今まで鉄骨住宅専門で販売していたヘーベルハウスが、ついに木造住宅の販売を開始しました。
その名も『Asu-haus(アスハウス)』。
実は私はヘーベルハウスが木造住宅を発売するというのを2年くらい前から知っていて、茨城県の筑波に実験棟があるという噂も耳にしていました。
ただそれがいつ販売開始になるのかまではさすがにわからず、おそらく断熱等級7が実装される2022年10月に合わせて販売するんだろうなとは思っていたのです。
しかしそのタイミングでは発売されず、代わりにロングライフ全館空調が実装されて「おぉ、そっちかよ。」と少し肩透かしを食らった感じだったのですが、
今このタイミングになってようやくヘーベルハウスの木造住宅が発売開始となったわけです。
ヘーベルハウスの木造住宅『Asu-haus(アスハウス)』、正直この商品は今現在、業界を牽引していると言っても過言ではない積水ハウスや一条工務店を越したのではないかなと思っています。
もう言い切ります。
他のハウスメーカーでは太刀打ちできないです。
それだけハイスペックなものになっているのです。
ヘーベルハウスの『Asu-haus(アスハウス)』がどれだけ優れた商品なのか、
- 性能
- デザイン
- 保証
この3つを順番に、そしてどこよりも詳しく解説をしていきます。
そして最後に私が思うヘーベルハウスの木造住宅『Asu-haus(アスハウス)』のデメリットについても触れるので、ぜひとも最後までお読みください。
ヘーベルハウスの木造住宅『Asu−haus(アスハウス)』の性能
まずは性能面についてです。
性能面は
- 断熱性能
- 気密性能
- 耐震性能
これらを順番に解説していきます。
断熱性能・・・断熱等級7が標準仕様
断熱性能についてですが、ヘーベルハウスの木造住宅『Asu-haus(アスハウス)』は断熱等級7が標準仕様となっています。
つまり、Asu-haus(アスハウス)で検討すれば、確実に世界水準である断熱等級7の仕様の家が手に入るということです。
これから家づくりをされる方からすると、これがどれだけすごいことかわからないと思いますが、今まで大手ハウスメーカー各社はお世辞にも断熱性能が高いとは言えませんでした。
そのため現場単位で断熱性能の強化を行わなければならなかったのです。
しかし知識のない営業が自分の担当になってしまうと「断熱等級5の家でも十分です。」「断熱等級5以上はオーバースペックです。」など、そのような営業トークを言われ、人によっては「担当さんがそういうなら信じてみよう。」と思って流されてしまっていた方もいたわけです。
「実際に家を建ててみたら冬は寒いし、夏は暑い、光熱費もものすごく高くて大失敗だった。」というそういう事例が過去散々起きてきたのです。
ですので私は大手ハウスメーカー各社を研究して、断熱性能、気密性能を上げるにはどうしたらいいのか、さらにはそこにデザイン性を加えた究極の家づくりをするためにはどうしたらいいのかさんざん調べて、その調べた結果を多くの方に伝えてきたわけです。
しかし今回ヘーベルハウスから発売された木造住宅Asu-haus(アスハウス)は、断熱等級7が標準仕様となっています。
つまり、建物のつくりはどうなっていて、どこをどう強化すればいいのか、そんな小難しい知識をつけずとも、Asu-haus(アスハウス)さえ買ってしまえば世界水準である断熱等級7の家を購入できるわけです。
これはこれから注文住宅を購入する人たちからすると、ものすごく楽がきて、しかも確実に家づくりを成功できる、そんな商品となっているわけです。
断熱等級7が標準仕様というたったこれだけでこれくらい語れてしまうくらい、今までの手間を考えたらとんでもないメリットなのです。
ではなぜAsu-haus(アスハウス)はそんなに高性能な断熱性能を叩き出しているのか、それを一言でお伝えすると、断熱材最強のネオマフォームを使って、壁、屋根、床、全ての部位で付加断熱を施しているからです。
具体的にはAsu-haus(アスハウス)の断熱構成は
