この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。
積水ハウスで家を建てるなら、頑丈で安心感のある軽量鉄骨住宅は魅力的な選択肢でしょう。しかし、坪単価の高さや断熱性能への不安から「本当に自分たちに合っているのだろうか?」と悩んでいないでしょうか?品質の高さというメリットの裏側にあるデメリットや、後悔しないためのポイントを知らないまま計画を進めるのは避けたいものです。
そこで今回は、積水ハウスの軽量鉄骨住宅の特徴から費用、重量鉄骨との違い、そして失敗しないための具体的な選び方まで解説します。
積水ハウスの軽量鉄骨住宅とは
積水ハウスの軽量鉄骨住宅は、工場生産による高い品質と設計の自由度、そして優れた耐震性を両立させた独自の構法で建てられる住まいです。主要な構造体に鉄骨を用いることで、安定した強度を保ちながら、柱の少ない開放的な空間づくりを可能にしています。
ここでは、その構造的な特徴や耐久性、地震への備えについて、一つひとつ解説します。
独自の「ダイナミックフレーム・システム」の特徴

ダイナミックフレーム・システムは、住まいに不可欠な「品質の安定性」と、理想の暮らしを形にする「設計の自由度」を、高い次元で両立させる積水ハウス独自の構法です。住まいの骨格となる構造体の約80%を自社工場で精密に生産するため、天候などに左右される現場での作業による品質のばらつきを大幅に抑え、常に高い精度の住まいを実現できます。
その強靭な構造が可能にする柱や梁を最小限に抑えた設計により、壁一面の大開口や広々としたリビングダイニングといった、開放感あふれる空間づくりを得意としています。
さらに、繰り返す地震の揺れを効果的に吸収する制振装置「シーカス」が標準搭載されており、万が一の災害時にも建物の変形を最小限に抑え、ご家族と暮らしの安心が守られるでしょう。

軽量鉄骨の耐用年数の真実
軽量鉄骨の寿命は、税法上の法定耐用年数である27年よりもはるかに長く、適切なメンテナンスを施すことで60年以上快適に住み続けることが可能です。しばしば誤解されがちな法定耐用年数とは、あくまで税金の計算(減価償却)で使われる便宜上の数字であり、建物の物理的な耐久性を示す指標ではありません。
実際に、積水ハウスでは充実した長期サポート体制が整っており、専門スタッフによる定期的な点検や計画的な修繕を行うことで、大切な住まいの資産価値を長く保てます。中古住宅市場で築40年を超える物件がその価値を維持したまま活発に流通していることからも、軽量鉄骨構造の優れた耐久性の高さが証明されています。
構造体の厚さと耐震性能
積水ハウスの軽量鉄骨は、緻密な構造計算に基づき、建物の部位ごとに最適な厚さの鋼材を使い分けることで、震度7クラスの巨大地震にも耐えうる高い耐震性能を確保しています。建物にかかる力は場所によって異なるため、それぞれの部位に必要な強度を確実に確保しつつ、建物全体のバランスを最適化する高度な設計がなされています。
その性能は、実物大の住宅を使った過酷な振動実験でも実証されており、阪神・淡路大震災や東日本大震災クラスの揺れを加えても倒壊しないことが証明済みです。一度の大きな本震だけでなく、その後に繰り返される余震にも粘り強く耐える構造のため、地震後の生活まで見据えた確かな安心感を得られます。
積水ハウスの軽量鉄骨で建てる4つのメリット
積水ハウスの軽量鉄骨住宅を選ぶことには、日々の暮らしの快適さから将来の安心感まで、多くのメリットがあります。特に、工場生産による品質の高さや、ライフスタイルの変化に対応できる柔軟性は、長く住み続ける家だからこそ重視したいポイントです。ここでは、積水ハウスならではのメリットを解説します。
工場生産により安定した品質を実現できる
積水ハウスの住宅は、主要な構造体を自社工場で生産する「工業化」という手法により、常に安定した高い品質を誇ります。建物の骨格となる重要な部分の約80%を、温度や湿度が管理された屋内の工場でつくるため、現場の天候や職人の技術力に品質が左右されることなく、ミリ単位での設計通りの精度を保つことが可能です。

