【2025】ツーバイフォーが得意なハウスメーカー8選|工法の概要と選び方のポイント

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ツーバイフォー工法は、耐震性・耐風性・断熱性・気密性に優れた、高性能な木造住宅を建てられる工法として注目されています。2インチ×4インチの規格材を使用することで、安定した品質と高い住宅性能を実現できるため、機能性を重視する方から高い支持を集めています。

一方で、「ツーバイフォー工法を採用したいけれど、どのハウスメーカーに依頼すべきかわからない」と悩む方も少なくありません。そこで今回は、ツーバイフォー工法の構造や特徴、坪単価の目安をわかりやすく解説します。さらに、ツーバイフォー工法を得意とするおすすめのハウスメーカーや、後悔しない選び方についても詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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  1. ツーバイフォーとは
    1. ツーバイフォー工法と在来工法の違い
    2. ツーバイフォー住宅の坪単価の目安
  2. ツーバイフォーのハウスメーカーの比較ポイントと選び方
    1. 間取りの自由度
    2. 断熱性・気密性
    3. ツーバイシックスへの対応
  3. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー①:トヨタホーム
    1. 室内と屋外のつながりを大切にした空間設計
    2. 吹き抜けやロフトを活かした広がりのある空間
    3. 大地震に備えるメタルジョイント工法
  4. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー②:積水ハウス
    1. 高強度耐力壁で、強く自由度の高い設計が可能
    2. 大きな断面の柱・梁でダイナミックな空間を設計可能
    3. スリムな窓枠による高いデザイン性
  5. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー③:セキスイハイム
    1. EH住宅基準に対応
    2. 全館空調と第一種換気システムで快適な空気環境を実現
  6. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー④:ダイワハウス
    1. ディーコムス接合による接合部の強度向上
    2. 新CADシステム「DEPS-M」によるスピーディーな自由設計
    3. 長期保証「安心のサポートシステム・21C木造」
  7. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑤:ミサワホーム
    1. 木質パネル接着工法の概要
    2. センチュリーモノコック構法の概要
    3. ミサワホームのツーバイフォー工法の特徴
      1. 高分子接着剤とスクリュー釘による高い接合性能
      2. 横芯材による高いファイヤーストップ効果
      3. 優れた住宅性能と省エネ性能
      4. 剛性の高い床構造
      5. 大収納空間を活用した間取り提案
  8. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑥:一条工務店
    1. ツインモノコック構造の概要
      1. 力を面で受け止める構造
      2. 大地震にも耐える高強度耐力壁
      3. 標準仕様で耐震等級3以上に対応
  9. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑦:住友林業
    1. BF(ビッグフレーム)構法の概要
      1. 最大7.1mの大開口や高天井を実現
      2. 壁内に引き戸を設計可能
      3. コーナーサッシの採用
      4. 木造でも2階建て以上の住宅に対応
  10. ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑧:三井ホーム
    1. プレミアム・モノコック構法の概要
      1. 【屋根】ダブルシールドパネル(DSP)
      2. 【壁】ブロック・アンド・シームレスウォール(BSW)
      3. 【床】トラスフロア(TF)
      4. 【基礎】マットスラブ(MS)
  11. まとめ

ツーバイフォーとは

ツーバイフォー

ツーバイフォー工法は、耐震性・耐風性・断熱性・気密性などに優れた、高性能な木造建築を実現できる工法です。建築基準法上は「枠組壁工法」と呼ばれ、2インチ×4インチ(約38mm×89mm)の規格材を使用することから、ツーバイフォー工法と呼ばれています。

北米で発祥し日本に広まったこの工法は、建物全体を六面体構造(箱型構造)にすることで、地震や台風などの外力をバランスよく分散できる点が特徴です。具体的には、2×4材を組んで枠組をつくり、構造用合板などの面材を接合して強固な「ダイアフラム(耐力壁)」を形成し、専用金物で一体化させることで高い剛性を持たせます。さらに、場所によっては2×6材や2×8材などの規格材も併用されます。

