今回は『木造住宅と鉄骨住宅の違い、メリット・デメリットを徹底比較!家を建てるならどっち?』というテーマでお話をします。
これからハウスメーカーを検討して注文住宅を建てようと思っている方も、今現在ハウスメーカーと打ち合わせ中の方も、今後絶対に悩むことになるのが、木造住宅で家を建てるのか、それとも鉄骨住宅で家を建てるのかということだと思います。
一般的なイメージとしては、鉄骨住宅は頑丈そうで、シロアリに対する被害も少なそうだからいいのかなと思う反面、暑くて寒い家になりそうと思われることが多いでしょう。
木造住宅はその逆で、暖かくて涼しい家になりそうだけれど、地震に弱くてシロアリ被害にも遭いやすい、そのようなイメージを持たれているのではと思います。
確かに私も皆さんと同じで、最初はそのようなイメージを持っていました。
しかし、勉強すればするほど、自分の感覚に間違いがあることに気がつきました。
また、勉強するだけでなく、私は被災地のボランティアにも行っており、そこで実際に鉄骨造の建物と木造の建物でどれだけ被害に差があるのか、そういったことも生で見てきています。
ハウスメーカーを検討していると、鉄骨専門のハウスメーカーの営業マンは「鉄骨は最強!木造はダメ。」くらいの勢いで説明をしてきますし、木造専門のハウスメーカーの営業マンは「鉄骨なんて時代遅れ。時代は木造!」くらいの感じで説明をしてきます。
そういう話を聞いていると、何が正解で何が不正解なのかわからなくなってくると思うので、今回はどこにも属していない私が、実体験も踏まえつつ、客観的かつ公平な目線で木造住宅と鉄骨住宅の良し悪しについてお話していきます。
最初にお伝えしておきますが、忖度はしません。
私は「ありのままを伝える」ということを念頭において情報発信をしています。
ですので、これから家づくりを検討される方も、今現在検討中の方も、安心して最後までお読みいただければと思います。
木造住宅と鉄骨住宅、家を建てるならどっち?
最初に結論をお伝えします。
木造住宅にすればよいのか、それとも鉄骨住宅にすればよいのか、この結論は「立地による」というのが正解だと思っています。
なぜなら、木造住宅と鉄骨住宅で強さの目的が違うからです。
これがどういうことかというと、そもそも皆さん口をそろえて「地震に強い家にしたい!」と言います。
確かに、地震に弱い家は誰だって嫌だと思いますし、これから南海トラフ地震が起きると言われている中で、万全を期すためにも地震に強い家にしたいという気持ちはわかります。
しかし、冷静に考えてみてください。
「強い」という言葉は非常に抽象度の高い言葉だと思いませんか?
地震が起きた時に壊れない家のことを「強い」と言っているのか、それとも地震が起きた後も平然と何もなかったかのように住み続けられる家のことを「強い」と言っているのか、または地震が起きた後に起こるとされている二次被害から身を守れることを「強い」と言っているのか。
「強い」という言葉だけでは全然解像度が高くないのです。
皆さん漠然と「強い」という言葉を出すのですが、そこがきちんとイメージされていないことが多いのです。
では「地震に強い」とは具体的に何を表しているのかというと、実は大きく分けて2つあります。
- 地震の後も平然と住み続けられる住まい
- 周辺災害から身を守れる住まい
この2つです。
そしてこの2つをまとめて皆さんはよく「地震に強い」と言っているのです。
ただし、この2つというのは完璧に両立するのが難しいのです。
なぜなら、〇〇のハウスメーカーが…ではなく、そもそもの特性が木造住宅にも鉄骨住宅にもあるからです。
では、そのそもそもの特性とはなんなのか、木造住宅の基本的な特徴と鉄骨住宅の基本的な特徴をそれぞれ解説していきます。
この話に入る前に注意事項をお伝えしておきますが、今からお話しするのは総論であり各論ではありません。
つまり、スポーツのルールの話をするような原理原則の部分の話をするのであって、特定のメーカーについて話をするわけではありません。
この手の話をするとすぐに各論と結びつける人がいるのですが、基本的に各ハウスメーカーの構造躯体は原理原則から発生する何かしらの弱点を補う形でつくられていることがほとんどなのです。
ただ、弱点を補うということは自然の摂理に逆らうという話でもあるので、完璧には補いきれていない部分があるのです。
