【2025年最新】一条工務店の特徴15選〜これさえ見ておけば大丈夫!〜

2025年最新一条工務店の特徴15選 【2025年版】ハウスメーカー徹底解説
この記事は約34分で読めます。

今回は『【2025年最新】一条工務店の特徴15選〜これさえ見ておけば大丈夫!〜』というテーマでお話をしていきます。

今回は初心者用に、かなり簡単にサクッと内容をまとめています。

これから家づくりをしようと考えている方で「一条工務店には興味があるけれど、どんな企業なの?」「ざっくり企業の概要を知りたい。」と思っている方は、ぜひとも最後までお読みください。

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一条工務店の特徴1:評価

一条工務店の評価に関しては、こちらの通りになっています。

一条工務店の評価

そして、一条工務店で家を建てるメリット・デメリットを簡単にお伝えすると、メリットは、

  • 住宅の耐震性、断熱性能、気密性能がハウスメーカートップ
  • 自社工場で部材をつくっているためコストダウンが可能
  • 他のハウスメーカーと違い、深く考えずとも高気密高断熱住宅をつくれる

以上になります。

一方でデメリットは、

  • 建物の外観や間取りに制限がある
  • 社外品があまり使えない
  • うまく仕組み化されているがゆえに営業マンや設計士の応用力は低い傾向にある

以上になります。

工業化を突き詰めている

一条工務店は、徹底して住宅の工業化を突き詰めているハウスメーカーです。

これが非常に優秀で、他のハウスメーカーの場合、あれこれ基礎知識をつけた上で標準仕様をカスタマイズしていかないと、いわゆる高気密高断熱住宅をつくれないのですが、一条工務店はそれがすべてパッケージ化されています。

そのため、何も考えずとも高気密高断熱住宅をつくることができるのです。

一条工務店は創業してから約47年が経ち、日本で1番売れているハウスメーカーとなっています。

その理由は、「家は、性能。」というキャッチコピーの通り、高気密高断熱住宅を誰でも簡単に手に入れられる仕組みを整えているからです。

「家は、性能。」というキャッチコピー

他のハウスメーカーでは、そもそも高気密高断熱住宅をつくれなかったり、高気密高断熱住宅をつくろうと思っても、専門的な知識を身につけた上でカスタマイズしなければならなかったりします。

業界がこのような状況なので、一条工務店は非常に魅力的で、夏は涼しく、冬は暖かいのにもかかわらず、光熱費は安いのです。

さらに、工業化を突き詰めているハウスメーカーだけあって価格も安い、そこに多くのファンがついていて、売り上げを伸ばしているのです。

そんな一条工務店は、木造住宅専門のハウスメーカーで、家づくりのパターンが2パターンあります。

「2×6工法」と「木造軸組工法に構造用合板を貼っている工法」この2つです。

外内ダブル断熱構法と夢の家(I-HEAD構法)

2×6工法は外内ダブル断熱構法で、グラン・スマートやアイ・スマートという商品が該当します。

もう1つが夢の家(I-HEAD構法)といって、グラン・セゾンやセゾン、セゾンA、ブリアール、百年という商品が該当します。

より高気密高断熱住宅を求める方は、外内ダブル断熱構法のほうが有利と言われています。

一方で、間取りの自由度を優先したい、天井高のベースを上げたいという方は、夢の家I-HEAD構法のほうが有利になります。

ただ、ここで注意点なのですが、一般的には外内ダブル断熱構法のほうが高気密高断熱住宅になりやすいと言われているのですが、実際に現場では軸組工法の夢の家I-HEAD構法のほうが気密がとりやすかったりもします。

ですので、気密をより高めたいという方は夢の家I-HEAD構法のほうがいいので、この辺は住宅営業マンの意見を聞いてどちらにするかを決めていただければと思います。

標準仕様とオプション仕様がある

また、一条工務店は、商品ごとに内装や外観の選べる範囲がある程度パッケージングされています。

一条工務店の内装

標準仕様とオプション仕様が明確に決まっており、契約後に金額がどんどん上がっていくことがないよう、非常にわかりやすくお客様にお伝えしています。

「標準仕様とオプション仕様ってどのハウスメーカーにもあるんじゃないの?」と思われた方もいると思いますが、注文住宅は本来なんでもありが注文住宅です。

そのため、標準仕様もオプション仕様もないのが普通なのです。

例えば、いわゆる普通の注文住宅は、キッチンもお風呂も床材もどこのメーカーのものを使ってもいいのです。

ですので、同じハウスメーカーの家で建てても、内装が全然違うということはよくあります。

これが本来の注文住宅の姿でもあるのです。

似たデザインになりがち

一条工務店は、選ぶ商品が同じであると結構似たデザインになりがちです。

メリット

メリットは

  • わかりやすい
  • 大きく外れない

この2つです。

というのも、一条工務店の仕様は全て展示場で使われていたり、カタログにも掲載されていたりするので、実際に家を建てた後「イメージと違った。」というようなことがないですし、明朗会計なので、金額がとんでもなく膨れ上がるというようなこともありません。

また、本社の商品企画をしてくれている人たちが、流行りに合わせて商品のラインナップをしてくれたりもするのです。

それさえ選んでおけば、大きく外れることはありません。

デメリット

デメリットは、オンリーワンの住宅をつくりにくいということです。

「人と違った個性的な家をつくりたいな。」という人からすると、少しもったいないと思えてしまうハウスメーカーなわけです。

ただ正直、一条工務店は造作家具をつくろうと思えばつくれますし、割とつくり込めるのです。

実際に私も何件もコンサルに入らせてもらっていますが、結構できることが多いなという印象で、なんなら他のハウスメーカーの方が制約あるのではと思ったりもするくらいです。

