今回は『ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴~18社のポジションを徹底比較~』というテーマでお話をします。
昨今の物価高騰の影響、金利の上昇、さらにはナフサ不足の影響もあり、住宅を買いにくい世の中になってきたものの、住宅需要が完全になくなったわけではありません。
今の状況の中で最適解を見つけるべく、多くの方がハウスメーカー選びをしていると思いますが、時代が変われば当然それにあわせて各社のポジションも変わってきます。
戦略も各社で違っています。
以前と比べて何がどう変わったのか、「今の時代的にこのハウスメーカーのここがおすすめです」といった変遷は、常にハウスメーカー各社の状況を追っている人でないとわからないと思いますし、誰かがまとめなければ判断できないと思います。
そこで今回は、ネット上でよく見るハウスメーカー全18社をマッピングして、メーカー各社のポジションと具体的にどのような特徴があるのか、そして何がおすすめなのかというのをお伝えしていきます。
分布図は、価格、性能、デザインの3軸でマッピングしました。
縦軸が性能スコアで、横軸が坪単価を表しています。
また、丸の大きさは、大きくなれば大きくなるほど設計の自由度が高いということを表しています。
また色味に関しては、青がモダン、緑がモダンナチュラル、オレンジがクラシック、グレーが(明確なデザインの傾向がない、担当者によってデザインが大きく変わる、そもそもデザインを気にしていないなどといったことから)機能性、これらが得意な傾向にあることを表現しています。
ぜひ、ハウスメーカー選びの参考にしてください。
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴1:桧家住宅
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴2:アキュラホーム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴3:ヤマダホームズ
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴4:ウィズダム建築設計
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴5:ヤマト住建
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴6:アイ工務店
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴7:一条工務店
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴8:ウェルネストホーム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴9:トヨタホーム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴10:セキスイハイム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴11:三井ホーム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴12:ミサワホーム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴13:ヘーベルハウス
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴14:住友林業
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴15:ダイワハウス
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴16:パナソニックホームズ
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴17:積水ハウス
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴18:三菱地所ホーム
- ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴まとめ
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴1:桧家住宅

- 性能スコア:61.8点/100点
- 設計の自由度:8/15
- 建物のみの坪単価:約80万円
性能スコアの中の断熱性能、これは
- ホームページ記載のUA値
- 断熱等級6達成の可否
- 標準的な窓の仕様
を数値化して合計30点満点で計算しています。
気密性能も
- ホームページ記載のC値
- 全棟気密測定をしているかどうか
- 気密処理の仕方
これを数値化して合計25点満点で評価しています。
耐震性能は、
- 耐震等級
- 制震装置、免震装置の対応
- 構造躯体のこだわり
これを数値化して合計25点満点としています。
そして換気空調性能は、
- 換気タイプ
- 熱交換率
- 全館空調の有無
これを数値化して合計20点満点としています。
これらの評価項目があって、桧家住宅の場合は、断熱性能が12.2点、気密性能が13点、耐震性能が18点、換気空調性能が18.6点で、これらを合計すると100点満点中61.8点という評価になりました。
桧家住宅はとにかく安く「あれもこれもついてお得でしょ、ドヤ!」というハウスメーカーです。
わかりやすく一言でまとめるのであれば「ジャパネットたかた方式」のハウスメーカーという感じです。
ですので、使っている建材の質やデザイン性など、極上のものを販売することを目指して家づくりをしているというわけではなく、あくまで安いなりに質のいい住宅、これを前提として家づくりをしているハウスメーカーです。
実際に桧家住宅は間取りをつくる時に「パレット」と呼ばれる箱を決めて、その中で間取りをつくっていくという方法で家づくりをしていきます。
さらに基本的には設計士ではなく、住宅営業マンが主体となって打ち合わせを進めていくことになります。
デザイン性に関しても、桧家住宅でデザイン性の高いものがつくれるかと言われると、仕組み的にも難しいと言わざるを得ないわけです。
全体的に見るとこのようなポジションになってはいますが、桧家住宅が悪いのかと言われれば、そういうわけではありません。
そこは勘違いしないでほしいですが、今のご時世、物価高騰に金利の上昇、資材不足もあり、世の中カオスな状況になっています。
そのせいもあり、家を建てること自体が難しい世の中になってきているわけです。
これを考えると、桧家住宅は最後の砦のようなハウスメーカーで、特に子育て世帯からすると神様のようなハウスメーカーなのです。
デザイン性に関しては、マンションと同じで、結局最終的には、インテリアで内装の雰囲気はいくらでもつくり込めるわけです。
仮の話ですが、桧家住宅からの提案がいまいちでも、自分たちでインテリアを整えていければ、それでおしゃれな家はつくれるわけです。
ですので、このポジションが悪いというわけではなく、
- 家以外にお金を使いたい人
- 住宅ローンの負担を減らしたい人
- 最低限のお金で最大限に家の快適性を担保したい人
これらに該当する方は、桧家住宅は超優良なハウスメーカーとなるので、ぜひ検討していただきたいです。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴2:アキュラホーム

