耐震性が高く、高気密・高断熱の家づくりで抑えるべき基本

はじめての注文住宅ノウハウ
この記事は約29分で読めます。

今回は「耐震性が高く、高気密・高断熱の家づくりで抑えるべき基本」というテーマでお話していこうと思います。

本記事を最後まで読んでいただければ、家づくりにおいて本当に大切にするべきことが何なのかが明確に分かります。

そして「高気密・高断熱住宅をつくるためにはどうしたら良いのか」や

「どこに対してお金を集中的にかけなければならないのか」も分かるようになるので、限られた予算を効率的に使いたいと思われている方は是非最後までご覧ください。

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見た目優先の家づくりになることの危険性

最近SNSを見ると至る所でオシャレな家の画像や動画を見かけるようになりました。

これから家づくりを始める人からすると今の状況が当たり前のように感じると思うのですが、私がYouTubeを始めた2020年頃は、まだほとんど住宅の情報がネットに出ていませんでした。

今ではもう当たり前に見かけるようになったルームツアー動画も、ここ2年で急激に増えたジャンルの一つですし、インスタグラムやYouTubeで見かける注文住宅のノウハウに関する投稿も、同じくここ2年で急激に増えたものの一つになるわけです。

それはそれでいろんな人が注文住宅を購入するきっかけになるので、非常に良いことだなと思います。

ただその反面、危険だなと思う部分もあります。

私が一体どんなことに危険を感じているのかというと、それはシンプルに『住宅の機能性が考慮されていない、見た目優先の家づくりになってしまうこと』です。

ただこの話を聞くと『いやいや、とりあえず有名なハウスメーカーで建てておけば機能性なんて正直どこも変わらないでしょ』『昔とは違うんだし、今の家づくりなら問題ないでしょ。変に不安を煽ってるだけじゃないの』と思われると思います。

しかしそんなことはありません。

確かに『耐震性』という面においては、どこのメーカーもそんなに変わりはありません。

ただし『高気密・高断熱』という点においてはその限りではないのです。

もっとストレートな言い方をするのであれば、高気密・高断熱の家づくりはリテラシーが必要になってきます。

そのため、『高気密・高断熱の家づくり』そのものをきちんと理解していないメーカーや担当者だと、時代遅れの家の性能を提案しかねないのです。

例えばその中でもよくネット上で言われるものが『窓』です。

「夏になると窓からは74%もの熱が入ってくる」と言われています。

逆に「冬になると50%もの熱が窓から失われていく」と言われているのです。 ですので、住宅の性能を手っ取り早く確実に上げることとして、『窓を強化する』ことが重要なわけですが、日本の注文住宅ではアルミ樹脂複合サッシと呼ばれる内側が樹脂で外側がアルミでできている窓がよく使われるのです。

アルミ樹脂複合サッシ

このアルミ樹脂複合サッシは

  • 耐候性・耐久性に優れている
  • 窓枠部分が細くなるのでデザイン性に優れている

というメリットがあるものの、やはりアルミを使っているので熱の影響を受けやすいのです。

ですので断熱性という側面において、アルミ樹脂複合サッシはどう考えても不利になってきます。 一方で全てが樹脂でできている樹脂サッシは、アルミが使われていないので、当然アルミ樹脂複合サッシよりも断熱性能は高くなります。

全てが樹脂でできている樹脂サッシ

ちなみに以前に海外出張を多く経験している方の家づくりに携わったことがあるのですが、その方曰く、こんなにアルミサッシを使っている国は他にはないそうです。

しかもハンガリーでは、コンテナハウスですら樹脂サッシが使われているそうで、日本の住宅はハンガリーのコンテナハウス以下だという話を聞かせてもらったこともあります。

このように日本は窓の性能が遅れていることは有名な話ですし、その遅れている窓を未だに推し進めているハウスメーカー各社は、一向に住宅の性能を上げられないでいるわけです。

また、それ以外の部分でもいろんな面で遅れているのが日本の住宅の現状です。

個人的には今まで注文住宅に関する情報があまり公になっていなかったので、ハウスメーカー各社もあぐらをかいて、とりあえず数を売ることばかりに注力していた結果が今の状況を招いていると思っています。

そのような状況にも関わらず、俯瞰して全体を見ることのできない一部の住宅営業マンは『今までの断熱性能で問題ありません』『気密施工をやると湿気がこもって構造体が腐ります』『樹脂サッシは劣化するのでおすすめしません』ということを平気で言ってきます。

それをそのまま鵜呑みにすると非常に危険で、それこそ型落ちの商品を高額で買わされることにもなりかねないのです。

誰だって家を建てた後になってから『騙された!』『あの時、こうしていれば良かった』と思いたくないはずです。

住宅の見た目、要は意匠に憧れるのも分かるのですが、ハウスメーカー各社がこのような状況だからこそ、自分の身は自分で守るために、まずは注文住宅を建てる上での基本を押さえておきましょう!

