今回は『【2026年最新】アイ工務店の特徴12選~他社では真似できない安さの理由とは?~』というテーマでお話をします。

アイ工務店のここ最近の伸びは異常でして、年間着工棟数は現在業界第5位となっています。
ただし最新のデータでは、なんと8,000棟になる予定です。
そうなると、アイ工務店は住友林業を抜いて業界第2位の座に君臨することになるわけです。
積水ハウスや住友林業を抜いて全国で2番目に大きいハウスメーカーになるのはすごいことです。
この表を俯瞰してみるとわかると思いますが、大きく数字を伸ばしているのは、一条工務店とアイ工務店くらいで、その他のハウスメーカーは軒並み数字が下がっていっているのです。

ですので、ここ数年で本当に住宅業界は変化したなという感じなのですが、そんな大躍進を遂げているアイ工務店はなぜここまで急激に伸びているのか、そしてどんな特徴があるのか、今回はそれを深掘りして解説していこうと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
アイ工務店の特徴1:急成長
アイ工務店は、ここ数年で勢いをつけてきたハウスメーカーですが、創業は2010年ごろです。
当時は「何だろうこのハウスメーカー、ミサワホームにそっくりじゃん」くらいの印象で、それ以外は特に目立ってはいませんでした。
全国2位になった理由
5年ほど前にコロナが流行りました。
そのときに、いろいろな住宅系インフルエンサーがアイ工務店に目をつけて、SNS上の至るところでアイ工務店を紹介しまくったわけです。
その結果、アイ工務店の認知が一気に広まることになりました。
また、アイ工務店はいろんなハウスメーカーの営業成績上位者を引き抜いて企業規模を拡大していったという背景もあり、売ることに長けた人たちがたくさん集まっていたのです。
つまり住宅系インフルエンサーによる認知拡大といろいろなハウスメーカーの営業成績上位者の販売力、この2つが重なって今のアイ工務店が形成されていったわけです。
そういう意味では時代の波に一番うまく乗ったハウスメーカーと言えるかもしれません。
ただアイ工務店は急成長の反動で「施工が雑」「アフターメンテナンスが全然行われない」など、ネット上でいろいろ言われていたりもします。
ですが、積水ハウスや住友林業を抜いて着工棟数全国2位のポジションまで来ているわけです。
ここまで企業規模が大きくなると仕方ないという一面も出てきますし、人口が減って家を買う人が少なくなっている今の時代にここまで伸ばせるのは本当にすごいことです。
ここ数年で本当に時代は変わったなと感じます。
分類はハウスメーカー
アイ工務店ですが、名前に工務店と入っていますが、分類としてはハウスメーカーになります。
このあたりは厳密な定義があるわけではありませんが、一応ハウスメーカーか工務店かを区別する方法が2つあります。
1つ目は自社で大工を抱えている、もしくは専属大工を抱えているのが工務店で、業務委託で大工に仕事を依頼しているのがハウスメーカーというくくりです。
大工を自社で抱えるよりも外注した方が安いですし、企業規模が大きくなると専属大工だけでは賄えなくなるため、どうしても業務委託で大工に仕事を依頼する必要が出てくるわけです。
この定義から、アイ工務店は「ハウスメーカー」という分類になります。
2つ目は企業規模で判断するパターンです。
- 年間10棟前後:設計事務所
- 年間20棟~100棟未満:工務店
- 年間500棟前後:ビルダー
- 年間1,000棟以上:ハウスメーカー
というくくりです。
アイ工務店は年間でおよそ8,000棟を建てているので、完全に「ハウスメーカー」の分類に入ります。
アイ工務店は工務店ではなく、ハウスメーカーというくくりになります。
時々アイ工務店を工務店だと捉える方もいらっしゃいますが、そこは違いますよという点をお伝えさせていただきました。
そんなアイ工務店ですが、実は他のハウスメーカーではやっていそうでやっていなかった戦略を取ることで、適正価格を打ち出しているという特徴があります。
アイ工務店の特徴2:価格
アイ工務店は、建物のみの坪単価で100万円~という価格設定になっています。
例えば35坪の家を建てる場合、35坪×100万円=3,500万円が建物のみの価格になります。
そこに
- 外構費用:約300万円〜800万円
- 建物の組み立て費用:約200万円〜450万円
- 屋外給排水工事:約90万円〜150万円
- ガス引き込み費用:約30万円
- 住宅ローン保証料:約100万円〜200万円
- 地盤改良費用:0円〜約1,000万円程度
- 火災保険料:約50万円
- カーテン・照明・エアコン・家具家電:約500万円
- 設計業務報酬料:約150万円
- 長期優良住宅性能表示制度申請費:約20万円
- 登記費用:約30万円
これらの諸費用が発生します。