- 壁:充填断熱ネオマフォーム90mm+外張り断熱ネオマフォーム60mm
- 屋根:充填断熱高性能グラスウール100mm+外張り断熱ネオマフォーム60mm
- 床:ネオマフォーム100mm+ポリスチレンフォーム25mm
となっているのです。
ただこれだけですと何がすごいのかわからないと思うので、私の言っていることの理解をより深めるために、Asu-haus(アスハウス)の断熱構成を、
- 壁
- 屋根
- 床
この順番に、大枠から掘り下げて解説をしていきます。
壁
壁については大きくわけて3つの断熱方法があります。
それが
- 充填断熱
- 外張り断熱
- 付加断熱
これら3つになります。
どのハスメーカーもこれら3つの断熱方法のどれかを使って家づくりをしているのです。
充填断熱
まずは充填断熱についてです。
充填断熱は柱と柱の間に断熱材を入れ込んでいくつくり方になります。
そしてこの充填断熱は
- 柱と柱の間に断熱材を入れるのでスペースをとらない
- コストが安い
といったメリットがあります。
ただし反対に
- 柱部分には断熱材がないため、そこだけ熱が伝わりやすくなる
- 配線や配管がある部分は複雑な施工を必要とするため、気密性や断熱性に影響が出やすい
というデメリットがあります。
外張り断熱
外張り断熱は柱の外側を断熱材で巻き、家全体を断熱材で包むつくり方になります。
そのため
- 断熱材を外側に張り付けることから比較的施工がしやすい
- 断熱材で構造体を覆うため、気密性が高くなる
といったメリットがあります。
しかし反対に
- 断熱材上から外壁材を留めるので断熱材を厚くできない
- 外的環境により経年劣化の不安がある
- 充填断熱に比べてコストが高くなる
これらのデメリットも存在します。
付加断熱
これは充填断熱と外張り断熱の合わせ技です。
合わせ技なので充填断熱と外張り断熱、双方のメリットが得られます。
具体的には
- 断熱性能・気密性能を高めやすい
- 湿度ムラや断熱欠損、壁内結露が起きにくい
これらがメリットになります。
ただ付加断熱にもデメリットがあって、それが
- 費用が高い
- 壁が厚くなる
です。
このような感じで壁については
- 充填断熱
- 外張り断熱
- 付加断熱
大きくわけて3つの断熱方法が存在します。
では
- 充填断熱
- 外張り断熱
- 付加断熱
この中のどれが一番いいんだという話だと思いますが、当然のことながら、充填断熱と外張り断熱の合わせ技である付加断熱が最強なわけです。
もちろん、中途半端な断熱材の厚さで付加断熱をやるくらいなら、充填断熱の方がよかったりもするのですが、Asu-haus(アスハウス)ではきちんとした厚みが取れています。
間違いなく、最強と言える壁の断熱構成です。
ちなみに、最近よく断熱材をたくさん入れると夏型結露といって壁の中で結露が発生するなどと言われます。
ただAsu-haus(アスハウス)はきちんと対策をしています。
それが壁の構成からも見て取れるのです。
というのも、まず壁の中心から室内側にかけて構造用合板が入っています。
構造用合板は湿気を通さないという特徴があります。
それによって、壁の中心から室内側で発生する結露を防ぐ構成になっているわけです。
また壁の中心から外側にかけては、透湿防水シートと通気胴縁によって通気層が確保され、結露対策がなされているのです。
実は他の大手ハウスメーカーはここまで対策ができのていないことが多く、まだまだ発展途上な部分だったのですが、Asu-haus(アスハウス)は夏型結露対策をきちんとしてきているのです。
Asu-haus(アスハウス)の壁面には通気層を確保するために胴縁という部材が入っているのですが、実はこの胴縁が金物ではなくて木でつくられているところ、これが地味にすごくて、耐火性能を考えたらこの胴縁は金属ではなくて木の方が耐久性が高いのでよかったりするのです。
そのため、夏型結露対策はもちろん、耐火のことも考えられている壁構成になっているわけです。
