今回は『2024年!注文住宅のトレンド6つを徹底解説!』というテーマでお話をしていこうと思います。
というのも、コロナが流行る前までの注文住宅業界は、本当にびっくりするくらいトレンドのようなものはなくて、どのハウスメーカーも同じような間取り、同じような外観の建物をとにかく量産していました。
そのため、ハウスメーカーはファミレスのような企業と揶揄され、一部のネット界隈では「ハウスメーカーで家を建てるとかwww」といった感じで、けっこうバカにされたりもしてきました。
ただ、コロナが流行り始めてから、注文住宅に関する情報が盛んにネットにアップされるようになり、そこからこの業界は目まぐるしく変化し、今にいたります。
正直、時代について来られていない人が続出しているくらいです。
ですので今回は、住宅営業マンやこれから家を建てる方、双方の目線合わせのためにも『2024年!注文住宅のトレンドを徹底解説』について書いていきます。
ぜひとも最後までお読みいただき、今の住宅業界のトレンドを把握していただければと思います。
注文住宅のトレンド1:ブランド感を出さない
一部の大手ハウスメーカーからすると非常に耳の痛い話ではあるのですが、昨今「ブランド感を出さない家づくり」というのがトレンドになっています。
というのも、防犯上の観点や周囲からの視線という意味で、どこのハウスメーカーで建てたのかが1発でわかるような家になっているとあまりよくないわけです。
特に大手ハウスメーカー各社は自社オリジナルの外壁をもっていて、そのどれもがかなり特徴的です。
そのため目立ちやすいのです。
例えば、ヘーベルハウスの外壁であるヘーベル板は、それ自体がかなり特徴的で、遠目から見ても「あ、ヘーベルハウスだ!」とわかるくらいですし、
それと同様に積水ハウスのベルバーンとダインコンクリート、
ダイワハウスのベルサイクスなども、
どこのハウスメーカーで家を建てているのかが1発でわかるようなかなり特徴的なものになっています。
そしてどこのハウスメーカーで家を建てたのかが1発でわかるような家は、ハウスメーカー側からすると広告宣伝も兼ねて家を建てられることから、非常に費用対効果がいいのです。
一方でお客さん側から
- 周囲に自分達はある程度お金を持っていることを間接的にアピールしている
- 無意識のうちに周囲に対してマウントをとり敵をつくってしまう
というような感じで、わりとリスクがあるのです。
なかなかのリスクですよね。
ではなぜ急に「ブランド感を出さない」家づくりが流行ってきているのかというと、それは2次元的な家づくりから3次元的な家づくりに戻ってきているからかなと私は思っています。
これがどういうことかというと、そもそもコロナが流行っていた時は家にいる時間も長かったですし、外出もほとんどしなかったため、家づくりもSNSを通じて行うことが非常に多かったわけです。
つまり言い換えると、多くの方がSNSを通じた2次元的な家づくりを行っていたということです。
しかしそういったSNSを通じた2次元的な家づくりの弊害として、ネット上ではいかにして家づくりを通じてSNSで目立つのかというような勝負になっていたわけです。
そしてSNSで目立つためには「有名どころのハウスメーカーで建てました!」と発信するのが手っ取り早かったのです。
そのためブランドが全面に出ている家づくりをした方が注目を集められ、写真映えもするしでよかったのですが、コロナが終息した今、家づくりは3次元に戻ってきました。
そうなってくると、冷静に「目立つことがリスクなのでは?」と考える人が出てきて、あとはブランドものというのが前面に出ている家づくりは飽きがきやすいというのもあって、現在では『ブランド感を出さない家づくり』というのがトレンドになってきている状況です。
皆さんも一度は聞いたことがあると思うのですが、お金持ちほど目立たないようにするといいます。
要はそういうのと同じで、本当のお金持ちからすると周囲にお金を持っていることをアピールすることほど危険なことはないわけです。
防犯面のリスクが上昇したり、余計な敵をつくることになったり、そういった面倒な状況を自らつくることに他なりません。
ただ一方で、どこのハウスメーカーで家を建てたのかが1発でわかるような家をつくったとしても、ガッチガチに防犯対策をしていれば問題ないともいえます。
