この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。
注文住宅で後悔しないためには、断熱性能の高さが欠かせません。断熱性能が優れているほど一年を通じて快適に過ごせるだけでなく、省エネ効果による光熱費削減にもつながります。その中でも、一条工務店は業界トップクラスの断熱性能を実現しているハウスメーカーとして知られています。
今回は、一条工務店で採用されている断熱材や独自の断熱構法をわかりやすく解説し、同社の住宅性能が選ばれる理由を解説します。
一条工務店で使用されている断熱材
一条工務店は「家は、性能。」を掲げ、「ダントツの住宅性能」を誇る住まいづくりを実践しているハウスメーカーです。性能とコストパフォーマンスの両立を目指し、窓・断熱材・住宅設備などを自社グループで開発・生産する「内製化」に取り組んでいます。
また、工場で施工工程の約80%を完結させるため、現場ごとの技術差による品質のばらつきが少ないことも強みです。ここでは、一条工務店の注文住宅で採用されている断熱材の種類や性能について詳しく解説します。
なお、一条工務店の最新情報を知りたい方やより理解を深めたい方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」に掲載されている【最新2025年版】一条工務店の徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!を記事と共にチェックしてみてください。
運営者である「まかろにお」は、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuberです。元ハウスメーカー営業担当者として全国1位の営業成績を誇り、その後も不動産融資を扱う大手金融機関での実務経験を経て、幅広いハウスメーカー事情に精通しています。

大手ハウスメーカーの特徴やメリット、デメリット、さらに注文住宅を建てる前に知っておきたい知識を中立的な立場で発信しています。
高性能ウレタンフォームを断熱材として使用している

画像引用元:高性能断熱材「高性能ウレタンフォーム」(一条工務店)
一条工務店の注文住宅では、自社開発・生産の「高性能ウレタンフォーム」を断熱材として採用しています。一般的に広く使われるグラスウールと比べて約2倍の断熱性を持ち、厚さ140mmという市場には流通していない断熱材を自社工場で製造し、壁へ組み込んでいます。
さらに外壁だけでなく天井や床にも高性能ウレタンフォームを使用し、家全体を断熱材で包み込むことが特徴です。
高性能ウレタンフォームは湿気に強く劣化しにくい
高性能ウレタンフォームは湿気を吸収しにくく、変形しづらいため長寿命です。断熱材は湿気を含むと性能が大幅に低下するため、この特性は重要です。
室内外の温度差が大きい環境では壁に結露が発生しやすく、断熱材に湿気が浸透すると熱を通しやすくなります。さらに長期間湿気を含んだままでは重みにより変形が起こり、隙間から断熱性能が落ちるリスクも生じます。
この湿気への強さは「透湿率」という数値で表されます。透湿率の単位は ng/(m·s·Pa) で、「厚さ1mの材料を、1秒間、1Paの水蒸気圧差をかけたときに通過する水蒸気の質量(ナノグラム)」を意味します。つまり、数値が小さいほど湿気を通しにくいことを示します。
一般的な断熱材であるグラスウールやロックウールの透湿率は170 ng/(m·s·Pa)ですが、高性能ウレタンフォームはわずか1.4 ng/(m·s·Pa)と極めて低く、性能差は歴然です。

画像引用元:高性能断熱材「高性能ウレタンフォーム」(一条工務店)
そのため、湿度が高い地域や寒冷地のように気温差が大きい環境でも、一条工務店の家なら長期的に断熱性能を維持しやすく、メンテナンスの手間やコストを抑えながら快適に暮らせるでしょう。
一条工務店の外内ダブル断熱構法の概要

画像引用元:外内ダブル断熱構法(一条工務店)
一条工務店の大きな強みは、自社開発の高性能ウレタンフォームと「外内ダブル断熱構法」を組み合わせることで、圧倒的な断熱性能を実現している点です。この構法によって、一年を通じて快適な住環境と高い省エネ性能を兼ね備えた住まいが可能になります。
ここでは、外内ダブル断熱構法の仕組みと、その効果を高める設備を含めて、次の4つの特徴を解説します。
外内ダブル断熱構法の仕組み