画像引用元:住宅の仕組み紹介(積水ハウス)
たとえば、構造強度を決定づける重要な接合部の溶接は、産業用ロボットが自動で行うことで、人間の手では実現が難しい均一で強固な仕上がりとなります。このように、徹底した品質管理体制のもとで生産されるため、どの家でも変わらない安心と信頼の品質が手に入ります。
将来の間取り変更に柔軟に対応できる
軽量鉄骨構造は、将来の家族構成やライフスタイルの変化に応じて、間取りを柔軟に変更しやすい点が大きな魅力です。これは、建物を支える強靭な構造躯体(スケルトン)と、内装や設備(インフィル)を明確に分けて考える「スケルトン・インフィル」という設計思想に基づいています。これにより、構造体に影響を与えることなく間仕切り壁の移動や撤去が容易になります。

画像引用元:積水ハウスの技術をオープン化 国内の良質な住宅ストック形成に貢献 木造住宅の耐震性向上を実現する業界初の共同建築事業「SI事業」を9月開始(積水ハウス)
たとえば、子どもたちの独立後に壁を取り払って開放的なリビングにしたり、趣味の部屋を新設したりといった大規模なリフォームも可能です。家を建てた後も、その時々の暮らしに合わせて最適化できるため、一世代だけでなく次世代へと受け継ぎながら長く快適に住み続けることができます。
高い資産価値を維持できる
積水ハウスの住宅は、その優れた品質と長年培ってきたトップブランドとしての信頼性により、築年数が経過しても高い資産価値を維持しやすいという大きなメリットがあります。中古住宅市場においても「積水ハウスの家」というだけで購入希望者に安心感を与え、売却時に有利に働くことが少なくありません。
また、独自の「スムストック査定」制度を利用すれば、構造躯体と内装・設備を分けて評価し、メンテナンス履歴も価値に反映させるため、建物の価値を正当に評価してもらえます。これにより、一般的な査定よりも良い条件で売却できる可能性が高まります。
適切なメンテナンスを続けることで、大切な住まいを価値ある資産として長く守り、将来の選択肢を広げることができるでしょう。
充実したアフターサポートを受けられる
建てた後も長期にわたり手厚いサポートを受けられるため、何十年先までも安心して暮らすことができます。積水ハウスでは、建物の基本となる構造躯体と雨水の侵入を防ぐ防水に対し、業界でも特に手厚い30年間の長期保証を初期保証として提供しています。これは法的な義務を大きく上回るもので、品質への自信の表れです。
さらに、専門のスタッフによる定期点検が計画的に実施されるほか、暮らしの中での困りごとには24時間365日対応のカスタマーセンターへ気軽に相談が可能です。このように、入居後も末永く続く手厚いサポート体制が、積水ハウスならではの大きな安心感につながっています。
積水ハウスの軽量鉄骨で建てる4つのデメリット
積水ハウスの軽量鉄骨住宅は多くの魅力を持つ一方で、事前に知っておくべきデメリットもあります。特に費用面や設計の自由度、そして快適性に関わる断熱・防音性能については、後悔しないためにも正しく理解しておくことが大切です。ここでは、考えられる4つのデメリットとその対策を解説します。
坪単価が高くコスト管理が難しい
積水ハウスの軽量鉄骨住宅は、坪単価が160万円程度からと比較的高価格帯に設定されており、総額が大きくなりやすいことがデメリットだといえます。たとえば、50坪の家を建てる場合、建物本体だけで約8,000万円、さらに外構や諸費用で1,500万円程度が必要になることもあります。
対策としては、はじめに複数社から見積もりを取り、総額を比較・検討することがカギです。そのうえで、予算に応じて設備のグレードや仕様を調整するなど、計画段階で営業担当者と念入りに打ち合わせを行いましょう。
なお、ハウスメーカーで安く購入するコツについて詳しく知りたい方は、住宅系YouTuberの「まかろにお」が運営する「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内の「【2021年】大手ハウスメーカー金額ランキングと安く買うコツ」を参考にしてください。
運営者である「まかろにお」は、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとした住宅系YouTuberです。元ハウスメーカー営業マンとして全国1位の営業成績を誇り、その後も不動産融資を扱う大手金融機関での実務経験を経て、幅広いハウスメーカー事情に精通しています。

