注文住宅を「土地なし」で建てる流れは?11ステップに分けてわかりやすく解説

メグリエ編集部記事
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記事監修:まかろにお(MEGULIE運営者)

「人から始める家づくりの重要性を世に広める」をコンセプトに、中立的な立場から注文住宅・ハウスメーカー選びに関する実践的な情報を発信する住宅系YouTuber。YouTubeチャンネル「まかろにお【工務店&ハウスメーカー攻略法】」では、坪単価・総額・間取り・営業担当の選び方など、住宅検討者の意思決定に直結する内容を解説している。

元大手ハウスメーカーにて商品企画・住宅営業を経験し、営業では全国No.1を獲得。その後、メガバンクにて不動産融資業務に従事し、住宅・不動産領域における実務経験を有する。

これまでの経験とネットワークをもとに、注文住宅の相談サービス「MEGULIE(メグリエ)」を運営。大手ハウスメーカー本社公認のサービスとして、各社と連携しながら、住宅検討者が自ら営業担当を選べる仕組みを提供している。実際の相談データや建築事例をもとに、ハウスメーカーごとの特徴や価格帯を分析している。

また、書籍の出版を通じて住宅検討に必要な知識を体系化し、実務に基づいた情報提供を行っている。SNSでも最新の住宅情報や実務知見を発信している。

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「注文住宅を建てたいけれど、土地がない状態では何から始めれば良いのかわからない」そんな不安を抱えていませんか?

注文住宅を建てるには、ハウスメーカーの選定、土地探し、住宅ローンの手続きなど、やるべきことが数多くあります。今回は、土地を所有していない状態から注文住宅を建てる流れを11のステップに分けてわかりやすく解説します。

土地なしで注文住宅を建てる際のポイントや、住宅ローンの仕組みについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント
  • 土地から探すのは誤り。先にハウスメーカーを3社以下に絞る
  • 土地探しは候補のハウスメーカーに依頼する。手数料は一切かからない
  • 予算の上限は世帯の手取り年収の8倍。諸費用は別途約1,500万円
  • 土地の購入を決めたら約2週間後に土地と建物を同時契約。仮契約は存在しない
  • 住宅ローンは土地と建物をセットで組む。金利は変動金利が圧倒的にお得

大手ハウスメーカーでの注文住宅購入を検討中で、どのメーカーに絞ったらよいか迷っている方は、30秒でわかる「まかろにおのハウスメーカー診断」をご利用ください。

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土地なしで注文住宅を建てる流れ

土地を所有していない状態から注文住宅を建てる場合、何から始めればよいのかわからず不安を感じる方も多いでしょう。ここでは、土地なしで注文住宅を建てる流れを11のステップに分けてわかりやすく解説します。

ステップ1:土地・建物の予算を設定する

注文住宅の予算

土地なしから注文住宅を建てる際は、まず全体の予算を明確にするところから始めましょう。建物だけに予算を集中できる場合と異なり、土地の購入費・建築費・諸費用までを含んだ資金計画が必要になります。

住宅ローンの借入上限の目安は、世帯の手取り年収の8倍です。額面年収の8倍まで借りられてしまいますが、借りられる額と返せる額は別なので、必ず手取り年収で計算してください。これに自己資金を加えた金額が総予算の上限です。そのうえで、建物にかけたい金額を優先的に決め、残りを土地購入費として考えます。

なお、土地代と建物代のほかに、外構・屋外給排水工事・登記・カーテンや家具家電などの諸費用が約1,500万円かかります(物価高騰の現在は1,800万円ほど見ておくと安心です)。土地から購入する場合は、さらに土地の仲介手数料も加わります。

ただし、相場を知らないまま予算を固めても、打ち合わせを進めるうちに金額は大きくブレます。この段階の予算はあくまで目安にとどめ、ある程度ブレる想定でいてください。

なお、ハウスメーカーから紹介されるFP(ファイナンシャルプランナー)は自社の保険を売ることが主目的で、固定費を圧縮して予算を引き上げる方向に誘導されがちです。FPの提案を予算の根拠にはしないようにしましょう。

