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軽量鉄骨造は「高品質・低コスト・短工期」を実現できる構造として、多くのハウスメーカーが採用し、人気を集めています。ただし、一口に「軽量鉄骨造」といっても、ハウスメーカーによって採用する構法や性能、価格、間取りの自由度は大きく異なります。「どのハウスメーカーを選べば良いのかわからない」と悩む方も少なくありません。
そこで今回は、軽量鉄骨造に対応しているおすすめハウスメーカーと、軽量鉄骨造の特徴や坪単価相場、メリット・デメリットを詳しく解説します。住宅の構造選びに悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
軽量鉄骨とは

軽量鉄骨造は、鉄骨住宅の中でも「コスト」「品質」「工期」のバランスに優れ、住宅から小規模商業施設まで幅広く採用されている構造です。柱や梁に6mm未満の鉄骨を用いることで、建築費用を抑えつつ、狭小地にも対応しやすいことが特徴です。
鉄骨住宅には「軽量鉄骨造」「重量鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」の3種類があります。その中でも軽量鉄骨住宅は、主要な骨組みに鋼材(スチール)を使用するため「S造」と呼ばれることもあります。一般的には鉄骨軸組工法が採用されており、住宅用として広く普及しています。
さらに、軽量鉄骨造は、部材を工場で大量生産し、現場で組み立てる「プレハブ工法」を用いることで、高品質・低コスト・工期短縮を実現しています。工場生産によって品質のばらつきが少なく、安定した住まいを提供できる点も魅力です。
一方で、重量鉄骨造に比べると、柱やブレースの数が増えやすく、規格やサイズにも制約があるため、間取りに制限が生じる場合があります。また、鉄骨は火に弱いという弱点もありますが、耐火被覆材などで十分に対策されています。
鉄骨造の構造の種類
鉄骨造の構造は、大きく分けて「鉄骨ラーメン構造」と「鉄骨軸組構造」の2種類です。
鉄骨ラーメン構造は、柱や梁を溶接加工で一体化させる構法で、大空間や高層建築に向いています。一方、鉄骨軸組構造は、木造軸組の鉄骨版ともいえる構法で、ボルト接合を採用し、住宅や低層建築に広く用いられています。
その他鉄骨造との違い
軽量鉄骨と重量鉄骨の主な違いは下の表のとおりです。
軽量鉄骨 | 重量鉄骨 | |
---|---|---|
構造 | 鉄骨軸組工法 | 鉄骨ラーメン構造 |
鋼材の厚み | 6mm未満 | 6mm以上 |
大量生産 | 可能 | 不可 |
間取りの自由度 | 制限がかかる場合がある | 高い |
遮音性 | 普通 | 高い |
建物の大きさ | 住宅や小規模商業施設 | 大型マンションやビル |
建築費用 | 安い | 高い |
軽量鉄骨造と重量鉄骨造は、鋼材の厚みや構法、間取りの自由度、遮音性などに明確な違いがあります。住宅規模や予算、希望する間取りに合わせて、適した構造を選びましょう。
木造と鉄骨、どちらが良いか迷っている方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「客観的かつ公平な目線で木造住宅と鉄骨住宅の良し悪しを話します。」をチェックしてみてください。
運営者である「まかろにお」は、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuberです。元住宅営業マンとして全国1位の営業成績を誇り、その後も不動産融資を扱う大手金融機関での実務経験を経て、幅広いハウスメーカー事情に精通しています。
大手ハウスメーカーの特徴やメリット、デメリット、さらに注文住宅を建てる前に知っておきたい知識を中立的な立場で発信しています。
軽量鉄骨造の坪単価の相場

軽量鉄骨造の坪単価は、おおよそ80〜100万円が相場です。鋼材の厚みにより、「3mm以下」「3mm超〜4mm以下」「4mm超〜6mm以下」の3段階に分類され、厚みが増すほど価格も高くなる傾向があります。
