今回はこれから注文住宅の購入を検討される方に向けて『ヘーベルハウス』の特徴を分かりやすく、そしてマニアックに解説していこうと思います。
これから注文住宅を検討される方で、特にヘーベルハウスが気になる!という方はぜひとも最後までご覧ください!
ヘーベルハウスの特徴
ヘーベルハウスと聞くと、最近ではテレビで『モダニズム邸宅の極みへ。ラウムフレックス』というCMが流れていたりします。
あれは富裕層に向けた邸宅フラッグシップモデルと呼ばれている商品ですが、あのCMに出ている箱型のような建物がまさに『ヘーベル』といった建物になります。
外観からみるヘーベルハウスの特徴
ただ、これだと抽象的でイマイチ伝わらないと思いますので、外観から見るヘーベルハウスの特徴をもう少し具体的にお伝えをすると、
- 屋根は大体がフラット屋根
- 外壁は大体が白
- 外壁は軽量気泡コンクリートと呼ばれるヘーベル板のみ使用
というのがざっくりとした外観から見るヘーベルハウスの特徴になります。
ですので、これから注文住宅の購入を検討される方は、まずはこの3つが外観から見たヘーベルハウスの特徴だと覚えておいてください。
そうすることで街中を歩いている時に自然と『これはヘーベルハウスだな』と分かるようになります。
いま軽量鉄骨とほぼ同じ金額で重量鉄骨の家が作れる
では、そんなヘーベルハウスですが一体どんな特徴があるのか、これを一言で言い表すと、『防御力に全集中したハウスメーカー』です。
そのため例えばですが、
- 都内などの住宅密集地
- 川の近く
- 地盤の弱いところ
これらの場所で家を建てる場合はヘーベルハウスがお勧めです。
しかも今ヘーベルハウスで家を建てると、軽量鉄骨で建てる家とほぼ同じ金額で重量鉄骨の家を作れます。
これは、他のメーカーにはない特徴で、知っているとめちゃくちゃ得する情報ですが、『どういうこと?』って思いませんか?
なぜならば、一般的には軽量鉄骨で家を建てるより、重量鉄骨で家を建てた方が金額が高くなると言われているからです。
ネットで調べればこの手の情報はたくさん出てきます。
それが軽量鉄骨と変わらない金額で重量鉄骨の家を作れるというのです。
『やばくないですか?』
はい、ということでこれから『ヘーベルハウスの商品特徴』と『その他の特徴』について順番にお話ししていきます。
ヘーベルハウスの商品特徴
それでは最初に『ヘーベルハウスの商品特徴』についてです。
まずヘーベルハウスの商品を知る上でベースの知識となってくる3つの要素があります。
それが、
- ALCコンクリート
- ハイパワード制震ALC構造
- 重鉄制震・システムラーメン構造
この3つです。
それでは順に説明していきます。
ALCコンクリートについて
まずは『ALCコンクリート』についてです。
ALCコンクリートはヘーベルハウスの外壁で使われる建材です。
そして、ヘーベルハウスで家を建てる場合はこの『ALCコンクリート』しか使うことができません。
ですので、そもそも『ALCコンクリート』の柄や質感が苦手、という方は、その時点で他のメーカーを検討した方が良くなります。
最初にここをご理解ください!
では、具体的に『ALCコンクリート』とは一体、どんなものなのかこれについて掘り下げていきます。
ALCとは
の略称で世界で約90年、日本で約50年の歴史と使用実績を誇り、現在も多くの国で使用されている建材です。
有名なところで言うと、ドイツ・クウェート・アメリカ・これらの国々でも使われています。
ヘーベル板8つの特徴
そして、肝心なALC通称ヘーベル板と呼ばれ、その主な特徴は8つもあります。
それが
- 一般的なコンクリートの約10倍の断熱性能がある
- ヘーベル板内部にある独立気泡と直径0.05ミクロンから0.1ミクロンの細孔が調湿してくれる
- 比重0.6という水にも浮く軽さが住まいを軽量化、地震時の建物への負荷を軽減
- 60年以上もつ耐久性
- 表面を加熱後30分で842度、60分で945度に上昇させ続ける耐火試験をクリア。国土交通大臣認定の耐火構造部材である
- 10気圧の高圧蒸気と180度の高温で養生し、ヘーベル版を作成。化学変化も起こしにくい極めて安定した物質『トバもライと結晶』を形成
- 乾燥収縮率が0.05%以下で寸法安定性がある
- ヘーベル板内部の独立気泡が音を吸収。70dbの外の音を30db程度まで抑える
といったこれらの機能があります。
なんだか機能が盛り沢山すぎて、
スマホのようです。
ただ、その機能性を買われて日本では
- 東京都庁
- 東京ミッドタウン
- 富士山5合目に建つ、小御嶽神社(こみたけ)
これらの所でもALCは使われています。
今、例に挙げた建物以外でもALCは使われているので、皆さんも調べてもらえれば『あ、ここでもALCって使われていたんだ』と分かって面白いかもしれません。
ALCコンクリートのネガティブな意見
ただし、ALCってネットで調べてみると分かるのですが、色々なネガティブな意見が書き込まれています。
大きく分けて3つあり、
- 『寒冷地に弱い』
- 『吸水性があるから外壁に不向き』
- 『水を吸って凍らせると内部破壊が起きる』
となります。
そして、当然ALCをメインで使っているヘーベルハウスは、これらのネガティブな意見をモロに喰らうことになるわけです。
ただ、そういったネガティブな意見を目にすると、ヘーベルハウスって本当に大丈夫なのか不安になりますよね?
