トイレは毎日使う設備ということで、空間づくりがとても重要になってきます。

ただ、トイレやトイレの設備にはいろいろな種類があり、何が自分に合うのかが正直わからないかと思います。
まず大前提として、トイレは女性につくってもらいましょう。

基本女性目線でトイレをつくる、設計するということが重要です。

ただただ空間をつくるだけ、ただただおしゃれなトイレをつくるだけとなると、女性が非常に使いづらいトイレになるので、基本的には男性が口を出すのではなく、女性につくってもらう、女性の意見を尊重するということが大切になってきます。
快適なトイレ空間をつくるポイント
快適なトイレ空間をつくるポイントを3つ紹介します。
寸法
トイレは営業マンから決まった寸法、サイズで提案されることが多いです。

尺モジュールという寸法で提案されるハウスメーカーの場合は、91cm×91cmのマスで基本的な間取りが構成されます。
そのマスが2マスで構成されるので、横幅が91cm、奥行きが182cm、これで1つのトイレ空間になります。
何も言わないと、幅91cm×奥行き182cmの空間のトイレが提案されることになります。
一方でメーターモジュールという寸法基準があり、これは1m×1mのマスで間取りが構成されます。
トイレは尺モジュールと同じく2マスで構成されるため、メーターモジュールの場合は幅1m×奥行き2m、これで1つの空間を提案されます。
尺モジュールで提案するハウスメーカーとメーターモジュールで提案するハウスメーカー、同じ2マスの構成でも横幅と奥行きが全然違います。
ここは基本的な話として抑えておいてもらいたいです。
その上で、例えば横に収納を設けたい、手洗いを設けたいとなったら、別途幅を広くする、奥行きを広くするなど、いろいろカスタマイズをしなければなりません。

しかしこの辺は、最初から配慮されていることはほぼありません。
ですので、尺モジュールであれば幅91cm×奥行き182cm、メーターモジュールであれば幅1m×奥行き2mのトイレというただの空間が提案されることが多いです。
より使い勝手のいいトイレにしたいなら、自分たちで「もっと幅を広くしてください」「こういう収納を設けたいんです」など、解像度を高くして要望を伝えなければ、そのままするっといってしまいます。
ハウスメーカー側がいろいろ配慮してやってくれると思いきや、設計士も男性が多いので、そんなにトイレにこだわりをもって設計するということはないのです。

どちらかというとリビングなどの見た目ばかり気にしていることが多く、収納や使い勝手のよさというのは二の次になっています。
とりあえず見た目がよければいいかなくらいの感覚でつくることの方が多いので、トイレというこの空間に関しては、やはり自分たち主導で、特に奥さん主導であれこれ意見を言って、トイレの幅をもっと広くしてもらう、奥行きをもっとつけてもらう、手洗いカウンターをつけてもらう、そういう要望を具体的に言って具現化してもらうというのはマストです。

最初は、尺モジュールであれば91cm×182cm、メーターモジュールであれば1m×2m、この空間だけを提案されることになるので、ハウスメーカーから提案されたものをそのまま受け入れるのではなく、プラスアルファ「こうしていきたい」「もっと幅を広くしたい」「収納をつけたい」といった要望を伝え、調整をかけてもらいましょう。

収納
壁の奥の収納や背面の収納は、SNSでよく見ます。

壁を少し厚めに取って、裏側に収納を設けるというパターンを最近よくやっている気がします。
それをやることによって物を裏に隠せるので、すっきりとしたトイレ空間にできますし、間接照明を埋め込むこともできます。

よりきれいないい感じの空間に仕上がるということから、トイレの奥側の壁を少しふかして収納を設けたり、間接照明を埋め込んだりすることが多いわけです。
結構見た目に振っていることが多いので、要注意かなと思います。
まず懸念しなければならないことは、トイレの掃除用具に関してです。

トイレは、壁や天井から掃除していくといいと言われています。
なぜかというと、排泄物を出した時に見えない粒子が飛び散るからです。
その飛び散った粒子が壁や天井についてしまうのです。
それが染みつくと匂いの元になるのですが、クイックルワイパーなどで壁や天井を掃除すると、匂いが定着しづらくなります。
ですのでトイレを掃除する時は、まずクイックルワイパーなど長い棒のようなものを使って、天井や壁面を掃除することが大切です。
クイックルワイパーは長いので、それをしまえる空間がなければしまえなくなるわけです。
後から「あれ?入らない」となってしまいがちです。
せっかくきれいな空間をつくったのに、それが入らないというだけで台無しです。
だからといって、トイレ掃除用のクイックルワイパーを外に置きたくありません。
廊下に別途つくっても、そこに置くのは嫌だと思います。
トイレを本当に清潔に保ちたい、壁や天井もしっかりときれいに掃除したいという方は、クイックルワイパーのための収納空間をつくることが重要です。
そのことを考えられていないことが多いので、要注意です。
その他にも、トイレの壁奥の収納は、大体がトイレットペーパーを置くためだけのスペースになっています。

トイレットペーパー以外にも、当然トイレ掃除用のブラシ、ブラシを掃除するための細々した清掃用具、あとは女性で言ったら生理用品もあるわけです。
これらも収納しなければなりません。
女性側の視点に立って話をすると、生理用品は見られたくないはずです。