たとえば、一般的な35坪の住宅を坪単価100万円で建てる場合、建築費用は約3,500万円です。木造より費用は高めですが、軽量鉄骨造は耐震性や耐久性に優れているほか、大開口設計や間取りの自由度が高いといったメリットがあります。
なお、実際の総費用は、依頼するハウスメーカーや採用する構法、仕様によって大きく異なります。事前に複数社から見積もりを取り、比較・検討することが重要です。
主要なハウスメーカーの坪単価を知りたい方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【2025年最新】大手ハウスメーカー坪単価ランキング」をチェックしてみてください。
軽量鉄骨造のメリット

軽量鉄骨造は、コストパフォーマンスや耐久性、品質の安定性など、多くのメリットを持つ構造です。特に、費用を抑えながら高品質な住宅を実現できることが大きな特徴です。ここでは、軽量鉄骨造の主なメリットを解説します。
建築費用を抑えられる
軽量鉄骨造は、重量鉄骨造に比べて簡易な基礎工事で済むため、建築費用を抑えやすい構造です。
また、プレハブ工法を採用するケースが多く、工場で部材を大量生産できることで、材料費や工期の短縮によるコスト削減も期待できます。プレハブ工法とは、部材を工場で事前に製造し、建築現場で組み立てる工法です。規格化された部材を使うことで、費用面だけでなく、工事全体の効率化にもつながります。
そして、軽量鉄骨は鋼材が軽く、人力での運搬も可能なため、重機が入りにくい敷地でも対応しやすく、運搬費用の低減にもつながります。
狭小地でも建てられる
軽量鉄骨造は、使用する鋼材が軽量で搬入しやすいため、狭小地での施工にも適しています。実際に、10坪程度の限られた土地に軽量鉄骨造住宅が建てられた事例もあり、都市部の狭い敷地でも柔軟に対応できます。
耐用年数が木造より長い
軽量鉄骨造は、鋼材の厚みにより法定耐用年数が定められていますが、一般的に木造住宅より長いのが特徴です。
- 木造:22年
- 軽量鉄骨(3mm以下):19年
- 軽量鉄骨(3mm超~4mm以下):27年
- 軽量鉄骨(4mm超):34年
耐用年数が建物の寿命を直接示すものではないものの、構造体が長持ちすることで、住宅として長く住み続けやすくなります。
さらに、軽量鉄骨は、地震に強い柔軟性を備えつつ耐久性も高く、30年以上の長期保証を設けているハウスメーカーも多く見られます。
工期が短い
軽量鉄骨造は、部材を工場で事前に生産するため、現場では組み立て作業が中心となります。そのため、工期が比較的短く、施工のスピードも大きな魅力です。
間取りやプランにもよりますが、鉄筋コンクリート造で半年以上かかる工事が、軽量鉄骨造では2〜3ヶ月で完了するケースもあります。基礎工事完了後、1日で組み立てを終えるハウスメーカーもあり、スムーズな工事が期待できます。
品質が安定している
現場での施工が中心となる木造や重量鉄骨造と異なり、軽量鉄骨造は工場で規格化された部材を大量生産するため、品質にばらつきが出にくいことが特徴です。
また、工場内では厳しい品質管理が行われており、職人の技量に左右される部分が少ないため、安定した品質の住宅が提供されます。そのため、安定性を重視する方にも安心です。
虫が発生しにくい
木造住宅と比較して、軽量鉄骨造は虫害に強いという特徴もあります。鋼材は木材のようにシロアリや害虫による食害を受けにくいため、構造体を長期間良好な状態に保ちやすく、安心して暮らせます。
メンテナンス費や解体費を抑えられる
軽量鉄骨造は、建築費だけでなく、維持費や解体費も比較的抑えられることがメリットです。プレハブ工法により、解体作業が容易で、撤去費用の負担も軽減されます。
また、定期的なメンテナンスも安価で対応できるため、長期的に見てもコストパフォーマンスの良い住宅といえるでしょう。
軽量鉄骨造のデメリット

軽量鉄骨造には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。長く快適に暮らすためには、メリットだけでなくデメリットもしっかり理解し、他の構造と比較した上で検討することが重要です。ここでは、軽量鉄骨造の主なデメリットを解説します。
断熱性や通気性が低い
軽量鉄骨造は、木造住宅に比べて断熱性や通気性が劣ります。木材は湿気を吸収する特性がありますが、鉄骨は湿気を通しにくく、外気温の影響を受けやすい素材だからです。