そういうのを自分たちで見抜くためにも、まずは基本を知りましょうということで、原理原則の部分をこれからお話していきます。
前置きが長くなりましたが、今お話したことに注意していただき、木造住宅の基本的な特徴と鉄骨住宅の基本的な特徴をそれぞれ押さえていただければと思います。
木造住宅の特徴、メリット・デメリット
まずは木造住宅の基本的な特徴についてです。
木造住宅は、
- 断熱性能・気密性能が高い
- デザインの自由度が鉄骨住宅よりも高い
- 地震時に建物が揺れにくい
というメリットがあります。
その一方で、デメリットとして
- 強度面は鉄骨住宅の方が有利
- 大規模リフォームは不利
といった特徴もあります。
これらの特徴を見ていただければなんとなくわかると思いますが、木造住宅においての地震の強さは「地震の後も平然と住み続けられる住まい」に該当するのです。
というのも、基本的に地震が来た場合、木造住宅の方が軽いので揺れにくいのです。
これは「1+1=2」くらいの基本的な話で、大学で建築を学ぶ際に最初に習うようなことなのです。
そして、揺れにくいということは内装被害が少ないということでもあります。
内装被害というのは
- 壁にひびが入る
- クロスに亀裂が入る
- 家具や家電が倒れる
などを指します。
こういった内装被害が発生すると修復作業が必要になったり、余計な費用が発生したりして、地震の後も平然と住み続けられる住まいとは言えなくなります。
そのため、軽くて揺れにくい木造住宅の方が、地震の後も平然と住み続けられる住まいをつくりやすいわけです。
実際に私は熊本地震の被災地にも足を運び、さまざまな現場を見てきましたが、やはり木造住宅は圧倒的に内装被害が少なかったです。
木造住宅はもろくない
「木造住宅って柱も細いし、いくらなんでも鉄骨住宅の建物と比較して揺れが少ないっておかしいんじゃないの?」という疑問をもたれる方もいると思います。
確かにその気持ちもわからなくはないですが、実際に建物の構造をしっかりと理解すれば、その不安や疑問は解消されます。
そもそも多くの方が木造といって思い浮かべるのは在来軸組工法です。
在来軸組工法とは、柱と梁で構成されている建物で、戦後の日本で確立された簡易的に家づくりをするための工法になります。
もちろん在来工法でもきちんと構造計算をして、しかるべき補強をすれば問題ないのですが、基本的にハウスメーカー各社の工法は、この在来軸組工法に面材とよばれるものを加えることで、柱のみで地震の力を受けるのではなく、面で地震の力を受ける構造にしています。
具体的には、
- 積水ハウスのシャーウッド
- ダイワハウスのGranWood
- 住友林業のビッグフレーム構法
- 三井ホームのMOCX
などが該当します。
また、在来軸組工法とは別に枠組壁工法というのもあり、こちらをベースにつくっているハウスメーカーは、そもそも壁で構造躯体を支えるようなつくり方になっています。
ですので、元々ものすごく強度が高いわけです。
大手のハウスメーカーの中ではミサワホームが該当します。
あと、業界的には大手のくくりではないのですが、一条工務店のグラン・スマートなども枠組壁工法系です。
とにかく、普通の柱だけで構成されている木造住宅とは違うので、皆さんが想像するほど大手ハウスメーカー各社の木造住宅はもろくないですよということです。
シロアリに強いつくり方になっている
「木造ってシロアリに弱いんだから、いくら地震で建物が揺れなくても鉄骨住宅の方が有利なんじゃないの?」という疑問もあがるかと思います。
確かにシロアリ被害は馬鹿にできなくて、日本の多くの家がシロアリ被害に遭っているという話もあるほどです。
ただそれは昔の家の話です。
というのも東北以南では、だいたい床下断熱というつくり方で家づくりが行われています。
床下断熱とは、文字通り床の真下に断熱材を入れ込むつくり方です。
また、基礎の中に湿気が溜まりシロアリを呼び寄せないよう、基礎の中が換気される工夫がされているという特徴があります。
このつくり方にすることで、断熱性能や気密性能はやや落ちるものの、シロアリに強いつくり方にできるため、東北以南で家づくりをしている木造系のハウスメーカーのほとんどが床下断熱を採用しています。
ただ昔の家は、この床下断熱が不完全だったのです。
基礎の側面に換気口を設けていましたが、これでは基礎の四隅が換気できず湿気が溜まってしまっていたのです。