ツーバイフォー工法の主な特徴は次のとおりです。

  • 床・壁・屋根の面全体で建物を支える構造のため、耐震性・耐風性が高い
  • 隙間を抑えた断熱材の充填により、断熱性・気密性に優れる
  • 火災時に面材が炎の広がりを抑える耐火構造
  • 六面体構造によって、地震・台風などの力を1点に集中させず、建物全体で受け止めて変形や倒壊を防ぐ
  • 高気密・高断熱により、省エネ性や遮音性も高い

ここでは、ツーバイフォー工法と、一般的な木造住宅で用いられる在来工法との違いを解説します。

ツーバイフォー工法と在来工法の違い

在来工法は、日本で古くから用いられている木造住宅の主流工法です。ツーバイフォー工法との最も大きな違いは、建物を「線」で支えるか「面」で支えるかという点にあります。

在来工法は、柱や梁などの線材による骨組みが構造体となりますが、ツーバイフォー工法は、枠組に面材を貼り付けたパネルによる面構造が特徴です。つまり、在来工法は「線」で建物を支え、ツーバイフォー工法は「面」で支える構造です。

また、在来工法は、柱や梁の長さや接合方法を調整できるため、間取りの自由度が高いのが強みです。一方で、現場での大工の技量により品質のばらつきが生じやすい傾向があります。

工法:ツーバイフォー工法在来工法
構造面で建物を支える柱や梁などの線で建物を支える
間取り制約が生じる場合がある自由度が高い
品質安定しやすい職人の技量に左右されやすい

ツーバイフォー住宅の坪単価の目安

ツーバイフォー住宅を建てる際は、予算計画において坪単価の相場を把握しておくことが重要です。

一般的に、ツーバイフォー住宅の坪単価は50~100万円程度が目安とされています。ただし、工場でパネルを製作し、現場では組み立てのみを行う場合は、作業工程が効率化され、20~50万円台に収まるケースもあります。さらに、ハウスメーカーごとに仕様や設備のグレードが異なるため、坪単価も変動します。

建築を進める際は、複数社に見積もりを依頼し、費用や内容を比較しましょう。また、建築費用だけでなく、維持・メンテナンス費用など、将来的に発生するコストについても事前に確認しておくことが大切です。

なお、「ハウスメーカーごとの坪単価をもっと詳しく知りたい」という方は、住宅系YouTuberの「まかろにお」が運営するYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」の【2025年最新】大手ハウスメーカー坪単価ランキング」をぜひチェックしてみてください。

住宅系YouTuber「まかろにお」は、『人から始める家造りの重要性を世に広める』をコンセプトとしてこのYouTubeチャンネルを運営しています。大手ハウスメーカーの特徴やメリット、デメリット、さらに注文住宅を建てる前に知っておきたい知識を中立的な立場で発信しています。

ツーバイフォーのハウスメーカーの比較ポイントと選び方

ツーバイフォー住宅を建てる際、どのハウスメーカーに依頼するかは非常に重要です。各社で得意分野や提案力が異なるため、比較すべきポイントをしっかり押さえておくことが大切です。ここでは、ハウスメーカー選びで確認すべき3つの比較ポイントを解説します。ツーバイフォー住宅を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

なお、木造住宅のハウスメーカーの比較ポイントをさらに詳しく知りたいという方はYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある【入門】木造系ハウスメーカーの比較ポイントを解説!」をチェックしてみてください。

間取りの自由度

ツーバイフォー工法は、耐震性や断熱性に優れる反面、間取りの自由度が低くなりやすい工法です。面構造で建物を支えるため、柱や壁の配置に制約があり、希望通りの間取りを実現できない場合もあります。そのため、事前にハウスメーカーごとの対応力を確認しましょう。

中には、強度や構造の工夫により、自由度の高い間取りを可能にするハウスメーカーもあります。構造上の制限を理解したうえで、理想の間取りを叶える提案力のある会社を選ぶことが大切です。

なお、「間取りの考え方」についてもっと知りたいという方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある失敗しない間取り!考え方のポイント3選【注文住宅】」をチェックしてみてください。

断熱性・気密性

ツーバイフォー工法は、断熱性・気密性に優れた住宅を実現しやすい工法です。ただし、ハウスメーカーによって採用する断熱材の種類や構造の工夫に差があるため、性能は一律ではありません