いくら家族であっても、触れられたくないと思う人は多いと思います。
ですので、トイレをつくる時は、基本的に収納を2つ以上設けるというのが鉄則です。
掃除用具は掃除用具で固めておく、女性の生理用品は生理用品で固めておくというように、女性の生理用品には普段触れなくてすむ空間にする設計配慮がとても重要です。
壁奥の収納は、トイレットペーパーをしまうだけのものだったり、間接照明を映えさせるためにやっている壁の立ち上げの仕方だったりするため、そこまで考えてつくっている人はほぼいません。
ただ実際問題、そういう洒落たトイレ空間をつくった後に女性が使ってみると、大体不平不満が出てきます。
ですので、とにかく女性につくってもらう、女性の事情に配慮して設計するということが重要です。
これは赤の他人の設計士や営業マンがズケズケ聞くことではないので、あくまでこういう配慮があったら喜ぶだろうなくらいの感覚で収納を2つ以上設けてあげるといいのではないかと思います。
照明
トイレの照明計画については、照度を低くするというのが正解です。

トイレは空間自体狭いです。
そのため、光が拡散しやすいのです。
ですので、ちょっとした光でも明るくなりやすいです。
あの空間が明るくなりすぎると、トイレから出た時にその先の空間が暗く感じてしまいます。
そうするとどういうことが起きるかといったら、トイレに入った時に明るく感じてしまい、外に出た時にLDKなどがその差で暗く感じてしまうのです。
「なんかこのLDK暗いな…」という印象でLDKで過ごすことになると、これはあまりよろしくありません。
それがなぜかというと、LDKも照度を上げなければいけなくなるからです。
LDKの照度を上げすぎると、今度はトイレが暗く感じます。
そうするとトイレの照度を上げたくなるわけです。
トイレの照度を上げると、今度またLDKが暗く感じるので、LDKの照度を上げたくなる。
結果、煌々と照明で照らされたような日高屋、マックのような落ち着かない空間になってしまいます。
落ち着いた空間をつくるためにも、基本的にトイレは照度を落とした方がいいです。
落としてつくったとて、空間が狭いので光が反射して、思っている以上に明るく感じやすいです。
ですので、トイレの照明計画は、なるべく控えめにするのがポイントになります。
トイレの照明から全体の照明計画をつくり込むということは基本しませんが、トイレは結構使用頻度が高い空間です。

だからこそ照明に関しては、こだわってつくった方がいいです。
例えば、SNS上を見ていると、トイレは大体照度が落ちていて、こじゃれたペンダントライトが1灯だけ吊るしてあることが多いと思いますが、あれはそれで正解です。

「暗いんじゃないかな?大丈夫なのかな?」と思うかもしれませんが、そんなことはなく、あれで大正解です。
快適な空間になるおすすめのトイレ
おすすめのトイレについては、デザイン優先で考えるのであれば、TOTOのネオレスト、これが一番かっこいいです。

Googleなどで「TOTO ネオレスト」と調べてもらえれば、形状が出てくるかと思いますが、本当にスタイリッシュな形状のトイレです。
多くのトイレには、便器の後ろ側にタンクがついています。
しかしネオレストは、タンクなしのタイプです。
そのため、よりスタイリッシュなトイレ空間をつくることができます。
大体高級なホテルには、TOTOのネオレストが入っています。
価格は高めですが、見た目がすごくよく、使い勝手も悪くないのでおすすめです。
一般的なタンク付きのトイレはボテッとしているイメージがあるので、そういった印象をもっている方は、ネオレストを検討していただいてもいいかもしれません。
ただ、タンクレスなので、水を流す時に結構音が鳴ります。
勢いよく水を流して捨てるので、思っている以上に音が鳴ります。
結構うるさくて、びっくりすると思います。
それに比べれば、タンク付きのトイレは流す時の音が静かなので、そういう意味ではいいかもしれません。
それぞれ一長一短あるので、ショールームに行ってデザインや使い勝手を見ていただければと思います。
性能面を考えるのであれば、パナソニックやLIXILから出ている「泡クッション」のトイレがおすすめです。

泡クッションは最近よく聞くと思いますが、流行っています。
どういうものかというと、例えば居酒屋のトイレに入ると、便器を開けた時に泡がモコモコしているトイレがあると思います。
あれが泡クッションです。
あれがあることによってどういうことが起こるかというと、トイレをしている時の音が泡によってかき消されるのです。
女性がとても喜ぶというのもありますし、泡がモコモコっと表面に浮いているので、汚れも落ちやすいです。
ですので、機能面で見たら、泡クッションのトイレはものすごくいいです。
当然その泡を発生させるために別途洗剤を入れるので、そこの費用はかかりますが、トイレをしている最中の水跳ねを防止したり、音が消えたりするので、結構重宝する人も多いです。
この泡クッションとよばれている泡を出すタイプのトイレはものすごく流行っていて、女性の間で人気なので、検討してもらうといいかと思います。
トイレを設計する際の注意点
トイレを設計する時は、匂いをどれだけ飛ばすかを考えて設計することが多いです。
例えばトイレに窓をつけたいという人が多いと思いますが、窓をつけてしまうと気流が乱れて、トイレの中の空気を換気できなくなるのです。
ですので、トイレは基本的に窓をつけない方が、換気はしやすいです。
あとはトイレの近くにキッチンを配置してしまうと、レンジフードの方が空気を引っ張る力が強いので、トイレの換気扇が負け、レンジフードに引っ張られ、トイレの匂いが家中に広がるということが起きます。
それは嫌だと思うので、キッチンとトイレは離して設計するというのはよくやることです。
この辺の注意事項が守られていれば、使い勝手は問題ないかと思います。
快適なトイレ空間をつくるポイントのまとめ
快適なトイレ空間をつくるポイントを紹介しました。
とにかく女性目線に立って設計する、配慮するということが大切です。
トイレは女性につくってもらいましょうというのが結論です。
ぜひとも参考にしてみてください。
最後に告知です。
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