この辺はかなりマニアックなのですが、ものすごく重要な部分なので、ぜひ多くの人に知ってもらいたいです。
屋根
続いては『屋根』です。
屋根に関しては屋根断熱を採用していて、こちらも壁と同様に付加断熱仕様となっています。
ただ先ほどと同様に、何のことかさっぱりわからないと思うので、また大枠から説明をすると、屋根の断熱方法は主に2種類しか存在しません。
それが天井断熱と屋根断熱です。
では、それぞれ簡単に『天井断熱』と『屋根断熱』のメリット・デメリットを見ていきましょう。
天井断熱
まずは『天井断熱』のメリットについて。
天井断熱のメリットは大きく分けて2つあって、それが
- 断熱材の厚さに制限がない
- 屋根断熱よりもコストが抑えられる
これら2つになります。
まとめて説明してしまいますが、天井断熱はその名のとおり、天井に断熱材を敷き詰めるのです。
ですので理論上、断熱材をいくらでも厚くできるわけです。
さらに天井断熱はあくまで天井面に沿った施工になるので、施工面積が狭く、コストが安くなります。
ただし『天井断熱』にもデメリットがあって、それが
- 丁寧な施工が必要
- 断熱材の厚さによっては2階部分が厚くなる
ということです。
というのも、天井断熱は天井にこれでもかというくらい断熱材を敷き詰めていくことになるのですが、隙間なくきれいに断熱材を敷き詰めるためには丁寧な施工が必要になります。
ですので例えば、一見するときれいに施工されていそうでも、サーモグラフフィーを買って施工現場を見てみると意外と隙間があって、断熱欠損を起こしている場合があります。
また、天井断熱の場合は天井裏の空間が断熱されていません。
そのため、天井裏にたまった熱気や冷気が室内空間へ影響してしまうのです。
夏は家の2階部分がすごく暑いという印象があると思いますが、それは天井裏の熱気が原因だということです。
ただしコストが安いということもあり、多くの大手ハウスメーカーがこの天井断熱をメインで採用しています。
屋根断熱
『屋根断熱』のメリットは大きく分けて2つあります。
- 断熱効果が高い
- 小屋裏を利用できるので、小屋裏収納やロフト、勾配天井を設けられる
この2つになります。
というのも、屋根断熱は文字どおり屋根から建物全体を断熱する断熱方法です。
そのため建物の断熱性能を高めたいのであれば、天井断熱よりも屋根断熱の方が圧倒的に有利なのです。
また天井断熱は天井面がフラットになったり、天井上に断熱材が入る都合上、小屋裏空間がつくれなかったりしますが、屋根断熱であれば家全体の室内空間を有効活用した間取りをつくることができます。
そんなメリットがある一方で、もちろん屋根断熱にもデメリットが存在します。
それが
- 断熱材の厚さに制限がある
- 工事費用が高くなる
これら2つです。
先ほどお話した天井断熱では、天井の上に敷く断熱材の厚さに制限はありません。
しかし、屋根断熱の場合は入れられる断熱材の厚みにある程度限界があるのです。
なぜなら、断熱材を入れすぎると断熱材自体の重さに耐えられず天井面が壊れてしまう可能性があるからです。
また、天井断熱よりも施工の手間が増えるため、屋根断熱の方が割高になります。
ですのでまとめると『天井断熱』のメリットが
- 断熱材の厚さに制限がない
- 屋根断熱よりもコストが抑えられる
デメリットが
- 丁寧な施工が必要
- 断熱材の厚さによっては2階部分が厚くなる
これらになります。
一方で『屋根断熱』のメリットは
- 断熱効果が高い
- 小屋裏を利用できるので小屋裏収納やロフト、勾配天井を設けられる
デメリットが
- 断熱材の厚さに制限がある
- 工事費用が高くなる
以上となります。
Asu-haus(アスハウス)の屋根の断熱構成
ここまでで基礎的な知識はわかったと思うので、Asu-hausの屋根の断熱構成を見ていきます。
まず、今回は『天井断熱』ではなく、断熱性能をより高く出せる『屋根断熱』を採用しています。