ですので、この辺はお客様側の熱量、あとは担当者のレベル感によって大きく変わってくる印象です。

各商品の傾向

ざっくりと各商品の傾向をお伝えすると、グラン・スマートやグラン・セゾンは最近人気の商品で、木質感が強く、上質なおしゃれ感のあるものになりやすいです。

グラン・スマートやグラン・セゾン

アイ・スマートは、光沢感があるようなシャープなイメージになり、

アイ・スマート

アイ・キューブですと、北欧系のような柔らかいデザインになっているイメージです

アイ・キューブ

さらにブリアールという南欧風の商品や、百年という純和風の商品もあるのですが、

ブリアールという南欧風の商品や、百年という純和風の商品

こちらは近年人気が低迷していてあまり建てる人がいません。

個人的には尖っていていいのかなという風にも思うのですが、最終的には自分が欲しい商品を選ぶのが一番おすすめです。

一条工務店の特徴2:性能

一条工務店といえば、やはり性能です。

ここでは、各商品によって性能がどう違うのか、そこを掘り下げていきたいと思います。

断熱性能

断熱性能についてです。

比較方法

まず、一条工務店で一番断熱性能が高いのが、外内ダブル断熱構法でつくられているアイ・スマートやグラン・スマートなどの仕様で、

外内ダブル断熱構法
  • 天井:高性能ウレタンフォーム235mm
  • 壁:外内ダブル断熱高性能ウレタンフォーム合計190mm
  • 床:高性能ウレタンフォーム140mm

以上の構成になっています。

昨今、他の大手ハウスメーカーも断熱等級7仕様を出してきているので、以前よりもインパクトがなくなりました。

ただ、それでも性能がものすごくいい発泡系の断熱材をメインで使っているので、断熱性能は業界トップだと言っても過言ではありません。

では、なぜ断熱性能が大事かという話ですが、例えば水筒を思い浮かべてください。

水筒は中に液体を入れることで保温できるのと同時に、外気の影響を受けにくくすることができます。

断熱性能というのはまさにそれで、家の保温力であると同時に、外気の影響を受けない家づくりをするためのベースとなる性能でもあるのです。

断熱性能が高い家というのは、夏は涼しく冬は暖かい家になりやすいので、ものすごく重要なのです。

ただ、断熱性能は各社言ったもん勝ちというようなところもあり「うちのハウスメーカーは断熱性能が高いです。夏は涼しくて冬は暖かい家になります。」など住宅営業マンから説明を受けてしまうと「あれ、断熱性能が高いのって一条工務店だけじゃなかったんだ。」と思ってしまいます。

そのため、断熱性能の比較は難しいのですが、これを見分ける方法というのがあります。

それが

  • 断熱材の厚み
  • 素材ごとの熱伝導率
  • 施工精度

この3つになります。

断熱材の厚み

いくら発泡系の断熱材を使っていたとしても、物理的な断熱材の厚さには勝てないことが多いのです。

これに関しては実際に計算してみるとわかるのですが、最近の大手ハウスメーカーの断熱等級7仕様は、グラスウールという断熱材をかなり分厚く入れて、それによって断熱性能を発揮しています。

グラスウール

実際に計算をしてみると「あれ?他のハウスメーカーの断熱等級7仕様も一条工務店と変わらない性能になってるじゃん。」と思うこともあります。

ただ、とにかくまずは屋根、壁、床それぞれの断熱材の厚さを比較してください。

素材ごとの熱伝導率

素材ごとの熱伝導率です。

断熱材は、いろいろな種類があるわけです。

物理的な厚さのほうが有利に働くことが多いというのはもちろんそうですが、とはいえ発泡系の断熱材は、他のハウスメーカーが使っている繊維系のグラスウールなどの断熱材と比較して性能がいいのです。

