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鉄筋コンクリート造(RC造)は、優れた耐震性・耐火性・遮音性を兼ね備えた、堅牢かつ快適な住まいを実現できる構造です。引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮力に強いコンクリートを組み合わせることで、高い強度と耐久性を持つ住宅が建てられます。
とはいえ、「どのハウスメーカーに依頼すればよいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?今回は、鉄筋コンクリート住宅を検討している方向けに、RC造の基礎知識から相場、そして実際に対応しているおすすめのハウスメーカーまで詳しく解説します。
鉄筋コンクリート造とは

鉄筋コンクリート造(RC造)は、耐久性と強度に優れた構造であり、高性能な住宅を実現するために多くのハウスメーカーで採用されています。鉄筋とコンクリートの長所を組み合わせることで、地震や火災にも強い堅牢な住まいをつくることが可能です。
具体的には、引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮力に優れたコンクリートを一体化させた構造で、主に床や壁といった建物の主要部分に使用されます。この構造によって、47年という長い法定耐用年数が確保されており、適切なメンテナンスを行えば、それ以上に長く快適に住み続けられることも大きな魅力です。
鉄筋コンクリート造には、「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があります。
ラーメン構造は柱と梁で建物を支えるため、間取りの自由度が高いのが特徴です。一方、壁式構造は柱や梁を使用せず、壁と床の面で構造を支えるため、耐震性や遮音性に優れた住宅が実現できます。
種類 | 構造 | 特徴 |
---|---|---|
ラーメン構造 | 柱と梁で構成 | ・仕切りのない大空間が作れる ・間取りの自由度が高い |
壁式構造 | 柱や梁がなく、壁と床の面で建物を構成 | ・断熱性や遮音性が高い ・ラーメン構造よりも強度が高い |
それぞれの構造には異なる特徴があるため、自分のライフスタイルや希望に合わせて選ぶことが重要です。
鉄筋コンクリート造と他構造との違い
鉄筋コンクリート造と、他の鉄筋系の構造との違いをまとめると、下の表のようになります。
種類 | 構造 | 特徴 |
---|---|---|
鉄筋コンクリート造(RC造) | コンクリートの中に鉄筋を入れた構造 | ・耐火性 ・耐震性 ・防音性 ・気密性に優れている ・自由度の高い設計が可能 |
鉄骨造(S造) | 柱や梁などの骨組みの部分に鉄を用いた構造 | ・耐震性 ・耐久性に優れている ・木造よりも耐用年数が長い ・品質が安定している ・仕様によっては間取りに自由度がある ・RC造やSRC造よりも費用を抑えられる |
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造) | 鉄筋コンクリートに鉄骨を内蔵した構造 | ・耐震性 ・耐火性 ・防音性に優れている ・強度が高い ・大空間や間取りなど自由度が高い |
軽量鉄骨造 | 厚さ6mm以下の鋼材を使用した構造 | ・耐震性 ・耐久性に優れている ・品質が安定している ・建築コストや維持費を抑えられる ・耐用年数が長いため、固定資産税を抑えられる |
重量鉄骨造 | 厚さ6mm以上の鋼材を使用した構造柱や梁などの骨組みをボルトで接合する鋼接合ラーメン構造が一般的 | ・耐震性 ・遮音性 ・耐火性に優れている ・間取りの自由度が高い |
鉄骨造は、建物の骨組みに丈夫な鉄骨を使用するため、鉄筋コンクリート造よりもコストが高いです。また、事前にある程度の部材を工場で組み立てて現場に搬入できます。現場での工程を減らせるため、完工までの期間が短くなります。
鉄骨造には、「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」の2種類があります。違いは、建物の骨組みに使用する鉄骨の厚みです。この厚さによって、建築できる建物の大きさや形が変わります。
重量鉄骨造は骨組みの耐荷重が高く、大規模な建物や大広間などで柱を減らす設計をしやすいですが、軽量鉄骨造よりもコストが高い傾向があります。
「どの構造を選ぶと良いのかわからない」という方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「木造と鉄骨造、どちらの家を選ぶべきですか?」をチェックしてみてください。
このYouTubeチャンネルは、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuber「まかろにお」が運営しています。大手ハウスメーカーの特徴やメリット、デメリット、さらに注文住宅を建てる前に知っておきたい知識を中立的な立場で発信しています。
鉄筋コンクリート造の相場
鉄筋コンクリート住宅の相場は、木造や鉄骨造よりも高い傾向にあります。令和6年度(2024年度)分の国税庁のデータに基づき、坪単価をまとめると下の表のようになります。
東京都の構造別の工事費用
構造 | 相場(1坪当たり) |
---|---|
木造 | 約70万円 |
鉄骨造(S造) | 約115万円 |
鉄筋コンクリート造(RC造) | 約125万円 |
参照元:地域別・構造別の工事費用(1㎡当たり)【令和6年分用】(国税庁)
住宅は、35坪程度が一般的です。木造だと約2,450万円、鉄骨造だと約4,025万円、鉄筋コンクリート造だと4,375万円となり、木造よりも高いことがわかります。
鉄筋コンクリート造は、建材が高いだけでなく工期も長くなるため、人件費もかかります。建築費は高いですが、メリットも多いため、価格だけで決めるのではなくメリットやデメリットも考慮し判断するようにしましょう。
鉄筋コンクリート造のメリット

