新築で太陽光発電は設置すべきか―売電やパネルの仕組みを解説

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今回は「新築で太陽光発電は設置すべきか」というタイトルでお話していこうと思います。

というのも、これからマイホームを購入しようとしている方が必ず悩むことの1つとしてあげられるのが「太陽光を付けるのか、それとも付けないか」という、この問題だと思います。

確かに太陽光を付けることで日々の光熱費が下がり、更には売電の量に応じてプラスの収支になる可能性があることを考えると、非常に魅力的ですよね?

でもその反面、太陽光をつけると総額は上がりますし、機械もののため、壊れたらどうしよう、メンテナンス費用がかさんだらどうしよう、そんなふうに思われている方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな皆さんのために「太陽光は付けるべきか、付けないべきか」、これについてお話をしていきます。

これからマイホームの購入を検討される方は是非とも参考にしてみてください。

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【結論】新築で太陽光発電は付けた方が良い!ただし注意点あり

まず結論からお伝えをすると、太陽光は『付けた方が良い』です。

ただし、付けることを目的にしてはいけない、というのが今回の結論になります。

ではこれが一体どういうことなのかというと、実は太陽光は性能差がものすごいのです。

この性能差を理解せずに、とりあえず生ビール感覚で太陽光をつけてしまうと確実に失敗します。 例えば、こちらのデータを見てください。

劣化が疑われる発電量の大幅な低下を表すグラフ

あくまで一例ではありますが、物によってはご覧の通りで、徐々に発電量が下がっていきます。

そして大体10年を超えたあたりから発電量が60%程度まで下がるわけです。

単純に考えて得られる売電料金が半分近くまで減少するということなので、なかなか深刻な問題ですよね?

こういった事実もあるので、性能を理解せずに太陽光を付けることを目的にしてしまうと痛い目をみてしまうわけです。

太陽光自体も1kwあたり30万円くらいなので、仮に4kw乗せたら120万円です。

決して、失敗しちゃったで済まされるような金額ではないと思います。

こういう話を聞くと、中には『だったら危ない橋を渡らずに付けない方が良いじゃん』と思う方もいると思います。

でもちょっと待ってください。

それはそれで損しているのです。

では何に損しているのか?

この意味を皆さんに理解してもらうために、大枠から説明していきます。

太陽光発電の売電

そもそも太陽光発電がどういった仕組みで売電がなされているのかという話なのですが、簡単に言うと、電気を使用している全国民から税のようなものを徴収するのです。

そしてそれを売電料金として分配しています。

再エネ発電賦課金

通常、電気は太陽光で発電しても2円から3円程度の値段でしか売れません。

でも今現在、売電価格が17円で固定されています。

この差額の14円は誰が負担しているのかというと、それが電気を使っている国民の皆さんなのです。 例えばこちらは私の家の電気料金の明細なのですが、この明細に『再エネ発電賦課金』という欄がありますよね?

電気料金の明細

これが太陽光発電をしている人たちに分配されている税の正体です。

私の場合は月々大体600円が徴収され、太陽光発電をしている皆さんに分配されているのです。

なので計算すれば誰でもわかりますが、仮に35年間払い続けたら25万2千円損しているのです。

結構大きい金額だと思いませんか?

更にこの『再エネ発電賦課金』は今後も上昇すると言われています。

再エネ発電賦課金のグラフ

その理由として、この制度を知っている人は太陽光を付けるからです。

太陽光を付ける人が増えれば、当然『再エネ発電賦課金』の負担額も増える形になります。

そして何より国はゼロエネルギーハウスを推奨しているので、太陽光を設置する家が今後増えていくのも明白です。

太陽光を付けてない人からすると、不平不満も出てきますよね?

でもだからといって例えば、この『再エネ発電賦課金』の徴収をさせないように動いたとしても無駄です。

これはもう国の定めたことです。

そのため太陽光を付けない人は、ただただ上がっていく金額を一方的に受け入れるしかないのです。

これは恐怖でしかありません。

電気料金高騰

更に、ここで追い討ちをかけるように今後電気料金も上がるとされています。

そこには原発の停止、電力の自由化の悪影響などの背景が存在します。

電気料金のグラフ

日本の稼ぐ力であるGDPはずっと横ばいで、30年前から給料水準はほぼ変わっていません。

それにも関わらず、消費税の増税に物価の上昇という謎の現象が今現在日本で起きているのです。

こういったことも含めて考えると、トータルでの出費はかなり大きいものになりそうだ、ということは誰でもわかりますよね。

今まで私が話してきたことを考えると、『再エネ発電賦課金』『電気料金高騰』、この2つへの対策として太陽光の設置は必須であると思いませんか?

思いますよね?

