今回は『【2026年最新】住友林業の新断熱仕様とは~断熱等級7の実力は?~』というテーマでお話をします。
今回は住友林業がまちにまった新断熱仕様を出したので、そちらについて解説をしていこうと思います。
断熱等級の改正があったのが2022年の10月なので、それから約3年経って、住友林業も断熱等級7をようやくリリースしたという流れになります。
これまでも住友林業は、東北以南の地域でも東北・北海道仕様を使うことができたのですが、夏型結露リスクがあったり、費用の割にはそこまで性能が上がらなかったりで、東北以南の地域で東北・北海道仕様を採用することはおすすめしていませんでした。
ただ、今回の断熱等級7仕様の登場で、夏型結露対策もばっちりになりましたし、名実ともに業界トップの性能が出せるようになったわけです。
これは本当に素晴らしいです。
そこで今回は、そんな住友林業の新断熱仕様について解説をしていくので、皆さんぜひとも最後までお読みください。
住友林業の断熱仕様5つ
住友林業がリリースした新断熱仕様についてお話をしていきたいのですが、そもそもの全体像がわからないという方もいるかと思うので、一旦住友林業の断熱仕様についてすべて見ていこうと思います。
寒冷地【1・2地域推奨仕様】
- 天井 天井断熱:吹き込み用セルロースファイバー25K 360mm
- 壁 充填断熱:高性能グラスウール28K 105mm
外張り断熱:高性能フェノールフォーム20mm - 床 床下断熱:押出法ポリスチレンフォーム3種 100mm

寒冷地【3地域推奨仕様】
- 天井 天井断熱:吹き込み用セルロースファイバー25K 300mm
- 壁 充填断熱:高性能グラスウール28K 105mm
外張り断熱:高性能フェノールフォーム20mm - 床 床下断熱:押出法ポリスチレンフォーム3種 100mm

温暖地【4・5・6・7地域推奨仕様】
- 天井 天井断熱:高性能グラスウール24K 210mm
- 壁 充填断熱:高性能グラスウール24K 105mm
- 床 床下断熱:押出法ポリスチレンフォーム3種 100mm

温暖地【4・5・6・7地域提案仕様】
- 天井 天井断熱:高性能グラスウール24K 210mm
- 壁 充填断熱:高性能グラスウール24K 105mm
外張り断熱:高性能フェノールフォーム20mm - 床 床下断熱:押出法ポリスチレンフォーム3種 100mm

新断熱仕様【付加断熱90仕様】
- 天井 天井断熱:吹き込み用セルロースファイバー25K 360mm
- 壁 充填断熱:高性能グラスウール28K 105mm
外張り断熱:高性能フェノールフォーム90mm - 床 床下断熱:高性能フェノールフォーム 100mm

ということで住友林業には現在、断熱仕様が5つあるわけです。
これが住友林業の断熱仕様の全体像になります。
東北以南の地域で東北・北海道仕様を使うのはおすすめしない
これまでも住友林業は、東北以南の地域でも東北・北海道仕様を使うことができたのですが、夏型結露リスクがあったり、費用の割にはそこまで性能が上がらなかったりで、東北以南で東北・北海道仕様を採用することをおすすめしていませんでした。
これについて「なんで?」と思った方もいると思います。
住友林業は、カタログにきちんと「提案仕様」として「温暖地付加断熱仕様」というものを出しているわけです。

公式もきちんとフェノールフォーム20mmを追加することを容認しています。
にもかかわらず「なんでおすすめしないの?何がリスクなの?」という話だと思います。
きちんとした大企業が出している仕様なので、基本的には何も問題ないだろうと思うのが普通です。
しかし、私は東北以南の地域で東北・北海道仕様を建てることはおすすめしていません。
それがなぜかというのをきちんと説明していきたいのですが、それを説明するためには壁の中でどのようなことが起きているのか、その基本的な知識がないと読み解けないですし、私が伝えたいことも伝わりません。
ですので、少し遠回りにはなってしまいますが、きちんと理解していただくためにも標準的な断熱仕様から徐々に掘り下げる形で順を追って各断熱仕様の壁の中で起きていることを説明します。
住友林業の「温暖地断熱仕様」の特徴
まずは、標準仕様である「温暖地断熱仕様」についてです。
冬型結露
こちらの壁の中を見てもらうとわかると思いますが、室内側には防湿気密フィルム付きグラスウールというものがあります。
これは冬に作用するものなのですが、なぜ防湿気密フィルムが必要なのかというと、空気の侵入を防ぐためです。
というのも、空気を移動させてしまうと、それに合わせて大量の湿気を運ぶことになるのです。
わかりやすく例えると、空気がビニール袋でその中に入っている水が湿気というイメージです。
そして、その水が入ったビニール袋は熱力学第二法則によって、気温が高いところから低いところに移動しようとする性質を持ち合わせているのです。