ですので、その意見の真偽を皆さんにお伝えするべく、ALCについてさらに深掘りをしていきます。
ネガティブな意見その1:『寒冷地に弱い?』
まず、最初に『寒冷地に弱い』についてです。
これに関しては、ヘーベルハウスが東北以北で営業をしていないためにいわれるケースが多いです。
実際に私が住宅営業をしている時も、『ヘーベルハウスは寒冷地に弱い建物です。その証拠にヘーベルハウスは寒い地域では営業していません』といったような営業トークを良く耳にしていました。
確かにそうです。
例えば、こちらを見ていただければと思うのですが、これはヘーベルハウスの営業可能エリアになります。
『緑色』になっているところが施工可能エリアで、『灰色』になっているところが施工不可エリアです。
東北以北だけではなく、北陸、四国、中国地方、九州南部、沖縄などでも営業していないことが分かります。
この時点で『ヘーベルは寒冷地に弱いから東北以北で営業をしていない』ということではありません。
なぜなら、仮に寒冷地に弱いのであれば、東北より下の全ての県で営業展開しているはずだからです。
ではどうして、ヘーベルハウスは営業エリアを絞っているのかというと、 それは『重量鉄骨に需要のある地域に絞ったドミナント戦略をしているから』です。
ドミナント戦略とは、地域を絞って集中的にその地域の占有率を向上させる経営戦略のことです。
イメージのしやすい所でいうと、コンビニが『ドミナント戦略』を行なっている代表格です。
例えば皆さんも一度は見たことがあると思うのですが、コンビニは都心部だと、道路の向かいに同じコンビニがあったり、数百メートルおきに同じコンビニチェーンが出店しているケースをよく目にすると思います。
あれは、
- 『店舗同士が近いと、物流コスト・店舗間の移動コストが抑えられる』
- 『エリア内で認知度が上がり、より地域に浸透しやすい』
- 『競合の参入を防ぐことができる』
このようなメリットがあるので、地域を絞って集中的に営業エリアを展開しているのです。
そして、地域を絞って集中的に営業エリアを展開することで、ヘーベルハウスの活動理念である『ALL for LONGLIFE(オールフォーロングライフ)』これを達成しようとしています。
この話を聞いて、中には『それって本当なの?』と疑問に思われた方もいると思います。
ですので、一つ実例をお話しようと思います。
それが、『北海道旭川市にある、ヘーベル板を使った建物が建ち並ぶ『ヘーベル通り』です。 ヘーベル通りとは、旭化成建材と旭川市がタイアップして作った街並みのことですが、ヘーベル板は元々、北海道よりも寒いドイツで作られた建材です。
ですので、北海道のような寒い地域でも普通にヘーベル建築は建てられます。 ただ、実はヘーベル通りに建っている建物は、『ヘーベルハウス』とは呼ばず、『ヘーベル建築』と呼んでいます。
なぜなら、実はヘーベルハウスでは、営業所からのアクセスを加味して、60年間の無料点検などのサービスを提供できるエリアの建物を『ヘーベルハウス』としてブランド化しているからです。
言い換えれば、先ほど紹介した理念、『 ALL for LONGLIFE(オールフォーロングライフ) 』を提供できるエリアを『ヘーベルハウス』としているわけです。
そのため、営業所がない旭川では、建材の提供は行ったものの、無料点検などのサービスは付いていません。
むしろ、営業所がないので付けられないのです。ですので、旭川のヘーベル通りの建物は『ヘーベル建築』ではあるものの、『ヘーベルハウス』とは呼ばないわけです。
これがヘーベルハウスが『寒冷地に弱い』と言われることに対する一つの回答になります。
ネガティブな意見その2:吸水性があるから外壁に不向き?