なので「できるのであれば太陽光を付けましょう!そうしないと、ただお金を搾取されるだけですよ!」というお話でした。

太陽光パネルの機能性と避けたいパネルの種類

太陽光をつけた方が良い理由はご理解いただけたと思います。

しかし冒頭でもお話しした通り、ただ太陽光を付けるだけでは意味がありません。

きちんと機能性のあるものでないと地雷を踏んでしまう可能性があるわけです。

単結晶型と多結晶型

太陽光における地雷とはなんなのでしょうか。

それは多結晶型の太陽光パネルです。

そもそも太陽光には単結晶型と多結晶型、この2つが存在します。

単結晶は1つの大きなシリコンパネルの結晶からできているので発電効率が高く、

単結晶型

多結晶はシリコンの破片を溶かし合わせて製造されるため、単結晶に比べて発電量が劣ります。

その分、価格が抑えられているわけです。

多結晶型

住宅メーカーの多くが実は多結晶の太陽光を提案してくるのです。

これは完全に地雷です。

もし仮に太陽光を提案されているなら、その太陽光は単結晶なのか、多結晶なのかをまず確認してみてください。

寿命

日本の基準では、太陽光は高温高湿試験というものに1000時間、つまりおよそ10年耐えられれば良いとされています。

ただ今現在、海外市場並みの20年以上の製品寿命のある太陽光にニーズが集まってきている、という時代背景もあります。

つまり何が言いたいのかというと、日本の基準に合わせて太陽光を選んでいると、結局太陽光を付けても意味がなかった、となってしまう可能性が高いということです。

太陽光は10年で終わりではなく、その後15年、20年と動いてもらわないと付ける意味がないですからね。

新築におすすめの太陽光発電メーカーは「サンパワー」

太陽光を付ける場合、どこ製のものが良いのか気になりますよね?

ということで、今回は数あるメーカーの中でも特に優れたメーカーをご紹介します。

そのおすすめのメーカーは「サンパワー」です。

サンパワー

特徴と魅力

サンパワーの太陽光は性能が段違いです。

というのもこのメーカーの太陽光は世界最高の変換効率を誇っていて、なおかつ25年保証も付いているという驚異的な製品になっています。

また特殊な作り方をしている太陽光パネルなので、雨の日や曇りの日であっても普通に発電してくれる優れものです。

普通だったら雨の日や曇りの日が続くと、どうしても発電効率は下がります。

従来のソーラーとサンパワー性能比較

ですので、どんな時も継続して発電してもらいたい、更には長期的にみて、きちんと元が取れるような太陽光を付けたいと考えている方は是非ともサンパワーの製品を検討してみてください。

注意事項

ただしここで1つ注意事項があります。

それはサンパワーはパワーコンディショナーを販売していないため、別の会社でパワーコンディショナーを購入しなければならないということです。そもそも何でパワーコンディショナーというものが必要かというと、太陽光発電でつくった電気を家庭で使える電気に変換してくれるからです。

パワーコンディショナー

また太陽光発電システム全体を効果的・効率的に稼働させるなど、重要な働きを担ってくれるのです。

つまり太陽光を付ける以上、パワーコンディショナーのこともセットで考えなければならないわけです。

そしてこのパワーコンディショナーを選ぶ時はストリングの数が2以上であることが重要です。

ストリングとは、太陽光パネルを直列でつないだブロックのことを指します。

もっとわかりやすく具体的に言うと、太陽光発電の構成は、セル<パネル(モジュール)<ストリング、という形でグループ毎に名称が変わります。

つまりセルが集まって、太陽光パネルを構成し、その太陽光パネルを直列でつないだグループをストリングと呼ぶのです。

そしてこのストリングの繋ぎ方によって、発電の機会ロスが発生してくる場合があります。

これがどういうことかというと、こちらをご覧ください。 これはストリングが2個ある場合の太陽光の絵です。

ストリングが2個ある場合の太陽光の絵

見ていただいてわかる通り、色分けされている部分を境に別々になっています。

そのため仮に太陽光の一部に影にかかってしまっても、もう1つのストリングが通常通り発電してくれるのです。

これがストリングスが1個で、全て繋がっていると、どこかが影った瞬間、発電量が一気に下がります。

つまり、どこか1ヶ所の不都合による影響を全体に及ばせないためにストリングは2以上が良いということです。

これは太陽光発電を最大限活用するためにも必要な知識です。

皆さんも是非、覚えておいてください。

ストリングが2つ
ストリングが2つの場合は影が出来ても発電出力が落ちるのは一部のみ

余談:設備機器は「大和ハウス」がかなり先行

少し余談ですが、設備機器に関しては大和ハウスはかなり先行しているイメージです。

というのも、大和ハウスはCMで『自給自足の家』と謳っているだけあって、グループ傘下にエリーパワーという会社があります。

エリーパワーのPOWER iE5 Link(パワーイエ・ファイブ・リンク)

そこから発売されているPOWER iE5 Link(パワーイエ・ファイブ・リンク)という商品は、ストリングが最大3個までいける仕様になっています。

またグループ企業ゆえに、蓄電池などの機器も他のメーカーより安く提供できる仕組みにもなっています。

もしかしたら他のハウスメーカーも独自で企業と提携していて、何かしら安く良いものを提供できる工夫をしているかもしれません。

皆さんも一度、調べてみてください!

▼ダイワハウスについて詳しく知りたい場合はこちら▼

【2024年最新】ダイワハウスの特徴8選〜すべてがわかる!〜

新築で太陽光発電は設置すべきかー売電やパネルの仕組みを解説のまとめ

今回の話をまとめると、

  • 太陽光は付けた方が良い
  • 太陽光が単結晶か、それとも多結晶かを見極める
  • パワーコンディショナーはストリング2以上が理想
  • おすすめの太陽光パネルメーカーは「サンパワー」

ということになります。

是非とも参考にしてみてください。

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