しかもその水が入ったビニール袋というのは、10万分の3ミリという超絶極小サイズなので、鉄とガラス以外のありとあらゆる物体を透過してしまうのです。
そのため、壁の中にも余裕で入ってきてしまうのです。
この状態をそのまま良しとしてしまうと、壁の中が水浸しになってしまうので、まずは空気の流れを阻止する必要があります。
なぜなら、空気を移動させてしまうと、それに合わせて大量の湿気を運ぶことになるからです。
ですので、室内側には防湿気密フィルムを貼って空気を入れないようにしつつ、湿気もカットする必要があるのです。

通常の施工方法であれば薄緑色の防湿気密フィルムを室内側の壁一面に貼り付ける、いわゆる気密施工を行うのですが、

住友林業の場合は、気密施工と断熱工事を一度に終わらせることができる防湿気密フィルム付きグラスウール、通称「耳付きグラスウール」というものを採用しています。

マグ・イゾベールという会社から発売している耳付きグラスウールです。
これを使うことで、効果効率的に断熱工事と気密工事を終わらせる形式を取っているのが住友林業なわけです。
そういった背景もあって、室内側の壁の最初に防湿気密フィルム付きグラスウールが来ているのです。
ただしこの構成で完璧に空気と湿気の移動を阻止できるかと言われると、それは難しいと言わざるを得ません。
なぜなら、どんなに丁寧に施工したとしても、そもそも10万分の3ミリという超絶極小サイズなので、防湿気密フィルムを抜けて多少の湿気が壁の中に侵入してくるからです。
家はどんなに施工を単純化しても、最終的には人の手作業で行うものです。
そしていくら優れた職人であっても、超絶極小サイズの空気や湿気を完全に防ぐほどの緻密な工事技術は持ち合わせていないわけです。
ではどうすればいいのかというと、「バッファを持たせる」ということが重要になってきます。
これがどういうことかというと、防湿気密フィルムを通過してしまった湿気は、今度は断熱材に侵入してきます。
さらに冬の場合は、寒い空気に引き寄せられて、ビニール袋に入った水のような空気と湿気は外へ外へと向かっていくことになるわけです。
ですので、断熱材を抜けて次にぶち当たるのが、透湿防水シートというものになります。
透湿防水シートなので、この建材は、湿気は透過するけれど水分は遮断するというものです。
この建材の役割は大きく分けて2つあります。
- 室内側から防湿気密フィルムを抜けてきた微量の湿気を透過する(透湿の役割)

- 外壁側から侵入してきた雨水などは遮断する(防水の役割)

この2つの役割によって、内側から来た湿気と外側から来た水に対応しているのです。

そしてこの透湿防水シートがあることで、断熱材を抜けてきた微量の湿気が外に排出されることになります。
最後に透湿防水シートを透過した微量の湿気は、外壁の裏側にある通気層を通って外に抜けていきます。

これが冬の場合の壁の中で起きていることで、この流れが正常に働くことで、壁の中で発生する冬型結露を防止することができているのです。
ただし、冬型結露は、
- 防湿気密フィルムが切れている
- 処理が雑な状態で施工されている
- コンセントや配管から漏気している
- 断熱欠損・断熱材の押し込み不足、断熱材の詰め込み過ぎ
これらの施工不備があると、壁の中で結露を起こしてしまいます。
この話は、住友林業に限らず一般的な話なので、簡単に説明をすると、冬場の室内の暖かく湿った空気が何かしらの施工不備で空気の塊ごと壁の中に入っていきます。