続いて『吸水性があるから外壁に不向き』ということについて。
これに関して正直にお伝えすると、
半分正解で半分本当です。
というのも、ヘーベル板は『吸水性が高い』のです。
それは事実で、ヘーベル板は非常に多くの微細気泡とそれをつなぐ細孔を含んでいます。
ですので、毛細管現象により表面から水が浸透しやすいのです。
そのため、水中に浸漬した場合は10~40%(容積)もの吸水率を示すといわれてます。そして吸水してしまったヘーベル板は、強度、断熱性、調湿性が低下し、ヘーベル板本来の長所を生かすことができなくなります。
しかしその反面ヘーベル板は、吸水性が高い代わりに、乾燥もしやすい素材です。
つまり、吸水したヘーベル板も放置すれば容易に乾燥して元の状態に戻ります。 一方、ヘーベル板と外見上よく似た『一般的なコンクリート』は、「吸水→乾燥」に伴う乾燥収縮率が0.2~0.5%と大きいため、吸水乾燥後にひび割れを起こしやすいという欠点を持ちます。
これに対し、ヘーベル板は乾燥収縮率が0.025~0.05%(飽水→気乾)と非常に低いので、ひび割れを起こす可能性も低いのです。
実際にそういった背景もあって私の知る限りヘーベル板は国内の建築実績で、累計10億㎡使われています。
そしてその約70%、7億㎡が建物の外壁として使われています。今はもう少し多いと思います。
ですので「ヘーベル板は水に弱い。」といった説明は、『一般的なコンクリート』の特徴と『ヘーベル板』の特徴を混同している人が多い、ということです。
ただ、そうは言ってもヘーベル板が『吸水性が高い』というのは事実です。
そのため、ヘーベルハウスで家を建てようと思っている人は
『塗装』と『メンテナンス』、
この2つには注視する必要があります。
入念な3層コート仕上げ『ロングライフコート』
塗装に関して言うと、ヘーベルハウスは外壁に、3層仕上げの外壁塗装「ロングライフコート」を施していて、下塗り層は、工場で塗装することで精度の高い一次防水を確保しています。
更に中塗り層と上塗り層は、現場でシーリングも含めて吹き付けを実施。
塗料には水と紫外線に強い特殊原料を配合した物を採用しているため、60年間に1回の塗り替えで、外壁の美観と防水性を維持できるようになっています。
ヘーベルハウスのメンテナンス費用
そしてメンテナンスに関してですが、実は、ヘーベルハウスのメンテナンスは400万円ほどかかります。
これを聞いて『高い!』って思った方も多いはずです。
ただ、このメンテナンス費用は防水や目地の補修など、全てコミコミの金額です。
更にカタログ表記のものなので、信頼性が高いという特徴があります。
というのも、実は家のメンテナンス費用は『予測』でしかないため、安く見せようと思えば、いくらでも安く見せられるのです。
ただ、ヘーベルハウスの場合は良くも悪くもカタログベースで話します。
つまり、嘘を付くことが出来ないのです。これに関しても、『ALL for LONGLIFE(オールフォーロングライフ)』を達成するために仕掛けているヘーベルハウスの経営戦略の一つになります。
ネガティブな意見その3:水を吸って凍らせると内部破壊が起きる?
