この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。

「一条工務店で家を建てて後悔した人はいるの?」「一条工務店で家を建てて後悔しないポイントはあるの?」そういった疑問をお持ちでしょうか?
今回は、一条工務店での家づくりを検討している方に向けて、実際に一条工務店で家を建てた方の後悔した点、一条工務店で良かったと感じた点について解説します。
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一条工務店で注文住宅を建てて後悔した理由

まずは、一条工務店で注文住宅を建てて後悔したという人が、どんな理由で後悔したのか紹介します。
価格が高い
一条工務店の坪単価は、約60〜100万円です。近年では、価格の上昇により坪単価が100万円を超えることもあり、「価格が高い」と感じている方も多くいます。
また、他社では発生しない地盤補強工事費用が、一条工務店では発生する可能性がある点も、価格が「高い」と感じている要因の一つでしょう。
ただ、他の有名どころのハウスメーカーと比較すると、価格はかなり抑えられている方です。なぜなら、一条工務店はフィリピンに自社工場を構え、自社工場で窓・キッチン・外壁などを製造するなど工業化を実現しているからです。これにより、価格を下げるための体制が整い、他のハウスメーカーよりも安く手に入れることができます。
とはいえ、施主によっては「それでも高い」と感じてしまう方もいるようです。
値引きが期待できない
一条工務店は、あまり値引きを期待できません。たとえ社員が家を建てるとなっても、社割が2%程度しか適用されません。社員でさえ2%程度の値引きであるため、施主が値引き交渉しても大幅値引きしてくれる可能性は低いです。
そのため、値引きを希望して一条工務店で注文住宅を建てた方の中には、値引き交渉に応じてもらえずにがっかりしたという方もいます。
間取りの自由度がさほど高くない
一条工務店は、家の性能重視のため間取りが制限されている部分があります。高耐震性能・高気密高断熱住宅を設計するために、「一条ルール」という間取りの制限が存在するため、オーソドックスな間取りしかつくることができません。
製品の質やコストメリットを生み出すことを優先して間取りの自由度やデザイン性が犠牲になっている点は、施主によっては不満に思うポイントになるでしょう。
外観デザインがどれも同じように見える
性能重視の家であるため、外観は比較的シンプルでどれも似たようなデザインになってしまいます。外観デザインで個性を出したい方には物足りない可能性があります。
そのため、たとえば街中を歩いていると、自分の家と似たような家があるといったこともよくあります。「外観にも個性を出して家を建てたい」と思っている方だと、一条工務店で家を建てて「後悔した」と感じる方もいるかもしれません。
設備の選択肢が少ない
一条工務店は、設備の選択肢が少ないです。一条工務店オリジナルの製品ではない社外品の設備も導入できないことはありませんが、社内稟議が通らなければ選ぶことができません。
次のような懸念事項が発生した場合、基本的には稟議は通らず、選択することができません。
- 現場の大工の手間がかかる可能性が高い
- 工期に影響が出る可能性が高い
そのため、時間のかかる塗り壁は工期がかかり、地震発生時にひび割れする可能性があることから採用が難しいです。
種類が少ないということは、その分時間をあまりかけずに設備を選べるというメリットでもあります。しかし、たくさんの種類の中から自分にぴったりの設備を選びたいという方には少し物足りなく感じるかもしれません。
一条工務店で良かったと感じるポイント

反対に、「一条工務店で家を建てて良かった」と感じるポイントにはどんなものがあるのでしょうか?ここでは、一条工務店の特徴を交えながら解説します。
- 住宅展示場でのイメージとの差が小さい
- 2つの構法から選べる
- 他メーカーとは異なる全館床暖房システムを搭載している
- 断熱性能が業界ダントツで高い
- 地震に強い家を建てられる
- 換気システムにこだわっている
- 全現場で気密測定を実施している
- 防災に力を入れている
- 設備機器は5年間であれば無償で修理交換してくれる