大手ハウスメーカーの特徴やメリット、デメリット、さらに注文住宅を建てる前に知っておきたい知識を中立的な立場で発信しています。
設計に制約があり完全自由設計はできない
積水ハウスの軽量鉄骨住宅は、完全な自由設計ではなく、決められた寸法(モジュール)に基づいて設計されるため、ある程度の制約が生じます。構造計算上、どうしても取り払うことのできない柱や壁が出てくるため、ミリ単位での調整や特殊なデザインの実現は難しい場合があります。
このデメリットを解消するには、設計の初期段階で理想の間取りやデザインの要望を細かく伝え、実現可能な範囲で最適なプランを提案してもらうことが大切です。どこまでが実現でき、どこからが難しいのかをすり合わせましょう。
なお、失敗する間取りの特徴について詳しく知りたい方は、住宅系YouTuberの「まかろにお」が運営する「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内の「注文住宅で失敗する間取りの特徴【ハウスメーカー】」を参考にしてください。
断熱性能に課題があり工夫しないと快適にならない
鉄骨は木材に比べて熱を伝えやすい性質(熱橋)があるため、断熱性能には工夫が必要です。標準仕様のままだと、冬の寒さや夏の暑さが気になったり、光熱費がかさんだりする可能性があります。
快適な室内環境を保つためには、窓の性能を上げる、壁の断熱材のグレードアップを検討するといった対策が有効です。オプション費用はかかりますが、一年を通して快適に過ごすための投資として、断熱性能の強化は優先的に検討することをおすすめします。
防音性能が万全ではない
鉄骨造の住宅は、構造の特性上、木造よりも音が響きやすい傾向があり、防音性能に注意が必要です。特に2階の足音や話し声が1階に伝わったり、屋外の車の音が気になったりすることがあります。
この課題に対しては、積水ハウスが用意している高遮音床システム「シャイド55」を採用したり、窓を防音仕様のものに変更したりすることで対策が可能です。

画像引用元:高遮音床システム「SHAIDD(シャイド)」による遮音性能(積水ハウス)
静かな暮らしを求めるのであれば、設計段階で音の問題を伝え、適切な防音対策をプランに盛り込んでもらいましょう。
積水ハウスの軽量鉄骨で後悔しないためのポイント
積水ハウスの軽量鉄骨住宅で理想の住まいを実現するためには、押さえておきたいカギとなるポイントがあります。特に、家づくりを二人三脚で進めるパートナー選びや、目に見えない性能面の強化、そして現実的な資金計画は、満足度を大きく左右します。ここでは、後悔しないために知っておくべき3つの重要なポイントを解説します。
優秀な営業担当者を選ぶ
積水ハウスに限ったことではありませんが、満足のいく家づくりができるかどうかは、優秀な営業担当者に出会えるかにかかっているといっても過言ではありません。積水ハウスでは設計士がプランを作成しますが、こちらの要望を正確に引き出し、設計士へと伝えるのは営業担当者の重要な役割です。
経験豊富で知識のある営業担当者であれば、自分たちでも気づいていないような潜在的なニーズまでくみ取り、予算内で理想を叶えるための質の高い提案が期待できます。コミュニケーションが円滑で信頼できる相性の良い担当者を見つけるために、複数の住宅展示場を回ったりするのも良い方法です。
断熱・気密性能を強化する
一年を通して健康で快適な住環境を手に入れるためには、標準仕様から一歩進んで、断熱・気密性能を強化することが非常に大切です。鉄骨構造のポテンシャルを最大限に引き出すためにも、窓のグレードを上げる、断熱材をより高性能なものに変更するといったオプションの検討をおすすめします。
たとえば、窓をトリプルガラスや樹脂サッシに変えるだけでも、冬の窓際のひんやり感が大きく改善され、光熱費の削減にも直結します。さらに、全館空調システム「スマートイクス」を導入すれば、家中の温度を快適に保ち、ヒートショックのリスクを低減するなど、より質の高い暮らしが実現するでしょう。

