注文住宅のリビングで後悔しない「床、クロス、照明」のポイント

はじめての注文住宅ノウハウ
この記事は約13分で読めます。

今回は『注文住宅のリビングで後悔しない床、クロス、照明のポイント』というテーマでお話をしていこうと思います。

これから注文住宅を購入される方は、遅かれ早かれ、とある問題に直面するはずです。

それが『お金』の問題です。

お金の問題

誰でも『予算』には限りがあるはずですし、無理をして家を購入してしまって、マイホーム貧乏になってしまっては元も子もありません。

それ故に予算は物凄く大事ですよね。

ただ、そうは言っても、せっかく注文住宅の購入を検討しているわけですから、こだわりに溢れた住まいにしたいですよね。

だからこそ、「どこにお金をかけて、どこにお金をかけないのか」このメリハリが重要になってくるわけです。

では、そのメリハリをつける中で、もし仮にリビングをケチってしまったらどうなるのか?気になりませんか?

リビング

リビングをケチってしまったことによるリスクを今から想定できるなら、どこにお金をかければ良いのか、そしてどこにお金をかけるべきではないのか、それが何となく見えてくるはずですからね。

ということで今回は、『リビング ケチったらどうなるの?』という疑問にお答えつつ、後悔しないために床、クロス、照明で力を入れるべきポイントについて解説しています。

この記事を最後までご覧いただければ、限られた予算の中でも満足度の高い家作りをすることができるようになるはずです。

皆さん是非とも参考にしてみてください。

それではやっていきましょう!

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リビングをケチったらどうなるか?

はい、ということでやっていきます。

まずはリビングをケチった場合どうなるのか?ということについてですが、

リビングをケチったらどうなるのか?

簡単に言えば建て売りのような家になる、ということです。

ここで言う建て売りというのは、少しいい方は悪いのですが、好立地を売りにして中身がスカスカな状態で売っている家のことです。

だから例えば、都心部なんかを歩いているとやたら細長い、いわゆるペンシルハウスというのが建っていると思います。

あれなんかは正にそれです。

ペンシルハウス

人によっては立地優先で考えたい、家のクオリティなんてどうでも良い、みたいな人もいると思いますので、立地を優先にしている建売が悪いというわけではありません。

ただ注文住宅を建てる際にリビングをケチると、今お伝えした建売とほぼ同じ仕様になってしまうのです。

それって注文住宅で家を建てる意味あるの?って思いませんか?

わざわざ高いお金を出してまで建売と同じような家を作っても仕方ないですからね。

では、実際にリビングをケチった場合どんな部分が建売っぽくなりやすいのか。

良くある後悔ポイントを3つご紹介するのと、その解決策までお話ししていきます。

後悔しないリビングの床選び「無垢床」

先ずは1つ目の良くあるケチってしまって後悔するポイントは『無垢床にすれば良かった』という後悔です。

無垢床にすればよかった

予算を気にして床材のグレードを落とした場合、大抵がシート系床材と呼ばれる床材を入れることになります。

シート系床材

これは木目を印刷したシートを合板に巻きつけた床材なので、

木目を印刷したシートを合板に巻きつけた床材
  • メンテナンスが不要
  • 価格が安い

といったメリットが存在します。

しかし、その反面、デメリットとして

  • 傷がついたら補修がしにくい
  • 触り心地がぺたぺたする

といったデメリットがあるのです。

特に『ぺたぺた』するということに関しては、床の素材がシートなので、湿気を吸収しないのです。

だから足汗が跡になって残ってしまったりします。

これが思っている以上に大変で、床材の色によっては足汗の汚れが凄く目立ちます。例えるならスマホの画面が指紋で汚れているような、そんな感じの汚れです。

だから多くの人が住み始めてから本物の木である『無垢材』にすれば良かった!と思うようになることがあります。

無垢材にすればよかった!

では、なぜ無垢床よりもシート系床材を入れる人が多いのかというと、単純に『固定概念からきている』と私は思います。

どういうことかというと、無垢床の一般的なイメージって、

  • 価格が高い
  • メンテナンスがかかる
  • 床暖房に非対応だから寒い
  • 床材がそったり曲がったりする
無垢床の一般的なイメージ
価格が高い
メンテナンスがかかる
床暖房に非対応だから寒い
床材がそったり曲がったりする

といったようなネガティブなイメージをもたれている方が多いです。そしてこれらのネガティブな部分は営業マンも、口を揃えて良く言います。

でも、その営業マンは今まで本当に無垢床を使ったことがありますか?