- 性能スコア:65点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約85万円
気密の部分で弱く、そこがネックとなり、このようなポジションになっているというイメージです。
具体的には、耳付きグラスウールで内側気密をやっているのがアキュラホームなのですが、耳付きグラスウールは施工性はよくても、あれで完璧に気密が取れるかと言われると、職人の力量に依存するところが大きいので、結構難しいのです。
とはいえ、ネックなのは気密だけでそれ以外は割といいです。
どういうことかというと、アキュラホームの構造躯体は数少ない部材で構造が成り立つようになっていて、それのおかげでコストが削減できるようになっています。
具体的に言うと「8トン壁」と呼ばれるものすごく強い壁で構造躯体を支えるつくりになっているため、最小限の柱ですみます。

そしてそれと同時に、大開口、大空間もつくれるという仕組みになっています。
これによってコストを削減しつつも、デザイン性の高い住宅がつくれる、そのようなベースを整えているのです。
あと、アキュラホームで使われているのは集成材ではあるのですが、きちんと国産材を使っていますし、他のメーカーと違ってチープな集成材ではありません。
ですので、価格を落としつつも品質高く、さらには間取りの自由度も得られるということを考えると、アキュラホームは非常にバランスのいいハウスメーカーです。
ただ、ミドルコスト系のハウスメーカーなので、基本的には営業マンが間取りを書いて提案してきます。
そこは仕方ないのですが、それが嫌という方は、建物のみの坪単価で、大体120万円くらいからの商品として「AQレジデンス」というものがあります。
そちらを選んでいただければ、最初から設計士が間取りを書いてくれるので、もし営業マンが書いた間取りは嫌だなという人がいたら、AQレジデンスで検討してみるといいかもしれません。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴3:ヤマダホームズ

- 性能スコア:71.7点/100点
- 設計の自由度:13/15
- 建物のみの坪単価:約90万円
結構な穴場として今おすすめしたいハウスメーカーです。
というのもヤマダホームズは、「ヤマダデンキ」が親会社なので、そのボリュームを活かして家電系を安く販売できます。
さらに最近エディオンと統合したので、今後よりいろいろなものに対してディスカウントが利き、皆さんに安く製品を届けることができるのではないかと思っています。
グループ企業も豊富なので、全てヤマダグループでまとめると、かなりのディスカウントが狙えるはずです。
しかもヤマダホームズの中には「小堀住研」という昔から富裕層を相手にしてきたエリート設計事務所が内包されています。
ですので、安い価格の住宅から高い価格の住宅まで、ありとあらゆる範囲のお客さんを対応できるハウスメーカーになっています。
ヤマダホームズは、ものすごく品質にこだわっています。
例えば、何か1つ商品を発売するにも、いろいろな部署の意見を聞きつつ、確実にお客さんに長く使ってもらうものを商品化して、その上で販売するような体制がきちんと整っているのです。
他のハウスメーカーさんとは明らかに真剣度合いが違うなと思います。
そういう姿を見ると、こういう企業さんを応援したいなと思いますし、自信をもって皆さんにおすすめできるなと思います。
ただ、価格、品質、自由度、デザイン性、それらをオールパーフェクトで販売できる基盤は整っていても、まだまだ本領発揮できていないなという感じではあります。
そこが惜しいところではありますが、伸びしろしかない超穴場企業なのは間違いありません。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴4:ウィズダム建築設計

