昔持ってきたもので「それどう?」と言われたことがあります。
それでも70万円くらいでした。
普通に考えたら高いと言われるかもしれませんが、一枚板の相場を見ている中では、結構破格だと思います。
これが例えば東京の一等地などでやっている「一枚板の専門ブランド屋さん」のようなものがあるのですが、そういったところで買おうとすると、もう簡単に100万円コースになります。
そういうブランド物ではなく、木材倉庫屋さんに直接電話をすると、とても安く手に入ります。
質も悪くないですし、とてもいいです。
そういう裏技があるので、ぜひ参考にしてみてください。
一枚板のテーブルにおすすめの樹木5選!安く買う方法も解説のまとめ
今回は、一枚板のテーブルにおすすめの樹木を5種類紹介させていただきました。
とっておきの情報をお伝えさせていただいたので、一枚板の購入を検討されている方は、是非参考にしてください。
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