よく聞くネガティブな言葉は本当に真実ですか?

その真偽を是非とも皆さん自身の目で確かめてもらいたいです!

そこで、先ほど説明したデメリットが本当かどうかを順に説明していきます。

無垢床の価格が高いは本当?

まずは、『価格が高い』ということに関してですが、これは樹種によります。

「チーク」や「ウォールナット」などの樹種を使えばそれは高くなりますが、

チークとウォールナット

「スギ」や「ヒノキ」を使えば安く済みます。

スギとヒノキ

また「モリアン」という会社があるのですが、そこにお願いすると更に安く無垢材を手に入れることができるんです。

モリアン

また、私が好きな「マルホン」でもアウトレット品というのがあるので、選べる樹種は限られますが、品質の良い床材をこれまた安く手に入れることが可能です。

マルホン

無垢床のメンテナンスがかかるは本当?

続いて、『メンテナンスがかかる』ということについて。

確かに無垢床はメンテナンスがかかります。

無垢床はメンテナンスがかかる

ただしそれは塗料によるので、無垢の素材感を活かした「浸透性塗料」にするのか、それとも無垢の素材感を無視してメンテナンスフリーに特化した「コーティング系塗料」にするのか。

はたまた、その両方の性能のいいとこ取りをした「高機能塗料」にするのか

断面から見た塗装イメージ

自分たちがどの塗料を選ぶのかで、メンテナンスの頻度が変わってきます。

そのため、一概に

無垢=メンテナンスがかかる

とか、

無垢=高い

ではありません。

さらに無垢の場合は、傷や凹みを補修できるという特徴もあります。

それに関しては別の動画「これが本当の無垢床」で詳しく説明しているので気になる方は見てみてください。

とにかく一般的によく言われる無垢床のデメリットは、間違った解釈である場合が多いです。

無垢床は床暖房に対応してないから寒いは本当?

次に『無垢床は床暖房に非対応だから寒い』ということに関して。

確かに一昔前までは無垢床を入れると床暖房は入れられない、と言われていましたが、今では床暖房対応の無垢床も商品としてあります。

床暖房

あとは柔らかい樹種、例えば、スギ、ヒノキを使えば、床暖房を入れずとも触り心地は暖かかったりもします。

スギ、ヒノキを使えば、床暖房を入れずとも触り心地は暖かい

ですので、床暖房に非対応だから無垢は寒いというのも間違いです。

無垢床はそったり曲がったりするは本当?

そして最後に、『床材がそったり曲がったりする』ということに関して。

これはそのメーカーの木材の「品質管理の問題」と「家を施工してくれる人の腕」この2つの要素が絡んできます。

メーカーの木材の品質管理の問題と、家を施工してくれる人の腕

だから唯一気をつけなければならない点がここなのですが、「モリアン」か「マルホン」の床材を使っておけば品質は間違いないです。

施工に関しても事前に根回しは必要ですが、メーカー側に断っておけばきちんと対応はしてくれます。

こんな感じで無垢床は調べれば調べるほど、『あれ、無垢床の方が良いじゃん!』って思う所が出てきます。

実際に私が色々アドバイスして家を建てた方も杉の無垢を床にしたのですが、外に出るまで靴下を履きたくないってメッセージが来ました。

そのくらい無垢床って足触りが良いのです。

無垢床施工例1
無垢床施工例2

建売のような家になってしまい、完成後に後悔し続ける、なんていうことにならないためにも、皆さん自身で床材については色々と調べてみてください。

後悔しないリビングのクロス選び「壁は最大のインテリア」

続いての2つ目の良くあるケチってしまって後悔するポイントは『クロス』です。

クロス

ここで一つ皆さんにどうしても覚えておいてもらいたいことがあります。

それは『壁は最大のインテリア』だということです。

壁は最大のインテリア

というのも、クロスには物凄い種類があります。

例えば、良くある一般的なポリ塩化ビニールを主原料とした素材で作られた『ビニールクロス』。

ビニールクロス

見た目の美しさと耐久性の強さが魅力の『繊維系クロス』。

繊維系クロス

自然素材の珪藻土や漆喰を加工した『珪藻土、漆喰クロス』。

珪藻土、漆喰クロス

チョークで自由にお絵かきができる「黒板クロス」。

黒板クロス

とかですね。

更に色も豊富にあるわけですから、いくらでも自由にカスタマイズすることが出来ます。

考え方を変えたらまさにインテリアですよね。

でも、これに気が付かずに何となく『安いし、一般的な白のビニールクロスでいいや』とか、思って適当に決めてしまうとそれこそ建売のような家になってしまい後悔の原因になってしまいます。

では、『クロス』選びでどんなことに気をつければ良いのか?