そして、充填断熱でネオマフォーム90mm、外張り断熱でネオマフォーム60mm、合計150mm、これが屋根の断熱構成になっているのですが、先ほど屋根断熱のデメリットとして『断熱材の厚さに制限がある』とお伝えしたと思います。
そのため本来ならそこまで断熱材の厚さは取れないのです。
実際に天井断熱を売りにしている三井ホームのダブルシールドパネルは押出法ポリスチレンフォーム3種120mmが入っているのですが、おそらくそのくらいの断熱材の厚さが限界なわけです。
しかしヘーベルハウスのAsu-haus(アスハウス)では、ネオマフォーム90mm上にさらに追加でネオマフォーム60mmを乗せるといういわゆる付加断熱工法でその問題を解決しているのです。
屋根の付加断熱は初めて見ましたが「なるほど、その手があったか!」と私自身も納得してしまいました。
床
最後に『床』です。
床に関しても理解を深めるために、基礎知識から掘り下げていきます。
床の断熱方法は2つしかありません。
それが
- 床下断熱
- 基礎断熱
この2つになります。
では、こちらもそれぞれメリット・デメリットをお話していきます。
床下断熱
床下断熱についてなのですが、こちらのつくり方のメリットは、シロアリに強いということです。
というのも、床下断熱は構造躯体と基礎の間に換気口があることによって、基礎の中に外気を取り入れるつくりになっているのです。
そのため基礎の内部が乾燥してシロアリが発生しにくい環境をつくることが可能になるのです。
しかし一方でデメリットが2つ存在します。
1つ目が床下の断熱材が薄いと床が底冷えするということです。
そもそも床下断熱はその名のとおり、床の下に断熱材を入れ込むつくり方になっています。
そしてその床下の断熱材の直下は、先ほどもお伝えしたとおりで外気が通っているわけです。
そのため床下の断熱材が薄いと、真冬、冷気によって床が冷えてしまいます。
そしてもう1つのデメリットが、気密が取りにくいということです。
どういうことかというと、床下断熱は床に断熱材をパズルのように入れ込んでいくつくり方になるのですが、それを収めるときに床面に大量の気密テープを貼るのです。
これが常に厄介で、テープが剥がれてしまう場合もありますし、一部テープを貼り忘れてしまっている場合もあるのです。
そのためヒューマンエラーが起きる可能性が高いのが床下断熱で、それゆえに気密が取りにくいとされているのです。
ですので床下断熱はシロアリに強いというメリットがある一方で、気密断熱が取りにくいといったデメリットがあるのです。
基礎断熱
続いて基礎断熱についてです。
基礎断熱は北海道発祥のつくり方です。
基礎断熱のメリットは、床下断熱とは逆で、気密断熱が取りやすいという点があります。
どういうことかというと、基礎断熱は構造躯体と基礎を完全に圧着してつくります。
そのため基礎と構造躯体が一体化し、それにより気密と断熱が確保された状態をつくり上げることができるのです。
また、床下の基礎内部を1つの部屋として使うことが可能になるので、その部分に空調設備を入れ込み、床下から部屋全体を暖めるつくり方ができ、床下断熱に比べて気密施工が簡単なのもこのつくり方の強みです。
ただしこの基礎断熱は、シロアリに弱いというデメリットが存在します。
もう少し詳しく説明すると、基礎断熱は厳密には
- 基礎内断熱
- 基礎外断熱
- 基礎外内断熱
という3種類が存在します。
そしてどの断熱方法も基礎下を1つの部屋として使うために、基礎内部が外気の影響を受けることのないよう、基礎に断熱材を巻くつくり方になっているのです。
基礎の内側に断熱材を仕込む基礎内断熱は、断熱効果はそこそこであるものの、シロアリリスクもそれなりに抑えられる、ミドルリスクミドルリターンの施工方法で、基礎の外に断熱材を仕込む基礎外断熱と基礎外断熱と基礎内断熱の合わせ技である基礎外内断熱は、断熱効果は高いもののシロアリリスクが大きいハイリスクハイリターンの施工方法になります。
このような感じで、基礎断熱はメリットが
- 気密断熱が確保しやすい