一条工務店:高性能ウレタンフォーム

これは間違いありません。

そのため、きちんと正確な性能を求めたいのであれば、屋根、壁、天井それぞれの熱抵抗値を求めて比較をしてみてください。

「熱抵抗値=断熱材の厚み÷断熱材の熱伝導率」で求められます。

断熱材の熱伝導率に関しては、ネットで調べれば数値が出てきます。

施工精度

施工精度についてです。

施工精度

断熱材の厚さや断熱材の性能を比較しても、適当に工事をされていたらきちんとした断熱性能を発揮できません。

これは誰でも想像できます。

特にグラスウールは施工が非常に難しいので、グラスウールを使っているならなおのこと施工の精度が重要なのです。

ですので、ハウスメーカー各社の断熱性能を比較する場合は、

  • 断熱材の厚み
  • 素材ごとの熱伝導率
  • 施工精度

この3つは比べなければならないわけですが、一条工務店はこの3つ全てがきちんと整っているのです。

そのため、業界で1番高い断熱性能を発揮できているわけです。

ちなみに言っておきますが、これに関しては別に一条工務店の肩を持っているわけではなく、家づくりをする上で

  • 断熱材の厚み
  • 素材ごとの熱伝導率
  • 施工精度

これら3つは当たり前に気をつけなければならないポイントなのです。

皆さんも調べればわかると思います。

一条工務店に有利な発信をしているわけではないので、ご理解いただければと思います。

他ハウスメーカーとの比較

1点注意点があり「一条工務店=全ての商品の断熱性能がいい」と思われている方が結構いるのですが、それは違います。

グラン・スマート、アイ・スマート系の断熱仕様が1番性能がよく、

グラン・スマート、アイ・スマート系の断熱仕様

次にアイスマイルが来ます。

アイスマイルの断熱仕様

アイスマイルになると、

  • 天井:EPS235mm
  • 壁充填断熱(内断熱):EPS140mm
  • 床:EPS140mm

になります。

グラン・スマートと比べると、壁の厚さが19cmから14cmに、少し薄くなっているわけです。

さらに、高性能ウレタンフォームからEPSという断熱材になるので、断熱性能も若干落ちます。

ただ、それでも業界全体から見ると断熱性能はかなりいい方です。

そしてその下に、夢の家I-HEAD構法であるグランセゾン、セゾンA、ブリアールが入ってきて、

夢の家I-HEAD構法の断熱仕様

断熱材は

  • 天井:EPS145mm
  • 壁充填断熱(内断熱):EPS120mm
  • 床:EPS90mm

になります。

結構断熱材の厚さが下がります。

これですと「夢の家I-HEAD構法の商品って大したことないじゃん。」と思われるかもしれませんが、実はそんなこともなく、業界全体から見たときに、一条工務店の建物はやはり性能がいいのです。

具体的には、一条工務店のグラン・スマートやアイ・スマートが業界トップの断熱性能になります。

そしてその下に、各大手ハウスメーカーが最近出してきている断熱等級7仕様の建物が入ってきて、その下に一条工務店のアイ・スマイル、次に一条工務店のグラン・セゾン、セゾンA、ブリアールが入ってきます。

さらにその下に一条工務店のHUGmeが入ってきます。

そして、各ハウスメーカーの一般的な断熱仕様は、実はHUGmeレベルの断熱仕様なのです。

断熱仕様の比較

このように見ると、一条工務店の建物の性能がどれだけ業界の中で優れているのかがわかります。

断熱王

一条工務店は「断熱王」という商品を出していて、ここが他のハウスメーカーにはない圧倒的な強みになっています。

断熱王

というのも断熱王は、玄関扉とお風呂の土間部分の断熱仕様が強化されているという商品なのですが、これを付けることによって簡単に断熱等級7が取れるようになったのです。

これはものすごいことでして、他の大手ハウスメーカーは、1999〜 2022年までのおよそ23年間、断熱等級に関する制度改正がなかったということもあって、断熱性能の向上に力を入れてきませんでした。

それが2022年の10月から断熱等級の上限がそれまでの4から7に引き上がったことによって、各ハウスメーカーはしぶしぶ断熱性能の向上に力を入れることになったわけです。

断熱等級に関する制度改正

そして、今現在も各大手ハウスメーカーがポツポツ新しい断熱仕様を出しているのですが、新しい断熱仕様を出しているというだけで、標準的な仕様は断熱等級5であることがほとんどです。

頑張って、それなりにカスタマイズしてなんとか断熱等級6になるようなイメージでして、ハウスメーカーによってはものすごく頑張ってフルカスタマイズしてようやく断熱等級7になるという感じなのがこの業界です。

この状況を考えると、一条工務店の家は何も考えなくても普通に断熱等級6は取れますし、さらに今回の断熱王を採用すれば、当たり前のように断熱等級7が取れるのです。

しかも、ただの断熱等級7ではなく、北海道の網走などでも通用する正真正銘の断熱等級7です。

それを本州でも建てられるというのがどれだけすごいことなのか、皆さんもいろいろと調べればわかるはずです。

そして、この断熱王を構成している玄関扉についての具体的な話ですが、

一条工務店の超断熱玄関ドア

まず玄関扉部分に関しては、一条工務店が独自でつくったウレタン断熱を9cm扉に入れ、さらに明かり取りのガラス部分には4層のガラスを入れることによって、断熱性能を大幅に向上させたのです。

玄関扉の断面

他のハウスメーカーはまだここまで対応できていなくて、構造躯体の断熱性能は向上させられていても、玄関扉の断熱性能は向上させられていないということがよくあります。

ですのでこの場合、間取りで解決をする、外部のメーカーの玄関ドアを採用するようにして根回しをする、そういう小細工をしなければならないのです。

一方、一条工務店では断熱王というオプションを選べばいいだけです。

また、この断熱王というオプションについてくる玄関ドアは「DANNJU」というのですが、キーガルといって、鍵を刺さなくてもスマホにアプリを入れておけば勝手に鍵を開けてくれるのです。

スマホで施錠・開錠できるスマートロックを標準装備

時々「選べる色が少ないから。」「親子ドアが選べないから。」という理由でDANNJUを入れることを渋る人がいるのですが、個人的にはぜひとも入れてもらいたい、そんな玄関ドアです。

気密性能

一条工務店の気密性能、つまりは家にどれだけ隙間があいているのかを表す数値は、目安ではありますが、グラン・スマートやアイ・スマート、アイ・キューブがC値0.59、グラン・セゾン、セゾン、セゾンA、ブリアール、百年がC値0.61となります。

一般的な住宅と一条工務店の家の気密性能比較

こちらの数値は中間測定時の数値なので、完成時にはもっと性能が上がっていることが一般的です。

今、どの大手ハウスメーカーもC値1を切るのに苦戦をしているので、それを考えると一条工務店のこのC値はかなりいい数値だと思いますし、今まで散々実績をつくってきた一条工務店ならではの強みだなと思います。

一条工務店の特徴3:窓

窓についてですが、樹脂サッシを採用していて、ガラスはトリプルガラスになっています。

トリプルガラスの構造

ただ、正確には4枚のガラスで構成されていて、そのうち1枚が防犯ガラスになっています。

その防犯ガラスをくっつけて1枚のガラスにしてトリプルガラスにしているという、かなり変わった構造となっています。

こうすることによって窓自体の防犯性能を上げることができているのと、窓ガラスの自爆を防いでいるのです。

これがどういうことかというと、一条工務店の窓にはアルゴンガスというのが入っています。

そのガスが断熱性能を出しているのですが、温度によって気体が膨張します。

そうすると、その膨張した勢いにやられてガラスが自爆してしまうことがあるのです。

ですので、それを無理やり抑え込むために防犯ガラスを入れ込むことでトリプルガラスの大開口窓をつくり上げ、さらには防犯性能まで高めているのです。

一条工務店の窓はどんなハウスメーカーの窓よりも優れていて、例えば世界トップクラスの断熱性能を持つYKK APのAPW430は、その性能として空気層16mmでU値とよばれる窓の性能が0.91なのですが、