ハウスメーカー選びで失敗しない注文住宅の基本的考え方

『ハウスメーカー選びで失敗しない注文住宅の基本的考え方』これについて最初に結論をお伝えすると、『頑丈かつ健康で居られる』住まいをつくること、

頑丈かつ健康で居られる住まいを作ること

これが注文住宅をつくる上での基本的な考え方になります。

要は何が言いたいのかというと「まずは家の性能面にお金を投資しましょう!そしてその上でお金が余ったらデザインに力を入れていきましょう!」ということです。

先ほどもお伝えしましたが、見た目ばかりを良くしたところで中身が伴っていなければ意味がありません。

想像してみてください。

何千万円という大金を使ってせっかくマイホームを建てたのにも関わらず、地震がきたらすぐに壊れてしまうような家を建てたいですか?

建てたくないですよね?

冬は寒くて、スリッパを履かないととてもじゃないけど歩けないような家に住みたいですか?

夏は暑すぎてエアコンを常に風量MAXにしなければ涼しくならないような家に住みたいですか?

住みたくないですよね?

考えてみれば普通のことではあるのですが、家づくりを始めるとどうしてもこの基本的な部分を疎かにしてしまいがちなのです。

だからこそ『頑丈かつ健康で居られる』住まいをつくること、これをしっかり自分の軸として持っておかないといけないわけです。

ちなみに余談ではありますが、デザインばかりに重点を置いて中身が伴っていない住宅を『デザイナーズスカスカ住宅』と言ったりするそうです。

デザイナーズスカスカ住宅にしないようにするために、住宅における

『頑丈とは何なのか?』『健康とは何なのか?』を次の章からそれぞれ掘り下げて解説します。

耐震性の高い注文住宅

まずは『頑丈』ということについてです。

注文住宅で最初に抑えるべき超キホン「頑丈」

住宅における頑丈さとは言い換えると、地震が来ても『半壊』『全壊』『倒壊』しない家のことを言います。

それはそうですよね?

先ほどもお伝えしましたが、何千万円というお金を払ってせっかく家を建てたのに、地震が来てすぐに壊れてしまったら家を建てた意味がありませんからね。

ですので住宅における頑丈さとは、地震が来ても『半壊』『全壊』『倒壊』しない家ということになるわけです。

耐震等級3の家をつくる

より解像度を高くお伝えすると、『耐震等級3』これを取れる家というのが、地震が来ても『半壊』『全壊』『倒壊』しない、つまりは頑丈な家だということになります。

では、そもそも耐震等級3とは何なのか?というと、日本の震度6もしくは7の1.5倍の地震に耐えられる建物に付与されるのが耐震等級3なのです。

6の1.5倍は9、7の1.5倍は10.5になるので、そのくらい規模のデカイ地震が来ても耐えられる建物が耐震等級3だということです。

ちなみに3.11の地震が震度6.8だったので、あのくらいの地震が来ても耐えられる建物が耐震等級3の建物であると言えるのです。

頑丈な家を手に入れるのであれば、まずは耐震等級3が取れるかどうか、

そして、そういう提案をしてくれるメーカーなのかどうかを確認する必要があるわけです。

なるほど、という感じですよね? そして更にこのことから言えるのは『鉄骨造で家をつくっても、木造で家をつくっても、耐震等級3さえ取れていれば、どっちも変わらない』ということなのです。

鉄骨造と木造どちらで家をつくっても耐震等級3さえ取れていれば変わらない

『頑丈な家』つまりは耐震等級3の家をつくることこそが目的なわけですよね?

ですので、木造だろうと、鉄骨だろうと、はたまた制振装置が入っていようと、いなかろうと、ベタ基礎であろうと、布基礎であろうと、それは耐震等級3の家をつくるための一つの手段に過ぎないということです。

もっと分かりやすく言い換えるのであれば、例えばカレーを作る時にカレールーを使うと思いますが、カレールーはいろんな種類がありますよね?

それこそジャワカレーやバーモントカレー、ゴールデンカレーなどなど数えたらキリがないくらいです。

少し雑な言い方にはなりますが、正直、カレーさえ作れれば別にカレールーなんて何でも良くないですか?

もちろん、特定のメーカーに共感する、しない、という感情面での選択を抜きにした話にはなりますが、目的はカレーを作ることで、カレールーはそれを作るための手段でしかないわけです。

どのカレールーを使ってもカレーは作れますよね。

つまりこのことから分かるように、手段の比較は本質的な比較になっていないということです。

住宅もそれと全く同じです。

『頑丈な家』つまりは耐震等級3の家をつくることこそが目的なので、そのメーカーの家づくりの仕方に対して共感する、しないという感情面での選択はあれど、〇〇工法が良い、悪い、制振装置が入っている、いない、そのようなものは一つの手段でしかないのです。

目的‥耐震等級3の家を造ること
手段‥〇〇工法・制振装置

ですので、木造だろうと、鉄骨だろうととにかく耐震等級3の家をつくること、これが目的であり、それが地震が来ても『半壊』『全壊』『倒壊』しない『頑丈』な家づくり、ということになるのです。

何だかこうやって整理してお話すると視界がクリアになりませんか?