鉄筋コンクリート造には耐震性や耐久性、耐火性に優れているなどのメリットがあります。ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
耐震性・耐久性が高い
鉄筋コンクリート造の大きなメリットの一つは、耐震性・耐久性の高さです。引っ張る力に強い鉄筋と、圧縮力に強いコンクリートを組み合わせ、高い強度を実現しています。
地震があった際は、鉄筋が横方向、コンクリートが縦方向を支える仕組みです。全体の重量を面で支える構造になっているため、重量の大きな建物でも倒壊リスクが軽減されています。
耐火性が高い
鉄筋コンクリート造は耐火性に優れており、1,000℃の高温にも数時間耐えられる特性があります。そのため、火災が発生しても、全焼や延焼、倒壊を回避できることが特徴です。
一方、鉄骨造は熱に弱く、540℃の熱で変形してしまいます。これと比較しても、鉄筋コンクリート造の耐火性が優れていることがわかります。この耐火性の高さから、木造住宅よりも安く火災保険に加入できることもメリットです。
防音性・遮音性に優れている
コンクリートは気密性が高く重みがあるため、音が伝わりにくく、振動しにくい性質があります。鉄筋コンクリート造は壁にコンクリートを流し込んでいるため、木造住宅よりも気密性が高く、防音性・遮音性に優れていることが特徴です。
外部の音が室内に入ってきにくく、室内の音も外に漏れにくいため、音のストレスなく、快適に過ごせます。
耐用年数が長い
木造住宅と比べて、鉄筋コンクリート造は経年劣化しにくいことが特徴です。そのため、法定耐用年数は木造住宅の2倍以上あります。法定耐用年数とは、税法上で定められた資産としての価値を持つ年数のことです。
構造 | 法定耐用年数 |
---|---|
木造 | 22年 |
軽量鉄骨造(厚さ3mm以下) | 19年 |
軽量鉄骨造(厚さ3mm超え4mm以下) | 27年 |
鉄筋コンクリート造 | 47年 |
参照元:法定耐用年数(国税庁)
鉄筋コンクリート住宅は、住宅の寿命が長く、生涯、または世代を超えて住み続けられることが魅力です。
デザインの自由度が高い
鉄筋コンクリート造は強度が高い構造であるため、デザインの自由度が高いです。大空間など柱の少ない設計も可能です。他にも、丸い建物や曲線のような建物、柱を極限まで減らした大空間リビングなど、木造住宅では難しいデザインも実現可能です。
鉄筋コンクリート造のデメリット

鉄筋コンクリート造には多くのメリットがありますが、すべてが万能というわけではありません。快適で後悔のない家づくりを実現するには、メリットと併せてデメリットもしっかり把握し、比較検討することが重要です。鉄筋コンクリート造の主なデメリットは次のとおりです。
結露やカビが生じやすい
鉄筋コンクリート造は高い気密性によって冷暖房効率に優れていますが、その一方で湿気がこもりやすく、結露やカビが発生しやすいという弱点があります。
こうした状態を放置すると建物の劣化を早める原因になるため、日常的な換気はもちろん、断熱材の使用や換気設備の導入など、設計段階での対策が欠かせません。
地盤改良工事が必要な場合がある
鉄筋コンクリート造は構造上の重量があるため、地盤が軟弱な土地では補強工事が必要になるケースがあります。
地盤改良には、表層改良でおおよそ50万円、杭打ち工法で100〜200万円程度の追加費用がかかる場合があるため、あらかじめ資金計画に組み込んでおくと安心です。
建築費用が高い
鉄筋コンクリート造は、使用する建材や工法が特殊であるうえに、施工期間も長くなる傾向があるため、坪単価が木造に比べて高くなりやすいことが実情です。
ただし、耐久性や安全性といった住宅性能の高さを考慮すれば、長期的なコストパフォーマンスは悪くありません。性能と予算のバランスを見極めたうえで、総合的に判断することが大切です。
鉄筋コンクリート住宅の施工を依頼するハウスメーカーの比較ポイント

