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「ミサワホームで注文住宅を建てて後悔した人はいるのだろうか？」「後悔を未然に防ぐ対策はあるのか？」このようなことでお悩みでしょうか？
今回は、ミサワホームはどんな特長があるハウスメーカーなのか、実際にミサワホームで注文住宅を建てた方はどういった点で後悔しているのか解説します。そのほか、ミサワホームで注文住宅を建てるメリット・デメリット、後悔しない家作りをするためのコツについても紹介します。ミサワホームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ミサワホームとはどんな会社？
まず、ミサワホームとはどのような会社なのか紹介します。
ミサワホームの概要
ミサワホームは日本の木造建築工法や耐震研究の第一人者として知られた東京大学名誉教授・杉山英男氏と、その教え子の1人である三澤千代治氏が創業したハウスメーカーです。
創業当時は戦後で家が少なく、さらにベビーブームであったこともあり、日本は住宅の大量生産時期でした。当時の住宅は鉄骨造りのものが大半でしたが、2人はなんとか木造で住宅の大量生産ができないかを試行錯誤し始めました。
木造にこだわった理由は、鉄骨よりも木造の方が耐震性や断熱性が高いためです。「木材を鉄の溶接のように固定することができたら」三澤さんはそんな風に考えました。
そして、高分子接着剤という接着剤を使って、鉄同士を溶接するようにガッチリ固め、強度を上げる方法を生み出しました。さらに、木造住宅で初めてとなる型式適合認定の取得にも成功しました。
型式適合認定とは、住宅の型式などが建築基準に適合していることをあらかじめ審査し、認定されていれば、建築確認時の審査が簡略化されるというものです。それによって、当時不可能だとされていた木造住宅の大量生産を可能にしたのです。
ミサワホームは、創業者の理念を継承し、木質パネル接着工法を活用した高耐震・高断熱住宅を追求しているハウスメーカーです。
ミサワホームの工法
ミサワホームでは、主に2種類の工法を採用しています。
木質パネル接着工法
木質パネル接着工法とは、優れた耐力壁である木質パネルの面同士を高分子接着剤でガッチリと固める工法です。
外部から荷重がかかった際に、一般的な木材の点同士を釘等で固定する「点接合」と比べて、木質パネル接着工法では「面接合」となるため、加わるエネルギーを面全体で分散して受け止めることができ、高い強度を発揮することができます。木質パネル接着工法の構造体を「モノコック構造」といいます。
木質パネル接着工法
木造軸組工法とは、古くから日本で採用されてきた代表的な住宅工法で、柱と梁で建物を支える構造です。
ミサワホームの特長
続いて、ミサワホームはどのような特長のあるハウスメーカーなのか解説します。主な特長は次の3点です。
地震対策へのこだわりが業界一強い
創業時から、ミサワホームは耐震に対するこだわりが特に強いハウスメーカーです。構造耐力上最強といえる独自の「モノコック構造」を採用し、強固な家づくりに取り組んできました。
また、ミサワホームは「耐震」だけでなく揺れを吸収する「制震」にもこだわり、地震制震装置MGEO（エムジオ）で地震エネルギーを最大50%制御することを可能にしました。モノコック構造に加え、MGEOを標準装備しているので、大きな地震がきたときでもミサワホームの住まいなら安心感があります。
住宅業界唯一35年連続でグッドデザイン賞を受賞している
2024年時点において、ミサワホームは35年連続でグッドデザイン賞を受賞しています。これは住宅業界では唯一です。
また、1996年には「GENIUS蔵のある家」で住宅業界初となるグッドデザイン賞グランプリを獲得しています。
ミサワホームは住宅の土台となる部分を強固にするだけでなく、住む人の快適さや心地よさ、子供が成長していく過程などを見据えた、豊かな暮らしを送ることができるデザインを日々追求し続けています。
南極に家を建てている
ミサワホームは、氷点下45℃という南極・昭和基地の過酷な環境でも快適に過ごせる建物づくりに挑戦し続けました。
ミサワホームが初めて南極昭和基地に建物を建てたのは、創業翌年の昭和43年のことでした。南極には建設機械がないため、「素人の隊員が人力で建設できること」「輸送の問題で重さなどに限りがあること」「高性能であること（高断熱、高気密、高耐久）」などの条件が課せられた結果、「木質パネル接着工法」の建物が適任とされました。
断熱性の高い木材を使用し、そこに断熱材を入れて両面を合板で接着し木質パネルを作成します。今もなお、南極昭和基地にはこの木質パネル接着工法の建物が多く採用されています。