実はハウスメーカーの比較は、皆さんが思っている以上に簡単なのです。

鉄骨住宅と木造住宅の違い

ただ今の話を聞いて、中には
いやいや、耐震等級3を取ったとしても「木造と比較して鉄骨の方が強度が高いんだから、どう考えても鉄骨住宅の方が強いでしょ!」と思われた人もいると思います。

確かにそれはその通りです。

ですが、鉄骨住宅には鉄骨住宅向きの立地というのが存在しますし、木造住宅には木造住宅向きの立地というのが存在するのです。

つまり家を建てる立地によって構造躯体を選ぶ、というのがベストな選び方になるのです。

やや話がそれますが、家の建て方を選ぶ上で重要な部分なので

  • 鉄骨住宅向きの立地とはどのような所なのか
  • 木造住宅向きの立地とはどのような所なのか
  • 鉄骨住宅と木造住宅のメリット・デメリットは何なのか

こちらについて掘り下げてお話をしていきます。

鉄骨住宅向きの立地

まず、鉄骨住宅向きの立地はどのような所なのかというと、それは『都心部や隣の家との距離が短い住宅密集地』そのような立地に家を建てる場合は、鉄骨住宅の方が有利になります。

鉄骨住宅向きの立地
都市部や隣の家との距離が近い住宅密集地

その理由についてですが、例えばイメージしてみてください。 地震が来た時は自分の家だけが耐えられればいいわけではないですよね?

地震が来た時

もしかしたら隣に建っている家が崩れて倒れかかってくるかもしれないですし、阪神淡路大震災のように地震の後の二次災害の火災で自分の家が燃えてしまうかもしれないわけです。

ですので、自分達の家が地震に耐えられるのはもちろんですが、更に近隣からの被害からも身を守らなければならないのです。

これが都心部や住宅密集地で家を建てるときに必要な考え方になります。

そう考えると都心部や住宅密集地で家を建てるときというのは、素材自体に強度がある鉄骨住宅の方が有利です。

木造住宅向きの立地

では一方で、木造住宅で家を建てる場合はどのような立地が向いているのかというと、先ほどとは逆で、割と敷地にゆとりのあるところで家を建てる場合に向いています。

木造住宅向きの立地
敷地にゆとりのあることろで家を建てる場合

やはり素材の強度という所を考えると、震災時周辺被害が少ないであろう立地で建てた方が木造は安心です。

ですので

  • 都心部や隣の家との距離が短い住宅密集地で家を建てる場合は鉄骨
  • 敷地にゆとりのあるところで家を建てる場合は木造

このような感じで立地によって構造躯体を選ぶということがポイントで、この考え方は自分達家族の命を守ることに直結してきます。

鉄骨住宅向きの立地‥住宅密集地
木造住宅向きの立地‥敷地にゆとりのあるところ

鉄骨住宅と木造住宅のメリット・デメリット

できることなら家を建てる立地に合わせて鉄骨住宅にするのか、それとも木造住宅にするのかを選んでいただければと思うのですが、それだけでは判断できないという人もいると思います。

そこで鉄骨住宅と木造住宅、それぞれのメリット・デメリットについてお伝えします。

まとめるとこのような感じになります。

鉄骨住宅の【メリット】は

  • 繰り返しの地震に強い
  • 近隣住宅からの被害から身を守れる
  • リフォーム時、骨組みを再利用できる

一方で鉄骨住宅の【デメリット】は

  • 断熱性能・気密性能は木造住宅に劣る
  • デザインの自由度も木造住宅に劣る
鉄骨住宅のメリット
繰り返しの地震に強い、近隣住宅からの被害から身を守れる、骨組みを再利用できる
鉄骨住宅のデメリット
断熱性能・機密性能・デザインの自由度は木造住宅に劣る

続いて木造住宅【メリット】は

  • 断熱性能・気密性能は高い
  • デザインの自由度も鉄骨住宅より高い

一方で木造住宅【デメリット】は

  • 強度面は鉄骨の方が有利
  • 大規模リフォームは不向き
木造住宅のメリット
断熱性能・機密性能が高い、デザインの自由度も鉄骨住宅より高い
木造住宅のデメリット
強度面は鉄骨造のほうが有利、大規模リフォームは不向き

このような感じで、それぞれ得意不得意があるにはあるのです。

特に鉄骨住宅の『断熱性能・気密性能は木造住宅に劣る』という点に関しては、鉄は木の400倍熱を伝えやすいという性質があるので、その400倍の熱の伝えやすさを埋める工夫が必要になってきます。

鉄骨住宅の断熱性能・気密性能は木造住宅に劣る

また家にどれだけ隙間が空いているのかを一言で言い表した『気密』、これに関しては、

  • 鉄骨という素材自体が温度によって伸び縮みする
  • 気密施工をする場合、建物の室内側に気密シートを貼るための木枠が必要であり、施工が複雑になる

これらの理由から鉄骨住宅は気密が取りにくいのです。

鉄骨住宅は気密が取りにくい

もう少し詳しく説明をすると、例えば線路なのですが、あれは一本の鉄でできているのではなくて、いくつかのレールが等間隔に置かれて一つの線路を形成しているのです。

線路

では、なぜ一本の鉄でできていないのかというと、それは鉄骨が温度によって伸び縮みするため、最悪その影響で線路が歪んでしまい、線路の上を走っている電車が脱線してしまう可能性があるからです。