鉄筋コンクリート造を検討するうえで、どのハウスメーカーに依頼するかは非常に重要なポイントです。ハウスメーカーごとに構造の得意分野や技術力が異なるため、比較すべきポイントを押さえて、自分の希望や条件に合う会社を選びましょう。主な比較ポイントは次の3点です。
建築事例
まず確認すべきは、そのハウスメーカーが鉄筋コンクリート造の住宅をどれだけ手がけているかという実績です。建築事例は、その会社の技術力や対応力、経験の豊富さを判断する重要な材料となります。
具体的には、着工棟数や完成事例の写真、間取りプランなどを調べ、自分の理想に近い建物があるか確認しましょう。好みの施工事例は画像として保存しておくと、打ち合わせ時にイメージを共有しやすくなります。
さらに、そのハウスメーカーが鉄筋コンクリート造にどれほど注力しているのかも重要です。木造を主力とする会社と、RC造を得意とする会社では、対応の柔軟さや完成度に差が出る可能性があります。
構造・工法
鉄筋コンクリート造には複数の構造や工法があり、それぞれにメリットと制約があります。自身の暮らし方や重視したいポイントに合ったものを選ぶためにも、事前に理解しておくことが大切です。
種類 | 構造・工法 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|---|
構造 | ラーメン構造 | 柱や梁でラーメン(枠)をつくり、建物を支える構造 | 間取りの自由度が高い |
壁式構造 | 壁と床の面全体で支える構造 | ・すっきりとした空間を実現できる ・ラーメン構造よりも耐震性が高い | |
工法 | プレキャスト工法 | コンクリート部材を工場で製造し、現場で組み立てる方式 | ・品質が安定しやすい ・工期短縮 ・コスト削減につながる |
現場打ち工法 | 現地で型枠を組んでコンクリートを打設する方式 | ・自由度の高いデザインが可能 ・オーダーメイドの住宅に適している |
下記のように、同じ鉄筋コンクリート造でも構造や工法の違いによって住宅の仕上がりや快適性が変わるため、希望条件に応じて選択しましょう。
ラーメン構造
ラーメン構造は耐力壁が不要なため、広々とした開放的な間取りを実現しやすい反面、柱や梁が室内に出っ張ることがあり、家具の配置や視覚的な圧迫感に注意が必要です。リフォームにも柔軟に対応できる点が利点です。
壁式構造
壁式構造は柱や梁が不要なため空間がすっきり仕上がり、断熱性や遮音性も高いですが、間取りの変更に制限が生じやすいため、設計段階で十分な検討が求められます。
プレキャスト工法
プレキャスト工法は天候の影響を受けにくく、現場の工程が少ないため効率的に施工できます。ただし、工場製造のためデザインの自由度が一部制限されることがあります。
現場打ち工法
現場打ち工法は自由設計に強く、複雑な形状やこだわりのあるデザインにも柔軟に対応できます。工場と現場の距離によってはコスト面でも有利になることがあるため、見積もり段階での確認が重要です。
アフターサービス・保証期間の充実度
鉄筋コンクリート造は基本的に頑強で長寿命な構造ですが、定期的な点検や適切なメンテナンスを行うことで、その性能をより長く維持できます。
法定耐用年数は47年とされていますが、きちんと手入れすれば100年超の居住も可能です。そのため、選ぶべきはアフターサポートや保証体制が整っているハウスメーカーです。
定期点検の頻度や内容、無償期間の長さ、保証延長の条件などを事前に確認し、長く快適に住み続けるためのサポート体制が整っているか比較することが大切です。アフターサービスが充実した会社を選ぶことで、入居後も安心して暮らせる環境を確保できます。
鉄筋コンクリート住宅におすすめのハウスメーカー1:ダイワハウス