適切な対策を行わないと、夏は暑く、冬は寒くなるだけでなく、結露やカビの発生、光熱費の増加にもつながります。快適な住環境を維持するためには、断熱材の充填や複層ガラス、樹脂フレームの窓の採用など、断熱・通気対策が不可欠です。
防音性能が低い
軽量鉄骨造は、鉄筋コンクリート造と比較すると防音性が低く、木造住宅と同程度です。柱や梁以外の構造が木造住宅と似ているため、遮音性能は特別高くありません。
特に、交通量の多い道路沿いや線路沿いでは、外部からの騒音が気になる場合もあります。防音材の導入や防音カーテンの設置、防音性能の高い外壁や吸音材などを活用し、対策することをおすすめします。
耐火性が低い
軽量鉄骨造は、鉄骨が熱に弱く、一定温度を超えると変形・倒壊するリスクがあるため、耐火性がやや劣る点もデメリットです。
ただし、耐火被覆材を適切に施すことで、耐火性能を高めることが可能です。ハウスメーカーごとに採用している耐火仕様や工法が異なるため、必ず確認しておきましょう。
間取りに制限がかかる場合がある
軽量鉄骨造は、重量鉄骨造よりも強度が劣るため、構造上多くの柱やブレース(補強材)が必要になります。そのため、空間を広く確保しづらく、間取りに制限が生じやすい点がデメリットです。
また、軽量鉄骨造では、3階以上の住宅には適さない場合が多く、2階建てまでの設計が一般的です。さらに、将来的にリフォームを行う際、ブレースや柱が構造上の制約となり、間取り変更が難しいケースもあります。
木造より費用が高い
軽量鉄骨造は、重量鉄骨造よりは安価ですが、木造住宅と比較すると建築費用は高くなる傾向があります。鉄は加工が難しく、基礎工事や地盤補強も必要となるため、坪単価で5〜10万円ほど高くなるケースが一般的です。
地盤補強工事が必要な場合がある
軽量鉄骨造は、木造に比べて構造自体が重くなるため、地盤が弱い場合には地盤補強工事が必要となります。
地盤補強は、表層改良で約50万円、杭打ちでは100〜200万円が目安となります。予算計画を立てる際は、地盤補強費用もあらかじめ考慮しておきましょう。
鉄骨住宅にしようか迷っている方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「鉄骨住宅で建てるべき人、そうでない人の特徴について話します」をチェックしてみてください。
軽量鉄骨造の施工を依頼するハウスメーカーの比較ポイント
軽量鉄骨造を採用しているハウスメーカーは数多く存在します。そのため「どの会社に依頼すべきか分からない」と悩む方も多いでしょう。そこで、後悔しないために知っておきたい、ハウスメーカー選びの比較ポイントを解説します。
価格
住宅は人生でも特に高額な買い物です。だからこそ、ハウスメーカー選びでは「価格の比較」が欠かせません。複数社から見積もりを取り、内容や費用を慎重に比べましょう。
単純に金額だけを見るのではなく、間取りや設備仕様など、提案内容とのバランスも確認することが重要です。安価に見えても、基本仕様を抑え、オプション追加で費用がかさむケースも少なくありません。最終的な総額や内容の妥当性まで必ずチェックしましょう。
構造
ハウスメーカーごとに、取り扱っている構造や得意とする工法が異なります。軽量鉄骨造を中心に扱うメーカーもあれば、重量鉄骨造や木造を併用しているメーカーも存在します。
特に鉄骨造には「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」の2種類があり、次のような違いがあります。
軽量鉄骨造 | 重量鉄骨造 | |
---|---|---|
特徴 | ・品質が安定している ・工期を短縮できる ・費用を抑えやすい | ・柱が少なく、間取りの自由度が高い |
主な用途 | ・戸建住宅 | ・中・高層ビル・大規模住宅 |
どちらを希望するかを整理し、取り扱っているハウスメーカーを選ぶようにしましょう。さらに、複数構造を扱うハウスメーカーであれば、構造ごとの実績や強みも確認しておくと安心です。
デザイン
注文住宅において、デザインは非常に重要です。理想の外観や内装イメージを実現できるかを確認しましょう。パンフレットや施工事例、モデルハウスを見学し、自分の好みに合ったテイストを扱っているかをチェックしてください。