線路の上を走っている電車

そのため、線路は一本の鉄でできているのではなくて、いくつかのレールが等間隔に置かれて一つの線路を形成しているのです。

電車に乗るとガタンゴトンと音がなるのは、そういう理由があるからなのですよね。 これと同様に鉄骨住宅も少なからず鉄骨が伸び縮みするので、どんなに丁寧に施工しても多少の隙間ができてしまう、と言われています。

鉄骨住宅も鉄骨が伸び縮みするので丁寧に施工しても多少の隙間ができてしまう

そのため気密が取りにくいのです。 また、隙間を埋める気密施工をする場合に関しては、室内側に気密シートと呼ばれるビニールシートを貼ることになるのですが、このシートはタッカーと呼ばれるデカイホチキスのようなもので止めていきます。

室内側に気密シートと呼ばれるビニールシートを貼る

木造住宅なら柱が木なので、そのデカイホチキスの芯も通りますが、鉄骨住宅は柱が鉄骨なのでホチキスの芯が通りません。

そのため、内側に木枠を組んで気密シートを貼れるように工夫しなければなりませんが、その作業工程が複雑なのです。

作業工程が複雑であるということは、それだけヒューマンエラーが起きやすく、更に完璧に隙間を埋めるということ自体も難易度が高いので、どうしても木造住宅に比べて気密が劣ってしまいます。

  • 鉄骨という素材自体が温度によって伸び縮みする
  • 気密施工をする場合、建物の室内側に気密シートを貼るための木枠が必要であり、施工が複雑になる

これらの理由から鉄骨住宅は気密が取りにくいとされているのです。

では、木造住宅の方が良いのか?と言われれば、それはそれで繰り返しの地震や構造躯体自体の強度面を考えると、やはり鉄骨住宅の方が安心感はあるわけです。

特にリフォームのことを考えると、例えば街中でビルのテナント工事を見かけることがあると思いますが、あのような感じで鉄骨構造の建物は、少し無茶をしても割と簡単にリフォームできてしまいます。

しかし、木造住宅は柱が木ですから、柱を傷つけてしまうと耐震性が下がる可能性があるわけです。

そうならないようにするためにも、あまり無茶なリフォームはできません。

鉄骨住宅にも、木造住宅にもそれぞれメリット・デメリットがしっかり存在するわけです。

ただ重要なのは自分達家族の命なので、まずは立地によって構造躯体を選ぶということが最優先ではあります。

しかし中には「いやいや、そんなのどうでも良い!!自分の好みで建てるんだ。」という方もいると思います。 その場合に関しては鉄骨住宅と木造住宅、それぞれのデメリットを理解した上で、最初にもお伝えした通り、『耐震等級3』を必ず取れる間取りを提案してもらうこと、これさえ守れれば一定の安心は確保できます。

鉄骨住宅と木造住宅それぞれのデメリットを理解した上で、耐震等級3を必ず取れる間取りを提案してもら

それが家の頑丈さに繋がってくるので、是非とも今お話ししたことを覚えておいていただきつつ、構造躯体の選択をしていただければと思います。

ということで、ここまでで『頑丈かつ健康で居られる』住まいをつくること、これの『頑丈』の部分のお話でした。

おさらいすると、

鉄骨住宅と木造住宅の頑丈とはイコール耐震等級3

鉄骨住宅と木造住宅の頑丈とはイコール耐震等級3であり、それを獲得することが目的で、それ以外は手段でしかないということ、そのため耐震等級3が取れれば、鉄骨住宅であろうと、木造住宅であろうとどちらでも変わらない、ただし家を建てる立地によって構造躯体を選ぶようにしましょう!ということでしたね。

次の章では『健康』の部分についてお話ししていきます。

注文住宅で最初に抑えるべき超キホン「健康」

高気密・高断熱の注文住宅

続いては健康についてですが、健康な家づくりというのは、言い換えると高気密・高断熱な家づくりということになります。

健康な家づくりというのは、言い換えると高気密・高断熱な家づくり

それがなぜかというと、例えば季節の変わり目で風邪をひいてしまう人は結構いると思いますが、あれは急な温度変化に体がついていけず体調を崩してしまうわけですよね?

季節の変わり目で風邪をひいてしまう人

また高齢になると温度変化に耐えられずヒートショックを起こしてしまい、最悪亡くなってしまうケースもあるわけです。

ヒートショック

つまり一年中温度変化の少ない家をつくることこそが、人間の健康に直結するということです。

そして一年中温度変化の少ない家をつくるためには、高気密・高断熱な家づくりが必須になってくるということです。

高気密・高断熱の家づくりをする4つのステップ

では高気密・高断熱な家づくりをするためにはどうしたら良いのかというと、今からお伝えする4つのステップを段階的にクリアして家づくりを行っていく必要があります。

1つ目のステップをクリアしたからといって、いきなりステップ2を飛ばして、ステップ3に行くのはNGだということです。

必ず1、2、3、4という順番で家づくりをしなければ成功しません。

では、その4つのステップとは何なのかというと、

  • ステップ1:断熱
  • ステップ2:気密
  • ステップ3:換気
  • ステップ4:空調

です。

高気密・高断熱の家づくりをする4つのステップ
断熱・気密・換気・空調

この順番で家づくりを行うことで、きちんとした高気密・高断熱の家づくりができるようになります。

大切なのでもう一度言いますが、断熱、気密、換気、空調、この順番で家づくりをすることが重要です。

ちなみに断熱、気密、換気、空調、これこそがハウスメーカーを比較する時に必ず考慮しなければならないポイントであり、各社大きく差が出るところでもあるのです。

この部分に関しては比較すると分かるのですが、現状のハウスメーカー各社の状態ですとあまりにも偏りが出てしまうので、公の場でどのハウスメーカーが時代にあった提案ができて、逆にどのハウスメーカーが時代遅れかはお伝えすることができません。 ですので、最短で各ハウスメーカーの特徴を知りたいという方は、私の作ったメグリエというサービスに登録をしていただき、私との無料面談を申し込んでいただければと思います。