高い耐震性能と自由なプランニングを両立した鉄骨住宅を希望する方には、ダイワハウスがおすすめです。ダイワハウスでは、重量鉄骨住宅に対応した「DRF工法」を採用しており、優れた接合技術と最適設計によって、高強度かつ自由度の高い住まいづくりを実現しています。
特に、耐震性の要である柱と梁の接合部には、国土交通省の認可を受けた「完全溶け込み溶接」を採用しています。すべての構造体が工場で全数検査を受けており、品質面でも安心できる仕様となっています。

画像引用元:耐震性|安心・安全の技術力|skye~スカイエ(ダイワハウス)
優れた耐震性を発揮するために大切な柱と梁の接合部に、国土交通省の認可を受けた「完全溶け込み溶接」を採用しているのが特徴です。工場で全数検査を受けた安定の品質で、高強度の構造体を構築しています。
xevoΣ(ジーヴォシグマ)の性能

画像引用元:xevoΣ(ジーヴォシグマ)(ダイワハウス)
ダイワハウスが提供する鉄骨住宅の代表商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」は、震度7クラスの地震にも耐えうる持続型耐震構造を採用しています。地震エネルギーを吸収する耐力壁「D-NΣQST(ディーネクスト)」と高強度の基礎を組み合わせ、繰り返しの揺れにも強い構造となっています。
xevoΣ PREMIUM(ジーヴォシグマプレミアム)

画像引用元:xevoΣ PREMIUM(ダイワハウス)
さらに耐震・断熱性能を強化した上位モデルが「xevoΣ PREMIUM(ジーヴォシグマプレミアム)」です。標準でエクストラV断熱仕様を採用しており、「D-NΣQST」は進化型耐力壁「KyureK」に刷新しています。
従来比で約1.3倍のエネルギー吸収性能を持ち、内外装への地震被害をさらに抑制します。断熱性を維持しながら、耐火性や耐震性が一段と強化された高性能モデルです。
ダイワハウスについて詳しく知りたい方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【2024年最新】全てが分かる!ダイワハウスの特徴8選」をチェックしてみてください。
鉄筋コンクリート住宅におすすめのハウスメーカー2:パナソニックホームズ

敷地条件に柔軟に対応しつつ、高い耐震性・制震性を備えた住宅を求める方には、パナソニックホームズがおすすめです。パナソニックホームズでは、地震に強く、設計自由度も高い2種類の鉄骨構法「HS構法」と「NS構法」を提供しています。
制震鉄骨軸組み工法:HS構法

「HS構法(ハイパースペース構法)」は、パナソニックホームズの主力構法です。最大の特徴は、縦・横ともに15cm単位で設計可能なフレキシブルな間取り対応と、高層ビルにも採用される「座屈拘束技術」による優れた制震性能です。
この構法では、建物の高さや広さを細かく調整できるため、敷地形状が複雑な都市部の住宅地でも、最大限に土地を活用することができます。さらに、高層建築物に用いられる制震技術を住宅用にダウンサイジングすることで、鉄骨住宅でありながら、木造並みに揺れを抑えた快適な住まいを実現しています。
これらの特徴により、HS構法は設計の自由度と耐震性を両立した高性能な住宅構法といえます。
重量鉄骨ラーメン構造:NS構法

「NS構法」は、限られた敷地を最大限に活かしたい方に適した重量鉄骨ラーメン構造です。外部足場を必要としない「無足場構法」によって、建物の外周に30cmの空きがあれば施工が可能なため、隣地との間隔が狭い都市部の土地でも柔軟に対応できます。
高さ方向にボリュームを持たせやすく、上下階で異なる用途の間取り設計にも適しているため、敷地制限のある土地で建物のポテンシャルを最大限引き出したい方に最適です。
「パナソニックホームズについて詳しく知りたい」という方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【最新2025年版】パナソニックホームズの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫!」をチェックしてみてください。
鉄筋コンクリート住宅におすすめのハウスメーカー3:積水ハウス

高い耐震性と設計の自由度を両立させたい方には、積水ハウスがおすすめです。軽量鉄骨造の「ダイナミックフレーム・システム」と重量鉄骨造の「フレキシブルβシステム」という2つの独自構法を用い、都市部の多様な敷地条件にも対応可能な高性能住宅を提供しています。
圧倒的な設計の自由度:ダイナミックフレーム・システム