ステップ2:建てたい家をイメージする

理想の注文住宅

予算が定まったら、どんな家を建てたいのかをイメージします。注文住宅は自由度が高いため、最初にご自身やご家族の要望を明確にしておくと、後の土地探しやプラン提案の際に役立ちます。家族のライフスタイルや将来の暮らし方を見据えながら、希望を整理していくことが大切です。

具体的には、次のようなポイントを検討してみてください。

項目要望の例
間取り・家族の動線や生活スタイルに合った配置にしたい
・収納を充実させたい
・来客スペースを確保したい
構造・性能・木造でコストを抑えたい
・断熱性を重視したい
・地震に強い家にしたい
階数・平屋でバリアフリーを重視したい
・2階建てで子ども部屋を分けたい
外観・和モダンにしたい
・ナチュラルな北欧風にしたい
・シンプルな箱型住宅を希望
内装テイスト・木の温もりを感じたい
・モノトーンで統一したい
・カフェのような空間にしたい

希望条件をできるだけ詳しくリストアップしておくと、ハウスメーカーとの打ち合わせでも要望を正確に伝えられます。また、ハウスメーカーのホームページやSNSにある施工事例などを活用すると、理想の住まい像がより具体的にイメージできます。

有名ハウスメーカーの優秀な営業担当者が手掛けた施工事例を効率よく見たい方は、当サイト「メグリエ(MEGULIE)」に掲載されている建築事例をご活用ください(サービスの詳細は記事末尾で紹介します)。

ステップ3:ハウスメーカーの候補を3社以下に絞る

ハウスメーカー

建てたい家をイメージできたら、ハウスメーカーを選定します。各ハウスメーカーで得意とするデザインや構造、断熱・耐震といった性能面が異なるため、事前にしっかり比較することが大切です。

住宅業界は次の3層構造になっており、自分たちの理想がどの層に該当するのかを考えてから選ばないと、ハウスメーカー迷子になります。

  • ローコストメーカー:とりあえず住める家がほしい人向け(地元の建売業者など)
  • 中堅メーカー:性能を確保しつつコストも抑えたい人向け(一条工務店、アイ工務店、アキュラホームなど)
  • 大手ハウスメーカー9社:性能もデザインもこだわりたい人向け(積水ハウス、ダイワハウス、住友林業、ヘーベルハウス、パナソニックホームズ、三井ホーム、セキスイハイム、ミサワホーム、トヨタホーム)

候補は3社以下に絞りましょう。次のステップで候補のハウスメーカーに土地探しを依頼し、提案されたものを比較して最終的に1社に決めるためです。

また、注文住宅は営業担当者によって金額も家の性能も変わります。展示場で接客してくれた人や、資料請求で割り当てられた人がそのまま担当になる仕組みのため、担当者は「たまたま」ではなく自分で選ぶようにしてください。

ハウスメーカー選びでお悩みの方は、住宅系YouTuber「まかろにお」のYouTubeチャンネル「まかろにお【工務店&ハウスメーカー攻略法】」で大手ハウスメーカー各社の特徴やメリット・デメリットを解説していますので、ぜひ参考にしてください。

ステップ4:ハウスメーカーに土地探しを依頼する

宅地

候補のハウスメーカーを3社以下に絞ったら、その候補のハウスメーカーに土地探しを依頼します。通勤・通学の利便性や周辺環境、将来的な資産価値なども含めて、希望エリアや条件を具体的に整理しましょう。

土地探しは自分1人で行わず、候補のハウスメーカーに依頼(丸投げ)するのが基本です。ネットで希望エリアの土地相場を調べるのは構いませんが、自分で不動産会社に連絡するといった具体的なアクションは取らず、必ずハウスメーカーに間に入ってもらいましょう。