メグリエ

さて、話を戻しまして、断熱、気密、換気、空調、この順番で家づくりを行うことで、きちんとした高気密・高断熱の家づくりができるというお話しでしたね。

それぞれ順番に解説をしていきます。

高気密・高断熱の家づくりをする4つのステップ
断熱・気密・換気・空調

ステップ1:断熱

まずは『断熱』についてです。

断熱

断熱とは、外気の影響をどれだけ受けにくくするのかを一言で言い換えたものになります。

シンプルに断熱材の厚さが厚ければ夏は涼しく、冬は暖かくなりやすいわけです。

そのため、できるだけ断熱材は厚くしましょう!というのがここでの話になります。 特に2022年10月から断熱等級が今まで最高等級4だったのが7に上限引き上げになりました。

断熱等級が今まで最高等級4だったのが7に上限引き上げになった

これは簡単にお伝えをすると、北海道で建てるような家を本州でも建てましょう!という基準改正です。

つまりそれだけ性能の高い家づくりをすることで、省エネ性能が高く、地球環境にも配慮した、お財布に優しい家づくりをすることが可能になるわけなのです。

ただし、ここで注意していただきたいのが『今のままの断熱性能で十分です!と言い切ってしまう輩が大量にいる』ということです。

というのも、断熱や気密の話をすると必ずと言っていいほど、『今のままで十分です』『断熱材を厚くするなんてオーバースペックです』と説明してくる営業マンがいます。

ただこれに惑わされないでください。

今から家づくりをされる方はこれに惑わされると100%後悔することになります。

どういうことかというと、例えばイメージしてみてください。 注文住宅というのは、メーカー選びで約3ヶ月 、契約後の打ち合わせで約3ヶ月、着工から引き渡しまでで約半年、合計約1年で家が完成することになります。

注文住宅は合計約1年で家が完成する

つまり、その1年の間で住宅の仕様が大きく変わる可能性があるということです。

特に今回の断熱等級の制度改正は、例えるならガラケーからスマホに変わった時くらいにインパクトがある制度改正なのです。

ですので、もし仮に『今のままで十分です』『断熱材を厚くするなんてオーバースペックです』と説明してくる営業マンの話を鵜呑みにしてしまうと、新築にも関わらず家が引き渡された時には既に型落ちの商品になっている可能性があるということです。

皆さんはそんな状況が目の前にあるにも関わらず、あえてガラケーのような型落ちの商品を高額で買いたいと思いますか?

『いやいや、コストの面も気になるし、とりあえず家を購入できればいい』という方は気にしなくてもいいと思います。

ただせっかく何千万円というお金を出すのですから、少しでも日々の生活が快適になるような、時代にマッチした家を建てたいという方は、断熱材をできるだけ厚くするようにしてください。 具体的には本州にお住まいの方は北海道仕様で家を建てることをおすすめします。

断熱材は東北や北海道仕様でできるだけ厚くする

仕事でもなんでもそうですが、予測できるなら何事も先回りして行動することが重要です。

ステップ2:気密

続いて『気密』です。

気密施工

気密とは、どれだけ家に隙間が空いているのかを一言で言い換えた言葉になります。

そしてその隙間を埋める工事のことを気密施工といいます。

具体的には建材と建材の接合部分を気密シートや気密テープと呼ばれるものを使って隙間をなくすように施工していくわけですが、これをやるのとやらないのとでは住宅の性能に大きな差が生まれてくるのです。

では実際に気密施工をやらないと、どのような性能差が生まれてくるのかというと

  • 家の保温性能
  • 家の省エネ性能

これら2つに差が出てくるのです。

もしかしたら『知っている』という人もいるかもしれませんが、念の為それぞれ説明していきます。

家の保温性能

まず『家の保温性能』ということに関してです。 このことを分かりやすく説明するために皆さんにイメージしてもらいたいのですが、例えばビニール袋に水を入れるとしますよね?

ビニール袋に水を入れる

そのビニール袋に1ミリの穴が開いていたとします。

1ミリの穴なので入れる水の勢いをあまり強めずとも、ある一定の水位は保てると思います。

ビニール袋に1ミリの穴

ただし袋の底に5センチの穴が開いていたらどうでしょう?

入れる水の勢いをかなり強めないと一定の水位は保てないと思います。

ビニール袋の底に5センチの穴

これはなんとなくイメージできますよね?