画像引用元:外内ダブル断熱構法(一条工務店)
外内ダブル断熱構法とは、外壁・天井・床を高性能ウレタンフォームで多重に覆うことで家全体を魔法瓶のように断熱する工法です。構造用合板を中心に外側50mm・内側140mmの断熱材を設置し、夏は日射と熱気を遮断、冬は外気を遮り暖かさを保ちます。快適性と省エネ効果を両立する点が特長です。
国が定めた基準の5倍の性能を持つ
一条工務店の住宅は、国の次世代省エネ基準を大きく上回る圧倒的な断熱性能を誇ります。断熱性能は「Q値」という数値で表され、単位は W/㎡・K(ワット毎平方メートル・ケルビン) です。これは「外気と室内の温度差が1℃あるとき、1㎡あたりどれだけの熱が逃げるか」を示す単位で、数値が小さいほど熱が逃げにくく高断熱であることを意味します。

画像引用元:外内ダブル断熱構法(一条工務店)
一条工務店の「外内ダブル断熱構法」を採用した住宅はQ値0.51W/㎡・Kで、国の基準値2.7W/㎡・Kと比べて約5倍の性能を持っています。つまり、同じ条件でも一般的な住宅よりも熱が外へ逃げにくく、室内の快適さを維持しやすいのです。その結果、冷暖房費は基準住宅と比べて1/6に抑えることができます。
また、住宅全体の断熱性能を示す「UA値」もZEH基準である断熱等性能等級5を大幅にクリアしており、省エネ住宅を検討する方にも最適です。
窓の断熱性も高水準
窓の断熱性能は、外壁に匹敵するほど重要な住宅性能の一部です。一条工務店では「防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ」を標準採用し、断熱性と防犯性を両立しています。

画像引用元:防犯ツインLow-Eトリプル樹脂サッシ(一条工務店)
U値0.37W/㎡・Kを実現し、一般的なペアガラスアルミサッシの4.65W/㎡・Kと比較して6倍の性能を持ちます。
ロスガード90で換気時の熱逃げを防ぐ

画像引用元:ロスガード90(一条工務店)
ロスガード90は、換気によって失われる熱を最大90%回収できる高性能な熱交換換気システムです。高気密・高断熱の住宅は空気がこもりやすいため計画的な換気が必要ですが、一般的な自然給気型システムでは室内の快適な温度がそのまま外へ逃げてしまいます。
一条工務店のロスガード90は、新鮮な外気を室温に近づけて取り込みながら熱を回収するため、冷暖房効率を大幅に高めます。その結果、一般的な自然給気型の換気システムと比べて年間暖房費をおよそ1/3に抑えられるのが大きなメリットです。
さらに、ロスガード90には湿度交換機能も搭載されています。夏は最大80%の湿度を回収し、冬は82%の湿度を供給するため、ジメジメや過乾燥を防ぎながら快適な室内環境を保ちます。
このように、ロスガード90は断熱性を高めるだけでなく、省エネ性や快適性の維持に直結する設備であり、一条工務店の住宅における重要な特徴の一つです。オプションとして「全館加湿&換気 ロスガード90うるケア」や「全館さらぽか空調」を追加すれば、さらに快適性を高めることができます。
外内ダブル断熱構法を利用できる一条工務店の商品
外内ダブル断熱構法を採用できる代表的な商品は「グラン・スマート」と「アイ・スマート」です。いずれも高い断熱性能を備えていますが、それぞれに特徴があるため、性能や価格の優先度に応じて選択できます。
一条工務店は価格重視から性能重視まで幅広いラインアップを揃えているため、商品選びで迷った際の参考にしてください。ここでは、「グラン・スマート」と「アイ・スマート」それぞれについて解説します。
性能とデザインを両立したグラン・スマート