一条工務店のオリジナルの窓は空気層が18mmでU値がなんと0.8なのです。

測り方によっては0.72まで出せるという話も聞いたことはあるのですが、ただどちらにせよ一条工務店の窓は今現在日本でトップクラスの性能になっています。

中空層というのがポイントで、今までの日本の窓は空気層16mmが最高の断熱性能を出せる限界の幅だとされていました。

アルゴンガス充填中空層18㎜(2層)

ただ、一条工務店は海外からの技術を輸入して、これまでできないとされていた中空層18mmにしつつ、断熱性能を今の技術でできる限界まで引き出しているのです。

これは他社では絶対に真似できませんし、仮にできたとしても自社工場を持っている一条工務店より安くすることはまずできません。

そのため、どんなハウスメーカー、どんな窓のメーカーと比較しても、圧倒的に一条工務店が優れているわけです。

一条工務店の特徴4:換気システム

換気システムの熱交換率についてです。

熱交換換気システムロスガード90

今は2時間に1回家の空気を全て入れ替えなければいけない法律があります。

これは昔、化学建材を使って家づくりをした結果、そこに住む人がホルムアルデヒドで亡くなってしまったのです。

ですので、2時間に1回家中の空気を全て換気しなければいけないという法律ができました。

ただ、この時に何も考えずに普通に換気をしてしまうと、せっかく冷暖房器具を使って室内の温度を調整していたのに、それをただただ捨てることになります。

イメージ的には冷暖房器具を使っている状態で窓を全開に開いているイメージです。

これですと、いくら換気ができても冷暖房のコストがかかってしまうので、外気を取り入れて換気をする時になるべく室内の温度に近い状態にして新鮮な空気を取り入れる、そんな換気システムがあるのです。

これを第1種換気といいます。

その第1種換気がどれだけ優れているかの性能を表すものが、熱交換率とよばれるものになるわけです。

一条工務店はその熱交換率が90%になっているのです。

他のハウスメーカーも最近では第1種換気の導入を始めていたり、あとは第1種換気の性能を向上させたりしているのですが、業界的には80〜85%が平均的な数値です。

それと比較をすると、一条工務店の換気システムの熱交換率90%はかなりいい数値なのです。

一条工務店の特徴5:日射遮蔽・日射取得

一条工務店は、語り尽くせないほどいろいろなこだわりがあるハウスメーカーです。

そのため、他のハウスメーカーの営業マンから「あんなに性能はいらないよ。」「オーバースペックですよ。」などと言われたりするのですが、それは一条工務店に勝てないため苦し紛れで言っている営業トークに過ぎないわけです。

皆さんも感じていると思いますが、最近気候の変化がすごいです。

もう四季がなくなってきているような感じですが、この状態でも「あんなに性能はいらないですよ。」「オーバースペックですよ。」と言えますかという話なのです。

この営業トークはもう10年以上前から言われていることで、多くの人を不幸にしている営業トークだと思うのです。

むしろこういった営業トークを信じず一条工務店で家を建てた人たちは、建ててよかったと思っていると思いますし、今後も変動する地球環境のことを考えると、オーバースペックだとも思っていないはずです。

もし仮に他のハウスメーカーの営業マンに「あんなに性能はいらないですよ。」「オーバースペックですよ。」と言われたら、それはシンプルに負け惜しみか、知識がないから逃げで言っているのかのどちらかになるので、話半分で聞いてもらえるといいと思います。

ただ、そんな一条工務店にも弱点があって、それが日射遮蔽・日射取得を考えたデザインが苦手な傾向にあるということです。

一条工務店の家外観

そもそも、いくら断熱性能や気密性能が高くても、夏は室内に日差しを入れず、冬は逆に日差しを入れるようなデザインにしなければ、本来の性能を発揮できないのです。

これがどういうことかというと、断熱性能や気密性能が高い状態で夏場に日差しを入れてしまうと、それによって室内の温度が上がって保温されてしまうわけです。

逆に冬場、日差しが入らないと構造躯体が温まらず、エアコンをかけても家が温まりにくいということになりかねないわけです。

本来、断熱性能や気密性能が高い家をつくるのであれば、その辺の日射遮蔽・日射取得を考えて家づくりをしなければ、完璧な高気密・高断熱住宅をつくることはできないのです。