不動産会社は土地の仕入れのプロであって、建築のプロではありません。専門知識がないまま土地だけを先に買うと、家が建てられない・想定外の費用がかかるといった失敗につながります。ハウスメーカーに依頼すれば、土地の形状や用途地域、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)だけでなく、不動産会社では判断できない条件まで見極めてもらえます。

具体的には、セットバック(前面道路を4m確保するために敷地を後退させるルール)や接道義務、擁壁の要否、北側斜線・道路斜線などです。

土地と建物は別々に考えるのではなく、「この土地にどんな家が建てられるか」をハウスメーカーと一緒に検討することが大切です。

また、法規制だけでなく近隣との関係にも注意が必要です。特にゴミ捨て場(近所の人が既存のゴミ捨て場を使わせてくれないケースがある)・隣地との境界(50cm未満になるとトラブルになりやすい)・騒音の3つは近隣トラブルになりやすいポイントです。購入前に近所の様子を確認するか、営業担当者に調べてもらいましょう。

土地の購入については、動画「土地購入の際に意識するべきたった一つのこと【注文住宅】」もぜひご視聴ください。

ステップ5:候補の土地に建てられる設計プランを提案してもらう

注文住宅の設計図

気になる土地が見つかったら、その土地にどのような家が建てられるか、実際に設計プランを提案してもらいましょう。

土地の広さや形状、周辺環境、道路の向きなどによって、建てられる家の間取りや配置には制限が生じます。そのため、希望を叶えられるか、専門家の視点で確認してもらうことが大切です。

設計プランを作成してもらう際、ハウスメーカーに対して希望の間取りや家のイメージを具体的に伝えることがポイントです。たとえば、「LDKを広めに取りたい」「2階にランドリースペースを設けたい」など、できるだけ具体的に伝えてください。

また、設計プランと併せて概算の見積もりも出してもらいましょう。予算内でどこまで希望が実現できるかを冷静に見極めることができます。

ハウスメーカーによって提案内容や対応力には差があるため、候補のハウスメーカー全社にプラン作成を依頼し、提案されたものを比較検討して1社に決定します。この段階で依頼先を決めるのが、注文住宅購入の基本の流れです。

ステップ6:住宅ローンの事前審査を受ける

住宅ローン

候補の土地と間取りプランが固まったら、住宅ローンの事前審査を受けます。事前審査とは、金融機関が申込者の年収や返済能力、信用情報をもとに、融資が可能かどうかを判断する手続きのことです。

土地と建物の両方をローンで購入する場合は、土地の契約前に審査を受けておく必要があります。提出書類には、ハウスメーカーからの見積もりや間取りプラン、土地の価格、借入希望額などを含めます。

この時点のプランは最終確定である必要はなく、審査後に多少変更できます。ただし、金融機関は「どこに・どんな家を・どこのハウスメーカーで・総額いくらで建てるのか」がわからなければ審査できないため、ハウスメーカーと間取り・仕様をある程度固めた見積もりは必要です。万が一、希望の金融機関で審査が通らなかった場合は、他の金融機関で再審査を受けることができます。

ステップ7:土地を購入する

重要事項説明書

住宅ローンの事前審査を通過できたら、土地の購入へと進みます。購入したい土地が決まったら、まず希望購入金額などを記入した「買付証明書」を不動産会社に提出します。

買付証明書は購入を検討する優先権を得るための整理券のような書類で、現金や印鑑は不要、提出後にキャンセルしてもキャンセル料はかかりません。地主の合意が得られると、業界のルールとして約2週間後に土地の契約となります。契約にあたっては、不動産会社や売主から重要事項説明書の説明を受けます。

重要事項説明書には、土地の権利関係や用途地域、インフラの整備状況などが記載されており、購入後のトラブルを防ぐためにも内容をしっかりと確認することが大切です。内容に納得できたら、売買契約書に署名・捺印を行い、土地代金の5〜10%程度の手付金を支払います。また、契約時には手付金以外にも印紙代や不動産仲介手数料などの諸費用が発生します。

