この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。
パナソニックホームズの注文住宅は、大手ハウスメーカーの中でも比較的性能に優れた住宅であり、検討する方も多いかもしれません。
しかし、ハウスメーカー選びにおいては、性能が高いかだけではなく、「予算内で建てられるか」「自分に向いているか」などのポイントも重要となります。
そこで本記事では、パナソニックホームズの注文住宅の特徴やメリット・デメリット、坪単価などについて触れていきます。評判やどのような人に向いているのかなどもお伝えしていますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
パナソニックホームズの注文住宅の特徴
パナソニックホームズの注文住宅には、主に次のような特徴があります。
それぞれどのような特徴なのか、詳細をお伝えします。
言動一致のハウスメーカー

パナソニックホームズは、「良家」という理念を掲げ、地震に強く、長く安心して住める住宅を提供することを目指しています。この理念は、「すべての人が生涯にわたって負担の少ない住宅で暮らせるように」という考えに基づいています。
パナソニックホームズは、地震の影響を最小限に抑えられる独自の技術を採用し、家族が安心して暮らせる住まいを提供しています。
また、家を建てた後のメンテナンスや修繕の負担も考慮し、高耐久な建材を使用することで、将来的なコストを抑えられるような設計がされています。そのため、「一生涯住める家」としての価値が高いのが特徴です。
3種類の構法がある
パナソニックホームズの注文住宅には、大きく分けて 3種類の構法があります。それぞれ異なる特徴があり、建築するエリアやライフスタイルに合わせて選択できることが特徴です。
パナソニックホームズといえば HS構法が主流ですが、F構法やNS構法もそれぞれにメリットがあり、用途に応じて使い分けられています。それぞれの構法の特徴は次のとおりです。
HS構法(制震鉄骨軸組構造)

HS構法はパナソニックホームズの主力工法であり、「ハイパースペース構法」とも呼ばれます。最大の特徴は、縦横15cmピッチで間取りの調整が可能という点です。
一般的な住宅は間取りの変更に制限があることが多いですが、HS構法では敷地の形状や法規制に応じて柔軟な設計が可能です。そのため、都市部の限られた土地でも最大限の空間活用ができるというメリットがあります。
また、HS構法には制振技術が組み込まれており、地震に強いのも大きなポイントです。2階や3階を高天井にしたり、駐車スペースを確保するためのオーバーハング(2階部分の張り出し)も容易にできるので、デザインの自由度も高いです。
F構法(大型パネル構造)

F構法は、HS構法よりもコストを抑えつつ、同等の性能を実現するために開発された構法です。具体的には、一坪あたり5万円くらい安くなります。工場生産の割合が高いため、現場作業を大幅に削減でき、上棟工事が1日で完了することが特徴です。
また、F構法では外壁に耐力を持たせるモノコック構造を採用しているため、柱や壁を極力少なくすることが可能です。そのため、開放的な空間設計ができるというメリットがあります。
NS構法(重量鉄骨ラーメン構造)

NS構法は、3〜9階建ての住宅にも対応可能な重量鉄骨構法です。最大の特徴は、無足場工法を採用していることです。
通常の建築では外部足場を組む必要がありますが、NS構法では 外部足場なしで施工できるため、狭い土地でも建築が可能です。具体的には、敷地境界からわずか30cmのスペースがあれば施工できるようになっており、都市部での建築において大きなメリットになるでしょう。
住宅兼賃貸のような使い方も可能で、幅広い用途に対応しています。
座屈拘束技術(制振技術)を採用している

パナソニックホームズは「座屈拘束技術」を採用し、高層ビルにも用いられる制振技術を住宅に応用しています。
この技術は、地震時に発生するエネルギーを効果的に吸収・分散し、建物へのダメージを最小限に抑える仕組みです。六本木ヒルズでもこの技術が採用されており、東日本大震災クラスの地震でも揺れ幅を約32cmに抑え、わずか2〜3分で揺れを収束させるほどの高性能を誇ります。
また、この制振技術は他のハウスメーカーと比較しても「弱点がない」と評価されている ほど完成度が高く、競合メーカーが対抗しづらい技術力を持っています。これにより、パナソニックホームズの住宅は地震の多い日本において、高い耐震・制振性能を確保しています。
パナソニックホームズは、他にも多くの特徴があるハウスメーカーです。こちらの記事では、パナソニックホームズの特徴をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
パナソニックホームズの注文住宅の坪単価
パナソニックホームズの注文住宅における坪単価は約100〜145万円で、大手ハウスメーカーの中でも高価格帯に分類されます。
特に、主要なHS構法の場合、坪単価は約145万円に達し、場合によっては最高級クラスの積水ハウスよりも高額になることもあります。一方で、比較的コストを抑えたF構法では、坪単価100万円程度となるため、選択肢の幅があることも特徴です。
では、パナソニックホームズの住宅はなぜここまで高額なのでしょうか?その理由として、施工精度の高さ・メンテナンス性の高さ・地震に対する強さの3つが挙げられます。
まず、パナソニックホームズは施工現場の管理が徹底されており、鉄骨住宅ながら C値1以下(高い気密性能) を実現することが可能です。