あくまでトレンドは……という話であって、最終的にどんな家づくりをするのかは皆さんの自由なので、様々な可能性を模索して家づくりをしてみてください。
注文住宅のトレンド2:高気密・高断熱
こちらに関して私は2022年11月ごろからずっと「高気密高断熱の時代が訪れますよ。」と言い続けてきていますし、実際に高気密高断熱住宅のつくり方にまつわる記事をたくさんアップしています。
さらに2022年11月から、私は大手ハウスメーカー各社でどうしたら高気密高断熱住宅をつくれるのか、これを散々研究してきました。
その結果、どのハウスメーカーが気密が取れなくて、どのハウスメーカーが気密が取れるのか、また、ハウスメーカーごとの気密を取るための具体的な方法まで熟知できたので、今まで私が積み上げてきたノウハウは私が作ったメグリエで私と直接面談をしてハウスメーカーを紹介した方限定で情報を共有させてもらっています。
さんざん各大手ハウスメーカーで気密測定もしてきました。
この流れが今になってようやく来ているかなといった感じです。
というのも、今年2024年10月から東京ゼロエミとよばれる東京に住む方限定で受けられる補助金、この制度改正が行われるのです。
そしてこの制度改正を皮切りに、おそらく大手ハウスメーカー各社が動き始めるかもしれないといった状況です。
もう少し具体的にお伝えをすると、そもそも東京ゼロエミという制度は、水準1、水準2、水準3という3段階の評価基準があり、該当するグレードに断熱性能を持つ建物に対して補助金が出るという制度です。
ちなみに戸建ての場合、
- 水準1 UA値0.7以下の住宅であれば 30万円
- 水準2 UA値0.6以下の住宅であれば 50万円
- 水準3 UA値0.46以下の住宅であれば 210万円
の補助金がおりる制度だったわけです。
こうやってみるとわかりますが、水準3の210万円の補助金はかなり大きいです。
これが現行の東京ゼロエミで、2024年9月30日までの制度となります。
そしてこの東京ゼロエミが2024年10月から
- 水準C UA値0.6以下の住宅であれば 40万円
- 水準B UA値0.46以下の住宅であれば 160万円
- 水準A UA値0.35以下の住宅であれば 240万円
の補助金がおりる制度に変更になるのです。
つまり今までよりも基準が厳しくなるということです。
こういう制度ができはじめると、各大手ハウスメーカーも動かざるを得ません。
また、東京エリアだけ新しい仕様を出して対応するわけにもいかないので、東京に合わせる形で全国的に新しい仕様をつくらざるを得ないわけです。
これによって大手ハウスメーカー各社の高気密高断熱化がいよいよ現実味を帯びてきたのですが……おそらくきちんと対応するハウスメーカーとそうでないハウスメーカーとに分かれるような気もしています。
これは私の個人的な予想になるのですが、だいたい新商品、新仕様を出すタイミングは、新年度を迎える4月とその半年後の10月のどちらかです。
ですので、真っ当に対応するハウスメーカーは、4月もしくは10月に新商品、新仕様を出すと思います。
一方で東京ゼロエミの基準になっているUa値が、ハウスメーカーによって若干計算方法が異なっており、そもそもUa値の『a』はaverageのaなので、一部の断熱材だけ厚くすれば数値をよく見せることもできてしまうのです。
要するに、建物は大雑把に言えば立方体で6面体です。
そして、屋根部分はけっこうスペースが空いていることが多いので、屋根だけ断熱材を厚めに入れるとします。
すると、壁や床の断熱材がペラペラでもUa値がよくなるのです。
これは例えるなら「日本の平均年収は600万だけど、蓋を開けてみたら一部の富裕層が平均を押し上げているだけで、中央値は500万円だった」というのと同じ理屈です。
ですので、Ua値ばかり気にして数値をよくしても、思ったよりも寒い、思ったよりも暑いということになりかねないのです。
床下の断熱材がペラペラで冬場寒くても、屋根の断熱材を分厚くすれば平均であるUa値が上がって数値上は断熱性能がいい家に見えるわけです。
ちなみに大手ハウスメーカーの中でもこういった数字のお遊びをして「断熱等級6を標準装備」などと言っているところもあります。
闇深いです。
また、少し話が逸れるのですが、断熱だけよくしても、その後の気密、換気、空調、設備、これらが整っていないと、きちんとした高気密高断熱住宅にならないわけです。