気密性が高ければ外気の影響を受けにくく、断熱性が高ければ、夏は涼しく冬は暖かい快適な空間を維持できます。その結果、冷暖房効率が上がり、光熱費の削減にもつながります。ハウスメーカー選びの際は、工法だけでなく、断熱・気密に対する具体的な取り組みも確認しましょう。

なお、高気密高断熱住宅を作るポイントをさらに詳しく知りたいという方は、「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある【そのままで大丈夫?】ハウスメーカーで高気密高断熱住宅を作るための5つのステップを共有します。」をチェックしてみてください。

ツーバイシックスへの対応

ツーバイフォー工法を採用するハウスメーカーの中には、より強度・断熱性能に優れた「ツーバイシックス工法」にも対応している場合があります。

ツーバイシックス工法は、ツーバイフォー工法より約1.5倍厚い木材(2×6材)を使用することで、さらなる耐震性・断熱性の向上が期待できます。ツーバイシックス工法に対応しているかどうかも、ハウスメーカー選びの際には確認しておくと良いでしょう。

ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー①:トヨタホーム

トヨタホーム

トヨタホームは、耐震性・快適性に優れた高性能ハイブリッド2×4工法「MOKUA(モクア)」を採用するハウスメーカーです。構造には、エンジニアリングウッド(EW)と製材を組み合わせたハイブリッド構造を採用し、六面体の面構造によって高い耐震性を実現しています。

また、釘や補強金物の種類・寸法・配置などが細かく規定されており、安定した品質を確保している点も特徴です。MOKUA(モクア)の主な特徴は次の3点です。

室内と屋外のつながりを大切にした空間設計

リビングやダイニングと一体感のあるテラスなど、内と外のつながりを意識した空間づくりが特徴です。自然や光、風を暮らしに取り込み、家族が心地よく過ごせる開放的な住空間を実現しています。

吹き抜けやロフトを活かした広がりのある空間

吹き抜けのある開放的な主寝室や、収納力を高めるロフトなど、木の家ならではの温もりと個性を活かした空間提案が可能です。大空間やデザイン性を重視した住まいを検討する方にも適しています。

大地震に備えるメタルジョイント工法

構造用合板で外壁・床・屋根に強固な面を形成し、バランス良く耐力壁を配置します。さらに、接合部にはメタルジョイントを採用することで、地震などの力が一点に集中しにくい一体構造を実現しています。これにより、一般的な筋交い工法に比べ、より高い耐震性能を発揮します。

ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー②:積水ハウス

シャーウッド工法

セキスイハウスは、耐震性と自由な設計を両立した「シャーウッド工法」を標準仕様とするハウスメーカーです。木造軸組工法をベースに、専用の構造用金物や集成材を用いることで、地震に強く、間取りの自由度が高い家づくりが可能です。さらに、大空間や吹き抜けなどのダイナミックな空間設計にも柔軟に対応できるのが特徴です。

シャーウッド工法は、木造軸組工法で唯一、型式適合認定を取得しており、国が定める構造・省エネ・防火基準などの厳しい規定に適合していることが、公的に証明されています(型式認定とは、構造や温熱(省エネ)、防火などに関する基準に適合する工法・技術を、日本建築センターなどの評価機関が認定する制度です)。

シャーウッド工法の主な特徴は次の3点です。

高強度耐力壁で、強く自由度の高い設計が可能

シャーウッド工法では、開口部以外の外壁に構造用合板を使用してモノコック構造を形成します。高強度耐力壁をバランス良く配置することで、外力に対する変形を抑制します。その結果、強度を確保しつつ壁を減らすことができ、大開口や自由度の高い間取りを実現できます。

大きな断面の柱・梁でダイナミックな空間を設計可能

セキスイハウスは、1,000mmの耐力壁に匹敵する耐力を持つ「スーパーコラム」(幅250mm)など、独自の専用部材を開発しています。そのため、高強度を維持しながら、空間を広く使った間取りや、5.5mを超える吹き抜け空間など、開放感あふれる設計を可能にしています。

また、柱や梁だけでなく、横揺れに耐える高剛性床(バイルドフロア)、ねじれに強い高剛性屋根(バイルドルーフ)なども採用し、空間設計の自由度と耐震性を両立させています。