- 性能スコア:75.5点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約90万円
ウィズダム建築設計は、福岡が本社のハウスメーカーです。
破竹の勢いで全国展開をしており、今波に乗っているハウスメーカーの筆頭です。
ウィズダム建築設計は、地域によって建物の仕様が大きく変わります。
具体的に言うと、断熱材が吹き付け系の断熱材のところもあれば、セルロースファイバーのところもありますし、一条工務店のような発泡系の断熱材のところもあったりします。
ですので、良くも悪くも地域ごとにバラバラなので点数がつきにくいのと、全体的に換気空調面に関しては結構課題感がある印象なので、このようなポジションとなっています。
ただ、ウィズダム建築設計はいい人が多いですし、熱量高く家づくりをしている人は本当に志高く家づくりをしています。
特にウィズダム建築設計の埼玉は、ズバ抜けてレベルが高いので、埼玉界隈で家づくりを検討している方は、ウィズダム建築設計に1度話を聞きに行くのはありだと思います。
価格も抑えられている方なので、おすすめです。
デザインに関しては、住友林業っぽいデザイン、内装の雰囲気が多い傾向にあります。
そのため、ナチュラル系のデザインが好きな方は検討してもいいのではないかと思います。
もちろんナチュラル系のデザインだけではありませんが、全体的にはナチュラル系が多いかなという感じです。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴5:ヤマト住建

- 性能スコア:88.8点/100点
- 設計の自由度:8/15
- 建物のみの坪単価:約85万円
一条工務店とよく比較されるハウスメーカーとして挙げられるのが、ヤマト住建です。
性能に関しては間違いなく業界トップクラスで、ここ最近では、一条工務店に次いで耐水害住宅の販売に取りかかっています。
ヤマト住建は、性能に関してかなりのこだわりがある企業なので、住宅の性能は妥協できないという方にはおすすめの企業さんになります。
ただし、性能系のハウスメーカーあるあるなのですが、デザインは正直一条工務店に比べれば多少デザイン性はあるかなという程度で、ものすごく高いわけではありません。
一条工務店よりたまたまヤマト住建の方が安かった、一条工務店よりたまたまヤマト住建の提案がよかったなど、そういう理由でヤマト住建を選ばれる方が多い気がします。
それぞれ好みはあると思いますが、もし一条工務店を検討している方がいましたら、同時並行でヤマト住建を検討してみるといいかもしれません。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴6:アイ工務店

- 性能スコア:90点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約90万円
現在住宅業界でナンバー2となった急成長企業です。
全体的にハイスコアになっていますが、それがなぜかというと、断熱性能に関しては付加断熱仕様になっていて、気密に関しては内と外両方で気密を取る内外気密になっています。
この時点で、他のハウスメーカーよりも性能がいいわけです。
それはトップクラスのポジションになります。
しかもコストに関しても、大体建物のみの坪単価で90万円くらいからなので、今の相場より少し低いくらいの値段設定になっています。
これは、人気が出ます。
ネックは、ミドルコスト帯のハウスメーカーなので、営業マンが間取りを書くという仕組みになっていますし、打ち合わせの回数が少なめだったり、在来軸組工法なので、吹き抜けをつくると火打ち梁というものが出てきてしまったりします。

こういったところは住友林業や積水ハウスには勝てない部分ではありますが、やはりトータルのバランスは圧倒的です。
人気の理由もわかるなという感じです。
少し前までは急成長すぎて施工が少し雑だと言われていましたが、今はだいぶ落ち着いてきたので、これから家づくりを検討される方は、アイ工務店を候補に入れてもいいのではないかと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴7:一条工務店