このことに関して私が何を言っているのかわからない!という方は超危険なので、こちらの記事を読んでいただき、しっかりと勉強してください。
話を戻しまして、とにかくこういった背景もあるので、各大手ハウスメーカーが真っ当に対応してくれるかどうかという問題もありますが、とりあえず、ようやく高気密高断熱の時代の幕開けとなりそうだというのが今の状況です。
そういう意味では、まだこれからブームが来ると言ってもいいのかもしれませんが、前々からお伝えしているとおり、住宅業界は過渡期なので、自分の身は自分で守るためにも知識は身につけるようにしてください。
冗談抜きで、取り返しのつかないことになります。
ご注意ください。
注文住宅のトレンド3:住宅のコンパクト化
こちらもおよそ2年前の2022年2月くらいにお伝えしていることではありますし、さらにそれよりも以前に、積水ハウスさんとのコラボイベントのセミナーでお話したことではあるのですが、住宅のコンパクト化がいよいよ現実味を帯びてきたなという印象です。
というのも、2年前から日本はデフレを脱却して、インフレに入るような兆候がありましたし、それ以外にも地価の上昇やら電気ガス料金の上昇やら、今より厳しくなることはその当時から目に見えていたわけです。
しかもインフレによる物価上昇は実質の増税です。
もう少しわかりやすくお伝えをすると、例えば今まで100円で買えていたジュースが円の価値が下がって200円出さなければ買えなくなったとします。
この時、ジュースの価格が100円だったら税込110円で買えたわけですが、200円になったら税込220円になり、今までよりも10円余計にお金を払わなければならなくなるのです。
これ、実質の増税ですよね?
住宅は1つの物の金額がとにかく高額なので、インフレによる影響をとんでもなく受けるのです。
そのようなこともあって、2年前から「早く家を建てた方がいいですよ。もし仮に買い時を逃すと、最悪家自体が買えなくなるかもしれません。」とずっと言っていたのです。
ただそうはいっても、人それぞれ家を購入できるタイミングというのも存在するでしょうし「今住宅業界がこんな状況になっているなんて初めて聞いた!」という人もいると思います。
そういう場合は、今できることを粛々とやっていく他ないわけです。
できることというと、具体的には2つです。
- ハウスメーカーのランクを落とす
- 住宅のコンパクト化
この2つです。
ハウスメーカーのランクを落とす
1つ目の『ハウスメーカーのランクを落とす』ということについては、積水ハウスや住友林業などの大手ハウスメーカー以外で家を建てるということになるのですが、その場合、中堅ローコスト系のハウスメーカーの特徴を許容した上でメーカー選びをしなければなりません。
その中堅ローコスト系のハウスメーカーの特徴とは何なのかというと、1人で複数の役割をこなすということです。
実は中堅ローコスト系のハウスメーカーは、コスト削減のために1人で複数の役割をこなすようになっていることがほとんどです。
具体的にお伝えすると、例えば中堅ローコスト系のハウスメーカーは、コストを下げるための工夫として、当たり前のように営業マンが間取りを書いて提案をします。
設計士は間取りを書かないのです。
そして契約になったら、営業マンが主導で契約後の打ち合わせを行って、さらにはお客さんが家に住みはじめた後のアフター対応まで営業マンが行うといった感じです。
つまり人件費をかけずに安く済ませるということは、それだけ人1人にかかるタスクを重くせざるを得ないということなのです。
ですので
- 営業マンではなく、経験豊富な設計士に間取りを作ってもらいたい方
- アフター対応など、きちんとした対応を求める方
これらに該当する方は、正直、中堅ローコスト系のハウスメーカー向きではありません。
また、施工業者についても同様で、こちらも営業マンの負荷を増やしてコストを削減しているのと同じ理屈で、1つの施工業者に何件もの現場を掛け持ちさせます。
そうすることでコストを削減しているのです。
そういった仕組みの上で家づくりをしている都合上、なかなかのハードワーク状態なので、施工業者に「自分たちの家のクオリティを上げてください!」と言っても通用しないのです。