ただ、一条工務店の場合は元々建物の性能がいいということもあって、機械の力で無理やりその辺りを整えてしまうことができるわけです。

ですので、なんとかなるということも多いのですが、完璧に一条工務店の建物の性能を引き出すのであれば、日射遮蔽や日射取得を考えたデザインはやったほうがいいです。

しかし、その辺りのデザイン提案が少し苦手なので、ここは弱点かなと思います。

一条工務店の特徴6:冷暖房機器

一条工務店の冷暖房機器についてもお話していきます。

全館床暖房

一条工務店の冷暖房機器は、他のハウスメーカーにはないかなり特殊なものが多く、まずは全館床暖房というのがあります。

全館床暖房

これは床に架橋ポリエチレン管というチューブが入っていて、そこにお湯が流れるという仕組みなのですが、実はこれ、ものすごくパワーが弱いのです。

他のハウスメーカーの一般的な床暖房ですと、ガス温水式床暖房になっていることがほとんどなので、高温で熱した湯を床下に通していたりします。

ではなぜ一条工務店の床暖房はパワーが弱いのかというと、それで十分だからです。

そもそもの話として、温かい空気は上に行き、冷たい空気は下に行きます。

エアコン暖房と全館床暖房の寒暖差比較

これは自然の摂理なのでどうしようもないことですが、この原理原則は、極端な温度差でなくても発生するのです。

そして、温度差が生じることによって足元の冷えを感じてしまうのです。

例えば、上が25℃で下が20℃だった場合、この5℃の差分が体感としては結構あり「なんだか足元が冷えるな。」という感覚になりやすいということです。

そのちょっとした差分を埋めてあげればいいわけなので、元々構造躯体のスペックが高い一条工務店の家というのは、床暖房のパワーが弱くてもいいわけです。

一方で他のハウスメーカーですと、断熱性能や気密性能が低かったりするので保温力がないのです。

ですので、床暖房のパワーを最大限まで上げ、下から温めるということをしなければいけないのです。

こういう違いがあって、一条工務店の全館床暖房は他のハウスメーカーにはない強みになっていますし、全部屋に床暖房を入れられるのは全ハウスメーカーの中で一条工務店だけになります。

一方で、一条工務店の床暖房の弱点もあって、それは立ち上がりが遅いという点です。

正直、立ち上がりが遅くても関係ないといえば関係ないのですが、一条工務店に限らず、ヒートポンプ式とよばれる床暖房は、ゆっくり立ち上がって、ゆっくり効かせていくという床暖房なのです。

その分、光熱費が安いというメリットがあるわけですが、一条工務店の家は今まで説明してきた通り、気密断熱が高いわけです。

ですので、ゆっくり立ち上がって、ゆっくり効かせていくヒートポンプ式の床暖房と相性がぴったりなのです。

しかも一条工務店は、太陽光や蓄電池をたくさんのせるタイプのハウスメーカーなので、床暖房をつけっぱなしでもほとんど光熱費がかかりません。

そういうこともあって、一条工務店の床暖房は基本的につけっぱなしにする前提だということを覚えておいてください。

それによって、トイレや洗面所、あとはお風呂まで温かく快適に過ごすことができ、ヒートショック対策にもなるわけです。

ただ、床暖房の範囲が広すぎて、みかんを箱で買って床に置いておくとすぐに傷んでしまうというような話はあります。

あと、マンションなどに住んでいる方でしたらなんとなくイメージできると思いますが、一条工務店の家は、住んでいると家の中が温かすぎて外の気温がわからないということがよくあるのです。

そのため、洋服を選ぶときにいちいち外の温度を確認してから選ばなければならないというのはあります。

「うるケア」と「さらぽか」

ここ数年で追加された機能が2つあり、それが「うるケア」と「さらぽか」です。

「うるケア」と「さらぽか」

これはどちらかしか選べないものになっていますが、まずさらぽかは床冷房のことです。

さらぽかは床冷房

今までの床暖房はお湯を流すだけだったのが、今度は体感よりも少し低くてぬるいくらいの水を床に這わせてあげることによって、湿度を下げ、天井についているサーキュレーターで室内の空気をかき混ぜることによって、さらっとした心地いい空間をつくれるというものです。

さらぽかの特徴

もう1つのうるケアは簡単に説明すると、

うるケア

換気システムのロスガード90に壁から給水できる機械がついているものになります。

換気システムのロスガード90に壁から給水できる機械がついている

そして給水した水を使って細かい水の粒子をつくり、それを家中に届けることによって冬場でも加湿をしなくても家中の湿度を保ってくれるというものです。

ですので、冬場乾燥して喉が痛くなるというようなこともなくなるのです。

このうるケアは、パナソニックが出したアクアシッターと同じ仕組みなのですが、それがなぜかといったら元々一条工務店とパナソニックが共同開発したのがこのうるケアという商品で、そのうるケアを一般用に販売したのがアクアシッターになるからです。