- 特許技術のある屋根を使用できる
住宅展示場でのイメージとの差が小さい
一条工務店の住宅展示場では、設備や建材のほとんどに標準仕様のものが使用されています。
多くのハウスメーカーの住宅展示場では、豪華な仕様・設備が展示場に使われていることが多いです。キッチンハウスやアムスタイルなどの高級キッチンが採用されたり、床材にも無垢のフローリングなどが使われたりしています。そのため、現実とはかけ離れた仕様になっており、なかなかイメージがつきにくいという施主も多いようです。
しかし、一条工務店はあくまでも現実的な仕様をそのまま住宅展示場に採用しているため、実際に家を建てた時に完成形をイメージしやすいです。そのため、実際に家を建てた際に「イメージと違う」というようなギャップが生まれにくく、一条工務店で建てて良かったと感じる方が多くいます。
2つの構法から選べる
一条工務店には次の2種類の工法があり、どちらかを選ぶことができます。
- 夢の家 I-HEAD構法(軸組工法)
- 外内ダブル断熱工法(2×6工法)

「夢の家 I-HEAD構法(軸組工法)」は、間取りの自由度が比較的あり、気密性能の高い家を建てられる工法です。ただ、手間がかかることから金額が高く、2×6工法と比較すると断熱性能が下がってしまう点がデメリットです。
「外内ダブル断熱工法(2×6工法)」は、軸組工法よりも金額が安く、断熱性能の高い工法です。一方で、気密性能はやや落ちる傾向にあり、一条ルールによって間取りの自由度はあまりありません。
間取りの自由度を求める方は「夢の家 I-HEAD構法」、性能の高さを求める方は「外内ダブル断熱工法」といったように一条工務店の中でも自分のニーズにあった構法を選べます。
ただし、一条工務店で家を建てる方のほとんどは、外内ダブル断熱工法で注文住宅を建てています。その理由は、外内ダブル断熱工法なら、断熱等級7の取得が可能な「断熱王」や、「2倍耐震」などのオプションを使えるからです。
夢の家 I-HEAD構法では使えないオプションであるため、「一条工務店で建てる意味がない」という理由から、多くの人は外内ダブル断熱工法で家を建てていると考えられます。
他メーカーとは異なる全館床暖房システムを搭載している
一条工務店の全館床暖房システムには、他メーカーとは少し異なる特徴があります。一般的に、多くのハウスメーカーではガス温水式の床暖房を採用していますが、一条工務店ではヒートポンプ式の床暖房を採用しています。
ガス温水式の床暖房は、水温を60度まで一気に引き上げて床を温める仕組みです。建物の断熱性能が悪い場合、この60度を常にフル稼働させて水温を維持しなければ、家の中を温めることができません。そのため、床暖房を使用すると光熱費が高くなってしまいます。
一方で、ヒートポンプ式の床暖房は、空気を圧縮する際の熱を利用して床を温める方式です。そのため、ガス温水式床暖房よりもランニングコストを格段に安くすることができます。
ヒートポンプ床暖房には立ち上がりが遅く、温度もそこまで高くできないというデメリットがありますが、建物の断熱性能を高めることで解消することが可能です。住宅性能の高い一条工務店では、ヒートポンプ式床暖房を効率よく使えるよう、断熱性能を高めています。
また、一条工務店の床暖房は自社オリジナル製品です。家全体にまんべんなく床暖房の配管を通るように設計し、配管にアルミを巻いて熱のロスを失くす仕組みまで作っています。これにより、たとえ真冬の夜中であっても裸足で歩けるほど暖かい床暖房の実現ができます。
断熱性能が業界ダントツで高い

一条工務店は、業界トップクラスの省エネ性能を有しています。たとえば、一条工務店の2×6工法「外内ダブル断熱構法」は、次のような断熱構成になっています。
- 天井:高性能ウレタンフォーム235mm
- 壁:外内ダブル断熱 高性能ウレタンフォーム合計190mm
- 床:高性能ウレタンフォーム140mm
これにより、業界トップの断熱性能を実現しています。
また、一条工務店では他のハウスメーカーにはない工業化という強みもあります。
吹付系の断熱材は、現場で施工すると同時に膨らみ、表面にスキン層が形成されます。このスキン層が壁よりも膨らんでしまうと、その後の施工に影響が出るため、壁に収めるために削る作業を行います。しかし、これによって断熱性能を30〜40%程度落としてしまうのです。