画像引用元:ダイナミックフレーム・システム(積水ハウス)
「ダイナミックフレーム・システム」は、積水ハウスが独自に開発した軽量鉄骨構法で、型式適合認定を受けた工業化住宅です。設計の自由度が高く、開放感のある大空間や変形地への対応力に優れています。
構造の要となる「ダイナミックビームR」は、標準梁の約5倍の強度を誇り、さらに強度の高い「ダイナミックビームK」では約10倍の耐力を実現しています。これにより、大開口や自由なプランニングを可能にしながらも、高い耐震性能を維持しています。
重量鉄骨造「フレキシブルβシステム」

「フレキシブルβシステム」は、通し柱を使わずに設計できる重量鉄骨構法です。柱の位置にとらわれない設計が可能なため、コーナー部分にも開口部を設けることができ、より自由な間取りを実現します。
また、250mm単位でプランニングできるため、限られた敷地の中でも建物の高さ・広さを効率的に調整できることが特徴です。「ダイナミックフレーム・システム」と同様に、厳しい都市規制にも柔軟に対応できます。
耐久性の高い最高級外壁「ダインコンクリート」

積水ハウスの外壁材「ダインコンクリート」は、厚さ55mmという重厚な構造で、優れた断熱性・耐火性・耐久性を兼ね備えた最高級外壁です。
内部にガラス繊維を配合しており、高い強度を保ちながら、美しさと機能性を両立しています。従来の外壁塗装が15年ごとのメンテナンスを必要とするのに対し、表面に施された「タフクリア」仕上げにより塗り替え周期が30年に延長され、メンテナンスの手間と費用を大幅に削減できます。
暮らしを守る独自の制震構造:シーカス

積水ハウスの制震システム「シーカス」は、地震時の建物の変形を従来の半分以下に抑える、高いエネルギー吸収力を持つ構造です。国土交通大臣にも認定されたこの技術により、大地震時の安全性と快適性の両立を実現しています。
システムの中核を担う「シーカスダンパー」は、揺れのエネルギーを熱に変換し、建物の内外装への損傷を大きく軽減します。さらに、「ダイナミックフレーム・システム」に「シーカスフレーム」を効果的に配置することで、制震効果を最大限に発揮する設計が可能です。
「積水ハウスについて詳しく知りたい」という方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【最新2025年版】積水ハウスの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。
鉄筋コンクリート住宅におすすめのハウスメーカー4:ミサワホーム

高い耐震性・耐風性を重視する方には、ミサワホームがおすすめです。独自開発した「HYBRIDシリーズ」は、鉄骨ラーメン構造を採用し、地震や台風といった自然災害に強い高性能住宅を実現しています。
このシリーズは、阪神・淡路大震災クラスの揺れに耐えられる強度を備えており、瞬間風速60m/秒の大型台風にも対応できるほど、耐風性にも優れています。構造そのものが、安全性を追求した設計となっている点が大きな魅力です。
外壁には、ミサワホーム独自の「PALC(パルク)」を採用しています。パネル厚80mmという業界最大級の厚みを持ち、遮音性・断熱性・気密性に優れた性能を発揮します。
内部には鉄筋の二重構造が施されており、外部環境に左右されにくい快適な室内空間を維持できるだけでなく、耐久性と構造強度のさらなる向上にも貢献しています。住宅性能のトータルバランスに優れた構造と外壁仕様が、長く安心して住み続けられる理由となっています。
「ミサワホームについて詳しく知りたい」という方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【最新2025年版】ミサワホームの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。
鉄筋コンクリート住宅におすすめのハウスメーカー6:へーベルハウス

へーベルハウスは、高い耐震性と制震性を備えた住宅構造に強みがあり、「ハイパワード制震ALC構造(軽量鉄骨)」と「重鉄制震システムラーメン構造(重量鉄骨)」の2種類の構造を提供しています。敷地条件や設計ニーズに応じて、最適な構造を選ぶことができます。
軽量鉄骨造「ハイパワード制震ALC構造」