スリムな窓枠による高いデザイン性

窓枠がシャープに設計されているのもシャーウッド工法の特長です。窓枠をすっきりと仕上げることで、外の景色や自然光をより効果的に室内に取り込むことができ、デザイン性の高い空間づくりが可能です。

セキスイハウスについてさらに詳しく知りたいという方はYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある「【最新2025年版】積水ハウスの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。

ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー③:セキスイハイム

セキスイハイムは、ツーバイフォー工法を発展させたツーバイシックス工法「グランツーユー」を採用しています。工場生産による高精度な構造体づくりが特徴で、ほとんどの部材を事前に製造し、現場では組み立て中心で施工を行うため、短工期・高品質・安定した住宅性能を実現しています。グランツーユーの主な特徴は次の2点です。

EH住宅基準に対応

「グランツーユー」は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)住宅基準に対応しており、省エネと創エネを組み合わせて年間のエネルギー収支をゼロ以下に抑える住宅づくりが可能です。

セキスイハイムは、太陽光パネルや蓄電池の豊富な施工実績があり、ZEH住宅に関する知識・経験も十分です。安心して相談・依頼できるハウスメーカーです。

全館空調と第一種換気システムで快適な空気環境を実現

「グランツーユー」では、全館空調と第一種換気システムを標準採用しています。全館空調により、住宅内の温度ムラを抑え、年間を通して快適な室温を保ちます。

さらに、第一種換気システムにより、外気をフィルターで浄化してから取り入れることで、空気をきれいに保ちながら室内を換気します。常に清潔で快適な空気環境が整い、健康的で快適な暮らしをサポートします。

セキスイハイムについてさらに詳しく知りたいという方はYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある【最新2025年版】セキスイハイムの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。

ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー④:ダイワハウス

ダイワハウスは、「住まいと暮らしのシン・デザイン」をコンセプトに、耐震性・品質・工期短縮を重視した家づくりを行っています。2003年には、木造軸組工法をベースに独自開発した「ディーコムシステム」を導入し、高品質かつ高性能な住宅を提供しています。

この工法は、柱と梁の接合部に専用の金物を使用することで、接合部の強度と品質を向上させています。また、構造計算もより精密に行えるようになり、安心感のある住宅設計が可能です。

さらに、外壁パネルを工場生産化することで、品質を安定させつつ、工期の短縮にもつなげています。「ディーコムスシステム」の主な特徴は次の3点です。

ディーコムス接合による接合部の強度向上

「ディーコムシステム」では、専用に開発された高性能な構造金物を接合部に採用しています。これにより、各接合部の強度が向上し、より高精度な構造計算が可能です。設計上の無駄を排除でき、耐震性・安全性の高い住宅が実現します。

新CADシステム「DEPS-M」によるスピーディーな自由設計

独自開発したCADシステム「DEPS-M」により、意匠・構造計算・生産設計などのデータを連携させることで、よりスピーディーで自由度の高い設計提案を可能にしています。これにより、住まい手の要望に応じた多様なプランを柔軟に実現できます。

長期保証「安心のサポートシステム・21C木造」

ダイワハウスでは、木造住宅においても長期保証制度「安心のサポートシステム・21C木造」を導入しています。鉄骨系住宅と同様に40年保証に対応しており、初期保証20年に加え、有償メンテナンスによる20年の延長保証が受けられます。これにより、長期にわたり安心して住み続けられる体制が整えられています。

ダイワハウスについてさらに詳しく知りたいという方はYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある【最新2025年版】ダイワハウスの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。

ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑤:ミサワホーム

ミサワホームは、ツーバイフォー工法をベースに独自に開発した「木質パネル接着工法」と「センチュリーモノコック構法」の2つの工法を採用しています。どちらもツーバイフォー工法の特性を活かしつつ、さらに耐震性や断熱性を強化するために開発された工法です。

一般的なツーバイフォー工法では片面パネルが主流ですが、ミサワホームは両面壁パネルを採用し、さらに工場生産時に断熱材を充填しています。また、接合部には専用の金物や高分子接着剤を使用するなど、独自の施工技術によって高い壁強度を実現しています。そのため、1階から3階まで同じ強度の壁で構成することが可能です。