気に入ったデザインは、写真などで記録し、打ち合わせ時にしっかり共有できるようにしておくとスムーズです。
住宅性能
軽量鉄骨造は耐震性・耐久性に優れていますが、気密性や断熱性は木造より劣る傾向があります。快適な住空間を実現するためには、断熱性能や気密性能も必ず確認しましょう。
断熱性能は「断熱性能等級(1〜7)」、耐震性は「耐震等級(1〜3)」で数値化されています。断熱等級は5以上、耐震等級は2以上が一つの目安です。さらに、制震や免震の有無も確認しておくと安心です。
住宅性能はハウスメーカーごとに工夫が異なるため、公式サイトやカタログ、担当者への質問で詳しく確認しましょう。
地震に強い家を建てたい方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【2024年最新】地震に強い大手ハウスメーカーランキング」をチェックしてみてください。
保証期間
住宅は建てて終わりではなく、住み始めてからが本番です。
法律上、基礎や雨漏りに関して10年間の保証が義務付けられていますが、多くのハウスメーカーは独自の長期保証制度を用意しています。保証内容は会社によって異なるため、どこまでの範囲が何年保証されるのかを確認し、将来の安心につなげましょう。
アフターサービス
アフターサービスは、長く快適に暮らすために欠かせない要素です。定期点検の頻度や無償対応範囲、設備の故障対応、延長保証の有無などは、ハウスメーカーによって大きく異なります。
各社のサービス内容を比較し、将来的に安心して任せられるかを必ず確認しておきましょう。疑問点はスタッフに直接質問し、納得した上で契約することをおすすめします。
軽量鉄骨造でおすすめのハウスメーカー①:ダイワハウス

ダイワハウスは、耐震性・断熱性・アフターサービスのすべてが高水準で揃った、軽量鉄骨造の代表的なハウスメーカーです。特に、安心の60年長期保証や高い住宅性能により、多くの支持を集めています。
坪単価 | ハイグレード仕様:89万円~ スタンダード仕様:75万円~ |
商品 | ▼軽量鉄骨 ・zevo Σ(1~2階建て) ・xevo Σ premium(1~2階建て) ▼重量鉄骨 ・skye(3階建て) ・skye(3~5階建て) |
特徴 | ・断熱性能等級5、グレード3の断熱仕様 ・外張り断熱通気外壁 ・ZEH対応 ・高い遮音性 |
アフターサービス | ・初期保証30年 ・最長60年までの延長保証 ・住宅設備10年保証 ・60年以降も診断 ・保証が可能な長期保証サービス ・ユートラスシステム ・いえろぐ ・24時間365日対応のフリーダイヤルサポート |
ダイワハウスは、高断熱・高気密・高耐震性を兼ね備えた住まいづくりが強みです。外壁・天井・床・窓の断熱強化により、1年を通じて快適な室内環境を実現できます。さらに、全プランでHEMSを標準搭載し、スマートハウスやZEH住宅にも対応しています。
また、地盤状況に応じた最適な基礎工法に加え、柱と梁の接合部を鋼板で補強する独自の耐震システムを採用しています。国土交通省大臣認定を取得した特殊ボルト接合により、3階建て以上の住宅でも高い耐震性を確保しています。
軽量鉄骨造「xevo Σ(ジーヴォシグマ)」

「xevo Σ」は、ダイワハウスが2014年に発表した軽量鉄骨の主力商品です。軽量鉄骨のメリットを活かした大空間設計と高断熱性能を両立し、高い人気を誇ります。
天井高は標準で2m72cmを確保し、フルサイズ開口の「グランフルサッシ」を採用することで、より開放感のある空間を実現。柱の本数も最小限に抑えられるため、間取りの自由度が高く、将来的なリフォームにも柔軟に対応できます。
さらに、ダイワハウス独自のエネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST(ディーネクスト)」により、広さと耐震性を両立。外張り断熱通気外壁が、夏冬の外気から室内を守り、快適な住空間を長期間維持します。
ダイワハウスについてより詳しく知りたい方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」でまかろにおがダイワハウスについて詳しく解説しているこちらの動画をチェックしてみてください。