- 性能スコア:95点/100点
- 設計の自由度:8/15
- 建物のみの坪単価:約90万円
アイ工務店が爆伸びしてはいるものの、やはり全体的な建物の性能に関しては、今もなお一条工務店が住宅業界トップとなっています。
下手なハウスメーカーで家を建てるくらいなら、一条工務店で家を建てることをおすすめします。
自社工場をもっていて、全ての建材を自分たちでつくっていたり、住宅業界トップの性能を建物のみの坪単価約90万円で提供できたりするのはものすごいことなのです。
普通、付加断熱にして断熱等級7を取るような仕様にすると、建物のみの坪単価で150万円、160万円してしまって、ものすごく高い金額になるわけです。
しかし一条工務店ですと、断熱等級7の仕様であっても坪100万円を切ってくるわけです。
コストパフォーマンスなら、一条工務店の独り勝ちです。
ただ、デザインに関しては相変わらずいまいちな部分が多いです。
最近はNaturia(ナチュリア)の販売をきっかけに少しずつデザインの方面にも力を入れてきてはいるものの、一条工務店のデザインがよくなるには、まだまだ時間がかかりそうです。

ですので、一条工務店を検討する方は、デザイン枠としてアイ工務店やアキュラホームを入れて検討することが多い印象です。
何にせよ今のご時世、物価の高騰が著しい世の中なので、まずは家を買うことを最優先にして一条工務店を検討するというのは大いにありかと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴8:ウェルネストホーム

- 性能スコア:97.3点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約130万円
1つだけポツンとポジションを構えているメーカーがウェルネストホームです。
割とSNS上では有名で、性能系としての印象が強いところです。
性能に関してはズバ抜けて優れていて、業界で唯一加湿器いらずで冬を過ごせる家づくりをしているハウスメーカーです。
当然断熱等級もデフォルトで7、C値も0.2確約となっていて、かなりハイレベルな性能の家を提供しています。
さらに、特許技術のオンパレードなので、他のメーカーも真似できないことが多いです。
以前までは「デザイン性がいまいち」と言われていましたが、ここ最近大手系のハウスメーカー出身の営業マンや設計士がウェルネストホームに転職してきていることもあり、デザインもだいぶ変わってきていますし、かなり改革が進んでいます。
元々自然素材系を推奨しているメーカーというのもあり、デザインもナチュラルよりのものが多いので、それがより生かされる形になってきているというのは、非常にいい傾向かと思います。
住友林業を検討している方で、より質の高い建物を建てたいという方は、ウェルネストホームを同時並行で検討してもいいのかなと思います。
ただ比較検討先が住友林業なだけあり、建物のみの坪単価が大体130万円と高めの設定となっています。
これを質が高いからということで穴場として捉えるのか、外れ値として捉えるのか、この辺は人それぞれ感じ方が違ってくるかと思います。
分布図だけ見ると「なんかウェルネストホームっていいのかな?」と感じる方が多いと思います。
ただ、ウェルネストホームの場合は会社の規模がそこまで大きくないので、施工体制の問題で、たくさんの家をつくることができないという課題があります。
ですので、金額が高かったとしても、時間がかかったとしても、本質を追求した家を建てたいという方は、ウェルネストホームを検討してもいいかもしれません。
ちなみに、本質を追求している系の住宅会社は、大体ウェルネストホームと同じようなポジションになってきます。
例えばマイナーなので今回はこの分布図には入れませんでしたが、小嶋工務店はまさにそれに該当してきます。

こういう本質追求系の住宅会社は、質を優先して企業拡大はせず、地域に根ざした活動をしていたりします。
その都合上どうしてもマイナーになってしまうのです。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴9:トヨタホーム

- 性能スコア:52.5点/100点
- 設計の自由度:8/15
- 建物のみの坪単価:約110万円
金額安く鉄骨住宅を購入したいと考えている方が最初に検討するべきハウスメーカーです。
断熱・気密・換気・空調系は全体的に弱い部分もありますが、地震に強いと言われている鉄骨住宅をこの価格帯で購入できるというのは、トヨタホームの強みになります。
それと、同じ鉄骨ユニット工法でつくられているセキスイハイムと比較をした時に、トヨタホームの方がデザイン性が高いというのもポイントです。
価格安く鉄骨住宅で家を建てることを優先したい、その中で、デザイン性のいい家を建てたい、自動車が好き、こういったことに該当する方は、トヨタホームを候補に入れていいかもしれません。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴10:セキスイハイム

