この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。
注文住宅を建てるという夢を実現するには、「ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶべきか」という最初の大きな選択を迫られます。どちらも魅力的な選択肢であることは間違いありませんが、両者にはその特徴に大きな違いがあります。
今回は、ハウスメーカーと工務店の違いを徹底的に比較・検討し、それぞれのメリットとデメリットを詳しく解説します。この記事を読み進めることで、家づくりの第一歩を踏み出せるでしょう。
「ハウスメーカー」と「工務店」の違い

家づくりを考え始めたとき、多くの方が最初に直面するであろう課題が「ハウスメーカーと工務店、どちらに依頼すべきか」です。
まずは、ハウスメーカーと工務店の基本的な違いや住宅の建築方法、アフターメンテナンス体制、そして住宅の提案方法など、さまざまな角度から比較して解説します。ご自身にとってどちらがより相性の良いパートナーなのか、見極めるためのヒントが得られるでしょう。
基本的な違い
ハウスメーカーは、全国に支店や営業所を持つ大手企業であり、そのビジネスモデルは、工業化住宅の大量生産を中心に展開されています。つまり、工場で規格化された部材を大量生産し、それらを現場で組み立てるため、コストを抑えつつ一定水準の品質を確保できることが大きな特徴です。
一方、工務店は地域に密着した中小規模の建築会社であり、そのビジネスモデルは、顧客の個別の要望に合わせた柔軟な対応を重視しています。一棟ごとに設計・施工を行うため、顧客のこだわりやライフスタイルに合わせた家づくりが可能となり、地域密着型ならではのきめ細やかなサービスを提供しています。
企業規模と社員数の違い
ハウスメーカーは全国展開し、数千人規模の社員を擁し、営業、設計、施工、アフターメンテナンスなど各部門に専門家を配置しています。分業制で連携し、一定品質を保った家づくりが可能です。全国で対応可能ですが、地域特性への柔軟な対応は難しい面もあります。
対照的に、工務店は地域密着型の中小企業で、社員数は数人から数十人程度の会社が多いでしょう。営業エリアも限定的で、小回りの利くサービスを提供します。組織は小規模で、社長や担当者が直接顧客と接する機会が多く、意思決定が迅速です。
住宅の建築方法と工法の特徴
ハウスメーカーは、工場生産された規格部材を現場で組み立てる工業化住宅が中心です。工期短縮とコスト削減、一定品質の確保が可能です。大量生産の建材・設備を使用するため、品質・デザインは一定基準内となります。
対して、工務店は現場での手作業による施工が中心です。個別の設計図に基づき、職人が部材を加工したり組み立てたりするため、手間と時間がかかりますが、細かな要望に柔軟に対応することが可能です。地域の特性や顧客の要望に応じ、建材・設備を自由に選択でき、こだわりの家づくりが実現できます。
アフターメンテナンス体制の違い
ハウスメーカーは、専門の部署を設け、組織的にアフターメンテナンスを行っています。そのため、保証制度の内容も充実しており、構造躯体や防水に関する長期保証、定期点検サービスなどを提供していることが一般的です。メンテナンス時の対応スピードも早く、全国規模で対応可能な体制が整っています。しかし、担当者が頻繁に変わってしまう可能性も否めません。
一方、工務店は、建てた時の担当者が直接対応することが多く、地域密着型ならではのきめ細かいサービスが期待できます。保証制度の内容や期間は企業によって異なりますが、顔見知りの担当者が親身に対応してくれるため、安心して相談できるでしょう。メンテナンス時の対応スピードは、ハウスメーカーに比べると遅くなる可能性があります。
住宅の提案方法と打ち合わせ体制
ハウスメーカーは、モデルハウス見学で具体的なイメージを掴みやすく、住宅性能やデザインの比較・検討をしやすいです。営業担当者中心の打ち合わせとなり、規格部材の使用から設計の自由度は制限されます。