土地の売買契約は、ハウスメーカーとの建築工事請負契約と同時に行うのが業界のルールです(ステップ8)。土地の所有権移転登記は残代金の決済時に行い、登記が完了すると正式に土地の所有者となります。

なお、地盤調査や敷地調査は土地を購入した後に行うことが一般的ですが、売主の協力が得られれば、契約前に調査を行うことが可能です。不安な方は、事前に地盤調査や敷地調査を行うと良いでしょう。

ステップ8:ハウスメーカーと工事請負契約を締結する

工事請負契約

土地の売買契約と同時に、ハウスメーカーと建築工事請負契約を結びます。建築工事請負契約は、住宅の仕様・工事の内容・金額・支払い時期・工期などを正式に取り決めるものです。

契約に先立ち、ハウスメーカーの営業担当者と相談しながら、最終的な間取り・外観・内装・設備などの詳細を詰めていきます。見積書の内訳やプランの変更点が反映されているかは必ず確認しましょう。

建物本体の費用以外にも、付帯工事費やオプション費用、諸経費などが追加されることがあるため、総額を把握することが大切です。

また、契約書には保証内容、キャンセル時の対応なども記載されています。疑問点がある場合は遠慮せず質問し、納得できるまで説明を受けましょう。

契約締結時には、建物金額の約10%を契約金として支払うことが一般的ですが、ハウスメーカーによって対応が異なるため事前確認が必要です。

なお、営業担当者が「仮契約」という言葉を使うことがありますが、仮契約というものは存在しません。名前が違っても契約は契約であり、解約すると契約金(手付金)の全額または一部を失うことになるため、内容に納得したうえで契約してください。

ステップ9:住宅ローンの本審査を受ける

工事請負契約が締結したら、住宅ローンの本審査を受けます。本審査では、より詳細な情報と正確な書類が必要とされます。

主に求められる書類には次のものが挙げられます。

  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
  • 収入証明書(源泉徴収票、住民税決定通知書、確定申告書など)
  • 勤務先に関する書類(在職証明書や健康保険証など)
  • 土地の売買契約書
  • 建築工事請負契約書
  • 建築確認済証または建築確認通知書
  • 設計図面(配置図・平面図・立面図など)
  • 借入がある場合は、借入明細書や返済予定表

これらの書類を提出し無事に審査に通過できれば、本審査が完了し住宅ローンの融資を受けられるようになります。

仮審査を通過していても、本審査までの間に勤務先の変更や収入の変動、他の借入が増えた場合などは、審査結果に影響を及ぼすことがあります。カードローンやキャッシングなどの残高が増えていると審査で不利になるケースもあるため注意が必要です。

ステップ10:着工する

注文住宅の工事

住宅ローンの本審査を終えると、いよいよ着工です。着工前には、土地の神様への安全祈願として地鎮祭を行うほか、ご近所へのあいさつ回りを行います。地鎮祭は必須ではなく、施主が希望すれば行います。

工事が進む中で、現場の様子をときどき見学することをおすすめします。実際の進捗状況や施工内容を目で確認することができ、気になる点があれば早めに対応できるためです。

現場監督や施工会社の担当者と定期的にコミュニケーションを取ることも大切です。気になることがあればその都度相談し、疑問を残さずに進めていきましょう。

工期は天候や工程の都合で変更になることもあるため、スケジュールの確認も忘れずに行ってください。

ステップ11:竣工し引き渡しを受ける

注文住宅の引き渡し

すべての工事が完了したら、竣工検査と引き渡しの段階に入ります。

まず行われるのが竣工検査です。施工会社や現場監督が中心となり、設計図や仕様書どおりに建物が完成しているか、設備が正しく機能しているかなどを専門的な視点でチェックする工程です。建築基準法に基づく完了検査もこの段階で行われ、第三者機関による確認が入ります。