さらに土地から購入する場合は、土地の仲介手数料もかかります。
- 土地の仲介手数料:(土地価格3%+6万円)×消費税
例えば2,000万円の土地を購入する場合、(2,000万円×3%+6万円)×消費税となり、約73万円が仲介手数料になるわけです。
これらの諸費用は、アイ工務店以外のハウスメーカーでも同様にかかる費用なので、覚えておいた方がいいかもしれません。
これら建物と土地以外にかかる諸費用をざっくり合計すると、約1,500万円程度になります。
ということで、2,000万円の土地を購入してアイ工務店で35坪の家を建てる場合、3,500万円+2,000万円+1,500万円=7,000万円程度になる計算になります。

あくまでざっくりな計算なので、諸費用を圧縮すれば7,000万円以下に抑えることもできますし、こだわれば簡単に7,000万円を超えてきます。
ただアイ工務店であっても、今のご時世このくらいの価格は普通です。
それだけ物価が高騰しているということです。
他の有名ハウスメーカーの価格帯はどうなのかという話ですが、例えば住友林業は建物のみで坪約130万円です。
35坪の家を建てた場合4,550万円です。
積水ハウスやダイワハウスの木造xevoGranWoodの場合ですと、建物のみで坪約150万円、35坪の家を建てると約5,250万円かかる想定です。
つまりこれらのハウスメーカーと比較すると、アイ工務店は1,000万円~2,000万円ほど安いということになります。
アイ工務店の特徴3:ボリュームディスカウント
なぜアイ工務店は他のメーカーと比べて安いのか?その秘密は至ってシンプルです。
アイ工務店が安いのではなく、他の大手ハウスメーカーが高すぎるためアイ工務店が安く見えているだけなのです。
他のハウスメーカーが高い理由
例えば洋服は、数をつくることで単価が下がって安くなっています。
ユニクロやGUがまさにそうです。
大量につくっているからこそ、質のいいものを適切な価格で手に入れることができるわけです。
これは服に限ったことではなく、ものづくりは数がつくれなければ人が動かないですし、人が動かなければ工場も動きません。
そして、工場が動かなければ単価は下がらないのです。
この考え方は車でも化粧品でも何でもそうですが、住宅もその限りではありません。
本来、数をやればやるほど住宅も価格が安くなるはずなのです。
なぜなら、住宅はいろんな部材の集合体で、棟数が出れば出るほどそれぞれの部材の単価が下がるからです。
結果として、住宅価格を下げることができるのです。
それにも関わらず、年間で何千棟やっている大手のハウスメーカーの金額が軒並み高いのはおかしいのです。
世間のイメージとして、ハウスメーカーよりも工務店の方が安いという印象が強いと思いますが、真っ当にやっている工務店は、年間で20~30棟くらい、レジェンド級の工務店であっても年間で100棟程度なのです。
何千棟と100棟前後、どう考えても工務店の方がやっている数は少ないので、単価は高くなるはずです。
しかしなぜ世間的に工務店の方が安いというイメージがあるのか、答えは簡単です。
その分大手のハウスメーカーが利益を高めに設定しているからです。
具体的にお伝えすると、例えばキッチンの値段が100だとします。
ただし、ボリュームディスカウントが効いて、キッチンを50で仕入れられたとします。
本来50で仕入れられたのであれば、そこに薄く利益を乗せるか、原価のままお客さんに出すというのが一般的な感覚だと思います。