- 性能スコア:57.4点/100点
- 設計の自由度:8/15
- 建物のみの坪単価:約110万円
セキスイハイムは、トヨタホームと比較して断熱性能は高め、空調系の性能も高めになります。
ですので、総合的な点数としては、トヨタホームよりもセキスイハイムの方が高く出ています。
セキスイハイムは都市部ではあまり見かけませんが、地方に行けば行くほど見る気がします。
山口県ですと、セキスイハイムがものすごく強く、至るところにセキスイハイムの家が建っています。
もしかすると、地方人気が高いというのが、セキスイハイムの特徴なのではないかと思います。
そのような感じで、とにかく比較的安い金額で鉄骨住宅を建てたい方、その中で性能重視の方はセキスイハイム、デザイン重視の方はトヨタホーム、このような感じで、メーカーを選んでいただけるといいと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴11:三井ホーム

- 性能スコア:52.5点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約120万円
三井ホームは業界で数少ないクラシックデザインが得意なハウスメーカーです。
クラシックデザインは簡単に言い換えると、ディズニーランドのシンデレラ城のようなテイストのことで、お金持ちが好むデザインとしてイメージされているテイストです。
ここ最近では、三井ホームもモダンテイストに力を入れ始めてはいますが、やはり元々がクラシックテイスト強めの企業だったので、インテリアの提案もクラシックよりのものが多いです。
ただそうはいっても裏を返すと、他のハウスメーカー、工務店では提案できないようなインテリア提案もしてくれるので、そこが刺さるという人もいると思います。
例えば、イタリアの高級家具メーカーにポラダ(porada)という会社があります。

ポラダの家具は人気ではあるのですが、ちょっと癖があり、普通の人ですと提案しにくいのです。
そもそも知っている人も少ないと思います。
ただ三井ホームはこういう家具をうまく提案して、内装のコーディネートに入れてくれます。
こういうのは他のハウスメーカーにはない強みかと思います。
三井ホームに関しては、他のハウスメーカーに比べて少し点数が高めに出ていると思いますが、これは他の大手系のハウスメーカーと比べた時に、第1種換気や全館空調が標準的に採用されているからです。
他のハウスメーカーでも、第1種換気を採用したり全館空調を入れたりすれば、この性能スコアは上がります。
ですので、三井ホームのデフォルトの性能がものすごく高いのかと言われれば、そのようなことはなく、他のハウスメーカーでもカスタマイズすれば三井ホームと同等かそれ以上にすることもできます。
逆に、三井ホームも断熱性能をある程度カスタマイズできるので、今のポジションよりももっと上にできるので、この辺は本当にカスタマイズ次第かなと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴12:ミサワホーム

- 性能スコア:53.8点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約130万円
ミサワホームは一見すると性能が低そうに見えますが、これはあくまで標準仕様の場合です。
ミサワホームは断熱性能をいじれて断熱等級7の仕様にでき、断熱性能の部分強化も可能です。
さらに気密施工オプションもあり、換気も第1種換気に変更できます。
ポテンシャルはかなり高めなのですが、標準的な仕様で見ると、このポジションになってしまうわけです。
ミサワホームは非常におもしろいハウスメーカーで、例えばミサワバウハウスコレクションという名のヴィンテージ家具の博物館を自社で保有していたり、それをベースにした商品として最近では「MARGE(マージ)」という商品を発売してみたり、王道のメインストリーム的な提案からサブカル的な路線でのデザイン提案までこなせるのがミサワホームの強みです。

さらには規格住宅も昔から得意なハウスメーカーなので、いろいろな方が幅広く検討できる、そういうハウスメーカーかと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴13:ヘーベルハウス