一方でデメリットが
- シロアリには弱い
これが基礎断熱のメリットデメリットになります。
Asu-haus(アスハウス)の床の断熱構成
Asu-haus(アスハウス)の床の断熱構成を見ていきます。
Asu-haus(アスハウス)で採用されているのは『床下断熱』です。
つまり、シロアリ対策を考えて床下断熱をベースに構成したわけです。
ただ先ほどもお伝えしたように、床下断熱は気密断熱が取りにくいというデメリットがあります。
このデメリットをAsu-haus(アスハウス)ではどう補っているのかというと、実は床下も付加断熱仕様になっていて、ネオマフォーム100mmの上に構造用合板をひき、さらにその上にポリスチレンフォーム25mmと合板をひくという構成にしているのです。
これによって、床下断熱の弱点である床下の断熱材の厚さと気密を克服しているのです。
すごいですよね。
今までの大手ハウスメーカーにはない床の付加断熱、ついに大手でもここまでできるようになったのかと、これを見た時に私はすごく感動しました。
ということで、基礎から掘り下げてAsu-haus(アスハウス)の断熱仕様を見てきましたが、壁、屋根、床、それぞれを付加断熱仕様にするという断熱方法は他の大手ハウスメーカーではやっていません。
ですので、この断熱構成を見た瞬間「あ、他の大手ハウスメーカーでは勝てないや。」と悟りました。
Asu-haus(アスハウス)の断熱構成は業界の常識をひっくり返しにきた、そんな仕様になっています。
気密性能・・・C値0.2㎠/㎡以下を確実に達成させると宣言
続いて、気密性能についてです。
Asu-haus(アスハウス)ではJIS規格に基づいた方法で、中間検査時と完成前の2回、気密測定を実施し、C値0.2㎠/㎡以下を確実に達成させるとのことです。
一条工務店の全棟C値0.5㎠/㎡にするという宣言を上回って、Asu-haus(アスハウス)ではC値0.2㎠/㎡以下を確実に達成させると宣言しているわけです。
こちらに関しても、今までの大手ハウスメーカーの常識をひっくり返しにきているわけです。
何を言っているのかわからないという人のためにきちんと説明すると、まずそもそもの話として、気密性能とは建物にどれだけ隙間が空いているのかを一言で言い換えた言葉で、C値と呼ばれるものになります。
C値は低ければ低いほどいいのですが、逆に高いと気密性能がよくないということで、
- 換気がうまくできない
- 湿度調整がうまくできない
- 冷暖房効率が落ちる
- 断熱材の効果がきちんと発揮されない
といったデメリットが発生してくるのです。
そのため気密性能は、ものすごく重要なのです。
ただ、今まで大手ハウスメーカー各社は、気密測定はおろか、気密施工すらも行ってこなかったわけです。
私は私の紹介で家を建てた方には各ハウスメーカーで気密を上げる裏技を開示したり、気密測定を行うように積極的に活動したりしてきたのです。
ここ2年間でわかったことですが、大手ハウスメーカーであっても気密性能が悪いところは本当に悪いのです。
これは誇張しているわけではなく、本当に欠陥住宅かというくらいまずい現場も実際にはあるのです。
しかし今回は、中間検査時と完成前の2回気密測定を実施し、C値0.2㎠/㎡以下を確実に達成させるとのことなので、これはこれから注文住宅を購入される方からしたら、ものすごく安心なのではないかなと思います。
耐震性能・・・耐震等級3、耐風等級2を確保
最後に耐震性能についてです。
Asu-haus(アスハウス)では許容応力度計算による構造計算で、耐震等級3、耐風等級2を確保しています。
大手ハウスメーカーの中でも独自の計算方法で構造計算をしているハウスメーカーがいくつかあります。
そういったハウスメーカーはいわゆるなんちゃって構造計算だったわけですが、今回のAsu-hausでは、正真正銘許容応力度計算という一番難しく、さらには正確な計算を用いて家を建てられるようになったわけです。