しかし、大手系のハウスメーカーは、50で仕入れたものを通常価格の100で計上して、さらにメーカーによるものの、30~50%くらい利益を乗せているのです。

ですので、お客さん出しの金額が130、150になって見積もりが作られているわけです。
これがいわゆるブランド料です。
大手系のハウスメーカーは、月末になるととんでもなく値引きをしてくれます。
値引きありきで最初から見積もりを作ってくることも多いですが、その値引きの金額の源泉になっているのが、まさにこの部分です。
この話をすると、大手のハウスメーカーが悪いように聞こえてしまうかもしれませんが、大手メーカーで家を建てたというトロフィー感や会社規模から来る安心感、設計力の高さやプレゼン力の高さ、営業マンの質の高さ、そういったのは大手にしかない強みであるのも事実です。
ですので、大手のハウスメーカーを否定するつもりはありません。
ただ、人によっては「それってぼったくられてるだけじゃん」「価格に対して本当に価値があるの?」と思う人もいると思います。
実はアイ工務店は、この部分を真っ当にやっているハウスメーカーでして、きちんとボリュームディスカウントを効かせているのです。
そして、ボリュームディスカウントを効かせるために標準仕様を決めて、1か所あるいは取引が有利に進められそうなメーカー複数箇所に数を集中させて単価を下げているのです。
安く仕入れられる住宅設備
具体的にアイ工務店では、どこの住宅設備系のメーカーが安く仕入れられるのか、これを1つずつ解説していきます。
キッチン
- トクラス:Bbプラス フラットXペニンシュラ型
- クリナップ:ステディア ペニンシュラ型
- タカラスタンダード:オフェリア フルフラット対面スリムタイプ
- LIXIL:ノクト ペニンシュラ型
洗面化粧台
- トクラス:EJ
- クリナップ:BCT
- タカラスタンダード:エリシオ
- LIXIL:EV
バスユニット
- トクラス:every
- タカラスタンダード:リラクシア
- LIXIL:AX
- TOTO:サザナ
トイレ
- LIXIL:ベーシア
- LIXIL:ZJ2
屋根材
- 栄四郎瓦:プラウド
- 鶴弥:スマート
屋根材は、一応ガルバリウム鋼板の屋根も差額なしで採用できますが、スレート瓦は選択できません。
外壁材
- ニチハ:Fu-ge18
- ケイミュー:光セラ18
オプションでタイルを選ぶことも可能ですが、地域によっては吹き付け系の外壁は要検討となります。
窓
- YKK AP:APW430
- LIXIL:TW
- エクセルシャノン:トリプルシャノンⅡx
ガラスはトリプルガラスが標準で、ペアガラスは使えません。
内装材
- NODA
- EIDAI
- ウッドワン
床材に関しては、シート系床材が標準となっています。
ここまでお伝えしたメーカー、商品が標準仕様として差額なしで選択可能です。
標準仕様というのは、そのハウスメーカーが推している金額的に一番お得な仕様なわけなので、押さえておいて損はありません。
ただし、これらの標準仕様を覚える必要はありません。
なぜなら、標準仕様は年単位で頻繁に変わるからです。
ですので「ここのハウスメーカーだったらこのメーカーの設備機器が割安」という感じで暗記するのではなく、その時その時で何が標準仕様になっているのか、つまりはどこのメーカーの住宅設備がお得に入れられるのか、これを聞きながら進めるようにすればオッケーです。
販売強化月間
アイ工務店には「山月」というものがあって、販売強化月間というのが存在します。
この期間は、各住宅設備メーカーから販売強化ネタが提供されるのです。
例えば、
- 今月契約すれば、クリナップのタッチレス水栓が無料で付いてくる
- 今月契約すれば、トクラスの深型食洗機が無料で付いてくる
- 住宅設備を1つのメーカーにすべて統一すると、全体的に安くなる
こういったキャンペーン的なものをうまく活用すると、よりお得に住宅の購入ができると思います。
ですので、アイ工務店には「山月」というものがあるということ、これを1つポイントとして覚えておくといいかと思います。
ただ、当然の話ですが、標準外の仕様を選んでしまうと一気に値段が跳ね上がります。
例えば、アイ工務店でパナソニックのキッチンを入れたいとなったら、入れられはしますが、かなり割高になります。
感覚的には特注扱いになるというイメージです。
それでしたら、パナソニックのキッチンが標準で採用されているハウスメーカーを探した方が、同じキッチンでも割安で入れることができるので、ここは注意が必要です。
何にせよ、このような感じでアイ工務店は明確に標準仕様を決め、入れるとお得な部材を絞ることによって価格を大幅に下げ、それによって他社との差別化を行っているハウスメーカーになるわけです。
検討する時期によって標準仕様やキャンペーンも異なるので、担当の営業マンと打ち合わせをしながら、自分たちにとっての最適解を見つけてください。
あと余談にはなりますが、アイ工務店と似たような動きをしているのが
- アキュラホーム
- 桧家住宅
- ヤマダホームズ
です。
アイ工務店を検討しようと思っている方は、同時にアキュラホームや桧家住宅、そしてヤマダホームズを検討してもいいかもしれません。
そしてその上で、どこのメーカーならお得に何が入るのか、これを調べてみるといいかと思います。
この辺りの仕組みを理解すると、また違った角度からの住宅メーカー選びをすることができます。
これも覚えておくといいと思います。
アイ工務店の特徴4:商品ラインナップ
アイ工務店には「N-ees」という商品1つしかありません。