- 性能スコア:53.5点/100点
- 設計の自由度:10/15
- 建物のみの坪単価:約130万円
断熱・気密・換気・空調、この辺の標準仕様が他のメーカーに比べてどうしても低めです。
そのためこのポジションになってしまうのですが、そもそもヘーベルハウスで家づくりをする方が重要視しているのは、耐震や防火性能という、家の堅牢さと、あとはモダンな外観、ここなのです。
性能スコアが低めに出ていようが関係なく、自分たちが信じたヘーベルハウスを、自分たちが好きになったヘーベルハウスを全力で応援するという感じの方が多い気がします。
家づくりは最終的には自分たちの好みです。
「誰が何と言おうとヘーベルハウスが好き、とにかく頑丈を優先するんだ」という方は、候補に入れてみるといいかと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴14:住友林業

- 性能スコア:53.4点/100点
- 設計の自由度:15/15
- 建物のみの坪単価:約135万円
ここ最近では積水ハウスを抜いて住友林業が人気になってきていますが、住友林業は価格、性能、デザイン、ブランド感、全てきれいにバランスが取れているのです。
結局のところ家づくりはどこまで行っても予算内でどれだけいいものがつくれるのかの勝負です。
そういう意味で住友林業は、本当にバランスよく家づくりができるので、人気が出るのも納得だなと思います。
また、住友林業もミサワホームと同様で、標準仕様だからこのポジションなのであって、断熱性能を上げて換気も標準の第3種換気から第1種換気に変えれば点数は上げられます。
そういった意味で伸びしろがある、要はカスタマイズの幅がきちんと用意されているというのが住友林業のいいポイントです。
有名どころのハウスメーカーで家を建てたい方が最初に検討するべきハウスメーカー、それが住友林業ではないかと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴15:ダイワハウス

- 性能スコア:53.9点/100点
- 設計の自由度:15/15
- 建物のみの坪単価:約135万円
ダイワハウスが住友林業よりも性能スコアが若干高いのは、制震装置をつけることができたり、鉄骨造をもっていたりするからです。
標準仕様で言うとこのポジションですが、業界の中で最初に木造商品で断熱等級7の仕様を出したり、ZIZAI DESIGN OFFICEによる高額物件商品の「MARE-希-」を展開していたり、規格住宅にも力を入れていたり、とにかく全方向に向けて全力で営業活動をしています。
ですので、担当者の提案力やいろいろなピースが揃うと、実は住友林業よりも積水ハウスよりもいい提案をしてくれるわけです。
積水ハウス、住友林業で検討するのであれば、比較検討先にダイワハウスも加えて、同時に比較検討していただきたいなと思います。
特にダイワハウスの木造はおすすめです。
なぜなら、うまくつくり込むことで、積水ハウスを超える建物をつくり上げることができるポテンシャルをもっているからです。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴16:パナソニックホームズ

- 性能スコア:56.4点/100点
- 設計の自由度:15/15
- 建物のみの坪単価:約150万円
パナソニックホームズといえば、最近は都心部特化型のハウスメーカーになってきていて、マンション、3階建て、4階建て、5階建ての賃貸、あとはホテルなどをつくっています。
ですので、断熱気密どうこうよりも、いかにして限られた敷地で建物を建てるのか、いかにして地震に強くメンテナンスのかからない家をつくるのか、ここに重きを置いて建物をつくっているハウスメーカーなわけです。
ハウスメーカー各社がよく説明をしている長期保証やメンテナンスフリーというのはだいぶ誇張されていて、正直信用できないなと思いますが、パナソニックホームズはその辺に関して唯一信頼できるハウスメーカーだと思っています。
いろいろ調べて学んでいただければ、この辺の真実に皆さん自身でもたどり着くはずです。
金額は高いですが、きちんと信頼できるハウスメーカーさんだなと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴17:積水ハウス