さらに昔の家は基礎の中が土だったのですが、本来基礎の外側よりも基礎の内側の土を高く盛ることで、基礎内部の土から水分が上がってこないようになるのです。
ただ所詮土なので、時間の経過とともに土の高さが下がってきて、結果として基礎の外側の土と基礎の内側の土の高さがほぼイコールになってしまうのです。
これによって基礎内部に湿気が溜まりやすい状況でした。
このような状況だったので、昔の木造住宅はシロアリ被害が多かったのです。
ただ、今の家はというと、だいたい基礎と構造躯体の間に強化プラスチックの換気口があり、360°全周から基礎内部が換気されるようになっています。
また、基礎内部にも防湿土間コンクリートが敷かれているので、基礎内部が土になっていることもほぼないのです。
そのため、今の家はきちんとシロアリに強いつくり方になっているのです。
また「シロアリ対策=防蟻剤」で対策するという考え方の人もいるのですが、それは間違いです。
人間もそうですが、まずは病気にならない身体づくりが大切です。
つまり建物の構造躯体でシロアリが寄ってこないベースをつくり、その上で万が一のことを考えて防蟻処理をしているといったイメージです。
これが正解です。
ですので、この部分がきちんと理解できていないと、
- 木造=シロアリに弱い
- 防蟻処理だけでは不安
というような考えになるのでご注意ください。
ここまでの内容を整理すると、木造住宅の方が地震が来ても揺れにくいため、地震の後も平然と住み続けられる住まいをつくりやすいということ、そして、木造住宅であってもハウスメーカー各社はきちんと考えた上で商品の販売をしているので、強度の問題やシロアリの問題は気にするほどではないという話でした。
ただこの話を聞くと「だったら木造住宅でいいじゃん。」となると思います。
確かに今回説明は省きますが、建物の断熱性能や気密性能を考えると、圧倒的に木造住宅の方が有利です。
それは否めない事実ではあるのですが、周辺災害から身を守れるだけの強度が木造住宅にあるのかというと、答えはNOになります。
物理的な強度は鉄骨住宅に劣る
周辺被害から身を守ることを考えると、鉄骨住宅の方が圧倒的に有利なのです。
例えば、イメージしてみてください。
地震が来た時は、自分の家だけが耐えられればいいわけではありません。
隣の家が崩れて倒れかかってくるかもしれません。
2024年1月に起きた石川県の地震や阪神・淡路大震災のように、地震後の二次災害の火災で、自分の家が燃えてしまうかもしれないわけです。
そのため、自分たちの家が地震に耐えられるのはもちろんですが、さらに近隣からの被害からも身を守らなければならないのです。
これを考えると、物理的な強度の観点から、木造住宅よりも鉄骨住宅の方が有利になります。
そのため、木造住宅は都心部や住宅密集地ではなく、広めの土地で家を建てる場合に向いている構造躯体であるといえます。
その方が、最大限木造住宅のメリットを活かしたつくり方ができるのです。
地震の後も平然と住み続けられる住まいをつくりたい方や、広めの土地で家を建てる予定の方は、確実に木造住宅が向いています。
鉄骨住宅の特徴、メリット・デメリット
続いて、鉄骨住宅の基本的な特徴についてです。
鉄骨住宅は、
- 周辺被害から身を守れる
- リフォーム時に骨組みを再利用できる
- なんとなくの安心感がある
といったメリットがあります。
その一方で、
- 断熱性能は木造住宅に劣る
- 気密性能は木造住宅に劣る
- デザインの自由度は木造住宅に劣る
- 地震時に建物が揺れやすい
といったデメリットがあります。
鉄骨住宅は、実は皆さんが思っている以上にデメリットが多いのです。
それぞれ簡単に説明していきます。
断熱性能は木造住宅に劣る
まず、断熱性能は木造住宅に劣るという点についてです。
鉄は木の400倍熱を伝えやすいという素材自体の性質があるため、その400倍の熱の伝えやすさを埋める工夫が必要になります。
そのため、鉄骨系住宅を建てることを検討している場合は、各ハウスメーカーの構造躯体がどれだけ外気の熱の影響を受けないように対策しているのか、専門的な言葉を使うと「熱強対策」というものがどのようにされているのか、これは確認しなければなりません。
気密性能は木造住宅に劣る
次に、気密性能は木造住宅に劣るということです。