つまり、アイ工務店で家を購入したら、すべて「N-ees」という商品になるということです。
また、規格住宅は存在しないので、純粋に注文住宅のみの会社となります。
では、なぜ商品が1つしかないのかというと、これは社長の理念から来ているものなのです。
というのも、社長の思いとして「我々は複数の仕様をつくらない。これがベストだと思っているのに、より下の仕様をつくるということは、お金がないからこれを建てておけと言っているのと一緒。だから仕様は1つでないといけない。」という、そんな根本的な考え方があるのです。
また、N-eesは創業から2023年までは「Ees」という商品でした。
これは「Enjoy」「eco」「smile」の頭文字を取ったもので、家づくりを楽しんで、エコな家に笑顔で住んでほしい、お客様の要望には何でもイエスとお答えしたい、そんな思いから来ている商品だったのです。
そしてそのEesが、2024年に改定となり、「NEW Ees」となり、Newの頭文字である「N」と「Ees」を合わせて「N-ees」という商品名になったのです。
そんなアイ工務店の商品「N-ees」ですが、北海道と沖縄だけ仕様がやや異なります。
北海道は「N-ees H」となっていて、断熱材が一部変更されています。
沖縄は「N-ees U」となっていて、通常外壁はサイディングが標準のところ、タイルが標準となり、全館空調も標準になっています。
この辺は特殊な地域であるがゆえに特別な仕様なので、例えば北海道で通常のN-eesを建てようと思っても建てられません。
建てられるのはN-ees Hのみです。
逆もしかりで、本州でN-ees Hを建てたくても、建てられるのはN-eesのみになります。
わざわざ本州でN-ees Hを建てたい、あるいはN-ees Uを建てたいという人はいないとは思いますが、一応覚えておいてください。
アイ工務店の特徴5:構造材
アイ工務店のN-eesを構成する構造材についてです。
アイ工務店では、メインの構造材として、主に「レッドウッド」と呼ばれる木の集成材を使っています。

ただし、基本的には強度さえ一緒であれば、どんな材でも大丈夫という考え方なので、地域によってはホワイトウッドやスギとヒノキのハイブリッド材が使われていることもあります。
そのため、必ずしもレッドウッドが使われているというわけではありません。
ちなみに「強度が一緒であれば」というのがどういうことかというと、そもそも木には「機械等級」と呼ばれるものがあります。
機械等級は、木材の変形しにくさを表すヤング係数E値を機械で測定し、JAS、つまり日本農林規格で定められた等級に区分したものです。
その区分というのは、E50からE150までの6段階に分かれていて、数字が大きいほど強度が高いとされています。
また、一般的に木材の変形しにくさであるヤング係数E値は、木材の壊れにくさを表すF値には高い相関関係があることが知られています。
この相関関係を利用して、機械で測定したヤング係数をもとに、JASで定められた基準に照らし合わせてF値が決定されるのです。
もう少し具体的に説明をすると、ヤング係数E値には以下の区分があります。
- E値50
- E値70
- E値90
- E値95
- E値105
- E値120〜150
この6段階が存在していて、機械で測定した結果、この中のどこに該当するのかが決まります。
そしてヤング係数E値がわかれば、相関関係があることから、壊れにくさを表すF値が自動で決まるというイメージです。
ですので例えば、
- E値が50の場合、F値は105
- E値が70の場合、F値は225
- E値が90の場合、F値は270
- E値が95の場合、F値は315
- E値が105の場合、F値は345
- E値が120の場合、F値は390
- E値が150の場合、F値は481
このように、壊れにくさを表すF値が自動で決まります。
これがいわゆる「機械等級」と呼ばれるもので、JAS認定を取った木材には、E95からF315つまり「変形しにくさ95、壊れにくさ315」という表記が柱に必ず印字されています。
そしてアイ工務店は、他のハウスメーカーと同様に、おそらく柱材に使われている一般的な強度であるE値95、F値315と同じ強度であれば、どんな樹種を使っても問題ないとしているということです。
これが良いのか悪いのかという話はありますが、日本では割と普通のことです。
他のハウスメーカーも同様に構造材選びをしていたりします。
ただ「外国産の木が嫌だな」と思う方は、エリアにはよるものの、国産材が使える場合もあるようです。
なぜなら、県産材を使うと補助金が出る地域もあるためです。
ただ、アイ工務店は集成材オンリーで家を建てる会社なので、無垢材での家づくりは行いません。
アイ工務店の特徴6:断熱性能
アイ工務店の断熱仕様は
- 天井:屋根断熱 発泡ウレタン300mm
- 壁:充填断熱 発泡ウレタン100mm
外張断熱 フェノールフォーム45mm - 床:床下断熱 ポリスチレンフォーム90mm