施工業者からすると、他の現場も掛け持っていて納期も決まっているし、力を入れて施工したところで貰える給料は変わりません。
中堅ローコストメーカーは、こういった仕組みの中家づくりを行っているため価格が安いのですが、
- きちんと腕のある設計士と打ち合わせをしたい
- アフター対応もしっかりしてもらいたい
そう考えるなら、どうしても大手ハウスメーカーにしなければ無理なのです。
人1人がこなせる業務の幅には限りがありますし、専門の部隊がないと、きちんと対応することは難しいです。
住宅のコンパクト化
大手ハウスメーカーにしたらしたで価格が高くなるので、どうしたものか……となってくるのですが、そんな時に出てくるのが住宅のコンパクト化になります。
「どうやって家をコンパクトにすればいいんだ!」という話だと思うので、それらの手段に関してはこちらの記事をご覧になってみてください。
ここではいくつか実際の事例を紹介します。
ケース1:中庭含めて33坪の家
1つ目は、中庭含めて33坪の家です。
間口が狭い縦長の土地でも中庭をつくることで彩光が取れて、さらには庭との繋がりも感じられる間取りです。
ケース2:21坪の家
2つ目が21坪の家です。
多義的に使える空間をつくって、コンパクトさをカバーしている間取りです。
多義的というのは、1つの空間を複数の目的で使用することをいいます。
例えば畳の部屋をイメージしてみてください。
畳の部屋はそこで寝る、食べる、遊ぶ、これらすべての行動を1つの空間で完結できます。
これを多義的な空間といいます。
この間取りですと1階のベッドの真上にある正方形の空間が多義的な空間となります。
また多義的とは似て非なるものとして、兼ねるという考え方もあります。
これは本来2つ必要な空間を1つにして、1つの空間に対して2つの機能を持たせた間取りのことをいいます。
この間取りですと、玄関上がってすぐがリビングです。
つまり玄関ホールとリビングを兼ねているわけです。
- 行動をまとめた多義的な空間
- 機能をまとめた兼ねた空間
これらを多用してコンパクトな間取りをつくっているのがこのケースになります。
ケース3:29.6坪の家
これで29.6坪なのですが、水回りをすべて2階に上げつつトイレを1つにすることによって、1階と2階の形を一緒にした総2階にしてコストを下げているパターンです。
間取りをコンパクトにするということは、何かを削らなければならなかったり、何かを妥協しなければならなかったりしますが、こちらはそんな妥協を感じさせない間取り構成となっています。
ということで、コンパクトにつくったプランをいくつか紹介してきたのですが、いかがだったでしょうか。
やはりコンパクトにつくり込む以上、ある程度柔軟な住まい方が求められます。
そういった柔軟さはいわゆる施主力を上げることによって培われるので、家づくりの勉強をしつつ、今までの固定観念に捉われない家づくりを行ってみてください。
注文住宅のトレンド4:工業化vs手工芸vs両立
これに関しては以前にも詳しく説明した話ですが、家づくりをされる多くの方が3極化している印象です。
というのも、本来ハウスメーカーというのは住宅の大量生産を行う企業であって、その本質はユニクロやGUと一緒で、質の高い物を安く世に流通させることにあるわけです。
ただある時から、なぜだかハウスメーカー各社は業界的に工業化率を高めない方向になってしまい、それゆえにネットでは「大手ハウスメーカー各社は無駄に金額が高い量産型住宅を売っている企業」と揶揄されるようになったわけです。
それでもコロナが流行る以前はどうにかやってこれたのですが、コロナになったのと同時に急速に住宅の情報が世に出回ることになり、ハウスメーカー各社の実力がオープンになってしまったのです。
さらにデフレからインフレに切り替わったことにより、ハウスメーカー各社はかなり厳しい状況の中、企業運営をしなければならなくなったのです。
住宅の工業化
こういった住宅業界の現状を的確に捉えている方はどういった行動をしているのかというと、1つ目は徹底した工業化住宅に目を向けて住宅の購入を検討するパターンです。
多くのハウスメーカーが工業化率を高めることをやめてしまいましたが、一部のハウスメーカーは愚直に工業化率を高めてきました。
具体的には一条工務店やセキスイハイム、トヨタホームです。