木質パネル接着工法の概要

木質パネル接着工法

木質パネル接着工法は、強度の高い木質パネル同士を接着剤・スクリュー釘・接合金物で面接合し、一体化させた箱型構造をつくる工法です。これにより、地震や風などの外力を建物全体でバランス良く受け止めることができ、優れた耐震性・耐風性を発揮します。

さらに、防耐火性能、断熱・気密性による快適性能、省エネ性能にも優れていることが特徴です。構造計算は簡易的なブロックチェックではなく「確認ルート計算」を採用しており、最大5.45mの大開口を実現した自由な間取り設計も可能です。

センチュリーモノコック構法の概要

センチュリーモノコック構法は、2022年10月に開発された新構法です。120mm厚の高強度木質パネルを採用し、「高耐震×大空間」「高断熱×大開口」という相反する要素を両立させた住宅を提供しています。災害にも強く、ZEHやLCCM住宅にも対応する、次世代の高性能住宅です。

ミサワホームのツーバイフォー工法の特徴

ミサワホームのツーバイフォー工法には、次の5つの特徴があります。

高分子接着剤とスクリュー釘による高い接合性能

一般的な在来工法は、釘や金物中心で接合するため、強い外力が接合部に集中しやすくなります。一方、ミサワホームは構造用接着剤で木質パネルを面接合し、さらにスクリュー釘で補強しています。スクリュー釘は丸釘の約2倍の耐力を持ち、壁・床・屋根を一体化することで、非常に強固な構造を実現しています。

横芯材による高いファイヤーストップ効果

火災時、炎は壁内や天井裏を通じて延焼することが多いですが、ミサワホームの木質パネルは、格子状の横芯材を設けたファイヤーストップ構造を採用しています。これにより、火災時の延焼拡大を効果的に抑え、防火性能を高めています

優れた住宅性能と省エネ性能

ミサワホームの木質パネル接着工法は、耐震性・耐風性・防耐火性に優れているだけでなく、高い断熱性・気密性も実現しています。断熱等性能等級6・7を標準仕様とし、快適で省エネ性の高い住まいを提供しています。

剛性の高い床構造

床が強い

壁だけでなく、床にも高い剛性を持たせていることが特徴です。床が強いことで建物のねじれを抑え、地震時でも建物全体で力を分散できる構造になっています。接着接合によって作られた床パネルは、変形量が少なく、建物の耐震性向上に貢献しています。

大収納空間を活用した間取り提案

ミサワホームは、モノコック構造による高い強度を活かし、2階にも大収納空間を設けた間取り設計が可能です。大収納空間は、遮音効果も兼ね備えており、生活音を軽減する効果も期待できます。

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ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑥:一条工務店

一条工務店は、「家は、性能。」をコンセプトに、住宅性能とコストパフォーマンスの両立にこだわった住まいづくりを行っています。独自に開発した「ツインモノコック構造」を採用し、壁・床・天井を強固に一体化させた箱型構造によって、優れた耐震性を実現しています。

ツインモノコック構造の概要

ツインモノコック構造は、建物全体を六面体の箱型にすることで、大地震などの強い外力をバランス良く受け止め、力を分散させる仕組みです。これにより、高い耐震性能を備えた安全な住まいを実現しています。ツインモノコック構造の主な特徴は次の3つです。

力を面で受け止める構造

力を面で受ける仕組み

ツインモノコック構造は、大地震が起きても建物がゆがみにくい特性を備えています。

従来の木造軸組工法では、外からの力を柱の接合部で受けるため、接合部に負担が集中しやすくなります。一方、ツインモノコック構造は、各階を六面体の箱型パネルで構成し、力を面全体で分散させるため、耐震性が高く、変形しにくい住宅を実現しています。

大地震にも耐える高強度耐力壁

大地震に耐える耐力壁

耐力壁は、建物を支える重要な壁です。

一条工務店の耐力壁は、建築基準法で定められた上限値の5倍もの壁倍率を持ち、高い強度を誇っています。さらに、耐震性を高めるために、偏心率を抑えたバランスの良い耐力壁配置を徹底しています。