一方、工務店は設計担当者が直接要望を聞き、個性的で自由なプランを作成できることが特徴です。設計の変更にも柔軟に対応し、顧客のこだわりを最大限に反映できます。打ち合わせ担当者の専門性や権限範囲は工務店ごとに異なるため、事前の確認が必要です。
ハウスメーカーは比較・検討のしやすさ、工務店は自由設計と柔軟性が強みといえます。
ハウスメーカーのメリット・デメリット

続いて、ハウスメーカーで注文住宅を建てる場合に得られる具体的なメリットと、注意すべきデメリットについて詳しく解説します。それぞれの特徴を理解することで、ハウスメーカーがご自身にとって最適な選択肢であるかどうかを見極めることができます。
ハウスメーカーのメリット
ハウスメーカーで家を建てるメリットは多岐にわたります。主なメリットは次の5点です。
大規模な研究開発により技術力と性能が高い
ハウスメーカーは、自社内に大規模な研究開発部門を擁しており、最新技術を常に追求し、高い住宅性能を実現しています。「耐震性」「断熱性」「気密性」といった基本性能はもちろん、省エネ設備やIoT技術などの先進的な技術も積極的に導入しており、快適で安全な住まいを提供するための技術開発に余念がありません。
アフターサポート体制が充実している
ハウスメーカーは、専門の部署による組織的なアフターサポート体制が整備されており、長期保証や定期点検サービスなど、充実したサポートを受けることができます。万が一の不具合やトラブルが発生した場合でも、迅速かつ丁寧な対応が期待できるため、建てた後も安心して暮らすことができます。
全国規模の施工実績がありノウハウが豊富にある
ハウスメーカーは、全国各地で数多くの住宅を建築してきた実績があり、豊富な経験とノウハウを持っています。そのため、地域特性や法規制にも精通しており、安定した品質で住宅を建てることが可能です。過去の膨大なデータに基づいた設計や施工を行うことで、より信頼性の高い家づくりをすることができるでしょう。
展示場でモデルハウスを見学できる
ハウスメーカーは、住宅展示場にモデルハウスを設置していることが多く、実際の建物を体感することができます。モデルハウスを見学することで、理想の住まいのイメージをより具体的に描くことができるでしょう。ただし、営業担当者が固定されてしまうリスクもあるため、モデルハウスの見学時に個人情報を渡すことは避けるようにしてください。
保証制度が充実している
ハウスメーカーは、住宅の品質を保証する充実した保証制度を提供しています。構造躯体や防水に関する長期保証や設備保証、地盤保証など、万が一の事態にも安心して対応できる体制を整えています。これらの保証制度は、長期にわたって住宅を安心して維持するための重要な要素であり、万が一の際にも家計の負担を軽減してくれるでしょう。
ハウスメーカーのデメリット
一方で、ハウスメーカーでの家づくりには、注意すべきデメリットもあります。主なデメリットは次の4点です。
コストが高めになりやすい
ハウスメーカーは、テレビCMや住宅展示場への出店など、大規模な広告宣伝費や研究開発費がかかるため、どうしても建築コストが高くなる傾向があります。また、自社ブランドの製品や設備を使用することが多いため、他の製品と比較して価格が高くなることもあります。予算を重視する方は、費用内訳を細かく確認し、無駄なコストを削減することが大切です。
デザインや間取りの自由度が制限される
ハウスメーカーは、規格化された部材を使用することが多いため、デザインや間取りの自由度が制限されることがあります。特に、特殊な形状の土地や個性的なデザインを希望する場合は、対応が難しく、希望通りの家づくりができないケースもあるでしょう。規格化された住宅に満足できるか、事前にしっかりと検討する必要があります。
規格化された部材を使用するため個別対応が難しい
ハウスメーカーは、効率的な建築を重視するため、規格化された部材を使用することが中心となります。そのため、個別の要望に応じた細かなカスタマイズが難しく、限られた予算の範囲で間取りやデザイン、建材、設備などの希望をすべて叶えることは難しいかもしれません。徹底的にオリジナリティを追求したいという方には、不向きな場合もあるでしょう。