パナソニックのたアクアシッター

そのため、性能としては同じですが、今現在アクアシッターはほとんどのハウスメーカーで入れることができません。

その理由は、どのハウスメーカーも実証実験をしてからでないと入れられないからです。

そのため、まだしばらくの間は一条工務店しかこの機械を使えない市場が続きそうですが、それであるがゆえに一条工務店一強になっているという状況です。

さらぽかとうるケア、どちらかしか選べないので、どちらを選べばいいんだという問題なのですが、私はうるケア派です。

夏場の除湿に関しては、再熱除湿型のエアコンを入れてあげればいいです。

これに関しては好みかなと思うので、1つ参考にしてみてください。

一条工務店の特徴7:音

音についてです。

分厚い壁

基本的に一条工務店の遮音性能は高いです。

なぜならシンプルに壁が分厚いからです。

ただし、室内の音は響きやすいです。

というのも断熱材にウレタンフォームやEPSを使っている都合上、どうしても音が反響しやすいのです。

一条工務店で大空間や吹き抜けをつくってしまうと、けっこう音が響くのでご注意ください。

大空間や吹き抜けのある家

音の反響が気になるという場合は、植栽を置くなど物を増やすことで、ある程度音の反響を防ぐことができます。

一条工務店の特徴8:床材

床材についても触れていきますが、一条工務店ではシート系の床材を推奨しています。

シート系の床材

一応朝日ウッドテックの挽き板にすることもできるのですが、あまり採用する人はいない印象です。

ではなぜ一条工務店がシート系の床材を推しているのかというと、それは地球環境に配慮しているからです。

今は皆さんが思っている以上に木がなくなっているのです。

実際に今現在よく見るオーク材も使われすぎていて木がなくなっているくらいです。

そのような状況でもあるので、一条工務店ではシート系の床材を推奨することで地球環境に配慮した家づくりを目指しているのです。

そのためシートにこだわっているのです。

一条工務店は創業当初は無垢材にこだわって家づくりをしていたハウスメーカーなので、いろいろあって行きついた結果でもあるわけです。

一条工務店がシート系の床材を推奨しているのは、信念あってのことだということは覚えておいてください。

一条工務店の特徴9:お風呂

忘れてはいけないのが、一条工務店のお風呂「グレイスバス」の自動洗浄機能です。

一条工務店のお風呂「グレイスバス」

これはTOTOのお風呂を参考にしてつくられ、TOTOよりも性能をよくしたお風呂になります。

自動洗浄機能付きバスタブ

また、一条工務店のお風呂は鏡が磁石になっていて取り外すことができるのですが、その取り外した鏡を浴槽に入れて自動洗浄をかければ鏡までも洗えてしまうという仕組みなのです。

鏡が磁石になっていて取り外せる

これはすごいです。

一条工務店は自社工場でつくっているものが多いのですが、どの商品にも開発背景やそこに至った経緯などいろいろあるので、知るとおもしろいのです。

皆さんも、ぜひとも営業マンに一条製品の開発秘話を聞いてみてください。

一条工務店の特徴10:間取り

間取りについてですが、一条工務店はネットに書かれている通りで、自由度は少し低めのハウスメーカーになります。

これを聞いて「だったら一条で家を建てるのはやめよう。」と思われた方もいると思いますが、実際の間取りの自由度は低めではありますが、とはいえそこまで極端に自由度が低いわけではありません。

私もいろいろと一条工務店の間取りを書いているのですが、感覚的にはセキスイハイムやトヨタホームのユニット工法と同じくらいの自由度だなという印象です。

ですので、やろうと思えば割といけるなという感覚なのです。

ただし、ミサワホームなどが得意としている1.5階や2.5階といった間取り提案はできませんし、

1.5階や2.5階といった間取り

積水ハウスや住友林業、あとはダイワハウスの木造などがやるダウンリビングや大開口コーナーサッシの提案ができない、

ダウンリビングや大開口コーナーサッシ

間取りの最小変更単位が45.5cmと他のハウスメーカーと比較して大きい、

間取りの最小変更単位が他のハウスメーカーと比較して大きい

軒を伸ばすのが苦手、

軒の長い家

バルコニーと床をフラットにつなげるフルフラットバルコニーができない、

バルコニーと床をフラットにつなげるフルフラットバルコニー

という弱点は存在します。

ただ、これらの弱点があるからといって、間取りの自由度が大きく損なわれるかといわれれば、そんなこともないですし、むしろどうにでもなるようなことばかりだと思っています。

実際にこれまで一条工務店のコンサルでいろいろと間取りを書いてきましたが、そこまで苦労したことはなかったです。

ネットで言われているほど過剰に一条工務店の間取りの自由度が低いわけではないので、その点は安心してもらえればと思います。

一条工務店の特徴11:デザイン

デザインについてです。

一条工務店は工業化住宅を突き詰めているハウスメーカーなので、画一的なデザインになりやすいという特徴があります。

例えば一条工務店は、外観の形状はいろいろといじれるのですが、外壁はハイドロテクトタイルという光触媒で勝手にきれいになってくれるというタイルが入っています。

外壁はハイドロテクトタイル
セルフクリーニング効果のメカニズム

このタイルが5色しかないので、どうしても誰かと同じようなデザインになってしまうわけです。

タイルの色が5色

このような感じで、人と被りたくないという人からすると少し不向きかなという感じはあります。

ただ、例えばユニクロはみんな着ています。

そしてそれによる仲間感が出る気がするのです。

「ヒートテックを着てるの?」「自分も着てるよ!」というような感じです。

そういう仲間感を感じやすいハウスメーカーでもありますし、一条工務店は床材からテレビボード、キッチン、洗面所、お風呂、ほぼ全てが一条商品です。

自社グループ工場での開発・生産を軸に。

ですので、統一感が出やすいというメリットもあるわけです。

最近では一条工務店でも他のキッチンを入れられるようになっていて、グラン・スマート、アイ・スマート、アイ・キューブであれば、TOTO、LIXIL、パナソニック、クリナップ、タカラスタンダード、ウッドワン、アイカ工業、これらのメーカーのキッチンを選んで入れることができます。

一条工務店のダイニングキッチン

ただキッチンはそれ自体がインテリアでもあるので、きちんと諸々配慮しなければ、キッチンが目立つ感じになってしまうのです。

ですので、室内をおしゃれにしたいという方はどれだけ一条工務店の内装とキッチンをマッチさせられるのか、それを熟考した上でどのメーカーのキッチンを入れるかを考えるようにしてください。

一条工務店の特徴12:コスト

コストなのですが、商品によって結構異なります。

具体的には、HUGme、アイ・スマイル、アイ・スマイル+、アイ・キューブ、セゾンA、アイ・スマート、グラン・スマート、ブリアール、セゾンF、グラン・セゾン、百年、この順番で金額が高くなっていきます。

一条工務店のコスト比較

その中で私がよく目にするのが、HUGme、アイ・スマイル、アイ・キューブ、アイ・スマート、グラン・スマート、この5つの商品なのですが、

5つの商品の坪単価比較

それぞれの大体の建物の坪単価は、

  • HUGme:坪約55万円
  • アイ・スマイル:坪約60万円
  • アイ・キューブ:坪約70万円
  • アイ・スマート:坪約75万円
  • グラン・スマート:坪約80万円