となっています。
この断熱仕様が全国一律で実装されているので、これ以外の断熱仕様は存在しませんし、部分的なカスタマイズも不可能です。
ただし、この断熱仕様は間取りにもよりますが、UA値がおおよそ0.28取れる仕様となっています。
そのため、感覚的には北海道の基準で断熱等級6の建物が、全国一律で建てられるようになっているというイメージです。
もう少し詳しく説明をすると、断熱等級は屋根、壁、床下それぞれの断熱性能を合計して数値化したものをベースに判断するのですが、この基準は都道府県ごとに異なります。
例えば東京の場合、UA値が0.46で断熱等級6ですが、北海道でUA値0.46だと断熱等級4になってしまいます。

アイ工務店の仕様は、北海道で断熱等級6を出せるUA値0.28を基準として断熱構成を考え、商品展開をしているのです。
そのため、東京基準で考えても、限りなく断熱等級7に近い性能が担保されているということになります。
しかし、これ以上の強化はできないので、断熱等級7にしたくてもできませんし、やらない方針です。
この話を聞いて、アイ工務店の断熱性能が良いのか悪いのかわからないという方も多いと思いますが、これに関しては「良い方」だと思ってください。
正直、有名どころのハウスメーカー各社が軒並みアイ工務店に負けるのも納得の性能です。
アイ工務店の特徴7:気密性能
アイ工務店は断熱材に発泡ウレタンを使っているので、隙間が埋まりやすく、それによってC値がよく出る傾向にあります。
そのため、アイ工務店もC値0.5を保証しています。
一応、過去1年の実績で平均C値が0.32となっているようなので、ここからも気密性能の高さがわかるかと思います。
また、発泡ウレタン系の断熱材は、法律的には繊維系断熱材として扱うこととされています。
そのため、定常計算という壁の中で発生する結露計算の結果によっては、気密シートを貼るよう義務づけられているのです。
これがどういうことかというと、発泡ウレタン系の断熱材は、吹き付けた瞬間にものすごい勢いで膨らむため、コントロールが難しいのです。
最後に表面を削って壁の中に収めるのですが、このとき「スキン層」と呼ばれる、断熱効果の元となる気体を閉じ込めておく表面の膜を壊してしまいます。

そうなると断熱材としてあまりよくないので、表面を削ったのなら、それを保護する役割として、定常計算をした結果必要であれば気密シートを貼ってください、としているのです。
吹き付け系の断熱材を使っているハウスメーカーはここ最近増えてきていますが、気密シートを貼らないメーカーも意外と多いわけです。
確かに、計算した結果問題がなければいいのかもしれませんし、法律的にも問題ないと言えるのかもしれません。
ただ、その計算結果が未来永劫続くかどうかは保証できません。
そのため、吹き付け系の断熱材を使っているハウスメーカーの場合は、気密シートが貼られているかどうかは確認した方がいいのですが、アイ工務店の場合は気密シートが入っているので問題ありません。

この点は安心してもらっていいと思います。
アイ工務店の特徴8:換気
アイ工務店の換気システムは、ダクト型第1種換気(全熱型)、パナソニック製のものが採用されています。
熱交換率は約80%とのことなので、性能としては普通かなといった感じです。
換気の種類
換気には以下の4種類があります。
- 第1種換気…住宅用
- 第2種換気…病院
- 第3種換気…住宅用
- 第4種換気…幻の換気
そのうち、第2種換気と第4種換気は基本住宅では使われません。
住宅で使われる換気は第1種換気か第3種換気になります。