画像引用元:グラン・スマート発売開始(一条工務店)
グラン・スマートは、外内ダブル断熱構法を標準採用し、一年を通じて快適な室内環境を維持できる注文住宅です。さらに「耐震等級3」を超える耐震性能や太陽光発電の搭載により、省エネ性と安心を両立しています。
外壁にはセルフクリーニング機能を持つ「ハイドロテクトタイル」を採用し、長期間のメンテナンスフリーを実現。加えて「ロスガードうるケア」が標準装備されており、全館で加湿・換気を行えます。木質感のある上質な外観デザインも大きな魅力で、高性能かつ快適性を求める方に適した商品です。
機能美を体現したアイ・スマート

画像引用元:アイ・スマート(一条工務店)
アイ・スマートは、アイ・キューブと比べてシャープなデザインを特徴とし、外観・住宅設備・インテリアに至るまで機能美を追求した商品です。断熱性能はグラン・スマートと同様に高水準で、デザイン性も兼ね備えています。
一部の設備はオプション仕様(例:「ロスガードうるケア」)となりますが、その分価格を抑えられるため、高性能住宅をより手頃に建築したい方におすすめです。
一条工務店の断熱材に関するよくある質問

最後に、一条工務店の断熱材に関するよくある質問とその回答を紹介します。
高性能ウレタンフォームはすべての商品に用いられていますか?
一条工務店の注文住宅は、すべて標準で高性能ウレタンフォームを採用しています。グラン・スマートやアイ・スマートに限らず、他の商品でも同じ断熱材を用いた高断熱仕様となっているのが特長です。
一条工務店は「モデルハウスの仕様がそのまま標準装備」を掲げているため、価格帯に関わらず高い性能を提供しています。ただし、外内ダブル断熱構法は一部の商品に限定されるため、導入を検討する際は担当者に確認することをおすすめします。
一条工務店の断熱材の耐久性はどのくらいですか?
一条工務店の断熱材は、湿気を吸収しにくい高性能ウレタンフォームを採用しているため、劣化しにくく長寿命です。さらに壁内部には「エアーフローシステム」を備え、通気層から湿気を排出することで結露やカビの発生を防ぎます。
その結果、通常の使用環境であれば長期間快適性が維持され、大規模なメンテナンスも抑えられます。また「アフターサポートセンター」や専用アプリ「I・サポ」によるサポート体制も整っており、不具合が生じても迅速に対応してもらえる安心感があります。
高気密・高断熱以外の性能はどのようなものがありますか?
一条工務店の住宅は、断熱性能に加え、耐震性・耐久性にも優れています。自社の地盤調査研究所による精密な調査をもとに基礎工事を行い、国の最高等級「耐震等級3」を超える独自基準の耐震性能を確保しています。
耐久性についても、自社開発の建材や設備を工場で高精度に施工することで長寿命を実現。外壁や屋根にはタイルなど耐久性の高い素材を採用し、長期的なメンテナンスフリーを可能にしています。
まとめ
一条工務店の最大の強みは、自社開発・自社工場で製造された高性能ウレタンフォームを断熱材として採用している点にあります。一般的に広く使われるグラスウールやロックウールと比べて、約2倍の断熱性能と優れた耐久性を兼ね備えており、長期にわたって快適な住環境を維持できることが大きな特長です。
さらに、この断熱材を活かした外内ダブル断熱構法を取り入れることで、家全体を魔法瓶のように包み込み、夏は涼しく冬は暖かい住まいを実現します。室温の安定だけでなく冷暖房費の削減にも直結するため、省エネ性と快適性を両立できる点は他社と比較しても大きな優位性といえるでしょう。
つまり、一条工務店の注文住宅は「性能と暮らしやすさを長期的に確保したい」という方に最適な選択肢です。断熱材・構法・換気システムが一体となって高水準の住宅性能を提供しており、省エネ効果と快適な住環境を両立したい方には特におすすめです。
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注文住宅は、一生に一度の大きな買い物です。しっかりと情報を集め、満足のいく家づくりをしましょう。