また、外壁にはキラテック(光触媒タイル) を採用し、塗り替えやメンテナンスのコストを大幅に削減できる点も、価格の高さに見合ったメリットとなります。
さらに、パナソニックホームズの耐震性能の高さは、座屈拘束技術(制振技術) の採用によるものです。先ほど解説したように、高層ビルにも採用される制振技術を住宅用に応用したものです。繰り返しの地震にも強い設計となっているものの、ある程度のコストがかかります。
このような理由で価格は高いですが、耐震性能・施工精度・メンテナンス性の高さを考慮すれば、それ相応の価値があるハウスメーカーだといえます。
とはいえ、中には予算オーバーできついという方もいるかもしれません。こちらの記事では、大手ハウスメーカーのリアルな坪単価をまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
パナソニックホームズの注文住宅のメリット
パナソニックホームズの注文住宅には多くのメリットがあります。代表的なものには次のものが挙げられます。ここでは、各メリットについて詳しく解説します。
複数回の地震にも耐える
パナソニックホームズの住宅は、単に 「地震に強い」 だけではなく、「繰り返しの地震に耐えられる」 という点で、他のハウスメーカーと一線を画しています。これは、「限界加振」 という日本最大級の震度に耐える実験を行い、その強度が実証されているためです。

多くのハウスメーカーは、国の耐震実験施設「E-ディフェンス」で、阪神淡路大震災レベルの地震に耐えられることを証明しています。しかし、この実験では 「一度の大地震に耐えられるか」 しか確認できず、繰り返しの揺れへの耐久性までは測定されていません。
一方で、パナソニックホームズはゼネコン大手「大林組」のダイナミックス実験棟を使用し、次のような過酷な試験を実施しています。
- 阪神淡路大震災と同規模の揺れを57回連続で加える
- 中規模地震を83回、合計140回の揺れに耐える
- 阪神淡路大震災の4.3倍という「限界加振」の震度にも耐える
この試験の結果、パナソニックホームズの住宅は繰り返しの強い揺れに耐えながら、倒壊や致命的なダメージを受けないことが確認されています。
また、この実験では 「実際の住宅と同じ条件」 での検証が行われている点もポイントです。具体的には、次のような一般の住宅と同じ条件で試験が実施されています。
- 総重量4tの光触媒タイル「キラテック」
- 陶器瓦と太陽光パネル
- 窓を完全に施錠した状態(窓の歪みがないか確認)
このリアルな再現条件のもと、限界加振にも耐えられるというのは、耐震性能の高さを裏付ける明確な証拠です。さらに、こうした実験結果を見て、大林組の上層部の一人が「自宅を建てるならパナソニックホームズ」と決めたほどです。
断熱性能が高く全館空調が快適