軽量鉄骨造でおすすめのハウスメーカー②:パナソニックホームズ

パナソニックホームズは、耐震性・断熱性・快適性に優れた軽量鉄骨住宅を提供するハウスメーカーです。電化製品メーカーならではのノウハウを活かし、住まい全体の設備提案が可能なのが強みです。
坪単価 | 60~80万円 |
商品 | ▼平屋・2階建て(F構法) ・FORTINA X(フォルティナ X) ・FORTINA S(フォルティナ S) ▼平屋・2階建て(HS構法) ・CASART X(カサートX) ・CASART S(カサートS) ・CASART URBAN(カサート アーバン) ・CASARTPREMIUM(カサート プレミアム) |
特徴 | ・断熱性能(UA値0.6) ・大空間 ・大開口に対応 ・ZEH対応 ・高耐震 ・高断熱 ・全館空調「エアロハス」導入可能 |
アフターサービス | ・35年 ・20年のあんしん初期保証 ・地震あんしん保証 ・60年長期保証延長システム ・60年長期メンテナンスサポート ・24時間365日受付対応 |
パナソニックホームズは、耐震性や防音性、空気環境、外壁タイルなど「暮らしの快適さ」を支える基本性能が優れている点が特徴です。独自の制震構造「パワテック」により、高層ビルの技術を住宅に応用し、繰り返しの地震にも強い住宅を実現します。
また、狭小地でも最大限の空間を確保する工夫に加え、断熱対策として「家丸ごと断熱」を採用。建物全体を断熱材で包み、地熱利用による快適性向上にも取り組んでいます。
さらに、省エネ大賞を受賞した全館空調「エアロハス」も導入可能で、快適性と省エネ性を両立した住まいを実現できます。
軽量鉄骨のHS構法「カサートシリーズ」
「カサートシリーズ」は、地震に強く、間取りの自由度が高いことが特長です。強固な耐震性能と、15cm単位で細やかな設計が可能な「マルチモジュールシステム」により、希望に合わせた柔軟な間取り提案が可能です。
天井高は4タイプから選択でき、厳しい斜線制限のある都市部でも快適な空間づくりが可能です。さらに、2階や3階を高天井に仕上げる設計もでき、開放的な室内空間を実現します。
外観では、耐久性・デザイン性に優れた外壁タイル「キラテック」を採用可能です。種類も豊富でメンテナンス性が高く、外観デザインにこだわりたい方にも人気です。
軽量鉄骨のF構法「フォルティナシリーズ」
「フォルティナシリーズ」は、大型パネルによるF構法を採用し、断熱性・省エネ性・快適性を高めたシリーズです。全館空調「エアロハス」を標準装備し、ZEHにも対応しています。
また、HS構法よりも坪単価が抑えられており、コスト重視の方にも選ばれやすいシリーズです。ただし、設計の自由度はやや制限されるため、屋根形状や間取りの自由度は事前に確認が必要です。
地震対策としては、超高層ビルにも採用される座屈防止技術を応用した「アタックフレーム」を搭載しています。耐震等級は最高ランクの3を取得しており、安心感の高い住宅を提供しています。
パナソニックホームズについてより詳しく知りたいなら、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」でまかろにおがパナソニックホームズについて詳しく解説しているこちらの動画をチェックしてみてください。
軽量鉄骨造でおすすめのハウスメーカー③:積水ハウス

積水ハウスは、住宅業界で着工棟数No.1を誇る、信頼性と実績に優れた大手ハウスメーカーです。高耐震・高断熱・高耐久のバランスに優れた軽量鉄骨住宅を提供しており、多くの施主から選ばれています。
坪単価 | 90~100万円 |
商品 | <軽量鉄骨> ・ダイナミックフレーム ・システム <重量鉄骨> ・フレキシブルβシステム <木造> ・シャーウッド構法 |
特徴 | ・断熱性能等級5 ・ZEH対応 ・設計の自由度が高い ・独自の制振装置「シーカス」採用 |
アフターサービス | ・初期30年保証 ・ユートラスシステム(永年保証) ・いえろぐ ・24時間365日対応カスタマーズセンター |