一条工務店では、工場で施工することによりスキン層を壊さないで断熱性能の高さを維持したまま、現場で家が組み立てられます。これは、他のハウスメーカーでは真似できない一条工務店ならではの大きな強みの一つです。
また、一条工務店は住宅先進国であるドイツにあるパッシブハウス協会と提携しており、家の性能に関しても海外のトレンドをいち早く取り入れて家づくりに反映させています。たとえば、一条工務店では日本で初めて中空層18mmのサッシを作り上げており、家の断熱性能を高めるのに大きな影響をもたらしています。
他にも、「断熱王」では、断熱性能の高い玄関ドア「DANNJU」や断熱玄関土間を採用しており、断熱等級でも最高等級の断熱等級7の取得も可能です。「断熱王」は、2×6工法である『外内ダブル断熱構法』のみで使えるオプションですが、これによりさらに快適な家づくりができます。
地震に強い家を建てられる
一条工務店では、複数パターンの地震に対して何度も実大耐震実験を行い、地震に強い家をつくっています。
他のハウスメーカーの場合、実験は一度だけ行うところがほとんどです。しかし、一条工務店では、さまざまな地震を想定して何度も実大耐震実験を行っています。
地震には、「海溝型地震」「断層型地震」「火山性地震」の3種類がありますが、地震の種類によって揺れ方が異なります。また、震源からの距離や建築する地域の地盤の特性によっても揺れ方が大きく異なります。
一条工務店は、過去の地震を再現して何度も実験を行うことで、どんな地震でも耐えられるかどうか確認しています。将来発生する恐れのある地震を予測し、確実に安心して暮らせる家づくりを行っているのです。
将来起こりうる大きな地震にも耐えられるような家づくりを行い、確実な安心を得られるハウスメーカーは、国内でも一条工務店だけです。
換気システムにこだわっている
一条工務店では、換気システムにもこだわっています。一条工務店には次の3種類の換気システムがあります。
ロスガード90
ロスガード90は、給気・排気のどちらも機械で行う全熱型の第1種換気システムです。機械で室内に外気を取り入れる際に、取り入れた外気を室内の温度に近づけるだけでなく、加湿・除湿も行って室内に取り入れます。
熱交換率が90%と非常に高いため、外気によって室内の温度が影響されずに新鮮な空気を取り込むことが可能です。また、サイクロン式となっており、外気に含まれる微細なホコリや花粉など換気の目詰まりになるようなものを室内に取り込ませない仕組みとなっており、室内でメンテナンスできる手軽さも魅力の一つです。
うるケア
うるケアは、家全体を加湿できる一条工務店のオリジナル設備です。ナノサイズのミストで加湿するため、家の中は常に快適な状態を維持できます。お手入れも年2回だけでとても簡単です。
さらぽか
さらぽかは、ロスガードに除湿と保湿ができる換気システムです。特に夏場の除湿に優れているため、ジメジメしやすい時期でも快適に過ごせます。
一条工務店の家では、このような機能を取り入れることができます。ここまで換気システムにこだわっているハウスメーカーは一条工務店だけです。
全現場で気密測定を実施している
一条工務店では、通常のハウスメーカーでは実施しない気密測定を一棟一棟行っています。
気密とは、「その家にどのくらいの隙間があるか」を数字で表したものです。この数値が低ければ低いほど家の隙間が少なく、「夏涼しく・冬暖かい」を作りやすくなります。
多くのハウスメーカーでは、気密を数値化するための気密測定を実施していません。その理由は、手間とお金がかかるからです。
気密測定の機械は、1台80万円程度かかります。機械を使えるようになるための研修も下請会社に実施しなければならず、多くのお金と手間がかかります。
また、上場企業のハウスメーカーは、決算月に向けて工事スケジュールを組んでいるため、気密測定によるスケジュールのズレや工期の乱れを好みません。そのことから、気密測定を行わないハウスメーカーが多いのです。
一方、一条工務店は気密測定の実施をルールとして定めており、その仕組みも整っています。また、上場企業ではないことも、じっくりと時間をかけた性能の高い家づくりを可能としています。