パナソニックホームズは、鉄骨造の住宅でも断熱性能が高く、快適な住環境を提供できるハウスメーカーです。
パナソニックホームズの住宅は、「ダブル断熱構造」を採用しています。これは、外側に外張り断熱、内側に充填断熱を組み合わせたもので、熱が逃げやすい鉄骨住宅の弱点を補強するための仕組みです。
また、全館空調エアロハスという独自の空調システムを採用していることも強みです。エアロハスは、家全体の温度を一定に保つことを目的としたシステムで、次のような特徴があります。
- 家庭用の8畳用エアコン1台で、家全体の空調を管理できる
- 基礎の空間を活用した換気システムを採用し、室内の空気を清浄化する
- 地熱を活用することで、夏は涼しく、冬は暖かい空気を取り入れる
- HEPAフィルター搭載で、花粉やホコリを99.97%カットする
エアロハスを導入すれば、家全体が均一な温度に保たれ、どの部屋でも快適に過ごせるというメリットがあります。
メンテナンス不要の外壁がある
パナソニックホームズでは、「キラテック」という光触媒タイル外壁を採用しています。
キラテックの特徴は、「紫外線と雨の力を利用して、外壁を自動的にキレイに保てる」点です。一般的な外壁材と比べて、長期的に見てもメンテナンスコストがほぼかからないというメリットもあります。
このようなメリットがある理由は、キラテックには「光触媒技術」が使われており、次のような効果があるからです。
- 親水性の効果で汚れを浮かせる
- 雨水で汚れを流し落とす
外壁に当たる紫外線によってキラテックの表面が親水性を持つようになり、外壁に付着したホコリや汚れが浮き上がりやすくしています。浮いた汚れは、雨が降るたびに自然に洗い流され、その結果、外壁が常にキレイな状態を保つことができるという仕組みです。
常に外観を綺麗に保てるだけではなく、メンテナンスコストがほぼかからないというのは、非常に魅力的だといえます。
独自の地震あんしん保証がある

パナソニックホームズでは、独自の「地震あんしん保証」という制度を展開しています。この保証は、万が一地震によって住宅が全壊・半壊した場合、最大5,000万円まで原状回復を保証するというものです。さらに、掛け金は不要で自動的に適用されるため、地震に対する大きな安心材料となります。
ただし、この「地震あんしん保証」には年度ごとの保証限度額が設定されており、年度内に支払われる総額が上限に達すると、それ以上の補償が受けられなくなる可能性があります。具体的には、次のように毎年保証限度額が増額されています。
年度 | 保証限度額 |
---|---|
2020年度 | 2億円 |
2021年度 | 4億円 |
2022年度 | 6億円 |
2023年度 | 8億円 |
2024年度以降 | 10億円 |
たとえば、2024年度の保証限度額が10億円と設定されている場合、5,000万円の保証をフルで使う住宅が20棟発生した時点で上限に達し、それ以降は保証が減額される可能性があるということです。また、保証額を使い切った場合の減額の具体的な割合や条件は公表されていないため、この点は注意が必要です。
保証期間について、以前は地震あんしん保証の適用期間が10年間とされていましたが、現在は35年間に延長されています。これは、パナソニックホームズが住宅の耐震性能に強い自信を持っていることの表れともいえます。
地震や火災など一部適用外はありますが、条件さえしっかりと把握しておけば、非常に魅力的な制度といえるでしょう。
パナソニックホームズの注文住宅のデメリット
パナソニックホームズの注文住宅は、高い耐震性能や快適な住環境を実現できる一方で、いくつかのデメリットもあります。ここでは、パナソニックホームズの主なデメリットを解説します。
金額が高い
パナソニックホームズの住宅は、坪単価が高いことで知られています。パナソニックホームズの坪単価は約100万〜145万円程度であり、大手ハウスメーカーの中でも高価格帯に位置するメーカーです。
たとえば、30坪の住宅なら3,000万〜4,350万円、40坪なら4,000万〜5,800万円以上の費用がかかる計算です。特に、メインのHS構法を採用すると坪単価が145万円ほどになるため、かなりの予算を確保する必要があります。
デザイン性にやや欠ける

パナソニックホームズの住宅は、機能面や耐震性能に優れている一方で、デザイン性に関してはやや無難な印象があります。SNS映えするような個性的なデザインや、海外の住宅のようなモダンで洗練されたデザインを求めている人にとっては、「少し物足りない」と感じる可能性があるでしょう。
たとえば、ヘーベルハウスや三井ホームのような独創的な外観デザインを強みとするメーカーと比べると、シンプルで万人受けするデザインが多い傾向にあります。
オール樹脂サッシが使用禁止