気密とは、家にどれだけ隙間が空いているのかを一言で表したものなのですが、鉄骨という素材自体が温度によって伸び縮みするということ、気密施工をする場合、建物の室内側に気密シートを貼るための木枠が必要であり、施工が複雑になるということ、これらの理由から鉄骨住宅は気密が取りにくいのです。
もう少し詳しく説明をすると、例えば線路があります。
あれは1本の鉄でできているのではなく、いくつかのレールが等間隔に置かれて1つの線路を形成しているのです。
なぜ1本の鉄で線路ができていないのかというと、それは鉄骨が温度によって伸び縮みするため、最悪その影響で線路が歪んでしまい、そしてその結果、線路上を走っている電車が脱線する可能性があるからです。
そのため線路は1本の鉄でできているのではなく、いくつかのレールが等間隔に置かれて1つの線路を形成しているのです。
電車に乗っていると「ガタンゴトン」という音が聞こえると思いますが、それはそういう理由があるからなのです。
これと同様に、鉄骨住宅も少なからず鉄骨が伸び縮みするため、どんなに丁寧に施工しても多少の隙間ができてしまうと言われています。
そのため、気密が取りにくいのです。
また、隙間を埋める気密施工をする場合、室内側に気密シートとよばれるビニールシートを貼ることになるのですが、このシートはタッカーとよばれる大きなホチキスのようなものを使って留めていくのです。
木造住宅なら柱が木なので大きいホチキスの芯も通りますが、鉄骨住宅は柱が鉄骨なので、ホチキスの芯が通りません。
そのため内側に木枠を組んで気密シートを貼れるように工夫しなければならないのですが、この作業工程が複雑なのです。
作業工程が複雑であるということは、ヒューマンエラーが起きやすく、さらに完璧に隙間を埋めること自体も難易度が高いため、どうしても木造住宅に比べて気密性能が劣ってしまうのです。
こういった背景もあり、多くの鉄骨系ハウスメーカーは建物の隙間を埋める、いわゆる気密施工を放棄しています。
つまり、気密施工をほとんど行っていないのです。
もちろん、鉄骨系ハウスメーカーの中でも気密施工をしているハウスメーカーもありますが、非常に少ない印象です。
これも知っているか知らないかで大きな差が生まれてくる部分になります。
デザインの自由度は木造住宅に劣る
続いて、デザインの自由度は木造住宅に劣るということについてです。
この話をすると「鉄骨でもデザインのいい住宅をつくれる。」「適当なことを言うな。」と思われる方もいるのですが、はっきり言います。
それはハウスメーカーという業態や工業とよばれるものがなんたるかを理解していない人から出てくる言葉です。
ハウスメーカーという業態は、戦後家のない時代に、住宅を大量生産する名目の元できた業態です。
特に戦後木材がなかったことから、代わりに鉄骨を使った住宅を世に普及させるべく、
- 積水ハウス
- セキスイハイム
- パナソニックホームズ
- ダイワハウス
- トヨタホーム
- ヘーベルハウス
これらの名だたる大手ハウスメーカーが誕生し、その後、他のハウスメーカーも続々と誕生することになるのです。
平たく言えば、同じものをコピー&ペーストで量産するユニクロやGUのような企業がハウスメーカーの本質だということです。
ただしものを大量生産するためには、大量生産に適した形にしなければなりません。
具体的には、人の手を介在させる必要がないようなシンプルで直線的なものにしなければならないのです。
また、画一的でなければ、大量生産することもできなくなります。
こうした背景から、住宅の大量生産前提につくられたハウスメーカーという業態、それを象徴する鉄骨住宅という建物は、小回りが利かないのです。
ですので、小回りが利く木造住宅と比較すると、明らかに鉄骨住宅はデザイン性に劣ります。
地震時に建物が揺れやすい
最後に、地震時に建物が揺れやすいということについてですが、鉄骨住宅は揺れて地震の力を逃すという特性上、内装被害が出やすいという性質も持ち合わせているのです。
これは〇〇のハウスメーカーが…ではなく、鉄骨住宅全般に言えることで、例えば、3.11の地震の時は、東京タワーの先が曲がったというニュースがありましたが、それだけ鉄骨造の建物は揺れの影響が大きいということなのです。
実際に私は、熊本県や新潟県の地震の被災地に足を運び、実際の状況を生で見ているのですが、地震に対する対策がしっかりされていれば、鉄骨造の建物も木造の建物もどちらもきれいに残っているのです。