積水ハウスでは、耐震設計「ダイナミックフレーム・システム」をはじめとした独自技術を採用し、高い安全性を確保しています。国土交通省の「型式適合認定」や、独自の構造計画システム「THOHFIK」による安全確認も行われており、安心して住める家づくりを実現しています。
また、断熱性にも優れており、断熱性能等級5が標準仕様です。アルミ系サッシや断熱材のズレを防ぐ設計によって、快適な住環境を長期間維持できます。
外壁材には「ダインコンクリート」「シェルテック・コンクリート」など、自社開発の高耐久・高意匠性を兼ね備えた素材を採用しています。高断熱仕様・太陽光発電・蓄電池などと組み合わせることで、快適かつ省エネな住まいを実現できます。
軽量鉄骨「ダイナミックフレーム・システム」

「ダイナミックフレーム・システム」は、積水ハウスが独自に開発した軽量鉄骨造の構法です。最大7,000mmの大スパン設計や、1階天井高2,700mm、2階天井高2,470mm(最大)の確保により、ゆとりある空間設計が可能です。エリアの建築規制に合わせ、2階の天井高を低めに設定することで、1階の開放感を高めるといった柔軟な対応もできます。
さらに、標準装備される制震装置「シーカス」は、地震エネルギーを熱エネルギーに変換して吸収し、住宅の変形を約1/2に抑える高性能ダンパーです。鉄骨住宅は木造住宅よりも揺れやすい傾向にありますが、シーカスによって安心感の高い住まいを実現しています。
外壁は「ダインコンクリート」と「セラブリッド」の2種類から選択可能です。特に、16mm厚の「ダインコンクリート」はガラス繊維を配合することで、強度・デザイン性・耐久性を高次元で両立しています。
積水ハウスについてより詳しく知りたい方は、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuber「まかろにお」が運営するYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」をチェックしてみてください。中でも、こちらの動画では、まかろにおがダイワハウスについて詳しく解説しています。
軽量鉄骨造でおすすめのハウスメーカー④:ヘーベルハウス

ヘーベルハウスは、耐震・耐火・断熱性に優れた鉄骨造住宅を得意とするハウスメーカーです。独自の「ハイパワード制震ALC構造」により、高い耐久性と快適性を両立しており、鉄骨住宅で高い顧客満足度を獲得しています。
坪単価 | 70~90万円 |
商品 | <2階建て> ・新大地 ・one fitto(ワンフィット) ・のきのまent ・そらのま+ ・CUBIC ・FREX <3階建て> ・LATIUS RD(ラティウスアールディー) ・GENB(ゲンブ) |
特徴 | ・高耐震 ・高耐火構造 ・ZEH対応 ・へーベルシェルタードダブル断熱工法採用 ・空間設計の自由度が高い |
アフターサービス | ・60年間無料点検システム ・ロングライフ住宅の長期保証 |
ヘーベルハウスの強みは、耐久性・断熱性・制震性の3要素を高水準で備えている点です。鉄骨住宅に特化し、「ハイパワード制震ALC構造」を標準採用。制震フレーム「ハイパワードクロス」と「剛床システム」を組み合わせることで、安心の耐震・制震性能を実現しています。
また、独自の外壁材「へーベル(ALCパネル)」は、厚さ75mmの重厚感ある仕上がりで、断熱・遮音・防火・耐久・シロアリ対策まで備えた多機能建材です。外壁の深彫りデザインが、高級感を演出します。
加えて、都市部の狭小地でも開放的な空間を設計するノウハウが豊富で、空間活用やデザインにも定評があります。
軽量鉄骨「ハイパワード制震ALC構造」

ヘーベルハウスが採用する「ハイパワード制震ALC構造」は、業界で初めて工業化住宅に制震構造を標準化したシステムです。ブレース(筋交い)を2段重ねに配置し、最適な角度で地震エネルギーを効果的に吸収します。
さらに、ブレース中央に設置された「極抵降伏点鋼」と呼ばれる特殊鋼材ダンパーが、地震時のエネルギーを効率的に吸収・分散します。これにより、空間の自由度を確保しつつ、高い耐震・制震性能を両立しています。この鋼材ダンパーは、比較的コストパフォーマンスが良く、メンテナンスフリーである点も魅力です。