空気の塊は大量の湿気を含んでいるわけですが、壁の中の温度は室内に比べると低いため、侵入してきた空気は急激に冷やされて露点温度に到達してしまいます。
露点温度というのは空気が持っている水分のキャパのような話で、例えば温度の高い空気はビニール袋が大きくて大量の水(湿気)を抱えられるのですが、温度の低い空気はビニール袋が小さいので、大量の水を抱えることができません。

そして温度の高い空気は急激に冷やされることで、ギュッと縮まって今まで余裕で持てていた水分が一気に溢れ出すことになります。

この溢れ出す現象のことを結露と言って、結露を起こす温度、要は空気が持てる水分のキャパがオーバーする温度のことを露点温度と言います。
急激に冷やされることで、露点温度に到達してしまった空気は、断熱材内部で結露を発生させることになるのです。
そして結露が起こり水分になってしまったら最後、透湿防水シートによって水が抜けなくなるのです。
透湿防水シートです。
ですので、湿気は通しますが水は通しません。
つまりは結露してしまった時点で、そのシートの中に水が滞留してしまうということになるのです。
また、仮に何かの拍子で水分が透湿防水シートを抜けて通気層に到達したとしても、通気層はドライヤーではないので、水分となってしまったものは、残念ながら通気層では乾燥しません。
ですので、住友林業に限らずなのですが、
- 防湿気密フィルムが切れている
- 処理が雑な状態で施工されている
- コンセントや配管から漏気している
- 断熱欠損・断熱材の押し込み不足、断熱材の詰め込み過ぎ
これらの施工不備があると、冬型結露を起こしてしまうわけです。
高気密高断熱住宅になればなるほど、実は施工の丁寧さが求められるのです。
では住友林業はどうなのか?という話ですが、住友林業は防湿気密フィルム付きグラスウール、通称耳付きグラスウールというのを採用しているので、他のメーカーと比較をすると、気密処理による施工ミスは少ない状況になっていると思います。
実際に住友林業は、大体どの建物もC値1は切れます。
夏型結露
まず大前提として、熱力学第二法則によって、冬場とは逆で、暑くて湿った空気はエアコンで冷やされた冷たい室内の空気に向かって引き寄せられることになります。
この時に、「サッシ周り」「外壁の貫通部」「構造躯体の微細な隙間」などありとあらゆる隙間から湿った空気が塊として壁の中に入ってくることになります。

空気が塊として入ってくることのやばさは冬型結露のところでお話ししたとおりなので、いかにこれが危険なことなのかがわかるはずです。
しかも冬型結露の時に活躍していた通気層に関しては、夏場の暑くて湿った空気が常時通気層の中をバンバン通っていることになります。
そして通気層のすぐ内側には、透湿防水シートが貼ってあるわけです。
透湿防水シートは、湿気を通すものです。
冬場に関しては、室内側から来た湿気を外に排出してくれるからいいのですが、夏場に関しては逆に湿気をどんどん通してしまうのです。
ですので、夏型結露の場合は
- 「サッシ周り」「外壁の貫通部」「構造躯体の微細な隙間」など、ありとあらゆる隙間から湿った空気が塊として壁の中に入ってくる
- 通気層から透湿防水シートを通して湿気が壁の中に入り込んでくる
これら2つの脅威があるのです。
そして侵入してきた空気や湿気は、断熱材を通過して室内側にある防湿気密フィルムに到達します。

