この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。
積水ハウスを検討する中で「断熱性能は本当に大丈夫?」「昔は寒いと聞いたことがある」などといった不安を感じていませんか?実は、近年の積水ハウスの断熱等級は標準仕様でも大きく進化しており、快適な暮らしを実現できます。
今回は、2025年最新の標準仕様である断熱等級6の詳細から、等級7へ上げるための費用、一条工務店や住友林業といったライバル他社との性能比較、そして後悔しないためのチェックポイントまでわかりやすく解説します。断熱に関する疑問をすべて解消し、納得の家づくりを進めるための一歩となるはずです。
積水ハウスの断熱等級は標準で6
積水ハウスで家づくりを考える際、「冬は暖かく、夏は涼しい家」を実現するには、断熱性能は重要なポイントになりますよね。実は、積水ハウスは標準仕様で高い断熱性能を誇っており、過去のイメージとは大きく進化しています。ここでは、まず家づくりの基本となる断熱等級の知識と、積水ハウスの最新の標準仕様についてわかりやすく解説します。
断熱等性能等級とは
住宅の断熱性能を理解するうえで欠かせないのが、UA値とC値です。
| 指標 | 概要 |
|---|---|
| UA値(外皮平均熱貫流率) | 建物全体から外へ逃げる熱の量を示す数値。小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い住宅といえます。 |
| C値(相当隙間面積) | 建物の隙間の少なさ=気密性を表す数値。小さいほど冷暖房効率が高く、省エネ性能に優れます。 |
これらは「どのくらい熱を逃がさないか」「どのくらい隙間がないか」を客観的に評価できる重要な基準です。
このUA値をベースに国が定めている制度が、断熱等性能等級です。断熱等性能等級は1から7までの等級で住宅の断熱性能を評価する仕組みで、数字が大きいほど断熱性能が高く、省エネで快適な暮らしが実現しやすくなります。
2022年には従来の最高等級5に加え、新たに等級6・7が設けられました。これにより、最新の省エネ基準を満たす住宅の水準は大きく引き上げられています。
2022年以降は断熱等級6が標準仕様に格上げ
積水ハウスでは、2022年10月の仕様改定により、多くの商品で断熱等級6が標準仕様へと引き上げられました。これは、国が推進するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準を上回る高い性能レベルであり、一年を通して快適な室温を保ちやすい住環境を実現します。近年の住宅業界では、省エネ意識の高まりから断熱性能の向上が大きなトレンドとなっており、積水ハウスもその流れに対応し仕様を進化させています。
積水ハウスの断熱仕様は3つのグレードから選択可能
積水ハウスの断熱性能は、標準仕様だけではなく、ご自身のこだわりや予算に応じてグレードアップできることが魅力です。積水ハウスで用意されているのは「スタンダード」「ハイグレード」「プレミアム」の3つの仕様で、それぞれ断熱材の厚みや窓の性能が異なります。ここでは、各グレードの特徴や、積水ハウス独自の構造ごとの断熱工法について解説します。
スタンダード仕様は断熱等級5~6に相当
積水ハウスでは、2022年4月から「断熱等性能等級5」への標準対応を開始し、さらに地域区分5〜7(一般地)においては等級6仕様を標準化しています。これにより、多くの商品でZEH基準以上の断熱性能が確保されており、断熱等級5〜6相当の性能がスタンダード仕様として実現されています。
ハイグレード仕様は断熱材を厚み・性能アップ
寒冷地やより高い断熱性能を求めるニーズに応じて、スタンダード仕様よりも高性能な断熱材への変更や、部位ごとの断熱強化が可能です。たとえば、外壁・天井・床下の断熱材を厚くしたり、熱伝導率の低い素材にアップグレードしたりすることで、断熱等性能等級6を安定的に満たす水準に引き上げることができます。
こうした強化により、外気温の影響を受けにくく、室内の温度を一定に保ちやすい快適な住環境を実現できます。
プレミアム仕様は最高性能のトリプルガラスが標準
積水ハウスでは、一部の高断熱仕様において、トリプルガラスを用いた高性能窓の採用が可能です。これは、2枚のLow-Eガラスに中間層を加えた3層構造の窓で、熱の出入りを大幅に抑えられることが特徴です。
特に寒冷地や高気密高断熱住宅を希望するユーザーに対して、冷暖房効率の向上と結露の抑制といった面で効果が期待されます。トリプルガラス仕様は、断熱等級7の水準を視野に入れた高性能な選択肢となります。