担当者の異動や退職により長期的な関係構築が難しい場合がある
ハウスメーカーは、社員の異動や退職が比較的多い傾向にあります。そのため、せっかく相性の良い担当者に出会えても、途中で担当者が変わってしまったり、退職してしまったりすることがあります。担当者が変わることで、コミュニケーションがスムーズにいかなくなったり、要望が伝わりにくくなったりする可能性もあることには注意が必要です。
工務店のメリット・デメリット

次に、工務店で注文住宅を建てる場合のメリットとデメリットを解説します。工務店ならではの特徴を理解することで、ハウスメーカーとの違いを理解することができるでしょう。
工務店のメリット
工務店には、ハウスメーカーとは異なる独自の魅力があります。主なメリットは次の5点です。
比較的コストを抑えやすい
工務店は、ハウスメーカーのように全国規模で広告宣伝活動を行ったり、大規模な研究開発部門を持っていたりすることがないため、広告宣伝費や開発費を抑えることができます。結果的に建築コストを比較的低く抑えられる傾向があります。
また、地域密着型で運営している工務店が多いため、地域の大工さんや職人さんと直接やり取りをしていることが多く、中間マージンを削減できる点もコストを抑えられる理由の一つです。
自由度の高い設計やデザインが可能
工務店は、規格化された部材にとらわれず、顧客の要望に合わせて自由度の高い設計やデザインが可能です。そのため、特殊な形状の土地や、個性的なデザインを希望する場合でも、柔軟に対応できます。設計の自由度を重視する方にとっては、大きな魅力となるでしょう。
地域に密着したきめ細かいサービスを受けられる
工務店は、地域に密着した営業を行っているため、顧客一人ひとりの要望に寄り添った、きめ細かいサービスを提供できます。地域の気候や風土を熟知しているため、その土地に最適な建材や工法を提案してくれるでしょう。
施主の要望に柔軟に対応できる
工務店は、ハウスメーカーに比べて規格やルールが少ないため、施主の要望に柔軟に対応できます。間取りやデザインはもちろん、建材や設備、そして細かなディテールに至るまで、施主の希望を最大限に反映させた家づくりが可能です。
同じ担当者による長期的なサポートが期待できる
工務店は、ハウスメーカーのように社員の異動や退職が少ないため、同じ担当者が長期にわたってサポートしてくれることが期待できます。そのため、家を建てた後も、担当者と良好な関係を築きやすく、安心して相談できるでしょう。
工務店のデメリット
一方で、工務店での家づくりには、注意すべき点もあります。主なデメリットは次の4点です。
企業規模が小さい
工務店は、ハウスメーカーに比べて企業規模が小さいことが一般的です。そのため、経営状況が不安定になる可能性があり、万が一倒産してしまった場合、保証やアフターサービスが受けられなくなるリスクも考慮する必要があります。
アフターサービス体制が不安定な場合がある
工務店によっては、アフターサービス体制が十分に整っていない場合があります。保証期間が短かったり、定期点検サービスがなかったりすることもあるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
最新技術の導入が遅れる可能性がある
工務店は、ハウスメーカーのように自社で大規模な研究開発を行うことが難しいため、最新技術の導入が遅れる可能性があります。
ただし、地元の工務店の中には、最新技術にも積極的に取り組んでいるところもあるため、情報収集をしっかり行う必要があるでしょう。
施工品質にばらつきが出る可能性がある
工務店は、職人の腕や経験に左右される部分が大きいため、施工品質にばらつきが出る可能性があります。同じ工務店でも、担当する職人によって仕上がりが異なる場合もあるため、工務店選びは慎重に行いましょう。
ハウスメーカーと工務店どっちを選ぶべきか?