床には剛床を採用し、壁と一体化させることで、重力や水平荷重にも強い構造を実現しています。1階・2階の天井にも構造用合板を使用し、水平方向の剛性も強化しています。

標準仕様で耐震等級3以上に対応

一条工務店は、30年以上にわたり実物大の住宅で耐震実験を繰り返し、現実的な耐震性能を検証し続けてきました。その結果、現在は、災害時に防災拠点となる消防署や警察署と同等の耐震等級3以上を、標準仕様でクリアしています。これにより、誰もが安心して暮らせる強い住まいを提供しています。

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ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑦:住友林業

住友林業は「木と生きる幸福」をスローガンに掲げ、住宅建築だけでなく、木材建材製品の仕入れや販売など、木に関わる幅広い事業を手がけているハウスメーカーです。住宅建築においては、「BF(ビッグフレーム)構法」と「マルチバランス構法」の2つから、建てたい住宅に合わせた工法を選べます

BF(ビッグフレーム)構法の概要

「BF(ビッグフレーム)構法」は、木造でありながら鉄骨造のような大開口・大空間を実現できる住友林業独自の構法です。ツーバイフォー工法や従来の木造工法の課題を克服し、高い耐震性と、鉄骨造以上の自由な間取り設計を両立しています。この構法には、以下のような特徴があります。

最大7.1mの大開口や高天井を実現

「BF(ビッグフレーム)構法」は、幅650mmのビッグコラムにより、柱や壁を最小限に抑え、最大7.1mの連続開口が可能です。天井高は標準で2.4mですが、オプションで2.6m、2.8m、3.1mまで対応でき、床を約42cm下げることで最大約3.52mの天井高も確保できます。

この工夫により、屋内外が一体感のある、開放的で心地よい空間をつくることができます。

壁内に引き戸を設計可能

構造上、間仕切り壁に制約が少ないため、壁の中に引き戸を設ける「引き込み戸」の採用が可能です。通常の引き戸は、外側に扉が露出しますが、BF構法では壁内に収めることで、見た目がすっきりとした空間を実現できます。

コーナーサッシの採用

BF構法では、コーナー部にもサッシ(窓)を設けられます。コーナーサッシによって、多方向に視線が抜ける開放感のある空間が生まれ、眺望や採光にも優れた設計が可能です。

木造でも2階建て以上の住宅に対応

BF構法は、鉄骨造と比較して壁厚が薄く、室内空間を広く確保しやすい点が特徴です。また、構造体の強度が高いため、木造住宅でも2階建て以上の建築に対応できます。さらに、震度7の地震に22回、震度4~6弱の地震に224回耐えた実験結果もあり、大開口や大空間を実現しながら、優れた耐震性能を維持しています。

住友林業についてさらに詳しく知りたいという方はYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある【最新2025年版】住友林業の徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。

ツーバイフォー工法が得意なハウスメーカー⑧:三井ホーム

三井ホームは、1974年の設立以来、ツーバイフォー工法(枠組壁工法)のリーディングカンパニーとして、高い耐震性・断熱性・耐久性を兼ね備えた住宅を提供しています。長年、日本の風土や気候に合わせて技術を進化させており、独自開発の「プレミアム・モノコック構法」に、そのノウハウを集約しています。

また、世界最高水準で管理されたカナダ産木材を使用し、環境にも配慮した住まいを提供している点も三井ホームの特徴です。

プレミアム・モノコック構法の概要

プレミアム・モノコック構法は、ツーバイフォー工法をベースに、屋根・壁・床・基礎に独自の技術を組み合わせた高性能構法です。6面体構造に加え、次の4つの技術によって、住宅全体の耐震性・断熱性・耐久性を大幅に向上させています。

【屋根】ダブルシールドパネル(DSP)

ダブルシールドパネル(DSP)

屋根には「ダブルシールドパネル(DSP)」を採用し、屋根断熱によって開放的な空間を実現しています。屋根そのもので日射熱を遮るため、小屋裏に熱がこもりにくく、夏でも快適な住空間を保てます。さらに、24トンの荷重にも耐える高強度を持ち、住まいの安全性を高めています。

【壁】ブロック・アンド・シームレスウォール(BSW)