実は家でもこれと全く同じことが起きるのです。 家に空いている穴の大きさが大きければ大きいほど、そこから温めた空気や冷やした空気がドンドン逃げていくことになります。

家に空いている穴の大きさが大きければ大きいほど、そこから温めた空気や冷やした空気がドンドン逃げていく

ですので、快適な室温を保つためにはエアコンをガンガン使い続けるしかなくなってしまうのです。

そうなると極端な話、冷房設定を18度で強風運転にしてもなかなか部屋の温度が下がらない、暖房をかけても隙間風が起きて床から底冷えする、といったことになりかねないわけです。

家の保温性能を上げるためにも気密施工が必要なのです。

これが1つ目です。

家の省エネ性能

続いて2つ目、『家の省エネ性能』に関してです。

こちらは先ほどの説明に付随する内容にもなるのですが、要は快適な室温を保つためにエアコンをガンガン使い続けるのはエコでないですし、電気料金もめちゃくちゃかかるよね、という話です。

これは誰が考えても無駄だと分かる話であって、感覚的には真冬に下は短パンとサンダルを履いて、上だけはダウンジャケットを着ているくらいチグハグな行為なのです。

ですので、気密施工をやらないと家の省エネ性能が下がってしまいますよというのが2つ目になります。

気密施工をやらないとどのような性能差が生まれてくるのか、これをまとめると

  • 家の保温性能
  • 家の省エネ性能

これらの性能差が生まれてきてしまう、というお話でした。

気密施工を行わないと保温と省エネ性能に差が生まれる

気密施工のボーダー

ここまで読んでいただいた皆さんでしたら『気密施工を行った方が良い』ということはわかっていただけたかと思いますが、ここで問題になってくるのが、ただやれば良いというわけではないということです。

気密施工もここまでやらなければならないという明確なボーダーがあるのです。

では、そのボーダーとはなんなのかというと、気密を表すC値、これが1以下であるということなのです。

ここは絶対にクリアしなければならない値なのですが、逆を言うと1さえクリアしてしまえば、C値が0.8だろうとC値が0.5だろうと、正直そこまで大きな差はありません。

また、建築地によってはC値が悪くてもほんの少しだけカバーできる場合もあります。

これがどういうことかを説明するために、順を追って説明していこうと思います。

まずはこちらをご覧ください。

家の漏気がどれだけ起こるのかを表したグラフ

こちらの表は

  • 外の温度と室内の温度差
  • その地域の平均風速

これらを基に家の漏気がどれだけ起こるのかを表したグラフです。

つまりこのグラフがC値の重要性を全て物語っているというわけなのですが、読み方を説明していきます。

このグラフは右から見ていくのですが、右のグラフを読み解くには

  • 外の温度と家の中の温度の差を表しているデルタT
  • 建築地の外部風速

これらを知る必要があるのです。

気象庁からそれらの値を持ってくるわけですが、例えば東京を一つの例として見ていきましょう!

東京都のデルタTと外部風速の表

東京の2022年の風速は平均すると1年で2.7m/sになります。

そして外の温度と家の中の温度の差に関しては、仮に室内の温度が20度だと仮定して、冬の外の平均気温が5度だったとします。

そうすると外の温度と室内の温度の差は15℃になりますよね。 後はこれらの値をグラフに当てはめつつ、

家の漏気がどれだけ起こるのかを表したグラフ

建築地について

  • だだっ広い土地
  • 一般的な住宅地
  • 住宅密集地

これを選択して交点にポイントを打ちます。

今回は普通の住宅地を選択しますが、そのポイントを軸にして水平線を引いていきます。

すると先ほどの

  • 建築場所が東京の一般的な住宅地
  • 1年の平均風速が2.7m/s
  • 外の温度と室内の温度の差は15℃

という条件の場合、1時間で家の容積の何%の空気が入れ替わってしまうのかが分かるようになるのです。

家の漏気がどれだけ起こるのかを表したグラフ

実際に表を見てみると何となく分かりますが、東京の普通の住宅地に建築するとC値が4の場合、1時間で家の空気の約30%が入れ替わることになります。

またC値が1.5くらいで家の空気の約10%、C値が1くらいで家の空気の約8%が勝手に入れ替わってしまうというのが読み取れるのです。

要はC値が悪いと先ほども説明したように

  • 家の保温性能
  • 家の省エネ性能

これらに悪影響を及ぼしてくる可能性が出てくるということなのです。

ただしここの表を見てみると分かると思いますが、C値というのは

  • C値が1を切ってくると漏気の量は大きくは変わらない
  • 住宅密集地だと外部風速の影響を受けにくいのでC値が悪くてもほんの少しカバーできる

ということが見えてくると思います。

C値が1を切ってくると、表を見る限りそこまで目に見えるほど大きな差はないわけです。

また、建物に風が吹きつけられることで、隙間から家の中に風が入ってくるわけですから、都心のような住宅密集地で家を建てる場合、周辺の住宅が暴風壁の役割を果たしてくれるのです。