その後、施主による施主検査が行われます。打ち合わせどおりの仕様になっているのか、細かく確認してください。傷や汚れなど、気になる部分があれば遠慮せず伝え、必要に応じて修正してもらいましょう。引き渡し後に不具合が発覚すると、対応に時間や費用がかかる場合もあるため、施主検査での確認は非常に重要です。

すべてのチェックが完了し、不具合の対応にも納得できたら、引き渡しです。住宅ローンの残代金を支払い、所有権移転登記を経て、家の鍵・保証書・設備の取扱説明書などを正式に受け取ります。

土地なしで注文住宅を建てる際のポイント

完成した注文住宅

土地を所有していない状態から注文住宅を建てる場合、限られた予算や時間のなかで多くの判断を求められます。土地探しの進め方や予算の使い方を誤ると、後悔する原因になりかねません。ここでは、土地なしスタートで後悔しないために押さえておきたい2つのポイントを解説します。

土地探しはハウスメーカーに依頼する

土地を所有していない方が注文住宅を検討する際、土地探しは自分1人で行わず、ハウスメーカーに依頼するようにしてください。なぜなら、土地には建築に関わるさまざまな条件があり、土地の広さや形状、地盤の強さ、法規制などによって、建てられる家の内容が左右されるためです。

自分で不動産会社に行って土地を探すことをおすすめしない理由は、次の3つです。

  • 不動産会社は建物の専門家ではない:仲介手数料は土地価格に比例するため、建築条件よりも価格の高い土地を優先して勧められやすい
  • 契約直前に土地の金額を釣り上げられることがある:収入や資金の余力を知られると足元を見られやすいため、不動産会社には直接行かず、個人情報も簡単に開示しない
  • 急いでハウスメーカーを決めることになる:住宅ローンは土地と建物をセットで組むため、土地の契約までの約2週間でハウスメーカー選びと仕様決めを終えなければならない

また、注文住宅は土地代と建物代だけでなく、諸費用が加算されます。たとえば、2,000万円の土地に坪単価100万円の建物を35坪で建てる場合、建物代3,500万円に加えて諸費用が約1,500万円(物価高騰の現在は1,800万円ほど)かかります。つまり、最終的に必要な総額は7,000万〜7,300万円程度になるということです。

なお、この諸費用は土地によって変動するため、専門家のハウスメーカーに見てもらわないと、確定ができません。そのため、土地の選定は必ずハウスメーカーと一緒に進めることが重要です。

なお、ハウスメーカーに土地探しを依頼しても、手数料などの余計な費用は一切かかりません。ハウスメーカーの利益はあくまで建物であり、土地探しはいわばボランティアだからです。変に勘ぐらず、素直に任せてみてください。

土地探しをハウスメーカーと一緒に行うべき理由は、動画「まかろにお 注文住宅を建てる場合、土地探しは自分でしてはいけない!」でも解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

土地と建物の予算配分に注意する

土地と建物の予算配分は慎重に決めましょう。

土地に資金をかけすぎてしまうと、肝心の建物に十分な予算が回らなくなり、希望する間取りや設備を妥協することにもなりかねません。外構やカーテン、エアコンといった付帯費用のほか、引っ越し費用まで含めて考える必要があります。

たとえば、駅近や人気エリアの土地にこだわりすぎて予算の大半を消費してしまった場合、本来希望していた広さやデザインの家を諦めざるを得なくなる可能性があります。

土地にお金をかけすぎて建物に回す予算がなくなると、住めるだけの家しか建てられなくなります。建物にかける金額を先に決め、土地はその残りの予算で探すのが基本です。

土地なしから注文住宅を建てる場合の住宅ローンの仕組み

注文住宅の住宅ローン

続いて、土地なしの状態から注文住宅を建てる方が知っておきたい、住宅ローンの基本的な仕組みについて解説します。

なお、住宅ローンの審査について詳しく知りたい方は、動画「まかろにお【元銀行員が語る】住宅ローンを組む時に気を付けるべきこと4選【注文住宅】」もチェックしてみてください。