これも他のハウスメーカーにはない大きなメリットになるかと思います。
ということで、ここまでがAsu-haus(アスハウス)の性能面の話で
- 断熱性能
- 気密性能
- 耐震性能
の解説でした。
本当にヘーベルハウスの木造住宅Asu-haus(アスハウス)は、今までの業界を覆しにきている、そんな化け物レベルの商品になります。
ヘーベルハウスの新商品『Asu−haus』のデザイン
続いてAsu-haus(アスハウス)のデザインを見ていきましょう。
Asu-haus(アスハウス)のデザインは『バナキュラーデザインを踏襲する』ということです。
このバナキュラーデザインというのは、モダニズムの次に出てきたデザイン思想で、言うなればモダニズムの上位概念のようなものです。
ですので建築の歴史を知っている私からすると、今までヘーベルハウスが販売してきた鉄骨住宅は旧時代のもので、今回発売となった木造住宅のAsu-haus(アスハウス)は新時代のものであるというのを遠回しに伝えているような気がするのです。
あくまでこれは私の感想ですが、これが一体どういうことなのか、簡単に建築の歴史についてお話をして、バナキュラーデザインのルーツとヘーベルハウスが目指しているものを共有したいと思います。
まず、1930年〜1955年くらいの間から、世界ではモダニズムという建築様式が流行り始めていました。
モダニズムというのは簡単に一言でお伝えすると「建物の装飾を無くそう」という動きです。
というのも、昔の建物は装飾が至る所にあったのです。
これはそこに住む人の権威性や威厳性を表すために施されているわけですが、見てのとおり、職人がつくり込む必要があるので、どうしてもつくり終えるのに時間がかかってしまいます。
これは何も建築に限った話ではなく、とにかく昔の物はなんでも複雑な装飾が施されていました。
ただ産業革命により、物を大量生産できる時代に突入したことから、だんだんと物にシンプルさが求められるようになりました。
シンプルな形状の方が大量生産しやすいからです。
そしてその流れは当然建築にも来て、有名建築家であるル・コルビジェが建物のモダニズム化、つまりは装飾を無くす建築を世界に推奨していくことになります。
有名なところでいうと、例えばル・コルビジェが建てた建物にサヴォア邸というのがあります。
見ていただければわかりますが、非常にシンプルな建物です。
こういう装飾のないモダニズムな建物が世界で流行していくわけです。
そして、ヘーベルハウスは当時流行っていたこのモダニズムの形状を踏襲して、日本にモダニズム住宅を普及させていくわけです。
ただし、この世界的に流行したモダニズムという建築様式は画一的で面白みがないという理由から衰退していくことになります。
そして世界中の人たちは、モダニズムの次のデザインの形を模索することになるのですが、この時に出てきたのがヴァナキュラー建築になります。
ヴァナキュラー建築は言い換えれば、個性的であることを追求したデザインです。
というのも、このヴァナキュラー建築という言葉の元をつくった人物が、アメリカの建築家のバーナード・ルドフスキーという人なのですが、彼は1964年、NY近代美術館にて後に議論を巻き起こす展示会を行います。
それが建築家なしの建築『Architecture without architects』です。
この展示はルドフスキーが長年調査をした世界中の建築を紹介したもので、それまで西洋では知られていなかった、その地域ならではの個性的な建築に光を当てたのです。
ここでは日本の民家も紹介されたのですが、長い年月をかけてその土地に暮らす人々が工夫に工夫を重ねたその土地ならではの建築、つまりは昔からその土地にあった建物で1人の人間が設計をしていない、そんな建物を紹介していました。
建築家なしの建築なのです。
こういった建物を、土地に根付いたその土地ならではという意味で、ヴァナキュラー建築とよぶようになり、それを見た建築家たちは、その地域にあった個性的なものをつくることで、画一的で退屈なモダニズムから脱却しようとしたのです。