近年、日本の住宅市場では「オール樹脂サッシ」が注目されています。しかし、パナソニックホームズではオール樹脂サッシが使用できません。理由としては、樹脂サッシの耐久性はあまり高くないからとのことです。
とはいえ、2023年にはエクセルシャノンという樹脂サッシメーカーを買収する動きがありました。今後、パナソニックホームズがオール樹脂サッシを採用する可能性はあるでしょう。特に2025年は「建築物省エネ法」という法律の改正もあるため、常に最新の情報をチェックしておくことをおすすめします。
パナソニックホームズのデメリットを知り、他のハウスメーカーを検討したいと思った方もいるかもしれません。ハウスメーカーはそれぞれ特徴があるので、自分にあったハウスメーカーを選ぶことが大切です。
「自分にどのようなハウスメーカーがあっているかわからない」という方は、当サイト「メグリエ(MEGULIE)」のハウスメーカー診断をぜひご活用ください。
パナソニックホームズの注文住宅に関する評判
パナソニックホームズには良い評判もあれば、良くない評判もあります。ここでは、パナソニックホームズの注文住宅に関する評判を紹介します。
良い評判
- パナソニックに絶大な信頼がある
- 予算通りに資金計画が順調に進んだ
- 何度も図面を書き直してくれた
- 対応が丁寧で要求にも可能な限り対応してくれた
- アフターサービスが充実していてすぐに相談できる
パナソニックホームズは、大手家電メーカーのパナソニックが手掛ける住宅メーカーということで、ブランドへの信頼感を持つ人が多いようです。また、パナソニックホームズは、比較的見積もりが明確で、大きな追加費用が発生しにくいといった声があります。
打ち合わせの段階で、施主の希望に応じて柔軟に図面を修正してくれる点も評価されているようです。営業担当が親切丁寧で、親身になってできる限り要求に答えてくれることも魅力的な点です。
良くない評判
- 設計の自由度が今一つに感じられた
- 施工で細かい所に配慮されていない気がした
パナソニックホームズは鉄骨造をメインとするため、木造の注文住宅と比べると間取りの自由度がやや制限されることがあります。施工の品質は全体的に高いものの、一部の施主からは「細かい所に几帳面な作業がされていない」といった声もありました。
ただし、あくまで一部の意見であり、これらがすべてというわけではありません。
パナソニックホームズの注文住宅が向いている人
パナソニックホームズは、大手ハウスメーカーの中でも耐震性能の高さや快適な住環境を提供する点で優れた住宅メーカーです。特に、長期的なコストパフォーマンスや品質を重視する方に向いています。最後に、パナソニックホームズの注文住宅がどのような人に向いているのか解説します。
金額の安さよりも品質を重視している
パナソニックホームズは坪単価が約100万〜145万円とやや高めですが、その価格に見合うだけの品質や性能の高さが特徴です。
- 鉄骨構造により耐震性・耐久性が高い
- メンテナンス不要の外壁「キラテック」により、メンテナンスコストを削減できる
- 全館空調「エアロハス」を採用し、快適な室内環境を実現できる
- 35年間長期保証の地震あんしん保証がある
予算に余裕があり、長期間快適に暮らせる家を求める方にとっては非常に良い選択肢となるでしょう。
地震対策をしたい

特に大規模地震が予測されている地域では、家の耐震性能は非常に重要なポイントです。パナソニックホームズの住宅は「繰り返しの地震に強い」という特徴を持ち、次のような強みがあります。
- 「座屈拘束技術」により大地震でも倒壊しない構造を採用している
- 限界加振(阪神淡路大震災の4.3倍の揺れ)にも耐えられる
- 35年間の「地震あんしん保証」により万が一の際も最大5,000万円まで保証される
福島県や熊本県、石川県など地震が頻発する地域、今後南海トラフ地震・首都直下地震が警戒されるような地域に建てる場合は、特におすすめできます。
快適な居住環境を求めている

家は長く住むものだからこそ、「快適に暮らせる環境」が整っているかが重要です。
パナソニックホームズは、鉄骨造でありながら断熱性能が高く、全館空調「エアロハス」により一年中快適な室内環境を実現できます。全館空調を採用することで、家中どこにいても温度差が少なく、快適に暮らせるのが魅力です。
そのため、安全さや信頼性ではなく、快適さを求める方にもおすすめできるハウスメーカーとなっています。
これらを踏まえて、「パナソニックホームズは違うかもしれない」と感じた方は、当サイト「メグリエ(MEGULIE)」無料のハウスメーカー診断を試してみてください。
まとめ
パナソニックホームズの注文住宅の坪単価やメリット・デメリット、向いている人について解説しました。パナソニックホームズは耐震性や快適性、メンテナンス性に優れた高品質な住宅を提供している一方で、価格が高めである点がデメリットとして挙げられます。
「パナソニックホームズが自分に合っているかイマイチわからない」といった悩みがある方は、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuber「まかろにお」が運営する動画チャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」の視聴や、ハウスメーカー診断の活用がおすすめです。
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