この時室内の冷房の影響で冷やされた防湿気密フィルムに、外から侵入してきた湿気が触れることで露点温度に到達します。

そしてその結果として、防湿気密フィルムの外壁側あるいは断熱材との境界面で結露が発生することになります。
そして一度夏型結露が発生してしまうと、防湿気密フィルムの効果で、水分が室内側に逃げられず、さらには透湿防水シートの効果で、水分が外に逃げられないという、水分を挟み込んで逃がさない状況が完成してしまうのです。
これはまずいという話なのですが、本当にその通りなのです。
昨今、夏の気温がどんどん上がっています。
ですので、標準的な仕様であっても室内と外の温度差のギャップがすごく、夏に壁の中が結露しやすい状態になっているのです。
見えないから気がつかないだけなのです。
これは住友林業に限らず、他のメーカーでも同様に起きていることです。
ただ、不幸中の幸いで、そもそも断熱性能があまり高くなければ、夏の日射で壁の中がものすごく暑くなるということが起きるのです。
壁の中がものすごく熱くなれば、例え壁の中で結露したとしても再び水蒸気に戻って構造躯体の中が乾くのです。
ですので、夏型結露を起こしても実はセーフであることがほとんどで、どのハウスメーカー、工務店も、夏は壁の中で結露する前提で家をつくっていることが多いです。
ですが今お伝えしたことは、壁に夏の日射がガンガン当たって熱されている時の話なので、かなり限定的な話でもあるわけです。
影が多いところで家を建ててしまったら、夏の日射がガンガン当たるということはありません。
そうなってくると、夏型結露のリスクは高まってくるわけです。
ですので、建築地に左右されず、確実な夏型結露対策をするためには、
- 湿気を入れない
- 室内と壁の中で温度差を出さない
- 湿気を長い時間壁の中に滞留させない
という3つが重要となり、逆にこれら3つが1つでもアウトになると、夏型結露が発生してしまいます。
そうならないようにするためにも
- 外気を入れないために気密をきちんと取る
- エアコンで強冷房にしない
- 日中にエアコンをオフにして、夜だけオンにするということをしない
- 除湿をして、室内の相対湿度を60%以下にキープする
これらを守る必要性がでてきます。
特に「外気を入れないために気密をきちんと取る」、ここがものすごく重要です。
外気を構造躯体内部に入れてしまうと、結露して水になり、壁の中で抜けなくなる可能性が高くなるからです。
ですので、何よりも外気を入れないために気密を取ること、ここが重要なわけです。
そういう意味では住友林業は、大体どの建物もC値1以下になっていますし、幸いにも標準的な断熱仕様は、業界全体から見ても中の中くらいの断熱性能なので、夏型結露に関しては、ほぼ気にする必要のない仕様になっているかと思います。
ただ原理原則から紐解くと、100%夏型結露を起こさないかと言われればそれもどうなのかなというところはあります。
建てるエリアや冷房の使い方など、この辺によって夏型結露が起きる起きないというのが出てくることはありますが、かなり確率は低いのではないかと思います。
住友林業の「温暖地付加断熱仕様」の特徴
外張り断熱に20mmのフェノールフォームが入っている住友林業の温暖地付加断熱仕様についてです。

おそらく多くの方が、標準的な断熱仕様に比べて構造躯体の外側部分に20mmのフェノールフォームが追加されているので「温暖地付加断熱仕様の方が性能がいいんだろう」と思ってしまうと思います。
確かに表面的な性能、例えばUA値を見れば、建物全体の断熱性能が上がったと言えてしまいますし、冬場に関しては壁の中で発生する冬型結露も起こしにくく、室内環境も標準的な断熱仕様に比べると、快適に過ごせることは間違いないわけです。
これは確かに、20mmのフェノールフォームが追加されている恩恵によるものです。
しかし一方で、夏型結露に関してはリスクが跳ね上がります。
なぜなら、結露条件が成立しやすくなるからです。
これがどういうことかというと、夏型結露は
- 湿気を入れない
- 室内と壁の中で温度差を出さない
- 湿気を長い時間壁の中で滞留させない
これら3つの条件をクリアしなければならないのです。
ただ1つ目の「湿気を入れない」ということに関しては、フェノールフォームの湿気の通しやすさを表す「透湿抵抗値」、そしてフェノールフォーム自体の厚み、この2つの関係上湿気を断ち切ることが難しく、フェノールフォーム20mmの透湿抵抗値は大体5m~10mという数値になるのです。
この数値、この透湿抵抗値というのは高ければ高いほど湿気の侵入を抑えるということを表す数値なのですが、この5m~10mという数値ですと、動き的には湿気を断ち切るというよりかは侵入を抑えるというレベルで、若干ですが湿気が入ってきてしまいます。
湿気が入ってきてしまうと結露するリスクも増えるので、当然危険になります。
次に「室内と壁の中で温度差を出さない」ということに関してですが、フェノールフォーム20mmですと効果が限定的なのです。
そのため、完全に外からの熱を断ち切るということができないのです。
室内で冷房を使うと、構造躯体部分、充填断熱材の部分が、比較的冷えやすくなってしまっているというのがこの断熱構成なのです。
ざっくりイメージをお伝えすると、壁を中心で分けた時に、真ん中から外壁側の部分は熱く、真ん中から室内側の部分は冷たくなってしまっているということです。