画像引用元:遮熱断熱複層ガラス(積水ハウス)
鉄骨の「ぐるりん断熱」とシャーウッドの断熱工法
鉄骨構造の住宅では、熱を伝えやすい鉄骨部分に断熱材を隙間なく施工することで、断熱性能を確保しています。積水ハウスでは、こうした熱橋対策を講じることで、鉄骨でも高い断熱性を実現しています。

画像引用元:どの世代にも心地よい「快適性」 (積水ハウス)
木造の「シャーウッド」では、構造体の間に断熱材を密着させる高精度な施工技術が採用されており、気密性の高い住宅を実現しています。どちらの構造においても、仕様に応じて断熱等級6以上の性能が確保されており、構造による大きな性能差はありません。
積水ハウスで断熱等級を上げるのにかかる費用

画像引用元:快適性能(積水ハウス)
断熱性能を高めることは、快適な暮らしと将来の光熱費削減につながりますが、気になるのはグレードアップにかかる追加費用でしょう。積水ハウスで断熱等級を上げる場合、どのくらいの費用感を見込んでおけば良いのでしょうか?ここでは、断熱等級を1段階ずつ上げる際の費用の目安や、プレミアム仕様を選択した場合の価格帯について解説します。
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断熱等級5から6へのグレードアップ費用の目安
住宅の規模や仕様によって異なりますが、断熱等級5から6へのグレードアップには、30万円〜50万円程度の追加費用がかかることがあります。この段階では、壁や天井に用いる断熱材の厚みを増やすほか、一部の窓を断熱性能の高い仕様へ変更するなどの対応が主です。
積水ハウスの標準仕様では等級6相当の性能が確保されていますが、旧仕様からの変更や、寒冷地での快適性向上を目指す場合には、この程度のコストが目安となります。
断熱等級6から7へのグレードアップ費用の目安
断熱等級6から最上位の等級7へグレードアップする場合、70万円〜100万円前後の追加費用が必要になるケースがあります。断熱材の性能強化に加え、開口部の多くにトリプルガラスサッシや樹脂フレームを導入することが求められるため、コストが大きく上昇します。
ただし、これによりUA値が0.4以下まで低減され、冷暖房負荷の大幅な削減や室温の安定性が得られるため、長期的な光熱費削減効果を期待できるでしょう。
プレミアム仕様選択時の総額価格帯
最高グレードの「プレミアム仕様」は、断熱性能だけではなく、ほかの先進設備も含めたパッケージオプションとして提供されることが一般的です。そのため、追加費用は建物の規模にもよりますが、500万円を超えることもあります。
もちろん、この金額はあくまで参考であり、具体的なプランや建物の大きさ、採用する設備のグレードによって大きく変動します。正確な金額を知るためには、必ず設計段階で見積もりを取得し、営業担当者と詳細を確認することが不可欠です。
他社ハウスメーカーと積水ハウスの断熱性能の比較
積水ハウスの断熱性能について理解が深まると、次に気になるのが他のハウスメーカーとの違いではないでしょうか?各社それぞれに断熱性能へのこだわりやアプローチがあり、その特徴を知ることは、自分たちの家づくりに合った会社を選ぶ上で大切です。
ここでは、代表的なハウスメーカーである一条工務店、ヘーベルハウス、住友林業と積水ハウスの断熱性能を比較し、それぞれの違いを解説します。
一条工務店:業界トップクラスの断熱性能との違い