「ハイパワード制震ALC構造」は、柱・梁に加え、筋交い(ブレース)を用いることで地震に強い構造を実現しています。ブレース構造は、配置角度によって地震エネルギーの吸収効果が異なるため、へーベルハウスでは最も効果的な角度を追求し、2段構えでブレースを設置していることが特徴です。
加えて、ブレースの中央には「極低降伏点鋼」という特殊鋼材を使用した「鋼材ダンパー」を設置。地震のエネルギーをこのダンパーに集中させて吸収することで、建物全体への負荷を抑える構造となっています。2段ブレース+鋼材ダンパーという仕組みが、へーベルハウス独自の優れた制震性能を支えています。
重量鉄骨造「重鉄制震システムラーメン構造」

画像引用元:2階建て邸宅専用の新躯体重鉄制震・デュアルテックラーメン構造を開発「HEBEL HAUS RATIUS|RD(ラティウス アールディー)」を発売(ヘーベルハウス)
「重鉄制震システムラーメン構造」は、柱と梁の接合部で建物を支える純粋なラーメン構造を採用しており、斜め材を使用しないため、間取り設計の自由度が高いことが特長です。ただし、構造的に揺れが伝わりやすいという弱点もあります。
これを補うため、へーベルハウスでは「サイレス」というオイルダンパーを複数配置しています。建物に加わる揺れを効果的に吸収し、微細な地震動にも反応して振動を抑えることで、快適で安心な住空間を実現しています。プランの柔軟性を確保しつつ、揺れにくい構造を両立したい方に最適な構法です。
「ヘーベルハウスについて詳しく知りたい」という方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【最新2025年版】ヘーベルハウスの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。
鉄筋コンクリート住宅におすすめのハウスメーカー7:トヨタホーム

強度の高い鉄骨構造と設計自由度を両立した住まいを求める方には、トヨタホームが適しています。同社では、高性能と柔軟な設計を融合させた独自の「EST工法」と、強固な耐震構造を実現するラーメン構造「パワースケルトン」を提供しています。
高性能と自由度を融合した「EST工法」

画像引用元:構造(トヨタホーム)
「EST工法」は、トヨタホームが独自に開発した鉄骨軸組構法で、耐震性・耐久性といった住宅性能の高さと、間取りの柔軟性を両立しています。木材を極力排除し、主要構造部には鉄を使用しているため、災害への強さとメンテナンス性にも優れた仕様です。
柱や梁の接合部には、国土交通大臣が強度指定した高強度中ボルトを採用。摩擦係数安定剤の使用により、ボルトの締結力を最大限に発揮し、安定した構造体を実現します。また、通し柱が不要なため、各階ごとに柱や開口部の配置が調整でき、自由度の高いプランニングが可能です。
独自のラーメン構造

画像引用元:耐震性能(トヨタホーム)
トヨタホームのラーメン構造では、鉄のしなやかさと粘り強さを活かした「パワースケルトン」という構造体を採用しています。強靭な鉄の柱と梁をさらに強固に接合することで、優れた耐震性能を発揮します。
特に注目すべきは柱の太さで、業界トップクラスの125mmを採用。3.2mm厚の鉄骨を用いた場合、1本の柱で178.4kNの荷重に耐えられ、さらにボックス構造化することで強度は約1.5倍の261.8kNに向上しています。これにより、大地震にも耐えうる堅牢な住宅を実現しています。
まとめ
鉄筋コンクリート造(RC造)の基本的な特徴やメリット・デメリット、相場感、そして対応可能な主要ハウスメーカーについて解説しました。
鉄筋コンクリート造は、耐震性・耐火性・遮音性といった住宅性能に優れており、長く安心して住める構造です。建築費用や設計自由度といった要素も含めて、検討の価値が高い選択肢といえるでしょう。
鉄筋コンクリート造には「ラーメン構造」や「壁式構造」など複数の構造があり、プレキャスト工法や現場打ち工法といった施工方法も異なります。ハウスメーカーごとに得意とする構法や性能のアプローチも異なるため、まずは自身の住まいに求める条件や価値観を明確にし、それに適した構造・工法を理解することが大切です。そのうえで、予算や土地条件、アフターサービスの充実度も含めて、比較・検討を進めていきましょう。
さらに詳しくハウスメーカーを比較したい方は、「【鉄骨】ハウスメーカーランキングTOP6」もチェックしてみてください。鉄骨造や木造住宅を扱うハウスメーカーの情報も網羅しており、幅広い視点で住宅選びができます。
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