そして、その熱いところと冷たいところの境目で結露を起こすのです。
ですので、冷房の使い方や建築地によっても変わってくるのですが、壁の中で温度差が出てしまうので、結露が発生しやすくなっているというのが、この断熱構成になります。
そして最後に「湿気を長い時間滞留させない」ということに関してですが、標準の断熱仕様の場合は、壁の中の9割が熱くて残り1割の室内側の壁が冷たいという状況なので、仮に壁の中で夏型結露を起こしたとしても乾くのです。
ですがフェノールフォーム20mmが外側に入ることで、壁を中心で分けた時に真ん中から外壁側は熱くて真ん中から室内側は冷たくなってしまうわけです。
そうなると結露が発生しても、乾きにくくなります。
しかも室内側で冷房をずっと連続で使ってしまうと、乾燥よりも結露の滞留時間が長くなってしまい、壁の中が濡れた状態というのが一定時間以上続くことになります。
結構リスキーなのです。
ここまでの説明を一言でまとめると、フェノールフォーム20mmの壁は
- 湿気が一定量入る
- 冷房の使い方や建築条件によっては壁内温度が露点以下になる
- その状態が乾く前に維持される
この3条件が同時に成立しやすいということになるわけです。
それにも関わらず、この仕様にするのに200万円など、それなりに高い金額を払わなければならないので、そこまでしてリスクを背負うくらいだったら、全館空調を入れてしまった方がいいという考え方もできるわけです。
特に住友林業の全館空調の「PRIME AIR」はものすごく良くて、あれを入れれば除湿されるので通常の断熱仕様であったとしても快適に過ごせますし、何より除湿することによって、夏型結露対策も兼ねられるのです。
住友林業で中途半端に断熱性能を上げるくらいなら、全館空調を入れた方がいいと思います。
とにかく断熱材を厚くすればいいと思っている人や、夏型結露が起きても通気層があるから大丈夫、そういう解釈をされている人、曖昧な知識で情報発信をしている人も最近よく見かけるのですが、あれは完全に知識不足です。
大間違いなので、皆さん真に受けない方がいいと思いますし、ご注意ください。
住友林業の新断熱仕様「付加断熱90仕様」の特徴
こちらはもうばっちりです。