画像引用元:外内ダブル断熱構法(一条工務店)
一条工務店は「家は、性能。」というキャッチコピーのとおり、標準仕様で断熱等級7をクリアする業界でも最高レベルの断熱性能を誇るハウスメーカーです。一方、積水ハウスは高い設計自由度を強みとし、標準仕様(等級6)をベースに、施主の希望に応じてオプションで性能を高めていくスタイルのハウスメーカーです。
そのため、何よりも断熱性能を最優先するなら一条工務店、デザインや間取りの自由度と高い断熱性能を両立させたいなら積水ハウスというように、家づくりで重視するポイントによって選択が分かれるでしょう。
一条工務店についてより詳しく知りたい方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」でまかろにおが一条工務店について詳しく解説しているこちらの動画をチェックしてみてください。
ヘーベルハウス:鉄骨メーカー同士の断熱アプローチ比較
同じ鉄骨造のヘーベルハウスと比較すると、断熱に対する考え方の違いが見えてきます。ヘーベルハウスは、外壁材である「ヘーベルウォール(ALCコンクリート)」自体が持つ断熱性を活かしていることが特徴です。

画像引用元:ALCコンクリート・ヘーベル (ヘーベルハウス)
対して、積水ハウスは壁の内部に高性能な断熱材を充填することで断熱性能を高める方法をとっています。どちらも高い断熱性を実現していますが、そのための技術や工法が異なります。
ヘーベルハウスについてより詳しく知りたい方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」でまかろにおがヘーベルハウスについて詳しく解説しているこちらの動画をチェックしてみてください。
住友林業:木造メーカー同士の断熱性能比較

画像引用元:木造軸組で唯一の構法(積水ハウス)
木造住宅の「シャーウッド」を住友林業と比較すると、両社とも設計自由度の高さを強みとしており、断熱性能の面で大きな差はありません。
住友林業は独自の「ビッグフレーム構法」により、大きな開口部を設けながら断熱性を確保できる点をアピールしています。

積水ハウスのシャーウッドも同様に自由な設計が可能で、高いレベルで性能とデザインを両立させています。
住友林業についてより詳しく知りたい方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」でまかろにおが住友林業について詳しく解説しているこちらの動画をチェックしてみてください。
積水ハウスで後悔しないために断熱性能で確認すべきポイント
積水ハウスで理想の家を建てるためには、断熱等級やUA値といったカタログスペックだけではなく、実際の住み心地にかかわるポイントを理解しておくことが後悔しないためのカギです。
断熱材の性能を最大限に引き出すためには、気密性や窓、換気システムといった要素が密接に関係します。ここでは、快適な住まいを実現するために、契約前に必ず確認しておきたい4つの重要ポイントを解説します。
「UA値」と併せて「C値(気密性能)」の重要性も理解しておく
断熱性能(UA値)と同じくらい重要なのが、家の隙間の少なさを示す気密性能(C値)です。いくら高性能な断熱材を使っても、家に隙間が多ければそこから熱が逃げてしまい、断熱効果は半減してしまいます。
積水ハウスはC値を公式には公表していませんが、C値2を超えることもあります。可能であれば、建築時に気密測定を実施できないか、事前に営業担当者に相談してみましょう。
窓の性能を妥協しない
家の断熱性能を考える上で、窓は最も重要な要素の一つです。なぜなら、家全体の熱の約半分は窓から出入りするといわれているからです。そのため、窓の性能が住まいの快適性を大きく左右します。
予算の都合でどこかの仕様を調整する必要がある場合でも、窓の性能は妥協しないことを強くおすすめします。断熱性の高い樹脂サッシや、さらに高性能なトリプルガラスを選択することで、冬の寒さや夏の暑さを効果的に防ぎ、結露のリスクも大幅に減らすことができるでしょう。
換気システムの種類と性能を理解する
断熱性と気密性が高い住宅では、計画的な換気が不可欠です。積水ハウスでは、外の新鮮な空気を取り入れつつ、室内の快適な温度は逃がしにくい「熱交換型第一種換気システム」が標準で採用されています。