住宅ローンは「土地+建物」のセットで組むことが基本

住宅ローンは、居住を目的とした住宅の取得に対して利用できる制度であり、土地だけを単独で購入するためのローンは原則として組むことができません。

ただし、実際には「この土地にこのような家を建てる」という具体的なプランがあれば、土地の購入費も住宅ローンに組み込むことができます。金融機関によって対応が異なるため、事前に相談して確認しておくようにしてください。

つなぎ融資の仕組み

土地のない状況から注文住宅を建てる場合、多くの方が「つなぎ融資」を利用しています。つなぎ融資とは、正式な住宅ローンの実行前に必要な支払いを一時的に立て替えるための仕組みです。

住宅ローンは、原則として建物が完成した後にしか実行されません。そのため、土地の購入時点や工事の途中で発生する支払いに対しては、住宅ローンとは別の資金調達手段が必要です。

つなぎ融資はこのギャップを埋めるもので、建物完成後に住宅ローンが実行されるタイミングで返済することが一般的です。ただし、金利は通常の住宅ローンよりも高めに設定されているため、返済計画を立てるうえで事前にしっかり確認しておきましょう。

代金の支払いは複数回に分かれる

注文住宅では、土地と建物それぞれに複数回の支払いが発生します。一般的な支払いスケジュールの例は次のとおりです。

土地代金の支払い

支払いタイミング支払い額
土地売買契約時手付金として土地価格の5〜10%
土地決済・登記時残金

建物代金の支払い

支払いタイミング支払い額
工事請負契約時契約金として建物価格の10%
着工時着工金として建物価格の30%
上棟時中間金として建物価格の30%
完成・引渡し時最終金として建物価格の残り30%

つなぎ融資を使う場合は、建物が完成するまでは金利のみを支払い、完成後に住宅ローンを実行して一括返済する流れになります。支払いの割合やタイミングは、ハウスメーカーや金融機関によって異なるため、営業担当者としっかり確認しましょう。

金利タイプは変動金利が圧倒的にお得

住宅ローンの金利には固定金利と変動金利があります。固定金利は返済額が一定で安心感がある一方で金利が高く、変動金利は半年ごとに金利が見直される代わりに金利が低いという違いがあります。

総合的に見ると、変動金利の方が圧倒的にお得です。住宅ローンは最初の10年間で利息の48%を支払う構造のため、金利の低い変動金利で当初の利息を抑えることが完済のしやすさにつながります。また、変動金利には5年間返済額が変わらない「5年ルール」があり、金利が上がっても返済額が急に増えることはありません。

金融機関は利ざやの大きい固定金利や、固定と変動を組み合わせたミックス金利を勧めてきますが、鵜呑みにせず冷静に判断しましょう。

土地なしで注文住宅を建てる際によくある質問

注文住宅の土地探し

最後に、土地なしから家づくりを始める際によく寄せられる質問とその回答を紹介します。

土地なしから注文住宅を建てる期間の目安は?

土地なしの状態から注文住宅を建てる場合、完成までの期間は土地探しにどれだけ時間がかかるかで大きく変わります。土地が決まった後も、大手ハウスメーカーでは契約後の打ち合わせだけで短くても4ヶ月、長ければ1年近くかかり、そこに工事期間が加わります。

たとえば、建築条件や希望エリアにこだわりすぎると、なかなか理想の土地に出会えず、数ヶ月単位でスケジュールが延びることもあります。時間に余裕をもって計画を立て、希望する時期に引き渡しを迎えられるようにしましょう。

土地なしの状態で住宅ローンの事前審査はできる?