そして最後に『水を吸って凍らせると内部破壊が起きる?』
これについてですが、先ほどもお伝えした通り、ヘーベル板は『吸水性が高い』建材です。そしていくら乾くのが早いとはいっても、もし仮に乾かずに、水が中に溜まった状態で凍ったら、確かに膨張して壊れそうです。
しかし、実は違います。
もしどこかのハウスメーカーの営業マンが『ヘーベル板は水を吸って凍らせると内部破壊が起きる』とか言ってきたら、『勉強不足なんだな』と思ってください。
それではいきます。
そもそも建材の耐久性を測る試験に『凍結融解試験』というのがあるのですが、
この試験には、「気中凍結気中融解試験」と「水中凍結水中融解試験」、この二種類があります。
もう少し具体的に説明すると、「気中凍結気中融解試験」は無塗装状態の建材を吸水率40%にして−20°で12時間、+10°を12時間を100サイクル行う、という試験
「水中凍結水中融解試験」は無塗装状態の建材を14日間水に浸けて、−18°から+5°を200サイクル行う、という試験、になります。 それでヘーベル板は「気中凍結気中融解試験」の方をクリアしているのです。
そもそも「水中凍結水中融解試験」の方は水中に完全に浸かることを前提としています。
ですので、例えば、橋げたなどに使う建材に行う試験方法です。
そのため戸建て住宅に求められる性能水準を超えた試験なのです。
また、「水中凍結水中融解試験」の前提条件は「水中」かつ「無塗装で吸水」です。
そのため、住宅の検討に有効な指標とは考えにくいわけです。
つまり、『水を吸って凍らせると内部破壊が起きる』という中傷トークは、「水中凍結水中融解試験」の方の話であって、「気中凍結気中融解試験」をクリアしているヘーベル板には関係のない話だと言うことです。
このような感じで様々な憶測と誤解から中傷のターゲットになりやすいヘーベルハウスですが、実はしっかりと調べればきちんと実験した上で、安心安全な住まいを提供していることが分かるはずです。
より詳しい話は私よりも現場の営業マンの方が詳しいと思いますが、調べれば、ヘーベルハウスがどう考えて家作りをしているのかが、良く分かるはずです。
ということで、これからヘーベルハウスを検討されるであろう方が必ず直面する3つのこと
- 『ヘーベルハウスは寒冷地に弱い』
- 『吸水性があるから外壁に不向き』
- 『水を吸って凍らせると内部破壊が起きる』
これらについてお話をさせて頂きました。
この話はヘーベルハウスを検討する方に絶対に知っておいてもらいたい基礎の部分になります。
ヘーベルハウスの構造躯体
では、ここから漸く、ヘーベルハウスの構造躯体である
- 軽量鉄骨のハイパワード制震ALC構造
- 重鉄制震・システムラーメン構造
この2つについての解説です。
ただし、冒頭でもお話ししましたが、今、ヘーベルハウスでは重量鉄骨の方が安くなる、という場合あります。
もう少し具体的に言うと、軽量鉄骨と重量鉄骨、35坪で価格は同じくらい、40坪以上だと重量鉄骨の方が安くなる、といった感じです。
これに関してはヘーベルハウスの企業努力としかいいようがありません。ですので、よくネットに『重量鉄骨の方が金額が高くなる』みたいな書き込みがされていると思いますが、ヘーベルハウスに限ってはそうではない、ということをまずは覚えておいてください。
そしてヘーベルハウスは今後、重量鉄骨主体で販売していくような方針です。
ですので、これについても『そうなんだー』くらいに思っておいてもらえればと思います。
では、ここからそもそも軽量鉄骨と重量鉄骨って何が違うの?
というところに軽く触れた後にそれぞれの工法についてお話をしたいと思います。
重量鉄骨と軽量鉄骨の違い
先ず重量鉄骨と軽量鉄骨の違いですが、
これは非常にシンプルで鋼材の厚みが4mm以上のものが重量鉄骨、
4mm未満のものが軽量鉄骨になります。
実際にヘーベルハウスも
軽量鉄骨が 3.2mm
重量鉄骨が 4.5mm
の鉄骨を使っています。 そしてこの鉄骨の厚さによって実は『法定耐用年数』というのが変わってきます。
具体的に言うと鉄骨の厚さが
4mm以上:34年
3~4mm:27年
3mm未満:19年
となっています。
つまり、鉄骨は厚ければ厚い分だけ建物の耐久性は上がるということです。