画像引用元:スマートイクス(次世代室内環境システム)(積水ハウス)
このシステムは、換気による熱のロスを最小限に抑えながら、常にきれいな空気を循環させてくれるため、冷暖房の効率を高める省エネ効果も期待できます。快適で健康的な暮らしのために、換気システムの仕組みと性能を正しく理解しておきましょう。
モデルハウスや宿泊体験で実際の断熱性能を体感する
断熱性能に関する数値や情報は大切ですが、最終的にはご自身でその快適さを体感することが何よりの判断材料になります。カタログの数値だけではわからない、室温の安定感や空気の質、静けさなどをぜひ肌で感じてみてください。
積水ハウスでは、一部のモデルハウスで宿泊体験が可能です。特に、断熱性能の差がわかりやすい冬や夏に一晩過ごしてみることをおすすめします。実際の住み心地を体験することで、性能への納得感が深まり、後悔のない家づくりにつながります。
積水ハウスの断熱等級に関するよくある質問

積水ハウスの断熱性能について検討を進めていると、さまざまな疑問や不安が出てくることでしょう。「昔は寒いと聞いたけど本当?」「鉄骨と木造で差はある?」などといった疑問は、多くの方が抱くものです。ここでは、そういった積水ハウスの断熱等級に関するよくある質問とその回答を紹介します。
積水ハウスの家は寒いと聞きますが本当ですか?
2022年以降の新しい断熱仕様(断熱等級6標準)の積水ハウスでは「寒い」という問題はほぼ解消されています。
過去に「寒い」といわれたのは、主に築10年以上が経過した古い断熱基準の住宅が原因です。現在の標準仕様は、断熱材の性能向上はもちろん、熱の出入りが激しい窓の性能や気密性も大幅に改善されており、冬でも十分な暖かさを確保することが可能です。
シャーウッドと鉄骨ではどちらが断熱性能に有利ですか?
同じ断熱仕様であれば、木造のシャーウッドと鉄骨造で断熱性能にほとんど差はありません。鉄骨は熱を伝えやすい性質がありますが、積水ハウスでは独自の「ぐるりん断熱」工法で熱橋を遮断し、木造と同等の高い断熱性能を実現しています。
一方、シャーウッドは木材自体の断熱性を活かしつつ、高い施工技術で隙間なく断熱材を充填します。どちらの構造を選んでも快適な住環境を得られるため、断熱性能を理由にどちらかを選ぶ必要はなく、好みや予算で選択して問題ありません。
断熱等級を上げると固定資産税は高くなりますか?
断熱性能を向上させても、固定資産税が大幅に増額することはなく、その影響は軽微です。反対に、断熱等級の高い住宅は「長期優良住宅」などの認定を受けやすく、その場合は住宅ローン控除の拡充や固定資産税の減税措置といった税制上の優遇を受けられる可能性があります。
断熱性能の向上によって将来的に削減できる光熱費のメリットを考えれば、固定資産税へのわずかな影響を心配する必要はほとんどないといえるでしょう。
プレミアム仕様にしなくても冬を快適に過ごせますか?
プレミアム仕様にしなくても、標準の断熱等級6やハイグレード仕様で十分に冬を快適に過ごすことが可能です。
現在の積水ハウスの標準仕様は、多くの方が満足できる高い性能を持っています。プレミアム仕様は、あくまでも「より高いレベルの快適性」や「省エネ性能」を追求したい方向けの選択肢であり、必須ではありません。お住まいの地域の気候やご家族の体感温度、そして予算とのバランスを考え、最適なグレードを選ぶことが重要です。
まとめ
積水ハウスの断熱性能について、標準仕様や費用、他社との比較を解説しました。ご自身の希望と予算に合った断熱グレードを選択し、快適な家づくりを進めましょう。
積水ハウスをはじめ、大手ハウスメーカーの断熱性能を動画でさらに詳しく比較検討したい方は、YouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」の動画をチェックして知識を身につけましょう。運営者のまかろにおが、各社の断熱仕様の違いや選ぶ際の注意点をわかりやすく解説しています。

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一生に一度の大きな買い物だからこそ、断熱性能にもこだわり、後悔のない家づくりを実現してください。