工業化率が高いだけあって、大手有名ハウスメーカーの中では価格が安いですし、コストパフォーマンスも非常によくなっています。
まさに住宅業界のユニクロやGUといった企業がこれら3社になるわけです。
工業化を高めるということは、施工精度とコストパフォーマンスがよくなるというメリットがある一方で、画一的になりやすいというデメリットも存在します。
ただ世の中の状況が状況なだけに、画一的であってもその中でどれだけおしゃれにできるのかを研究していくのも家づくりの楽しみになるわけなので、何にウエイトを置くのかだと思います。
手工芸=工務店
2つ目が徹底した手工芸に目を向けて住宅の購入を検討するパターンです。
要は工務店で家を建てる場合というのがこれに該当してくるのですが、ハウスメーカーはその仕組み上、地域の提携工務店に施工をお願いしていることが多いです。
このことから「だったらわざわざハウスメーカーに家づくりをお願いするのではなく、最初から工務店に依頼した方が安くいい家をつくれるんじゃないか。」そう考える方が工務店という選択肢をとるケースが多いように思えます。
ただ冷静に考えてみればわかるのですが、工務店は人力かつ少人数で家づくりを行う都合上、本来ハウスメーカーよりも金額が高くなるはずなのです。
例えば、スーツやバッグをオーダーメイドで作るというのをやってみるとわかりますが、どう考えてもユニクロ、GUで買うよりも高くなります。
住宅もそれと同じで、真っ当な工務店であればあるほど金額は高くなるので、ハウスメーカーよりも工務店の方が安いとはならないのです。
そのため、「職人による手工芸とはなんなのか?」「工業製品とはなんなのか?」その本質に気がついている人は、「中途半端な工業化率のハウスメーカーで家を建てるくらいなら、小回りを効かせられる工務店での家づくりがいい!」と考えるようになり、最近工務店ブームが加速しているイメージです。
ただし一方で、工務店もピンキリなので、ただただ「工務店=安い」というそれだけの理解で動いている人は失敗しているイメージです。
両立
最後に3つ目が、工業と手工芸の両立を考えて住宅の購入を検討するパターンです。
こちらに関しては、建物の外側である構造躯体は工業化によって精度を高め、建物の内側にでる内装は職人による手作業の割合を増やして小回りを効かせていくというパターンです。
これが工業と手工芸の両立ということなのですが、ハウスメーカーでおしゃれな住宅をつくるには、大抵このパターンでの家づくりが必要になります。
そして今現在、これができるのは大手ハウスメーカーの中で積水ハウスと住友林業くらいです。
そのためこれら2つのハウスメーカーは、SNS上に実際の建築実例が多いのです。
またダイワハウスの木造に関しても、工業と手工芸の両立ができる土台は整っていますし、エリアによっては積水ハウスや住友林業にひけ劣らない提案力のある地域もあります。
ですので細かくくくると、
- 積水ハウス
- 住友林業
もう少し大きくくくると
- 積水ハウス
- 住友林業
- ダイワハウスの木造
が工業と手工芸の両立ができるハウスメーカーとなります。
このような感じで、今現在の住宅業界は3極化していて『工業化VS手工芸VS両立』という状況になっています。
「その他のハウスメーカーはどうなんだ?」という感じなのですが、正直どっちつかずで、中途半端なポジションになってしまっているという状況です。
「いやいや、本当かよ!」と思われる方もいると思いますが、そう思われる方はご自身でしっかりと調べてみてください。
私は嘘をつくなんてことはしていませんし、どこのハウスメーカーの肩ももっていません。
信じるか信じないかはアナタ次第です。
注文住宅のトレンド5:コスパ・タイパ
- コスパ
- かけたお金に対して得られるものが大きいことをコストパフォーマンス
- タイパ
- かけた時間に対して得られるものが大きいことをタイムパフォーマンス
と言って、これを略してコスパ・タイパと言ったりします。
そして昨今の風潮として、何においてもコスパ、タイパがいいのがよしとされているような気がします。
当然、住宅においてもその流れの影響もあってか、やたらコスパ、コスパと言っている人が多いように思えますし、デフレからインフレに入ってしまった今の日本の状況を鑑みると仕方ないのかなとも思ったりはします。