当然と言えば当然です。実際に3階建て以上のマンションやビルは重量鉄骨で作られています。
まとめると、軽量鉄骨と重量鉄骨で鉄の厚さが違う、ということを覚えておいてください。
それではヘーベルハウスが販売している商品の中身に入っていきます。
ハイパワード制震ALC構造(軽量鉄骨)
まずは、『軽量鉄骨のハイパワード制震ALC構造』です。
こちらは世間一般的な名称に置き換えると『ブレース構造』というものになります。
『ブレース構造』とは柱、梁のほかに「筋交い」を使ったものをいいますが、実はこの『ブレース』は、角度によって地震に対する効き具合が違います。
ですので例えば、このブレースの角度が大きすぎてもダメですし、逆に小さすぎてもダメです。
最適角があるのです。 そのためヘーベルハウスでは、最適角を出すためにブレースを2段積みにしているのです。
更にブレースの中心には「極低降伏点鋼(ごくていこうふくてんこう)」と呼ばれる特殊な金属をつけることで、地震の力を全てこの装置に負担させる、という仕組みを取っています。
これを『鋼材ダンパー』といいますが、つまりヘーベルハウスは、地震の力を2段構えのブレースで受け、受けた力を『鋼材ダンパー』に流して全て吸収させる、という方式になっています。
これが『軽量鉄骨のハイパワード制震ALC構造』の基本的な概要になります。
ただしこの『鋼材ダンパー』は安価でメンテナンスフリーというメリットがある反面、
- 微小な揺れにはエネルギー吸収効果が無いこと、
- 繰り返し変形に対する耐性が低いということ、
この2つがデメリットとしてあげられます。
ですので例えば、中小地震に対しては建物と揺れ方はそんなに抑えられないということ、また、繰り返し大きな地震が起きた場合はダンパーのチェックが必要になる、
とも言われていたりもします。
これはヘーベルハウスだから、というよりは鋼材ダンパー全般的に言えることなので、もう仕方がありません。
ただ、そうはいっても中小地震の揺れをそこまで気にする必要があるとは思えませんし、ダンパーのチェックに関しても、余程大きな地震が繰り返し来ない限りは必要ないと思います。
ですので、最終的に『軽量鉄骨のハイパワード制震ALC構造』を選ぶかどうか、この辺りは個々人の感覚になってくると思います。
ただし、もし仮に、今の話を聞いて少しでも不安に感じた方がいたら、今からお話しする重量鉄骨をお勧めします。
重鉄制震システムラーメン構造(重量鉄骨)
続いてヘーベルハウスのもう一つの構造躯体である『重量鉄骨の重鉄制震・システムラーメン構造』は、世間一般的な名称に置き換えると『ラーメン構造』となります。
ラーメン構造とは、柱と梁だけで地震の力に耐えることができる構造のことで、軽量鉄骨とは違い斜めの部材が不要です。
そのため、軽量鉄骨に比べてプランニングの自由度が高いという特徴があります。
少し話が逸れますが、実際にヘーベルハウスでは、
『重鉄が叶える至高のリビング』と題して
・天井の高さを部分的にあげられる
・2階でダウンフロアできる
これらを重鉄で家を建てるメリットとしてヘーベルハウスは今現在、商品の訴求をしていたりします。
これらは軽量鉄骨では出来なかったことなので、間取りにこだわりたい、という方にはピッタリかと思います。
それで話を戻しまして、ヘーベルハウスの重鉄制震・システムラーメン構造は、柱と梁だけで地震の力に耐えることができる構造だというお話はしたと思います。
ただし、この構造は壁やブレースといったもので地震の力に対応しているわけではないので、『揺れやすい』というマイナスの特徴があります。
ですので、ヘーベルハウスでは制震装置の「サイレス」と呼ばれるオイルダンパーを複数枚つけて揺れない構造を作っています。
さらに、このオイルダンパー『サイレス』は、先ほどお話しした鋼材ダンパーとは違い、微小な揺れでも効果を発揮してくれます。
つまり、揺れやすい鉄骨造の家でも快適に暮らせるわけです。
ということで、ここまでがヘーベルハウスの構造躯体である
- 軽量鉄骨のハイパワード制震ALC構造
- 重量鉄骨の重鉄制震・システムラーメン構造
これら2つの構造躯体の特徴でした。
それで結局どっちが良いのか?