第1種換気
第1種換気とは、機械を使って室内に外気を取り入れ、その後に機械で室内の空気を外に排気するタイプのことを言います。

そのため、機械給気機械排気の換気方法とも呼ばれています。
そんな第1種換気は、
- 全熱型
- 顕熱型
そして
- ダクト型
- ダクトレス型
が存在します。
つまり、
- 全熱型×ダクト型
- 全熱型×ダクトレス型
- 顕熱型×ダクト型
- 顕熱型×ダクトレス型
これらのタイプの第1種換気があるのです。
では、全熱型と顕熱型とは何なのか、またダクト型とダクトレス型とは何なのかについて説明していきます。
全熱型、顕熱型
全熱型と顕熱型とは何なのかという話です。
全熱型は、機械で室内に外気を取り入れる際、取り入れた外気を室内の温度に限りなく近い温度にするのと同時に、加湿と除湿を行ってくれるもののことを言います。
顕熱型は、外気を室内に給気する際に、取り入れた外気を室内の温度に限りなく近い温度にして取り入れてくれるもののことを言います。
つまり、
- 全熱型:温度調整と加湿・除湿を行ってくれる
- 顕熱型:ただ温度の調整だけをしてくれる
ということです。
そして日本は現在、高温多湿であることが多いため、基本的に顕熱型を使うことはありません。
ほぼ全熱型一択です。
ダクト型、ダクトレス型
ダクト型とダクトレス型についてです。
ダクト型
ダクト型はその名の通りで、ダクトを使って家全体の空気を換気する方式です。

メリット
- 給気口と排気口がそれぞれ1か所になるため、家の壁に余計な穴が開かず、気密が取りやすくなる
- 各居室を計画的にきちんと換気することができる
デメリット
- ダクトのメンテナンスが発生する場合がある
- フィルターのメンテナンスが必要になる
- ダクトを通すために天井の懐を使う必要があり、法規制が厳しいエリアでは天井が下がる可能性がある
このようにメリットとデメリットはありますが、住宅の高気密・高断熱化が進んでいることや、各居室をきちんと換気させる目的もあって、今現在ハウスメーカー各社の主流はダクト型の第1種換気になっています。
日本の多くの住宅の場合は、ダクト型の第1種換気を推奨しています。
ダクトレス型
次に、ダクトレス型の第1種換気ですが、ダクトレス型の第1種換気とは、その名の通りダクトがない第1種換気になります。

そのため、壁に直接取り付けるタイプの換気システムになります。
この換気システムは、ハウスメーカーではほとんど使われていません。
ただし、一部の工務店では推奨しており、選択肢に入れる人もいるとは思いますが、個人的にダクトレス型の第1種換気はあまりおすすめしません。
なぜなら、扱いが非常に難しいからです。
- 各居室に換気システムを設置する必要があるため、気密が悪くなる
- 換気システム自体の穴が大きいため、外が強風だと風の音が入ってくる
- 家の音が外に漏れやすい
- 給気と排気が逆転する際に音が鳴る
- 換気効率が悪い傾向にある
- フィルターの掃除が面倒
これらのデメリットがかなり致命的なため、一部のメーカー以外では基本的に使われない傾向にあり、アイ工務店でも同様にダクトレス第1種換気は使えません。
第3種換気
アイ工務店では第3種換気は使えません。
また、違うメーカーの第1種換気システムに変更したいという要望を出してもそれもできないので、ご注意ください。
アイ工務店の特徴9:空調
アイ工務店は、もともとダクトを使う系の家づくりに対して否定的なハウスメーカーです。
理由は、将来のメンテナンスをどうするのかという疑問があるからです。
そのため、全館空調に対してもかなり否定的です。
一応、桧家住宅が出している「Z空調」も入れられなくはありませんが、アイ工務店的には限りなく後ろ向きであるということは覚えておいてください。
アイ工務店のスタンスとしては、断熱性能と気密性能さえしっかりしていれば個別空調で十分であり、全館空調は必要ないという考え方です。
また、アイ工務店では床下の基礎内部に換気扇が付きます。