という話だと思いますので、今からポイントを3つご紹介します。

クロスの配色は「床材やドアの色調と合わせて決める」

ポイントの一つ目は、『床材やドアの色調と合わせて配色を決める』ということです。

床材やドアの色調と合わせて配色を決める

これだけ聞くと少し抽象的で、具体的にはどうすれば良いんだ?と思われると思います。

確かにその通りなのですが、実はパターンがあってそのパターンさえ覚えてしまえば大したことではありません。

例えば、『こげ茶』っぽい床や建具を選ぶなら、グレー系の壁紙がマッチします。

この組み合わせを『モダン系とかシック系』とか言ったりします。

モダンシック系

続いて『黄色や赤みがかった床や建具を選ぶなら』ベージュ系の壁紙が合います。

この組み合わせを『ナチュラル系』とか言います。

ナチュラル系

最後に床や建具が『白・茶・黒』の場合、白系の壁紙が合います。

この組み合わせ方を『ベーシック系』とか言ったりします。

ベーシック系
床と壁紙の組み合わせ実例

こんな感じで大体のパターンが決まっているのです。

非常にシンプルで覚えやすいですよね。

これが一つ目です。

クロスの「明るさのバランス」で空間が変わる

続いて2つ目は、『明るさのバランス』です。

明るさのバランス

これは、①床→②壁→③天井この順番で明るさを上げていくと天井が高く広く感じられる。

①床→②壁→③天井この順番で明るさを上げていくと天井が高く広く感じられる。

さっきとは逆で、天井を一段暗くすると、落ち着いた空間にすることができる。

天井を一段暗くすると、落ち着いた空間にすることができる

この2つさえ覚えておけば問題ありません。

そして、このどちらかを使って空間を仕上げるということをすれば良いです。

だから例えばですが、寝室を落ち着いた空間にしたいのであれば、天井のクロスのトーンを落とすことで落ち着いた空間に仕上げることができます。

天井のクロスのトーンを落とすことで落ち着いた空間に仕上げることができる

リビングも同様です。

最近では木を天井に貼り付ける人なんかもいますが、これも落ち着いた空間を作るときに使う手法になります。

木を天井に貼り付ける

また、少しでも広い空間を演出したい場合は、天井を視線に入らないくらいの高さまで上げつつ、

①床→②壁→③天井この順番で明るさのトーンを上げていくと開放的な空間になる

①床→②壁→③天井この順番で明るさのトーンを上げていくと開放的な空間に仕上げられます。

『落ち着いた空間』にするのか、それとも『開放的な空間』するのか、この辺りは皆さんの好みに合わせて選択してみてください。

これが2つ目。

「アクセントクロス」は効果的に使う

そして最後は『アクセントクロスを効果的に使う』ということです。

アクセントクロスを効果的に使う

アクセントクロスは、それ自体が非常に目立つので、ついついそれにばかり目が行きがちになります。

アクセントクロスは目立つので目が行きがち

だから例えばInstagramやPinterestを見ていると、オシャレな色の壁を見て『いいなー』と憧れたりすると思います。

でも、『アクセントクロス』はあくまでアクセントなのです。

ですので、今までお話ししてきたことを考えた上で、最後に必要であれば色を差す。みたいなイメージが一番失敗しないです。

同様にエコカラットなんかもそうです。

これも壁全面に貼ると言うよりかは一部に付けますよね。

それと同じです。

アクセントクロスはあくまでもアクセント

ですので、『アクセントクロス』はあくまでアクセント、ということを覚えておいてください。

ということでまとめると、

  • 『床材やドアの色調と合わせて配色を決める』
  • 『明るさのバランス』
  • 『アクセントクロスを効果的に使う』
クロス選びで気を付けるポイント『床材やドアの色調と合わせて配色を決める』
『明るさのバランス』
『アクセントクロスを効果的に使う』