画像引用元:スマートイクス(次世代室内環境システム)(積水ハウス)
予算計画と優先順位を明確にする
後悔しないためには、建物本体の価格だけでなく、諸費用や将来のメンテナンス費まで含めた総額で予算計画を立てることが不可欠です。
家づくりでは、外構工事費、地盤改良費、登記費用、火災保険料など、見落としがちな費用が数多く発生します。全体の費用感を正確に把握したうえで「どこにお金をかけたいか」「どこは妥協できるか」という優先順位を家族全員で話し合い、共有しておきましょう。
はじめに余裕を持った資金計画をしっかりと固めておくことが、後から予算オーバーで慌てたり、理想を諦めたりすることを防ぎ、心にゆとりを持って家づくりを楽しむための土台となります。
積水ハウスの軽量鉄骨に関するよくある質問

最後に、積水ハウスの軽量鉄骨住宅を検討する際によくある質問とその回答を紹介します。実際に建てた人の評判や、他の構造との違い、将来のメンテナンスに関することなど、気になる疑問を解消していきましょう。
家づくりを進めるうえでの不安を少しでも減らせるよう、それぞれの質問に明確に回答しますので、ぜひ参考にしてください。
軽量鉄骨住宅の実際の評判はどうですか?
実際の評判としては、構造の頑丈さや「地震が来ても揺れが少なく安心できた」といった声、営業担当者の質の高さを評価する声が多く見られます。
工場生産による品質の安定性や、柱のない大空間を実現できる設計の自由度に満足しているオーナーは少なくありません。その一方で、標準仕様の断熱性や、2階の足音などが1階に響きやすいといった鉄骨造特有の音の問題については、改善を求める意見も一部で見受けられます。
これらの注意点は、設計段階で断熱・遮音性能を高める対策を講じることでカバーできるため、良い点と注意点を両方理解することが大切です。
軽量鉄骨と重量鉄骨の違いは何ですか?
軽量鉄骨と重量鉄骨の主な違いは、使用する鋼材の厚みと、それによって決まる工法や建物の規模です。
軽量鉄骨は鋼材の厚さが6mm未満で、主に一般的な2階建て住宅に用いられ、工業化(プレハブ)工法による品質の安定性が特長です。対して、重量鉄骨は厚さ6mm以上の鋼材を使い、ラーメン構造と呼ばれる強固な骨組みで構造を支えるため、3階建て以上の住宅や商業施設など、より大規模な建築に適しています。
一般的に、重量鉄骨の方が基礎工事も大掛かりになりコストは高くなりますが、さらに柱の少ない大空間をつくれるなど、設計の自由度は一層高まります。
過去の物件の図面は入手できますか?
建築されたオーナー様ご本人であれば、過去の物件の図面を入手することが可能です。
積水ハウスでは、施工した住宅の設計図や確認申請図書といった各種図面を「いえろぐ」として長期間にわたり大切にデータ保管しており、リフォームやメンテナンス、売却などで必要になった際に提供するサービスを整えています。
図面の入手を希望する場合は、カスタマーセンターなどに連絡し、所有者確認などの正式な手続きを踏むことで対応してもらえます。将来の住まいの活用まで見据えた、安心のサポート体制といえるでしょう。
まとめ
積水ハウスの軽量鉄骨住宅について、特徴や坪単価、後悔しないためのポイントを解説しました。まずは専門家をうまく活用し、情報収集から始めることが重要です。
積水ハウスの軽量鉄骨住宅について、さらに具体的な攻略法を知りたい方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」の動画をチェックして知識を身につけましょう。運営者のまかろにおが、営業担当者選びのコツやコストを抑えるテクニックをわかりやすく解説しています。

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さらに、「メグリエ(MEGULIE)」に掲載されている豊富な建築実例から気になる施工事例を選び、その施工を担当したハウスメーカーや営業担当者に直接依頼することも可能です。経験豊富な担当者は、あなたの要望を正確に汲み取り、理想の住まいづくりを力強くサポートしてくれます。
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一生に一度の大きな買い物だからこそ、あらゆる情報を活用し、後悔のない選択をしてください。