ここまで、ハウスメーカーと工務店のそれぞれの特徴を詳細に解説してきました。結局のところ、どちらを選ぶべきかは、個々の状況や価値観、そして理想の家づくりによって大きく異なります。ここでは、具体的な判断基準について解説します。
予算
一般的に、工務店の方がコストを抑えやすい傾向があります。工務店は、ハウスメーカーに比べて広告宣伝費や研究開発費などの経費を抑えることができるため、より予算に合わせた家づくりが可能です。しかし、低価格を謳う工務店の中には、品質や性能が劣るケースもあるため注意が必要です。
一方、高性能住宅を求める場合は、予算に余裕が必要となることを覚えておきましょう。ハウスメーカーでは、最新の断熱技術や省エネ設備などを導入することができ、長期的に光熱費を削減できるメリットがあります。ただし、初期費用が高くなる傾向があるため、費用対効果を十分に検討する必要があります。
理想とする家のスタイルから判断する
規格化された住宅でも満足できる場合は、ハウスメーカーがおすすめです。モデルハウスを参考に、効率的に家づくりを進めることができます。ハウスメーカーの住宅は、洗練されたデザインや最新の設備を備えていることが多く、安心して住める家を求める方に向いています。
一方、自由な間取りやデザインにこだわりたい場合は、工務店がおすすめです。工務店は、顧客の要望を細かく聞き取り、柔軟な設計やデザイン提案を得意としています。自分だけのオリジナルな家づくりをしたい方におすすめです。
土地の条件から判断する
狭小地や変形地の場合は、工務店が得意とする分野です。工務店は、土地の形状に合わせて柔軟な設計ができ、その土地のポテンシャルを最大限に活かした家づくりが可能です。ハウスメーカーでは、規格化された設計プランを適用することが難しいため、このような土地には不向きかもしれません。
また、地盤の状態も考慮すべきポイントです。地盤が弱い場合は、地盤改良工事が必要になることがあります。ハウスメーカーは自社で地盤調査を行うことが多いですが、工務店は地元の業者に依頼することがあります。地盤改良工事が必要な場合は、事前に見積もりを取っておくと良いでしょう。
ライフスタイルと将来計画から判断する
家族構成の変化への対応のしやすさは、どちらを選ぶかによって大きく変わります。
工務店の場合、間取りの変更や増改築に柔軟に対応できますが、ハウスメーカーでは構造上の制約を受けることがあります。
また、リフォームや増改築の可能性も考慮しましょう。工務店は、建てた後も同じ担当者がリフォームや増改築に対応してくれることが多いですが、ハウスメーカーでは担当者が変わることがあります。
長期居住か短期居住かの判断も重要です。長期的に住むことを前提とする場合、耐久性やメンテナンス性を重視する必要があります。一方、短期的な居住を考えている場合は、費用を抑えることを優先しても良いかもしれません。
メンテナンスニーズから判断する
定期的なメンテナンスを重視する場合は、ハウスメーカーがおすすめです。ハウスメーカーは、定期点検サービスや長期保証制度が充実しており、住宅のメンテナンスを計画的に行うことができます。
また、緊急時の対応体制が必要な場合は、ハウスメーカーの方が安心できるかもしれません。全国規模でアフターメンテナンス体制を整えているため、迅速な対応が期待できます。保証制度の充実度を重視する場合、ハウスメーカーの保証制度は手厚く安心感があります。
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まとめ
ハウスメーカーと工務店の違いを徹底的に比較・検討し、それぞれのメリットとデメリット、そして選び方を詳しく解説してきました。改めて、要点をまとめると次のとおりです。
- ハウスメーカーは全国展開する大手企業であり、工業化住宅の大量生産による安定した品質と、充実したアフターサービスが強み。
- 工務店は地域密着型の中小企業であり、自由度の高い設計と、施主の要望に合わせた柔軟な対応が強み。
- ハウスメーカーを選ぶか工務店を選ぶかは、予算、理想とする家のスタイル、土地の条件、ライフスタイル、そしてメンテナンスニーズなど、さまざまな要素を総合的に考慮して判断する必要がある。
ハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶべきか迷った場合は、今回紹介したポイントを参考にしながら、専門家や住宅展示場などを活用して、情報収集と比較・検討を丁寧に行うようにしてください。
より詳しい家づくりの情報は、住宅系YouTuber「まかろにお」のYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」をチェックしてみてください。大手ハウスメーカーの特徴や、家づくりのノウハウをわかりやすく解説しています。
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