ミサワホームで注文住宅を建てて後悔したこと
では、ミサワホームで注文住宅を建てた人は、どういった点に後悔しているのでしょうか？ここでは、ミサワホームの注文住宅で後悔されている点を5つ紹介します。
「蔵のある家」を建てた
ミサワホームで注文住宅で後悔されていることの一つに、ミサワホームの目玉商品である「蔵のある家」を建てたことがあります。
「蔵のある家」とは、ミサワホームの登録商標です。日本で古くから活用していた収納スペースの「蔵」を現代の暮らしにも取り入れた新しい発想の大収納空間を取り入れた住まいのことをいいます。
※「蔵のある家」の収納空間は、高さ1.4m以下で各階の床面積の2分の1未満のスペースであれば、建築基準法上、床面積に算入されない特例が適用されます（自治体により異なる場合あり）。
一般的に、住宅は床面積に対する収納面積は10%程度必要といわれていますが、蔵のある家はその3倍以上の収納面積を確保することが可能です。そのため、子供が小さいときに大切にしていたおもちゃや家族の思い出の品々など、置いておくスペースがないことから手放すしかなかったものを、処分することなく大切に残しておくことができます。
しかし、メリットだけではなくデメリットもあるため注意が必要です。
必要以上にものが増える
収納にゆとりがあるため、不要なものを処分することなく新しいものをどんどん増やした結果、必要以上にものが増えてしまうというデメリットがあります。
また、収納が広すぎると、人によってはものを管理しきれず、まだあるのに同じものを買ってしまうといったことも起こり得ます。
メンテナンスに手間がかかる
蔵は、高さ1.4m以下の収納空間です。そのため、大人は腰を曲げた姿勢でないと出入りができません。そのため、掃除をする際も座るか腰を曲げる必要があり、維持管理に手間がかかります。
料金が高かった
料金が高いということも後悔しやすいされている点の一つです。
ミサワホームの坪単価は約88.1万円で、これは大手ハウスメーカーの中でもハイブランドに値します。また、ミサワホームは商品ラインによって価格帯が大きく変動するので、ご自身の予算に合わせて商品を検討する必要があります。
ミサワホームの主な4つの主なラインナップをご紹介します。
- 完全自由設計でワンランク上の住まい『CENTURY（センチュリー）』
- ある程度規格化されている準規格型の『GENIUS（ジーニアス）』
- 軽微な変更のみ可能な『SMART STYLE（スマートスタイル）』
- 設計やコスト面で自由度が高い木造軸組工法の『MJ wood（エムジェイウッド）』
理想のデザインが叶わなかった
理想のデザインが叶わなかったことも、後悔しやすいされている点の一つです。
ミサワホームは、35年連続でグッドデザイン賞を受賞しており、住宅業界随一のデザイン性を誇るハウスメーカーです。しかし、シンプルモダンなデザインを得意としているため、個性的なデザインを好む人には合わず後悔してしまう可能性があります。
好みのデザインの家を建てることができるのかは、家を建てる契約をする前によく確認する必要があります。
付加断熱を採用できなかった
ミサワホームは現在最強の断熱方法である「充填断熱＋外張り断熱」の付加断熱を採用できるハウスメーカーです。しかしながら、この付加断熱仕様の家を建てたくてミサワホームにしたのに、採用できずに後悔してしまう可能性があります。
それは、土地の条件によっては採用できない可能性があるからです。付加断熱をする場合に使う付加断熱パネルは重量がかなり大きいため、ラフタークレーンとよばれるクレーン車を使わなければ施工できません。
そのため、次のような場合は付加断熱は採用できません。
- 建築現場付近にラフタークレーンの駐車スペースがない
- 道が狭くラフタークレーンが通行できない
- 建築現場上空や周辺に電線がある
耐震等級が2級になる場合がある
耐震性能が高い住宅を得意としているミサワホームですが、実は耐震等級が2級になってしまう場合があるのです。
耐震等級とは、地震に対する建物の強度を示す数字で、1、2、3の3段階に分かれており、数字が大きいほど、建物の耐震性能が高いことを表します。現在日本の建物は、耐震等級最高ランクの3級を取ることがマストとされています。
耐震等級が2級になってしまうのには理由があり、これはミサワホームの木質パネル接着工法が特殊で耐震計算がやや複雑だという背景があります。
ミサワホームでは耐震計算に、簡易的な「ブロックチェックシステム」を用いて初期検討を行っています。ただし、詳細な耐震等級3を取得するためには、精密な「確認ルート計算」も可能です。