これらが『クロス』選びで気をつければ良いポイントになります。

建売のような家にしないためにも是非ともこれらのテクニックは押さえておいてください。

後悔しないリビングの照明「UFO型シーリングライト」に注意

続いての3つ目の良くあるケチってしまって後悔するポイントは『UFO型のシーリングライト』です。

UFO型シーリングライトに注意

これを設置することで何を後悔するのかというと、それはシンプルに『見た目とメリハリのない空間になってしまう』ということです。

見た目とメリハリのない空間になってしまう

普段見慣れてしまっている部分が大きいので、あまり感じないかもしれませんが、着目して見てみると『UFO型のシーリングライト』って結構、ダサいんですよね。

また部屋全体を満遍なく照らすことに特化した照明でもあるため、使い所を間違えると、ただただ落ち着かない空間が出来上がってしまうわけです。

落ち着かない空間

だから例えばですが、

『オシャレな家を作りたい』

『住み心地の良い空間にしたい』

という方には不向きな照明になります。

確かにシーリングライトは安いですし、無難と言えば無難です。

でもせっかく注文住宅を建てるわけですからこだわりたいですよね?

では、どうすれば良いのか?

気になりますよね?

これ関しては別の動画「照明で失敗しないための3つのポイント」で詳しく話していますので、そちらを是非ご覧ください。

ただ、それだけで終わらせると、少し雑なので、ここではお勧めの照明について3つ触れていきます。

リビングにおすすめの照明①「ニューライトポタリー」

1つ目が『ニューライトポタリー』です。

ニューライトポタリーは、奈良に拠点を置く、ライティングデザイナー2人が手がける照明ブランドです。

ニューライトポタリー

コレがめちゃくちゃ綺麗で、これから注文住宅を建てる人には是非とも使ってもらいたい照明になります。

因み現在、建築予定の我が家も『ニューライトポタリー』のソラリスと言う商品と、call/brass(コール/ブラス)という商品を入れます。

ニューライトポタリーの商品

気になる方は是非ともチェックをしてみてください。

リビングにおすすめの照明②「Secto Design」

続いて『Secto Design

Secto Designは木製照明器具を専門とするフィンランドの照明ブランドです。

Secto Design

すべてのランプシェードに、フィンランド製バーチ材が使われているのが特徴で、熟練した職人の手作業で美しいスリット状のランプシェードを生み出しています。

熟練した職人の手作業で美しいスリット状のランプシェード

ちょっと値段は張るのですが、コレもすごく綺麗な照明でインテリアとしての機能性も抜群なのでお勧めです。

Secto Designの照明を使ったインテリア例

私が作ったルームツアーの動画にも何回か出てきてますので、良かったらチェックしてみてください。

リビングにおすすめの照明③「グレアレスダウンライト」

そして最後は『グレアレスダウンライト』です。

グレアレスダウンライト

今紹介した2つの照明はとは毛色が違って、良くある普通のダウンライトです。 ただ、このダウンライトは光を絞って照明を当てるので、高級感のある空間をつくったり、インテリアを際立たせることができるといったメリットがあります。

光を絞って照明を当てる

後は、窓に照明が映り込まない、と言うのも地味に嬉しいポイントです。

窓に照明が映るタウンライトと映り込まないダウンライト

だから例えば、ただ何となく部屋全体を明るくするのではなく、インテリアなどの立体感がしっかり出たシャープでおしゃれな雰囲気の室内を作りたい方にはぴったりの照明になります。

しかも、昔は高かったのですが、今はだいぶ安くなっているので、お手軽に入れることも可能です。

ただし、使う場面を間違えてしまうと、ただ暗いだけになってしまう可能性があります。

だから提案してくれる設計士やインテリアコーディネーターの方の腕が問われる照明でもあります。

この点は注意が必要ですが、使いこなせれば非常に強力なアイテムなので、是非とも覚えておいてください。

以上が私のお勧めする照明です。

これらを参考に建売のような家ではなく、注文住宅らしい住まいを作ってみてください!

はい、ということで今回は『リビング ケチったらどうなるの?』と言うテーマで良くある『床』『クロス』『照明』これら3つの後悔ポイントとその解決方法をご紹介しました。

今回の話が少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。

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