という話だと思いますが、揺れにくく、強靭な家、ということを考えるとやはり重量鉄骨一択かなと私は思います。
何度もお伝えしていますが、今のヘーベルハウスは軽量鉄骨と重量鉄骨、どちらも金額がさほど変わりません。
何なら坪数によっては重鉄の方が安いという状態にもなっています。
これは非常にお得ですし、他社が真似できないポイントでもありますので、これからヘーベルハウスで家を建てる、という方は重量鉄骨の家を検討してみてください。
その他の特徴
ここまででも大分、お腹いっぱいだとは思いますが、続いて『その他の特徴』についても簡単に触れていきます。
その他の特徴は
- 基礎付きの実台振動実験を行っている
- 坪単価が5万円やすい規格プラン
- 床材のヘリンボーンの標準化
この3点をお話ししたいと思います。
基礎付きの実大振動実験
まず、『基礎付きの実台振動実験を行っている』ということに関してですが、実はヘーベルハウスってハウスメーカーで唯一、基礎付きで実台振動実験を行っています。
一般的な実験ではコンクリートの基礎は造りません。
本来基礎がある部分に鉄骨を敷いて実験装置とくっつけて行います。なぜなら、基礎があってもなくても建物の揺れ方に影響がない、という理屈だからです。
確かに基礎って非常に硬くできています。だからと言って、壊れないわけではありません。建物自身の強さよりも基礎の強さが劣っている場合もあります。
その点ヘーベルハウスの実験では「上部の建物だけでなく、基礎も含めて壊れていない」ということが確認されています。
とあるケースでの一つの結果に過ぎませんが、それでも安心材料の一つにはなりますよ。ですので、『基礎付きの実台振動実験を行っている』
これが一つ目のその他の特徴になります。
坪単価が5万円安い規格プラン
続いて2つ目、『坪単価が5万円やすい規格プラン』についてです。
実はヘーベルハウスには『my DESSIN』という規格型のプランが存在します。
これは、よく選ばれる玄関キーレス、食洗機、電動シャッターなど、予めオプションが付いた状態で通常と同じ構造躯体が坪5万円安い、という商品です。
そもそも注文住宅って、一つずつ作りあげていくものの、よく選ばれる仕様というのは、自ずと決まっていくわけです。
そのように、よく選ばれる仕様を取り入れつつ、ヘーベルハウスで人気の「そらのまタイプ」や、
勾配天井リビングが楽しめる「CUBIC roomyタイプ」、
子育て世代に人気の「BLANKタイプ」など、
コンセプトプランの中から商品を選ぶことができるのです。
窓の位置など、建築地に合わせてある程度は自由にカスタマイズできるみたいなので、効率よく、そして価格を抑えて家作りをしたい、という方にもピッタリの商品になります。
もし予算で悩まれている方がいれば、ヘーベルハウスの『my DESSIN』を検討してみるのもありかもしれません。
床材のヘリンボーンの標準化
そして3つ目、『床材のヘリンボーンの標準化』、これについてお話をしたいと思います。
突然ですが皆さん、ヘリンボーンはご存知ですか?
ヘリンボーンとは床材の貼り方ですが、V字形を縦横に連続させた床材の貼り方になります。
このヘリンボーンですが、オシャレな雰囲気を演出しやすい反面、少し金額が張ります。
なぜなら、床材を貼る手間とロスが多いので単価よりも施工費と予備費にお金がかかるからです。
ですので、少し手を伸ばしにくい仕様でしたが、なぜかヘーベルではヘリンボーンが標準で選べるようになったそうです。
これは面白いですよね。
『そこ?』って感じじゃないですか。
それでもヘリンボーンが標準で選べるというのは、他社にはない強みなので今回、ご紹介させていただきました。
気になる方は採用してみてください。
ということで『その他の特徴』は、
- 基礎付きの実台振動実験を行っている
- 坪単価が5万円やすい規格プラン
- ヘリンボーンの標準化
でした。
ヘーベルハウスの坪単価
最後に、ヘーベルハウスの坪単価についてです。
去年一年間で集めた各ハウスメーカーの資金計画書、合計2113枚の中から値引き後の建物本体価格と建物の坪数、これを割って坪単価を算出し、中央値を出しております。
もちろん地域の特性や、家族構成、中に入っている設備仕様によって金額は大きく異なります。
そのため、あくまで参考程度にしかなりませんが、それでもネットに掲載されているどこの情報よりも正確な情報になってくるとは思います。
その中でのヘーベルハウス(旭化成ホームズ)の坪単価ですが92.4万円でした。
ヘーベルハウスは都市部を中心に商品を展開しているのでどうしても坪単価は高めに出る傾向があります。
ヘーベルハウス以外の坪単価も含めた坪単価ランキングについてはこちらの記事をご覧ください。
「2023年 大手ハウスメーカー坪単価ランキング」
ヘーベルハウスは、これまでにお伝えした通り自分たちが得意とする家作りを広めるべく「ドミナント戦略」をとっています。
この点を考慮すると、自分たちがヘーベルハウスで検討するべきなのかどうかが分かると思います。
最終的には皆さん自身でヘーベルハウスで家を建てるかどうかを判断してみてください。
ということで今回は『ヘーベルハウス』について解説しました。
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