土地が決まる前の事前審査は、金融機関によっては可能ですが、あくまで目安にすぎません。

金融機関は「どこに・どんな家を・どこのハウスメーカーで・総額いくらで建てるのか」がわからなければ、本来は審査ができません。土地なしの段階で受けられる事前審査は、仮の借入額をもとに融資の可否をざっくり見るものです。予算の目安は事前審査の結果に頼らず、世帯の手取り年収の8倍で考えてください。

正式な本審査には土地の売買契約書や建物の請負契約書などが必要となるため、事前審査に通ったからといって融資が確定するわけではありません。その点を理解したうえで仮審査を受け、資金計画を立てることをおすすめします。

希望のエリアに良い土地がなかなか見つからないときは?

希望の条件に合う土地が見つからず、なかなか家づくりが進まないということは多くあります。特に人気エリアでは、時間と根気が必要です。

希望のエリアに良い土地がなかなか見つからないときは、「絶対に譲れない条件」と「ある程度妥協できる条件」を整理しておくと、選択肢を広げやすくなります。たとえば、最寄り駅までの距離や土地の広さ、方角や価格帯などについて優先順位をつけておくことがおすすめです。

優先順位を明確にすることで、ハウスメーカーからの提案も的確になり、理想に近い土地と出会える可能性が高くなります。

なお、都市部は土地の動きが非常に早いため、土地先行で動かざるを得ない場合もあります。その場合は、気になるハウスメーカー複数社に同時に声をかけ、その土地で理想の家を建てられるかを先に判断してもらいましょう。慎重になりすぎて出てきた土地を買い逃すのは、大きな機会損失です。

まとめ

土地なしの状態から注文住宅を建てるまでの流れを、11のステップに分けて詳しく解説しました。

予算設定やハウスメーカー選び、土地探しなど、段階的に進めることで、計画的に家づくりができます。特に、土地なしで注文住宅を建てる場合、先にハウスメーカーを3社以下に絞り、土地探しはハウスメーカーに依頼することがポイントです。候補となった土地で理想とする注文住宅を建てられるか、ハウスメーカーの営業担当者としっかり確認しながら計画を立てましょう。

注文住宅を建てるうえで、もっと知識を深めたい方や、ハウスメーカー選びでお悩みの方は、『人から始める家づくりの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuber「まかろにお」が運営するYouTubeチャンネル「まかろにお【工務店&ハウスメーカー攻略法】」の視聴がおすすめです。

「まかろにお【工務店&ハウスメーカー攻略法】」では、大手ハウスメーカーの特徴やメリット・デメリット、間取りの考え方など、これから家づくりをする方にとって役立つ情報が満載です。これから注文住宅を建てることを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。登録者は14万人以上で、住宅系チャンネルの中では最大規模です。

また、当サイト「メグリエ(MEGULIE)」は、大手ハウスメーカー本社公認の注文住宅オンライン相談サービスです。単にハウスメーカー同士を比較・検討できるだけでなく、各社の優秀営業担当者を紹介してもらえることが強みです。

注文住宅の場合、営業担当者との相性で家の仕上がりや施主の満足度が大きく異なることも珍しくありません。「メグリエ(MEGULIE)」に登録すると、ハウスメーカーの営業担当者と直接コンタクトを取り、家づくりを依頼できます。

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家づくりのためにより詳しい情報を集めている方は、ぜひ利用してみてください。無理な営業等は一切ありません。最後まで中立的な立場でサポートします。

また、「メグリエ(MEGULIE)」に掲載されている豊富な建築事例から、お気に入りの事例を探し、施工を行ったハウスメーカーや営業担当者に依頼することも可能です。

なお、会員登録しなくても3つの質問に答えるだけで、現時点で施主に最適なハウスメーカーを診断する「ハウスメーカー診断」が受けられます。会員登録を迷っている方は、まず「ハウスメーカー診断」を受けてみましょう。

家は高価な買い物であり、仕上がりに不満が残っても簡単に買いなおすことはできません。家づくりのサポートをしてくれる方がいれば心強いでしょう。

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