ただあくまで私個人の意見としては、コスパ、タイパという言葉があまり好きではありません。
というのも、コスパ、タイパは言い換えれば「安上がり」ということです。
例えば1,000円で飲み放題というのがありますが、あれは安上がりだからコスパがいいわけです。
ただ安上がりな家は、要は誰かがフォーマット化して量産したものを脊髄反射のように選択して家づくりを行うことになるわけです。
つまりは、規格住宅ということになるのですが、規格住宅は決められた範囲内で家づくりをすることになる都合上、注文住宅の本質である自由につくり込むということからかけ離れていきますし、クリエイティブ度合いが著しく低下することになります。
そこまで切迫している環境で、どうしてもコスパ、タイパを追求しなければならない状態なのであれば話は別ですが、あまり意味を理解せずに安易にコスパ、タイパを求めて家づくりをするのは違うのではないかなと思います。
ただコスパ、タイパの意味を理解した上で、それでもそれらを追求していくとなった場合は、手っ取り早く打ち合わせを終えられて、さらには失敗することもなく、価格がお手頃な規格住宅を選ぶのはもちろんのこと、将来、家のメンテナンスにお金をかけないようにするためにも
- ベランダをなくす
- フラット屋根にはせず、寄棟屋根にする
などを意識してもらい、その他にも日々の生活を楽にするために、
- 家事動線を短くする
- 総2階建にする
- 2階に水回りを持っていく
- 食洗機や乾太くんを入れる
などを意識してもいいのかなと思います。
注文住宅のトレンド6:40年、50年ローン
皆さんもご存知のとおりで、この約30年の間、日本人の給料はほぼ上がっていません。
それにも関わらず
- 消費税の増税
- 社会保険料の負担増
- デフレからインフレによる物価の高騰
- 光熱費の高騰
などなど、昔と比べて間違いなく日々の生活が厳しくなってきているわけです。
そのため当然、住宅ローンの組み方も今の時代にあった形にアップデートをする必要があるわけですが、それが「住宅ローンを40年、もしくは50年で借りる」ということになります。
なぜかというと、借入年数を伸ばせば、それに伴って月々の支払額が減ります。
そしてその減った分を積立投資に回したり、貯金に回したりすることもできるからなのです。
ただし、この話をすると決まって「そんなにローンを組みたくない」「そこまでして家を買わせたいのか!」、そんな意見が飛び交うのですが、住宅ローンは持ち続けることによってメリットを得ることのできる金融商品なのです。
というのも、住宅ローンを組む場合、必ず団体信用生命保険という終身保険のようなものに強制加入させられるのですが、これはローンを組んでいる方が亡くなった場合、残債がゼロになるというものです。
つまり、住宅ローンを繰上げ返済せずに持ち続けることによって、団体信用生命保険による恩恵を死ぬまで受けられるということです。
むしろ繰上げ返済をすると、団体信用生命保険の加入期間を自ら削ることになるので非常にもったいないです。
ですので昨今の住宅ローンは返すこと前提の住宅ローンというよりかは死ぬこと前提の住宅ローンになってきているといった感じです。
「そんなの嫌だよー。」という方もいるとは思いますが、一方で柔軟に対応せざるを得ない状況でもあるわけです。
ですのでトレンドはトレンドとして1つおさえておいていただきつつ、何が自分たちにあっているのかを考えて選択していただければと思います。
2024年!注文住宅のトレンド6つを徹底解説のまとめ
今回は『2024年!注文住宅のトレンド6つを徹底解説』というテーマでお話をしました。
- ブランド感を出さない
- 高気密・高断熱
- 住宅のコンパクト化
- 工業化VS手工芸VS両立
- コスパ・タイパ
- 40年、50年ローン
以上の6個になります。
ぜひとも参考にしてください。
そしてここまで記事を読んでくださった方限定の告知です。
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こちら、かなりクオリティの高いものになっているので、ご活用いただければと思います。
さらに!個別に家づくりの相談がしたい方は、私が作ったメグリエをご活用いただければ、私と直接無料面談をすることができ、優秀な営業担当者をご紹介することができます。ぜひご検討ください。