ブロック・アンド・シームレスウォール(BSW)

壁には、耐火・遮音・防水・対面衝撃性能を備えた「ブロック・アンド・シームレスウォール(BSW)」を使用しています。継ぎ目のないシームレスな構造により、外部からの熱や音の侵入を効果的に抑えます。性能だけでなく、見た目の美しさも兼ね備えた外壁です。

【床】トラスフロア(TF)

トラスフロア(TF)

床には、三井ホームが独自に開発した「トラスフロア(TF)」を採用しています。地震などの大きな力に強い三角形のトラス構造によって、床の強度を確保しています。さらに、トラスの空間に空調ダクトや電気配線を通すことで、室内の天井をすっきりと仕上げることが可能です。

【基礎】マットスラブ(MS)

マットスラブ(MS)

基礎には、三井ホームオリジナルの「マットスラブ(MS)」を採用しています。床下全体を厚さ150mm以上の鉄筋コンクリートで覆う面構造によって、地盤への荷重を効率良く分散します。従来の布基礎と比較して、約2倍以上の鉄筋量を確保しており、高強度・高剛性の基礎構造を実現しています。

三井ホームについてさらに詳しく知りたいという方はYouTubeチャンネル「まかろにお【大手ハウスメーカー攻略法】」内にある【最新2025年版】三井ホームの徹底解説!これさえ見ておけば大丈夫でしょ!」をチェックしてみてください。

まとめ

ツーバイフォー工法の特徴に加え、同工法を得意とする主要なハウスメーカーについて詳しく解説しました。

ツーバイフォー工法は、耐震性・断熱性・気密性に優れ、バランスの取れた住宅性能を発揮できる工法です。代表的なハウスメーカーには次のものが挙げられます。

  • トヨタホーム
  • 積水ハウス
  • セキスイハイム
  • ダイワハウス
  • ミサワホーム
  • 一条工務店
  • 住友林業
  • 三井ホーム

注文住宅では、工法選びだけでなく、価格、デザイン、間取り、メンテナンス性など、複数の視点から総合的に検討することが重要です。工法だけにこだわりすぎてしまうと、理想とかけ離れた住まいになる恐れもあります。大切なのは、自分たちの理想やライフスタイルに合ったハウスメーカーを見つけることです。

建物構造やハウスメーカーについてさらに詳しく知りたい方は、【前編】ハウスメーカーランキングTOP6【木造】」も併せて確認しておくと理解が深まります。

もし「調べてもよくわからない」「効率的に情報を知りたい」「注文住宅で絶対に失敗したくない」と考えている方は、当サイト「メグリエ(MEGULIE)」の公式LINEによる無料相談を活用してみてください住宅に関する悩みや質問がある方は、下のリンクから友だち追加していただくと、最新の情報や具体的なアドバイスをリアルタイムで受け取れます

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【2025年版】ハウスメーカー徹底解説

【2025年最新】一条工務店の特徴15選〜これさえ見ておけば大丈夫!〜

今回は初心者用に、かなり簡単にサクッと内容をまとめています。これから家づくりをしようと考えている方で「一条工務店には興味があるけれど、どんな企業なの?」「ざっくり企業の概要を知りたい。」と思っている方は、ぜひとも最後までお読みください。
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ハウスメーカーランキング

【2024年】気密性能が高い大手ハウスメーカーランキング

今回は『【2024年】気密性能が高い大手ハウスメーカーランキング』ということでやっていきます。私の公式LINEに登録している18,000人に調査し、世間的に気密性能が高い大手ハウスメーカーがどこなのか把握することができるはずです。同時に気密測定協会に属している私が忖度なく意見を述べていきます。是非、今後の家づくりの参考にしてみてください。
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2024.09.05
ハウスメーカーランキング

【2024年】地震に強い大手ハウスメーカーランキング

今回は『【2024年】地震に強い大手ハウスメーカーランキング』ということでやっていきます。まかろにお公式LINE登録者18,000人にアンケート行い、新たに一条工務店も含めた有名大手10社を対象として地震に強い大手ハウスメーカーランキングを発表していきます。ぜひとも今後の家づくりの参考にしてみてください。
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2024.09.05