くらいです。

もちろん一条工務店の中でも建物の坪単価だけで100万円くらいになる方もいるので、今お伝えした坪単価はあくまで目安であり、平均的な価格と捉えてください。

一条工務店の特徴13:メンテナンス

メンテナンスについてです。

メンテナンスに関しては、屋根、外壁、シロアリ、これら3つが大きく金額のかかるポイントになるので、それぞれ見ていきます。

屋根

屋根に関してですが、一条工務店は太陽光を屋根全体にのせることを武器としているハウスメーカーです。

また、本来だったら1番下に野地板、次にルーフィング(防水シート)、その上に屋根材、そしてさらにその上に太陽光パネルがのるのですが、

野地板、ルーフィング、屋根材、その上に太陽光パネルがのる

一条工務店の場合は太陽光自体を屋根材としているのです。

ですので、1番下に野地板、次にルーフィング(防水シート)、その上に本来屋根材が来ますが、それがなくていきなり太陽光パネルが来るということになっています。

野地板、ルーフィング、その上に太陽光パネルがのる

これを聞くと「それ大丈夫なの?」と思われる方が多いのですが、まず一条工務店は太陽光パネルをのせる架台に特許を持っていて、きちんと問題がないように配慮された施工をされているのと、太陽光パネルはガラスです。

太陽光パネル

ガラスは1000年経っても劣化しない素材といわれていたりもするので、そのままのせておいても問題ないのです。

また、他のハウスメーカーが使っている太陽光パネルは少しずつサイズが大きくなってきていて、それゆえに以前の太陽光パネルの大きさを製造できないということがあります。

ただ、一条工務店は自社工場で太陽光パネルをつくっているので、壊れたり発電効率が悪くなったりしたら、その時の大きさに合わせて自社でつくって交換してくれるわけです。

こういった諸々のことは他のハウスメーカーではできないことで、一条工務店が優れている地味ですが非常にすばらしいポイントになります。

外壁

外壁ですが、外壁は一般的にはボーダータイルもしくはハイドロテクトタイルというタイルを採用することになります。

ボーダータイルもしくはハイドロテクトタイルというタイル

タイルなのでメンテナンス性も非常に高く、汚れがつきにくいものになっています。

ただ、ここでハウスメーカーを比較検討している人からすると「パナソニックホームズも同じような光触媒系のタイルを使っているし、そっちは目地もない、でも一条工務店は目地があるし、メンテナンスがかかるじゃん!」と思われた人もいるかもしれません。

目地のない外壁タイル

確かにパナソニックホームズは下地の上に接着剤を塗ってからタイルを貼っていくため、メンテナンスがかからないですし目地もありません。

しかし一条工務店にはしっかりと目地が存在するのです。

一条工務店の外壁は目地がある

ただ一条工務店は、高耐久シーリングという劣化しにくい目地を使っているのと、さらにその下にゴアテックスの技術を転用した防水シートや防水塗装が施されているのです。

一条工務店の外壁断面

このゴアテックス技術があるため、耐水害住宅というのもできるのです。

ですので、防水に関してはどのハウスメーカーよりも安心できると思います。

シロアリ

シロアリについてです。

シロアリ対策として床下断熱を採用していますし、

床下断熱

業界でもトップといっていいほど、薬剤を塗る範囲が広いハウスメーカーでもあります。

薬剤を塗る範囲が広い

ですので、安心してもらって大丈夫かなと思います。

換気フィルターがロスガード90というもので、6か月に1回交換しなければならず、一般的なフィルターが4枚セットで4,730円、PM2.5対応のフィルターも4枚セットで5,225円になります。

換気フィルターがロスガード90というもの

ただし、一条工務店はフィルターも自社で製造しているので、一条工務店で家を建てた方には10年分のフィルターをプレゼントしています。

そのため、この4,730円、5,225円が発生してくるのは10年目以降の話になります。

他のハウスメーカーではこのようなことはできないので、圧倒的にコストパフォーマンスはいいかなという感じです。

保証内容はざっくりこのようになります。

一条工務店の保証内容

一条工務店はアフター対応が悪いといわれることがありますが、岩手県の花巻以南、宮城県、群馬県、富山県、石川県、津山市周辺を除く岡山県、広島県、これらのエリアはGC店といって、一条工務店のフランチャイズ店が運営しているエリアなのです。

そういうのもあって、すこしアフター対応が悪いという評判があるのではないかなと個人的には思っています。

一条工務店の特徴14:災害

災害についてですが、一条工務店はものすごく強いです。

許容応力度計算

一条工務店は、全棟で許容応力度計算をしています。

全棟で許容応力度計算

家の耐震性能を計算する計算式は簡易計算や仕様規定でいう壁量計算、それに4号特例といった感じで、いろいろと簡易的な計算方法があるのですが、その中で1番信頼できる難しい計算が許容応力度計算になります。

それを一条工務店では全棟するようになっていて、許容応力度計算をするようになったことで、以前に比べて間取りの自由度が増したイメージです。

一条アドバンス免震

これまでに4,000棟以上もの免震住宅を手掛けてきた一条工務店が、今回新たに「一条アドバンス免震」という免震システムを発売しました。

この免震システムを採用するで、今後懸念されている南海トラフ地震や首都直下型地震など、将来の巨大地震に耐えうる住まいを実現できるようになったのです。

3つの要素

一条アドバンス免震は3つの要素から構成されています。

スライダー

1つ目がスライダーです。

スライダー

このスライダーがあることで、通常時は建物の過重を支え、地震時には水平方向に滑らかに滑らせることで、地震の力が建物に伝わるのを大きく軽減します。

高減衰ゴム系積層ゴム

2つ目が高減衰ゴム系積層ゴムです。

高減衰ゴム系積層ゴム

高減衰ゴム板と鋼板を交互に積み重ねた積層ゴムは、地震時に水平方向に柔軟に変形することで、建物の水平揺れを吸収する減衰力と、地震後に元の位置に引き戻す復元力を兼ね備えています。