そのため『住宅密集地だと外部風速の影響を受けにくいのでC値が悪くてもほんの少しカバーできる』ということが言えるのです。

気密の取りにくい鉄骨住宅が住宅密集地向きの建て方だということは

ここからも何となく見えてくるわけです。

少し話がそれましたが、こういった理由があって、世間一般的にC値は1を切れば合格と言われていますし、0.5が出せれば尚のこと良いと言われていたりもします。

ということでこれから家づくりをされる皆さんは、是非とも気密を重要視して家づくりをしていただければと思います。

ステップ3:換気

続いては『換気』です。

実は『換気』はものすごく重要なのですが、これから家づくりをされる方の多くは換気と聞いて恐らく『窓を開ければ換気になるじゃん』『換気の何が重要なの?』と思われると思います。

確かにその気持ちは分かりますし、換気なんて適当に考えておいても問題ないと思われるのもよく理解できます。

しかし実は換気は

  • チリやホコリを外に排出してくれる効果
  • 匂いを外に排出してくれる効果
  • 二酸化炭素濃度を下げてくれる効果
  • 室内の湿気を取り除いてくれる効果

これら4つの効果があるのです。

ただし換気がうまくできないと、今お伝えしたこととは反対のことが起きるわけです。

具体的には

  • チリやホコリが溜まりやすくなる
  • 匂いを外に排出してくれず、夕飯の匂いが翌朝も残っている状態になりやすい
  • 二酸化炭素濃度が上がり、集中力が低下する、睡眠の質が下がる
  • 湿気が下がりにくい室内環境になる

こういったデメリットが発生してくるのです。

これを聞くだけでも、なんとなく換気が重要であることが伝わるのではないかと思います。

ただし、換気はそれ単体ではうまく効果を発揮しないのです。

気密が取れている状態でないと、きちんとした換気性能を発揮することができません。

これが一体どういうことか、大枠から説明していきます。 実は家には外気を取り入れるための吸気口と、室内の空気を外に排出するための排気口と呼ばれるものがあります。

家には外気を取り入れるための吸気口と、室内の空気を外に排出するための排気口がある

ですので、本来なら吸気口から排気口に向かって一直線に空気が流れることで上手く換気ができるわけです。

ただし、気密が悪いといろいろなところから隙間風が入ってきます。

そしてその結果、気流が乱れて上手く換気ができなくなるのです。

そうなると、先ほどもお伝えしたように

  • チリやホコリが溜まりやすくなる
  • 匂いを外に排出してくれず、夕飯の匂いが翌朝も残っている状態になりやすい
  • 二酸化炭素濃度が上がり、集中力が低下する、睡眠の質が下がる
  • 湿気が下がりにくい室内環境になる

これらのデメリットが発生してきてしまうのです。

特に湿気に関しては非常に厄介で、気密と換気が上手くできていないとなかなか除湿をすることができません。

少し思い返してみてください。

例えば夏場、湿度が高い時に除湿したいなと思った経験は人生で一度はあると思います。

しかしそう思ってエアコンの温度を下げてしまうと確かに湿度は下がるものの、室内の温度も下がってしまうわけです。

そうなると今度は室内が冷えすぎて不快感を感じてしまい、結果しばらくしてからまたすぐにエアコンの温度を上げることになります。

エアコンの温度を上げたら上げたで、結局また湿度が上がってしまうわけです。

最終的には、もうどうすることもできないので、湿度が高くても我慢するしかなくなります。

今お話ししたような経験って今までありませんか?

ありますよね?

これは全て換気がうまくできていないからです。

本来なら換気がきちんと機能していれば、そこで湿度のベースラインが下がり、空調が効きやすくなります。

ですので湿度コントロールをしやすくなるのです。

しかし上手く換気ができないと、当然のことながら湿度を上手くコントロールできません。

湿度コントロールがうまくできないと、室内にいて不快感を感じるのはもちろんのこと、カビ、ダニ、ノミ、ゴキブリ、これらが発生しやすくなります。 具体的には湿度70%以上から100%の状態だと、今お伝えしたカビ、ダニ、ノミ、ゴキブリ、これらが活発に活動すると言われています。

湿度70~100%の状態だとカビ、ダニ、ノミ、ゴキブリが活発に活動する

それら人体に有害な虫やら菌を発生させず、快適な空間を保つためには

  • 夏は体感温度27度、相対湿度60%
  • 冬は体感温度21度、相対湿度50%
快適な温湿度
夏は体感温度27度、相対湿度60%
冬は体感温度21度、相対湿度50%

この温湿度に留めておくことが良いとされていて、それを保つためには換気が必要なのです。

しかし換気だけではだめで、その前に気密が取れている必要があります。

また気密が取れていても断熱がうまくできていないと外気の影響を大きく受けるため、断熱も必要です。

ですので断熱、気密、換気のこの順番で家づくりをすることが重要なのです。 一年を通じて湿度を50%以上60%以下に留めておくことが、高気密・高断熱の住宅をつくる上での最終到達系とも言えるので『換気』は適当に考えず、しっかりと選び、採用してください。