ミサワホームで注文住宅を建ててよかったポイント
当然ながら、ミサワホームで注文住宅を建てて後悔している人ばかりではありません。ここでは、ミサワホームの注文住宅でよかったと感じられている点を4つ紹介します。
蔵のある家は使い勝手が良い
先ほども触れたように、ミサワホームといえば「蔵のある家」です。蔵のある家は「後悔したこと」のところでデメリットだと紹介しましたが、一方で空間を有効活用し、広い収納スペースを確保することができます。そのため、次のようなメリットがあります。
- 子供の思い出のものを大切に保管できる
- 楽器やスポーツ用品などの趣味のものを保管できる
- 災害備蓄品を保管できる
- リビング・ダイニングが片付きすっきりとさせることができる
- 多階層になるのでリビングの天井高を高くすることができる
- 階段の長さが短くなるので仮に子供が転げ落ちても大ゲガをしなくて済む
施工ミスが少ない
ミサワホームは現場での施工ミスが少なく、作業レベルが統一されているという特長があります。なぜなら、ミサワホームは工場で一枚一枚正確に生産された木材パネルに断熱材を入れたものを現場に運び、現場で組み立てて接着させるという方法で施工しているためです。それにより、作業レベルが統一され、正確に施工することを実現しています。
天井高・スキップフロアで快適に過ごせる
ミサワホームは、天井高のある開放的な空間設計と、スキップフロアを取り入れた個性的な間取りを得意としています。
スキップフロアは、1つの階層に複数の高さを設ける設計で、フロアを0.5階刻みでつなぐことで、空間に広がりを生み出す工夫がされています。この設計により、限られた土地面積でも有効に活用できる住まいを実現できます。
また、天井高を確保した開放感あふれる大空間や、大きな窓を設けた明るいリビングなども、耐震性能の高い「木質パネル接着工法」によって実現可能です。この工法は、地震に強いだけでなく、設計の自由度を損なうことなく安全性を両立する特徴があります。
特にスキップフロアは、収納スペースや隠れ部屋のようなユニークな空間を作り出すことができるため、家族構成やライフスタイルに合わせた柔軟なプランニングが可能です。
断熱性が高い
ミサワホームでは、断熱材としてグラスウールというガラスを主原料とした軽量の不燃材を採用しています。
グラスウールは断熱性が高いことが特長ですが、きちんと施工しなければ本来の断熱性能を発揮できません。現場の作業員の熟練の技が必要であり、敬遠しているハウスメーカーもあります。しかし、ミサワホームでは木質パネルに断熱材を入れ込む作業も工場で行うため、手慣れた担当者によって確実に作業を行うことが可能です。
また、最初は断熱材をきっちり施工できていても、地震の揺れで断熱材がずれてしまうと、本来の断熱性能を発揮することができなくなります。ミサワホームでは、地震で揺れない家づくりをしており、地震等で断熱材がずれることがない仕組みづくりを行っています。
ミサワホームで注文住宅を建てるメリット
では、ミサワホームで注文住宅を建てるメリットはどういった点にあるのでしょうか？主なメリットは次の3点です。
耐震性と断熱性に優れている
ミサワホームでは、耐震性と断熱性に優れた家を建てることができます。
先ほど触れたように、木質パネル接着工法による強固な構造で地震に強く、制震装置MGEOで地震による揺れを抑制することが可能です。また、ミサワホームの断熱材は優れた断熱性能を持つグラスウールを採用しています。
そして、ミサワホームは現在の最強の断熱方法である「充填断熱＋外張り断熱」の付加断熱を採用できる数少ないハウスメーカーです。現在まともに付加断熱を採用できるのは、有名大手ハウスメーカーの中では、ダイワハウスの木造と一条工務店くらいだといわれています。
長期保証サービスが充実している
ミサワホームは長期保証サービスが充実しており、安心して長く住み続けることができます。
具体的には、構造体は35年、シロアリは10年間、防水は30年間、仕上げ・付属部分は2年間、設備は5年間の保証期間が定められています。無料で構造体を35年も保証してもらえるのは、大手ハウスメーカーではミサワホームだけです。
24時間フロアセントラル換気システムが標準装備されている
ミサワホームは、熱交換型の24時間換気システムを標準装備しています。汚れた空気を排気する際に給気した新鮮な空気に熱移動し、屋外の空気を室温に近づけることで、冷暖房エネルギーのロスを最小限に抑えることができます。
気密性の高い住宅は冷暖房効率が高いですが、汚れた空気も室内に滞りがちです。シックハウス症候群を予防するためにも、冷暖房エネルギーロスを抑えた24時間換気システムで効率よく換気ができると安心です。