ただそれは外から見た外観の話であり、家の中に入ってみるとやはり鉄骨造の建物の方が内装被害が大きいのです。
そのため、鉄骨住宅で家を建てるのであれば、各ハウスメーカーが地震時の揺れに対してどれだけ対策をしているのか確認しなければなりません。
例えば、制震装置が入っているのか、それとも入っていないのかなどです。
制震装置は、主に揺れやすいという特徴を持っている鉄骨住宅に付けられているもので、地震による揺れを木造住宅並みに抑える、そのような目的のもと、多くのハウスメーカーで制震装置を入れているのです。
とはいえ、ここまでお話してきた
- 断熱性能は木造住宅に劣る
- 気密性能は木造住宅に劣る
- デザインの自由度は木造住宅に劣る
- 地震時に建物が揺れやすい
これら鉄骨住宅ならではのデメリットは、鉄骨で家を建てると決めた以上、どうしても避けられないものになってきます。
ですので、仕方がないのです。
安心感がある
周辺災害から身を守ることを考えると、圧倒的に鉄骨住宅のほうが有利になります。
また、そこからくる安心感は、木造住宅では感じられないものになります。
いくら理論理屈がわかって木造住宅に住んでいても、いざ地震が起きて、その時の揺れで構造躯体が「ミシッ」と鳴ると「本当に大丈夫かな?」と心配になります。
それに比べ鉄骨住宅は「大丈夫だろう!」という安心感がものすごいので、精神衛生上非常にいいなと思います。
構造躯体のみを販売(リセール)できる
また、鉄骨住宅ならではの強みとして、構造躯体のみを販売できるという特徴があります。
これは木造住宅では絶対にできないことです。
この辺についてもう少し詳しく説明をすると、以前実際にあった話として、ヘーベルハウスで家を建てた方が、内装をすべて壊して、土地と構造躯体のみで販売していたことがありました。
それを購入した人は、ヘーベルハウスで家を建てることが確定してしまうものの、単純に構造躯体分の費用が浮くわけです。
しかも鉄骨住宅なので、木造住宅のように柱に釘の跡が残っていて強度低下が不安ということはないですし、安心して再度内装をカスタマイズできるわけです。
シンプルに「そういう方法もあったか!」と私自身ものすごく感心しました。
売れるかどうかは別として、リセールということを考えると、鉄骨住宅はひとつありなのではという考え方もできます。
これは木造住宅ではできないことです。
このような感じで、鉄骨住宅には木造住宅にない強みが存在します。
そして、これらの強みを考慮して鉄骨住宅の強みを最大限引き出すにはどうすればいいかというと、都心部や隣の家との距離が近い住宅密集地、そのような立地で家を建てる場合には、鉄骨住宅のほうがいいということになるのです。
また先ほど、鉄骨住宅は建物の気密性能が悪いという話をしたと思います。
それは確かにその通りなのですが、都心部などの住宅密集地で家を建てることで、気密性能の悪さを多少カバーできます。
木造住宅と鉄骨住宅の違い、メリット・デメリットを徹底比較!家を建てるならどっち?のまとめ
まとめると、木造住宅VS鉄骨住宅、この結論は「立地による」になります。
というのも地震に強い家には
- 地震の後も平然と住み続けられる住まい
- 周辺災害から身を守れる住まい
という2つの意味が隠れています。
地震の後も平然と住み続けられる住まいをイメージしているなら、もともと建物が揺れにくいという特性を持っている木造住宅になります。
周辺災害から身を守ることを考えると心もとない部分もあるため、木造住宅は広い土地で家を建てる方向きの建て方になります。
一方で、周辺災害から身を守れる住まい、こちらをイメージしているのであれば、そもそもの強度が高い鉄骨住宅が向いています。
そのため、都内などの都心部や住宅密集地で家を建てる場合は、鉄骨住宅向きになります。
また、鉄骨住宅が苦手とする気密性能を補うためにも、都心部や住宅密集地で建てるほうが向いている、そんな構造躯体でもあるのです。
このような住み分けで構造躯体を選ぶのが正解ということでした。
ただし、この話はあくまで原理原則の話です。
当然各ハウスメーカーはそれぞれの構造躯体の弱点を補うために、様々な対策をしています。
その対策方法とはなんなのか、またどのような強みをもっている構造躯体なのか、ハウスメーカー選びをする際はそのような目線で検討してみてください。
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