もちろん、他のハウスメーカーも気密性の高い家づくりを行っていますが、一条工務店のように気密測定を全棟実施しているところは多くありません。
防災に力を入れている
一条工務店では防災に特に力を入れており、「超高耐震仕様」「耐水害住宅」の家づくりを行っています。
耐震等級は、次の3つの段階に分かれています。
- 耐震等級1:数百年に1度発生する地震の地震力に対して倒壊・崩壊せず、数十年に1ど発生する地震の地震力に対して損傷しない程度の家
- 耐震等級2:耐震等級1の1.25倍の地震力に対抗できる家
- 耐震等級3:耐震等級1の1.5倍の地震力に対抗できる家
「超高耐震仕様」とは、耐震等級1の2倍レベルの地震が起きても、倒壊・崩壊しないレベルの非常に強い仕様の建物です。また、この超高耐震仕様の家にすると「耐水害住宅」の仕様も付加できます。
耐水害住宅は、一条工務店が5年の歳月を掛けて開発した住宅仕様のことで、水害時に家の中へ水の浸入を許さない仕様の建物です。耐水害住宅には次のような特徴があることから、水害に強い仕様となっています。
- 基礎断熱風にもできるフロート弁付き床下換気口がついている
- 逆流防止弁がついている
- 外壁にゴアテックス素材が使われている
- 窓にも水害対策がされている
ただし、超高耐震仕様・耐水害住宅を適用できるのは、一条工務店のカタログのうち「i-cube Ⅱ」 と「i-smart Ⅱ」に限られます。また、一条ルールに加えて独自ルールも追加設定されるため、ルールを確認しながらご自身の理想の間取りをつくれるか検討してください。
設備機器は5年間であれば無償で修理交換してくれる
一条工務店では、他社製品以外のものは5年間無償で修理・交換してくれます。
たとえば、建具の変形や床の不具合など、一条工務店でつくっているものであれば、すべて5年間、無償で交換・修理してもらうことが可能です。トイレやエアコン、エコキュートなどは対象外ですが、一条工務店が自社工場で作っているものであれば、交換・修理対応してもらえます。
ただし、故意に傷つけてしまった場合は対象外です。また、不具合が生じた部分だけ修理・交換に対応しているため、たとえばキッチンの一部分が修理・交換が必要になっても、キッチンそのものを交換してもらえるわけではありません。
特許技術のある屋根を使用できる

一条工務店は、他のハウスメーカーよりも太陽光パネルを安く取り付けることができます。また、30年後以降のメンテナンスも考慮されています。
通常、太陽光パネルは野地板の上にルーフィング、その上に屋根材が施工され、さらにその上に太陽光パネルが施工される4層構造です。
一方、一条工務店の場合は太陽光パネルが屋根材として扱われており、野地板・ルーフィング・太陽光パネルの3層構造となっています。これにより屋根材の費用がかからず、太陽光パネルを安く取り入れることが可能です。太陽光パネルを屋根材として使うための台座は一条工務店の特許になっており、他のハウスメーカーでは真似することができないようになっています。
また、一条工務店は自社で太陽光パネルを製造しているため、壊れたときに交換が可能です。
技術革新によって太陽光パネルの大きさがどんどん大きくなっており、数十年後に太陽光パネルを交換する場合に、1枚だけ交換するといったことが不可能です。また、屋根材の交換もしなければならず多額の費用が発生します。
しかし、一条工務店は自社で製造しているため、過去のデータをもとに太陽光パネルを製造して交換できます。そのため、数十年後に交換が必要になっても安心して交換が可能です。
まとめ
一条工務店で後悔した理由と、良かったと感じた理由それぞれについて解説しました。
一条工務店で注文住宅を建てて後悔しないためには、他のハウスメーカーと比較したり、担当者に質問したりして自分が納得できる家づくりをすることが大切です。
より詳しい家づくりの情報は、住宅系YouTuber「まかろにお」のYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」をご覧ください。一条工務店を含む大手ハウスメーカーの特徴や、家づくりのノウハウをわかりやすく解説しています。
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