ミサワホームで注文住宅を建てるデメリット
ミサワホームで注文住宅を建てて後悔しないためには、デメリットについても知っておくべきです。ミサワホームの主なデメリットは次の2点です。
担当者によって提案力に差がある
ミサワホームに限ったことではありませんが、ミサワホームは、担当者によって提案力に差が出てしまうデメリットがあります。特に、「蔵のある家」は設計が複雑で理解しづらいため、知識と経験が必要です。
どの担当者がつくかによって、住宅の間取りや細かな設備、住みごこちなどすべてが左右されます。ミサワホームに限ったことではありませんが、理想の間取りを叶えることができるかどうかは、優秀な担当者に出会えるかにかかっています。
価格が不透明
ミサワホームは商品ラインによって価格帯が大きく異なり、見積もりの価格がわかりにくいというデメリットがあります。また、一般的には大手ハウスメーカーの中でも高額な部類に入り、坪単価は高めです。
ミサワホームがおすすめの人
ここまで、ミサワホームで注文住宅を建てるメリット・デメリットを解説しました。では、ミサワホームで注文住宅を建てるのがおすすめの人はどういった人でしょうか？ミサワホームが向いているのはこのような人です。
地震に強い家を建てたい人
「地震に強い家を建てたい」「とにかく揺れない安心できる家を建てたい」という人は、ミサワホームがおすすめです。
ミサワホームは、耐震研究の第一人者として知られた東京大学名誉教授の杉山英男氏が創設したハウスメーカーです。鉄骨よりも耐震性に優れている木造住宅にとことんこだわり、地震に強く揺れない家づくりを進めてきた実績があります。
長期保証を重視する人
ミサワホームは、長期保証を重視する人におすすめです。
ミサワホームでは、大手ハウスメーカーの中では最長となる構造体の保証期間を35年に設定しています。また、購入後2年間は2回、その後は5年ごとに1回無料定期点検サービスを行っています。
建物の状態を点検し家主へ報告してくれることはもちろん、建物を長持ちさせるためのアドバイスやメンテナンスを行っています。
デザイン性の高い家を建てたい人
ミサワホームはグッドデザイン賞を受賞しており、そのデザインが好みの人にはおすすめです。シンプルモダンなデザインを得意としており、大手ハウスメーカーの中でもおしゃれな外観作りを得意としています。
蔵のある家で大容量の収納が欲しい人
ミサワホームは、蔵のある家で大容量の収納スペースを確保し、空間の広がりを実現したいという人におすすめです。
蔵のある家は、一般的な住宅に比べて3倍以上の収納面積を確保することができます。これにより、リビングに散らかったものを蔵に移動させ、部屋をすっきりとさせることができます。
ミサワホームが向いていない人
反対に、ミサワホームで注文住宅を建てない方が良い人はどういった人でしょうか？ミサワホームが向いていないのはこのような人です。
価格を抑えて注文住宅を建てたい人
金額を抑えて注文住宅を建てたい人には、ミサワホームはおすすめできません。なぜなら、ミサワホームは独自の工法を採用しており、頑丈な家づくりをしている分、坪単価は高めだからです。
大手ハウスメーカーの中でも価格を抑えて注文住宅を建てることができるところもあるため、金額を抑えて注文住宅を建てたい人は、他のハウスメーカーを検討するのも一つの手です。
いずれリフォームしたい人
ミサワホームは、いずれリフォームをしたい人にはおすすめできません。なぜなら、木質パネル接着工法の建物は、木質パネルが構造を支える柱の役割を果たしているからです。
間取り変更をする際は、建築士による設計や構造計算が必要になるため、費用も高額になります。
まとめ
ミサワホームで家を建てて後悔した事例と、後悔しないためのポイントを解説しました。
ミサワホームは木質パネル工法による高い耐震性や断熱性、デザイン性の高さ、長期保証サービスが充実しているなど、優れた特長を持つ大手ハウスメーカーです。しかし、その優れた特長を活かすためには、準備や計画をしっかり行うことが大切です。
5つの後悔ポイントへの対策も忘れてはなりません。
- 蔵のある家を建てた
- 料金が高かった
- 理想の間取りが叶わなかった
- 付加断熱を採用できなかった
- 耐震等級が2級になる場合がある
これらの後悔を事前に防ぐためには、商品の特長を正しく理解し、自分たちのライフスタイルにあった選択をしていく必要があります。また、提案力のある担当者との細かな打ち合わせや見積もりの確認も重要です。
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