オイルダンパー

3つ目がオイルダンパーです。

オイルダンパー

専門技術者と共同開発した速度感応型オイルダンパーは、海溝型地震に見られる大きく長周期の揺れに対しても、直下型地震に見られる強い衝撃的な揺れに対しても、緩やかにその衝撃を吸収、地震による揺れを1/3〜1/4程度に低減できるようになっています。

このスライダー、高減衰ゴム系積層ゴム、オイルダンパー、これら3つから一条アドバンス免震はできていて、南海トラフ地震や首都直下型地震など、将来の巨大地震に耐えられるように構成されています。

開発の背景

ある程度価格が高めのマンションに住んだことがある方ならわかると思いますが、免震システムは本当に優れていて、地震が来ても全然揺れないのです。

それが一般の住宅にも転用できるのはものすごいことなのです。

ではなぜ一条工務店が今回新しい免震システムをつくったのかというと、一条工務店は東日本大震災の際、全国にある約4,000棟の免震住宅のうち約1,000棟が震源地近くで強い揺れを受けたそうです。

ただその中で、特に長周期の大きな揺れが続いた地域の数棟において、従来の免震装置では揺れを十分に吸収できず、家が元の位置に戻らなかったそうなのです。

実際に私は以前、この免震システムの開発に携わった人から直接話を聞いているのですが、これが今回のアドバンス免震の開発のきっかけとなったそうです。

しかも開発者の方としては、できるだけ安く、そして多くの人に免震システムを取り入れてもらいたい、安心安全な家をつくってもらいたいという願いもあって、何年もの歳月をかけてようやく今回発売となったのです。

事実、このアドバンス免震は坪30万円という価格で提供できるようになっていて、これは1階部分のみにかかってくる金額です。

ですので例えば、40坪の家で1階が20坪、2階が20坪だった場合、20坪(1階)×30万円=600万円で今回のアドバンス免震を採用することが可能になるということです。

金額だけ聞くと高そうに感じますが、免震システムでこの金額はものすごく安いのです。

お金にゆとりがある方でしたら、ぜひとも採用していただきたいです。

設置の注意点

この免震システムは地盤の関係で設置できないところもあるようなので、土地の契約の前に事前に地盤調査をやることを強く推奨しています。

この注意点さえ克服できてしまえば、間違いなく今後どんな地震が来ても安心安全に過ごせるはずです。

太陽光パネル

一条工務店は太陽光パネルをものすごくのせることを推奨するハウスメーカーです。

太陽光パネル

他のハウスメーカーですと「家族1人当たり1kWhくらいの計算でいいんじゃないですか?」などと言われたりします。

ただ、それはもう10年以上前から言われている営業トークをそのままずっと使い続けているだけで、自給自足を考えるのであれば、今の時代1人当たり2kWh、家族4人なら太陽光は8kWhくらいなければプラマイ0になりません。

そういうのもあって、一条工務店では太陽光10kWhのせる提案は日常茶飯事です。

蓄電池

蓄電池も当然入っています。

蓄電池

しかも蓄電池も自社工場でつくっているので、安いのです。

防水ガラス

先ほど触れた窓ガラスは、防災ガラスでもあります。

防水ガラス

耐水害住宅でも使われているわけですが、水圧は思っているよりもすごくて、1mの水位で1tもの力が窓に加わることになります。

それを耐え抜ける強度があるのです。

どう考えても安心です。

ちなみに、一条工務店の耐水害住宅は水が上がっても逆流弁によって水が入ってこないという仕様と、家が浮くタイプの仕様があります。

一条工務店の耐水害住宅の実験

このような仕様があるのは一条工務店だけです。

もし海の近くや川の近くで家を建てるという方がいたら、最初に候補に入れるべきハウスメーカーかなと思います。

一条工務店の特徴15:比較するべきハウスメーカー

比較すべきハウスメーカーについてですが、一条工務店は何を軸にして考えるのかで答えが変わってくるハウスメーカーだなと思います。

セキスイハイム、トヨタホーム

同じ工業化率を高めているハウスメーカーで比較をするのであれば、セキスイハイムやトヨタホームで比較検討するのがベストになります。

セキスイハイムとトヨタホーム

高気密高断熱住宅という軸で考えると、他の大手ハウスメーカーも続々と新しい断熱仕様を出してきてはいるものの、その後に重要になってくる気密、換気、空調がまだまだなことが多いので、正直一条工務店一強になります。

ダイワハウス、ミサワホーム、三井ホーム

コストがかかってもいいのであれば、ダイワハウスの木造のxevoGranWood、ミサホーム、三井ホーム、この辺のハウスメーカーはフルカスタマイズをすれば太刀打ちできるかなという感じです。

ダイワハウスとミサワホームと三井ホーム

アイ工務店

コストを軸に考えるのであれば、アイ工務店が入ってくるイメージです。

アイ工務店

一条工務店の特徴のまとめ

一条工務店を総評すると、知れば知るほど奥深いハウスメーカーで、耐震、断熱、気密、換気、空調、耐水害、メンテナンス性、どれを取ってもすばらしいハウスメーカーになります。

ですので、性能に関しては業界トップと言っても過言ではないですが、デザイン性だけはいまいちかなという感じです。

ただ、デザインに関しても意外とできることが多いので、つくり込もうと思えばいろいろとできる、そんなハウスメーカーかなと思います。

ぜひとも参考にしてみてください。

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