これを付けることで、基礎内部が常に換気して、シロアリ対策になるからやっているのですが、このようなことをしているのは、ハウスメーカーの中でもアイ工務店だけです。
ここもアイ工務店の特徴的なポイントの1つなので、覚えておくといいと思います。
アイ工務店の特徴10:耐震性
アイ工務店は「耐震等級3相当」を売りにしています。
「相当」というのは、自社基準で計算した結果、耐震等級3と同等、もしくはそれ以上の性能を担保できているという意味で、公的な基準ではありません。

それでも問題ないという判断から、アイ工務店では耐震等級3相当の家を建てています。
では、具体的にどういう点から問題ないと判断できるのか、ポイントを見ていきましょう。
基礎
まず、住宅の耐震性能を高めるうえで重要なのが基礎です。

アイ工務店が使っている基礎のコンクリートは、設計基準強度が30ニュートンと非常に高いのです。
通常の木造住宅では18〜21ニュートン、重量鉄骨を扱うヘーベルハウスですら24ニュートンなので、通常よりも耐久性はかなり高めとなっています。
実際30ニュートンの基礎は100年耐久の基礎なので相当すごいです。
床
床のつくり方にも特徴があり、アイ工務店は剛床工法で床の合板の厚みが28mmとなっています。

さらにMDFが使われています。
これも結構特徴的なのですが、わからないという人もいるかと思うので、大枠から説明していきます。
そもそも床のつくり方は、
- 根太工法
- 根太レス工法
- 剛床工法

この3つになります。
根太工法
根太工法は、大引と呼ばれる部材に直交するように根太を張り、その上に床板が敷かれます。

これによって地震や台風など天災時に揺れや家全体の荷重を根太と大引きで吸収・拡散することで、耐震性や強度が高まるというつくり方になっています。
また、床下に空間ができるので、床下の通気性が優れるという特徴もあります。
木材を多く使用し、施工時間もかかりやすいため、費用は高めです。

少しだけですが、根太の太さ分だけ床が高くなるので、天井が低くなり、居住空間が若干狭く感じるというのは欠点です。
根太レス工法
続いて根太レス工法です。

先ほどの根太工法から根太をなくした工法のことを根太レス工法と言います。
根太をなくすことで木材が減り、施工時間も短縮されるので費用が軽減されます。
また、根太がない分床の高さが少し低くなり、天井が高くなって居住空間が広くなるというメリットがあります。

しかし、地震が起きた時の揺れや重みを床材と大引だけで支えなければならないため負担が大きくなり、床材や大引の寿命が短くなる恐れがあります。
剛床工法
最後に剛床工法です。

剛床工法も根太レス工法の1つなので根太はありません。
根太レス工法との違いは床板の厚さです。
床板の厚みを増すことで、強度が上がります。
また、根太工法は揺れや重さを吸収・拡散する場合、根太と大引きが交わる点からしか力を流すことができないため、その点にどうしても負荷が集中してしまいます。
しかし剛床工法にすることで揺れや重さを床板の面全体で吸収・拡散することができます。
そうすることで、1か所にかかる負担を軽減することができ、その結果、構造材の寿命が伸びる効果が期待でき、住環境の長期間安定維持を見込めるわけです。
また、根太工法より材料費や施工時間が短縮できるため、費用も少しだけ抑えることができます。
このような感じで、床のつくり方は、
- 根太工法
- 根太レス工法
- 剛床工法
の3つがありますが、この中でアイ工務店は剛床工法を採用しています。
通常、剛床工法ですと24mmの構造用合板を採用することが一般的ですが、アイ工務店は水にも強いMDFという素材で28mmの厚さを使っているのです。

床下のつくり方は普段あまり気にしないと思いますが、家全体の揺れや重さを支えてくれる、まさに縁の下の力持ちなわけです。
ですので、本当は気にした方がいい部分なのですが、気にする人はほとんどいません。
ただ、アイ工務店は基礎や床下のつくりがかなりしっかりしているので、その点は安心かと思います。
実体振動実験
ここ最近、アイ工務店も実体振動実験を行っていて、なんともなかったということが実証されています。