これがモダニズム脱却からヴァナキュラー建築までの一連の歴史になります。
ここまでの歴史がわかると、私が最初にお伝えした、今までヘーベルハウスが販売してきた鉄骨住宅は旧時代のもので、今回発売となった木造住宅のAsu-hausは新時代のものであるというのを遠回しに伝えているような気がすると言った意味が理解できるのではと思います。
さらにAsu-haus(アスハウス)のサンプル画像のデザインの元となっているのは日本の民家であり、モダニズムとは真逆の日本らしい個性的なデザインがコンセプトであるということがよくわかるのではないかなと思います。
積水ハウスのライフニットデザインといい、やはり大量生産前提の工業化住宅からの次のステップとして、文化を踏襲した本物の家づくりにシフトしてきているような印象です。
本物を追求したい方はぜひともAsu-haus(アスハウス)を検討していただきたいです。
ヘーベルハウスの新商品『Asu−hasu(アスハウス)』の保証
最後に保証です。
保証はHPに『30年間無料点検!』と大きく書いてあるのですが、点検が無料なのであって、保証を延長させるためには有償補修を行う必要性があります。
ですのでわかりやすくまとめると、保証は10年、保証を延長するためには定期点検および有償補修が必須、ただし30年目までは点検代はタダで、それ以降の点検代は有料ということです。
これに関しては仕方ないのかなという印象です。
というのも、今までヘーベルハウスが販売してきた鉄骨系の商品は、頑丈さとメンテナンスがかからないことが売りだったわけです。
ですのでAsu-haus(アスハウス)まで長期保証にしてしまったら、今までの活動との整合性がとれなくなるので、こういった保証内容にせざるを得ないのではないかなというのが私の印象です。
保証の長さを気にする人は鉄骨商品を選んでもいいのかもしれません。
ヘーベルハウスの新商品、木造住宅『Asu-haUS(アスハウス)』を紹介〜断熱等級7、C値0.2〜のまとめ
ヘーベルハウスの木造住宅『Asu-haus(アスハウス)』がどれだけ優れた商品なのか、
- 性能
- デザイン
- 保証
この3つを順番に、そしてどこよりも詳しく解説をしてきました。
そして最後に私が思うヘーベルハウスの木造住宅『Asu-haus(アスハウス)』のデメリット、これについて触れて終わりにしたいと思います。
私が思うヘーベルハウスの木造住宅『Asu-haus(アスハウス)』のデメリット、それは施工頭数がスケールしないという点です。
というのも『Asu-haus(アスハウス)』は2024年度16棟、2025年度25棟を上限とする限定販売となっています。
ですのでとても少ないのです。
それもそのはずで、そもそもC値0.2にするというのは相当丁寧に施工しなければ出せない数値ですし、その分時間もかかって当然なわけです。
ですのでこの上限値は簡単には外れないと私は予想しています。
恐らくですが、今まで販売してきた鉄骨住宅で売上のベースをつくりつつ、徐々に木造にも力を入れていくといった感じなのでしょうが、それでも極端にここ数年で施工の上限が1,000や2,000にアップするということは考えられません。
ですので『Asu-haus(アスハウス)』で家を建てたいという方は、根気よく順番待ちをする他ないのかなという印象です。
これだけはどうにもならないことだと思うので『Asu-haus(アスハウス)』が気になった方はすぐに動くことをおすすめします。
そしてここまで読んでくださった方限定の告知です。
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また、私がつくった自ら担当者を選べるネット版住宅展示場MEGULIEに登録していただくと、無料で私との個別面談ができるようにもなります。
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