この断熱構成は最強です。
当然のことながら冬型結露はほぼ起きない構成となっていますし、夏型結露に関しても圧倒的にリスクが少ないです。
これがどういうことかというと、夏型結露は、
- 湿気を入れない
- 室内と壁の中で温度差を出さない
- 湿気を長い時間壁の中に滞留させない
これら3つの条件を達成すればいいわけですが、まず、付加断熱90仕様に入るフェノールフォーム90mmの透湿抵抗値は20m〜40mなのです。
この数値は高ければ高いほど湿気を通さないのですが、先ほど説明したフェノールフォーム20mmの透湿抵抗値は5m〜10mでした。
- フェノールフォーム90mm:透湿抵抗値 20m〜40m
- フェノールフォーム20mm:透湿抵抗値 5m〜10m
倍以上違います。
ですので、付加断熱90仕様の場合は、湿気をほぼ完全に遮断する仕様となっていて、条件の1つ目である「湿気を入れない」、これをほぼ完全に達成しています。
次に「室内と壁の中で温度差を出さない」ということに関してですが、フェノールフォームが90mmもあるおかげで外気の温度を完全に遮断してくれていて、壁の中が室内の温度とほぼイコールになるのです。
そのため、壁の中で温度差がほぼ出なくなって、壁体内結露が発生しなくなるのです。
また、もし仮に結露したとしても、外壁の裏にある通気層にかなり近いところで結露が発生することになるので、壁の中には影響が出ないわけです。
条件の2つ目である「室内と壁の中で温度差を出さない」、これも完全に達成です。
そして最後に「湿気を長い時間壁の中に滞留させない」。
これに関しては、そもそも条件1と条件2を達成している時点で起きないので、これも達成できるわけです。
ということで、付加断熱90仕様であれば、夏型結露対策もほぼ完璧で、ほぼ確実に快適な住環境を手に入れることができるのです。
住友林業の今回の付加断熱90仕様は、やるなら絶対にここまで強化した方がいいという仕様になります。
断熱を強化して、確実に快適な住環境をつくりたいと思っている皆さんは、中途半端な付加断熱20mm仕様にするのではなく、付加断熱90仕様までカスタマイズするようにしてください。
ただ、弱点はないのかと思った方もいるのではないかと思うので、それについてもお伝えしておくと、付加断熱20mm仕様であれ付加断熱90mm仕様であれ、大前提として建物の施工精度がとにかく重要なのです。
言い換えると、建物の気密性が重要ですという話なのですが、気密が悪いと空気の塊が壁の中にどんどん入ってくることになります。
空気は湿気を運んできて温度差によって結露を起こすので非常に厄介なわけです。
しかも断熱性能は上がれば上がるほど、外と壁の中での温度差が出ることになるので、断熱性能を上げたなら、同時に気密も上げていかなければ、10年後に壁の中がカビだらけになってしまい、柱は腐り、シロアリの温床となってしまうのです。
そういう意味では、付加断熱20mm仕様も付加断熱90mm仕様もリスクではあるのですが、特に付加断熱90mm仕様の方は、より施工ミスによる結露リスクが高くなるため、施工精度の高さが今まで以上に求められることになります。
これが1番の弱点です。
あとは、壁厚が厚くなることで使える窓が限定的となり、玄関ドアも強化しなければ結露の温床になるので、そこも注意が必要です。
他にもダクトの処理や確認することに関しては結構ありますが、その辺に関しては住友林業側に質問していただくといいのではないかと思います。
玄関ドアの強化、窓の強化は結構重要になってきます。
施工ミスが起きないようにするためにも、知識のある方と一緒に家づくりをしていただくことを推奨します。
まとめ:住友林業で家を建てるなら新断熱「付加断熱90仕様」
今回は『【2026年最新】住友林業の新断熱仕様とは~断熱等級7の実力は?~』というテーマでお話をしました。
壁の中の構成、結露のメカニズムなどは専門的な話ですし、そこまで各メーカーの壁の構成を比較している人はあまりいないと思いますが、非常に重要な部分になります。
昔、断熱を厚く入れすぎてそれによって結露が起こり、倒産してしまった会社もあります。
歴史は繰り返すと言ったりしますが、断熱材は厚く入れればいいわけではないので、皆さんご注意ください。
知らないと痛い目を見ることになります。
きちんと勉強して、各ハウスメーカーの断熱構成や壁の構成、これを読み解けるようになってもらえればと思います。
今回はわかりやすく言語化してお伝えしましたが、「壁体内結露計算」というものがあって、それで計算すると、視覚的に壁のどの部分で結露を起こすのかがわかるようになります。
もし興味がある方がいましたら、Googleなどで「壁体内結露計算」と調べれば計算ソフトが出てくると思いますし、無料で使えるものもあるので、いじってみるといいかもしれません。
計算が面倒くさいという方は方法が2つあります。
- ChatGPTに壁の構成を読み込ませる
- 基準値を覚えておく
1つ目はChatGPTに壁の構成を読み込ませる方法です。
画像をもとにいろいろと指示することができます。
その機能を使って、各ハウスメーカーの壁の断面図をChatGPTに読み込ませます。
そして「この壁の構成は結露しますか?夏型結露しますか?冬型結露しますか?」と質問すると、知識がしっかり蓄えられているChatGPTは結露計算をしてくれます。
2つ目は簡易的な話になるのですが、基準値を覚えておくということです。
外張り断熱は最低でも40mm、これがないときついです。
安全値を見るのであれば60mm以上必要になっています。
この40mmと60mmだけ覚えておくと1つの目安になるかと思うので、ぜひ覚えておいてください。
とにかく住友林業で家を建てるのであれば、全面的に今回新しく出た断熱等級7「付加断熱90仕様」を推奨するので、皆さんもよかったら採用してみてください。
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