一年を通じて湿度を50%以上60%以下に留めておくことが、高気密・高断熱の住宅をつくる上での最終到達系

ステップ4:空調

最後に『空調』です。

今まで断熱、気密、換気、これらについてお話をしてきましたが、これらをしっかりと整えると各部屋の空調効率が良くなります。

高気密・高断熱の家づくりをする4つのステップ
断熱・気密・換気・空調

ですので例えば今までのように各部屋に一台エアコンを設置してしまうと、その部屋が直ぐに冷えたり、直ぐに暖まったりしてしまうのです。

各部屋に1台エアコンを設置

そうなるとエアコンを付けたり消したりすることになるわけですが、これはエネルギー効率が非常に悪い行為なのです。

なぜならエアコンは、付けたり消したりする時に一番電気代がかかるからです。

それを知らずに頻繁にエアコンを付けたり消したりしてしまうと、例えるならプリウスに乗りながら、アクセルベタルを踏み、すぐに急ブレーキをかけるといった行為を連続で繰り返すのと同じくらいエネルギー効率の悪いことをしていることになるのです。

いくらプリウスに乗っていたところで、そんな無茶な乗り方をしていたら、ガソリンの消費も激しくなりますよね。

エアコンのオンオフを頻繁に行うのはそれと同じなのです。 ですので断熱、気密、換気、これらをしっかり整えた住宅というのは、いかに数少ないエアコンで家全体を涼しくできるか、暖かくできるかという空調デザイン力が必須になってくるのです。

いかに数少ないエアコンで家全体を涼しくできるか、暖かくできるかという空調デザイン力が必須

この部分は間取りのデザインや各ハウスメーカーの工法も絡んでくるところなので、一概にどこに・どんな空調設備を設置するのが正解なのかを明確に伝えるのは、正直非常に難しいです。

しかし、理論理屈をしっかり理解すると『なるほど』と思いますよね? また、エアコンは標準使用期間が10年とされていて、それを超えて使用すると、発火や故障による怪我をする恐れがあるとされているのです。

エアコンは標準使用期間が10年

実際に皆さんのご自宅にあるエアコンの下側、あるいは側面にその文言がシールに記載されていると思います。

ですので基本、エアコンは10年で交換するものなのです。

それにも関わらず、5台も6台もエアコンを付けてしまったら、例えば一番グレードの高いエアコンだと40万円くらいするので、5台なら10年ごとに200万円、6台なら10年ごとに240万円かかってきてしまうわけです。

とても馬鹿らしいですよね?

そういう側面から考えても、断熱、気密、換気をしっかり整えた上で空調デザインをしっかりする必要があるのです。

ですので皆さんも自分がされている提案が、ただただ思考停止で各部屋にエアコンを付ける提案になっていないかどうか、これはきちんと確認するようにしてください! ということで、健康でいられる住宅をつくるためには『高気密・高断熱』の住宅をつくることが重要で、

健康な家づくりは高気密高断熱な家づくり

『高気密・高断熱』の住宅をつくるためには、断熱、気密、換気、空調の順番で家づくりをする必要がありますよというお話でした。

高気密・高断熱の家づくりをする4つのステップ
断熱・気密・換気・空調

耐震性が高く、高気密・高断熱の家づくりで抑えるべき基本のまとめ

少し長くなってしまいましたが、『耐震性が高く、高気密・高断熱の注文住宅とは?ハウスメーカー選びで失敗しない基礎知識』についてお話をしました。 まとめると、注文住宅は『頑丈かつ健康で居られる』住まい、これをつくることこそが基本であり、まずはそこに対してお金を投資することが優先で、意匠はその次であるということでした。

注文住宅は『頑丈かつ健康で居られる』住まいをつくることが基本であり、そこに対してお金を投資することが優先で意匠はその次である

そして家の頑丈さとは耐震等級3であり、それを取ることが目的で、それ以外の

  • 木造が良いのか、鉄骨造が良いのか
  • 制振装置のある、なし

などは手段でしかありません。

家の頑丈さとは耐震等級3

ですので、耐震等級3さえ取れれば、極論、鉄骨であろうと木造であろうとどちらでも良いのですが、立地を勘案して構造躯体を選びましょう。

鉄骨住宅向きの立地‥住宅密集地
木造住宅向きの立地‥敷地にゆとりのあるところ

また、健康に関しては室内の温度差を限りなく少なくすることで、体への負担を少なくできます。 そのため高気密・高断熱の家づくりが必要になるわけですが、

室内の温度差を限りなく少なくすることで、体への負担を少なくできる。高気密・高断熱の家づくりが必要

具体的に高気密・高断熱の家づくりをするためには、断熱、気密、換気、空調、この順番で家づくりをする必要があるということでした。

高気密・高断熱の家づくりをする4つのステップ
断熱・気密・換気・空調

そしてこの断熱、気密、換気、空調こそが各ハウスメーカーを比較する上で真に重要になるポイントでもある、というのが今回のお話になります。

今回お伝えしたことは、これから家づくりをする方達が100%おさえておかなければならない、基本中の基本になります。

少々小難しいこともお伝えしましたが、時代の波に乗れているメーカーとそうでないメーカー、時代の波に乗れている営業マンとそうでない営業マンとに大きく分かれてきているのが今の業界の現状です。

もしかしたら、みんな違ってみんな良いという時代はもう終焉を迎えたのかもしれません。

これから注文住宅の購入を検討したいという方は、わたくし、まかろにおが提供している注文住宅オンライン相談サービス「メグリエ」で大手ハウスメーカーの優秀営業担当を無料でご紹介しています。 

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