また、外壁に使用される「ALC(軽量気泡コンクリート)」は、一般コンクリートの約10倍の断熱性能を持ち、約60年以上の耐久性がある素材です。断熱性・耐火性・耐久性に優れたこの建材は、世界中で90年以上、日本でも50年以上使用され続けている信頼性の高い外壁材です。
ヘーベルハウスについては、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」でまかろにおがヘーベルハウスについて詳しく解説しているこちらの動画をチェックしてみてください。
軽量鉄骨造でおすすめのハウスメーカー⑤:トヨタホーム

トヨタホームは、自動車メーカーで培った技術力を活かし、耐久性・開放感・快適性に優れた軽量鉄骨住宅を提供しています。強靭な構造体と高水準の断熱性能を両立し、安心・快適な住まいを実現しています。
坪単価 | 60~70万円 |
商品 | <ユニット工法> ・SINCE Cada(シンセ・カーダ) ・SINCE HAGUMI(シンセ・はぐみ) <EST工法> ・ESPACIO LS 理想の邸宅 <ユニット工法 規格住宅> ・SINCE LQ(シンセ・エルキュー) |
特徴 | ・断熱性能等級4(UA値0.56) ・ZEH対応 ・高天井 ・大空間 ・大開口設計が可能 ・充填断熱工法 ・高遮熱断熱複層ガラス採用 |
アフターサービス | ・60年間の長期保証 ・35年目までは5年ごとの無償点検 ・陶器瓦採用による初期構造保証40年 |
トヨタホームは、鉄骨に防錆塗装や高強度接合技術を取り入れ、長期的な耐久性に優れた住宅を提供しています。大空間・大開口・吹き抜けなど、開放感あるプランニングが得意で、心地よい通気性や明るさを実現します。
断熱性能にもこだわり、断熱等級4(UA値0.56)をクリアしています。充填断熱工法や高遮熱断熱複層ガラスを採用し、冬暖かく夏涼しい快適な室内環境を提供します。
また、柱には業界トップクラスの125mm角の太柱を採用し、接合部の強度は一般構造の約35倍を誇ります。ユニットボックス構造と組み合わせることで、さらに1.5倍の耐震強度を確保しています。
軽量鉄骨「EST工法」
トヨタホームの「EST工法」は、鉄骨軸組構造に耐火性・耐久性に優れた「ALC(軽量気泡コンクリート)」外壁を組み合わせた高性能な構法です。鉄骨ならではの大開口・オーバーハング・曲線的なデザイン・インナーバルコニーなど、自由度の高い設計が可能です。
接合部には、国土交通大臣が認定したトヨタ規格の高強度中ボルトを採用し、最高ランクである耐震等級3を取得しています。さらに「梁勝ちシステム」により、フロアごとに柱位置を変更できるため、空間デザインの柔軟性も確保しています。
大空間やダイナミックな間取り、安心感のある耐震性を重視したい方におすすめのハウスメーカーです。
まとめ
軽量鉄骨造の特徴やメリット・デメリット、坪単価、そして代表的な対応ハウスメーカーについて詳しく解説しました。軽量鉄骨造は、コストや耐震性、耐久性に優れる一方で、断熱性や間取りの制約などの注意点もあり、ハウスメーカー選びが非常に重要です。
特に、ダイワハウス、パナソニックホームズ、積水ハウス、ヘーベルハウス、トヨタホームは、それぞれ独自の構法や耐震技術、空間設計の強みを持っています。同じ軽量鉄骨造でも、構法や住宅性能、設計の自由度、保証内容は大きく異なるため、各ハウスメーカーの特徴をしっかりと比較することが、理想の住まいづくりへの第一歩です。加えて、予算やデザイン、立地条件も考慮し、自分に合ったベストな選択をしましょう。
「どのハウスメーカーが良いのかわからない」「鉄骨住宅同士の違いを詳しく知りたい」といった方は、「【鉄骨】ハウスメーカーランキングTOP6【前編】」も参考にしていただくと、より理解が深まります。
また、当サイト「メグリエ(MEGULIE)」では、公式LINEを通じた無料相談も実施しています。住宅に関する悩みや質問がある方は、下記のリンクから友だち追加をしていただくと、最新の情報や具体的なアドバイスをリアルタイムで受け取れます。ぜひご活用ください。
家づくりは事前に勉強をしておくことで、後悔することが少なくなります。正しい知識を身につけて、後悔しない理想の住まいを建てられるようにしましょう。