内容としても、構造的に弱くなりがちなスキップフロアの家になっていて、さらに地震時の揺れが懸念されるシームレスのサイディングを張っている仕様です。
断熱材関連も標準仕様そのものになっているので、普通にアイ工務店で家を建てる時と同じ仕様になっています。
この実験でも何もなかったということなので、少しは安心につながるのかなという感じです。
あとは制震装置も入っているのですが、こういった細かい点の積み重ねと、自社基準に基づいて計算した結果、耐震等級3相当でも問題ないという判断になっているわけです。

もしこれで心配ということであれば、別途費用をかけて許容応力度計算という細かい計算をすることも可能なので、そこは自分たちのお財布事情と相談してみてください。
ただ、アイ工務店側も企業規模の拡大が一段落したので、そのうちこの構造計算に関する部分は標準化されるかと思います。
アイ工務店の特徴11:保証・メンテナンス性
保証はこのような感じになっています。

特徴としては、ほとんどの項目が30年保証となっていて、さらには定期点検も無料となっている点です。
保証というのは結局ハウスメーカー側の覚悟の問題なので、アイ工務店は自分たちの家づくりに自信を持っているという表れなのかなと思います。
ただ、よくある話ですが、保証を過剰に信用しすぎるのは危険です。
というのも、不具合があったら何でもかんでも無料で直してくれるのかと言われれば、そんなことはないからです。
これはアイ工務店に限らずですが、メーカー側に落ち度があると証明できた場合にのみ無料で対応してくれます。
- メーカー側の落ち度だと証明できなかった場合
- 天災による破損
- 経年劣化による不具合
は保証されません。
保証はメーカーを選ぶための安心材料ではありますが、過信は禁物です。
また、アイ工務店のメンテナンス性についてですが、これに関しては結局、どんな部材を使って家づくりをしたのか、またどれだけ丁寧に施工されているのかによって大きく変わってくるものになります。
これもアイ工務店に限った話ではありませんが、どのハウスメーカーの住宅営業マンも、保証と絡めて「うちのハウスメーカーはメンテナンスがかかりません。だからこれだけ保証が長いんです。」というような説明をします。
「アイ工務店だから」「○○のハウスメーカーだから」と一括りにするのではなく、本当にメンテナンスのかからない家をつくるのであれば、釘1本から構造材まで、どんなものを使っているのか、その結果として、どんな家になっているのか、ここまで徹底的に調べた上で、さらに丁寧に施工されている土台が整っているのかを判断し、最後に会社の保証体制を見る、このような流れで進めることをおすすめします。
アイ工務店の特徴12:体制
アイ工務店は、営業マンが間取りを書き、間取りが確定したら設計士が登場するスタイルです。

そのため、営業マンの実力によって家のクオリティが変わる、いわゆる担当ガチャの影響を強く受ける会社となっています。
一方で、アイ工務店は以前まで外注設計を使っていることが多かったですが、最近では以前と比べて社内設計士が増えてきています。
ですので、昔に比べれば設計のクオリティは少しずつ上がってきているような気がします。
ただし、それでもまだまだ担当ガチャの影響は強く受ける会社なので、すべては担当者次第だと思った方がいいです。
あと、施工体制についてですが、アイ工務店は全国展開が完了したという形になります。
「施工が雑」と言われてきた部分も徐々に安定していき、社内体制も少しずつ変化していくのではないかと思います。
この辺はエリアによるところもかなり大きいと思うので、ご自身の目で確かめて選択していただければと思います。
アイ工務店の特徴のまとめ
今回は『【2026年最新】アイ工務店の特徴12選~他社では真似できない安さの理由とは?~』というテーマでお話をしました。
アイ工務店は、他のハウスメーカーに非常に大きな影響を与えたハウスメーカーの1つです。
なぜなら、今まで大手ハウスメーカー各社は自社構法をつくって、それで勝負をしていたわけですが、アイ工務店は言い方は悪いかもしれませんが、よくある一般的な金物の軸組工法なのです。
その一般的な金物の軸組工法のメーカーが、積水ハウスや住友林業を抜いて全国2位のハウスメーカーになっているわけなので、これは革命です。
時代の流れにもよるとは思いますが、特殊なつくり方でなくても売れるということを、アイ工務店は証明してしまったのです。
今後、どんどん新興形のハウスメーカーが登場してくるのではないかと思います。
そしてその中で限られた住宅市場のパイを取り合っていく形になるのではないかと思います。
何にせよ、今後のアイ工務店の動向に注視しつつ、他のハウスメーカーの動きもしっかり追っていきたいと思います。
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