- 性能スコア:62.4点/100点
- 設計の自由度:15/15
- 建物のみの坪単価:約155万円
こちらも積水ハウスのデフォルトでの仕様になるので、いろいろとカスタマイズをしていけば、もっと性能スコアを上げることができます。
また、よく積水ハウスと比較検討される住友林業との性能スコアの違いは、第1種換気を標準にしているのか、それとも第3種換気を標準にしているのか、この辺の差が大きいというだけで、それ以外はそこまで大きな差はありません。
ですので、たまたま第1種換気を今標準としている積水ハウスの方が性能のスコアが少し高かったという、それだけです。
積水ハウスは、ハウスメーカーというよりか、ほぼ設計事務所です。
というのも本来ハウスメーカーは、商品を規格化して、それを全国的に普及させることを良しとしている企業です。
なぜなら、その方がコストを下げられますし、メンテナンス管理も容易だからです。
ですので、どんなに企業規模の大きいハウスメーカーであろうと、できることとできないことの線引きがしっかりしているのです。
実際住友林業もそうです。
住友林業は本社がOKを出しているキッチンメーカーしか入れることができませんし、あとは樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシの混合配置もできません。
ですので、深く追求すればするほど、住友林業はできないことが出てくるのです。
それというのは、メンテナンスや維持管理補修のことを考えると仕方のないことで、むしろハウスメーカーだったら当たり前の動きになるわけです。
しかし積水ハウスはその逆を行っていて、積水ハウスのおしゃれな物件はほぼ現場での対応品、つまりは造作品ばかりですし、それらは本社が商品を規格化して全国的に普及させているものでもありません。
構造躯体を直接いじることはさすがの積水ハウスもNGですが、それ以外でしたら大抵の場合何でもやってくれます。
こんなハウスメーカーはほとんどないので、これはハウスメーカーの皮を被った設計事務所と言っても過言ではないと思います。
ただ自由度が高すぎる分、担当者の力量に依存していますし、他のメーカーよりも価格は高めです。
仕様も複雑怪奇なので、積水ハウスは本当に玄人向きのハウスメーカーだなと思います。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴18:三菱地所ホーム

- 性能スコア:66.7点/100点
- 設計の自由度:15/15
- 建物のみの坪単価:約155万円
最近物価の高騰が著しいです。
こんな中でこだわった家づくりをしようと考えている人は、当然ながらそれなりのお金持ちです。
そういうお金持ちの方は、お金持ちの人たちなりの見えている世界があります。
日頃からエルメスで物を買う人と、ユニクロやGUで物を買う人とでは価値観は合わなそうだというのは、なんとなく想像つくと思います。
もちろんユニクロやGUがダメといったそういう話ではありません。
ただお金を持っていると、それだけ選択の幅が広がるので、その分経験や知識の幅が広がりやすいのです。
残酷な真実ですが、どうしても仕方ないのです。
積水ハウスや住友林業であっても対応できる層のアッパーというのがあり、ある程度以上のお金持ちになってくると、積水ハウスや住友林業では対応できなくなってくるのです。
なぜなら目線が合わなくなるからです。
見えている世界が違っているのです。
実際によく三菱地所ホームを検討している人たちが言う言葉として、「三菱地所ホームは全身エルメスで揃えられるような統一感がある。一方で他のメーカーは、一部はエルメスだけれど、それ以外がファッションセンターしまむらになってしまう」ということを言うのです。
そもそもハウスメーカーという業態自体が、戦後から続く住宅の大量生産、この流れがベースにあるので、お金持ちの方たちがそう思うのも無理はないのです。
至極真っ当な捉え方かとは思います。
ただ、その中で三菱地所ホームは、富裕層の方たちばかり相手にしてきたので、お金持ちの方と目線が合いやすい、話が合いやすいのです。
これは、今のご時世、ものすごい強みだと思います。
それにお金持ちの方は、やはり田舎で建てるよりかは都市部で家を建てることが多いと思いますが、都市部は法規制が厳しく、高さが取れないなど、結構面倒なことが多いのです。
そんな中で三菱地所ホームの全館空調は、天井を下げずにダクトを通して家全体の温度管理ができます。
そのため、都市部のお金持ちに好まれるわけです。
例えばですが、他のハウスメーカーの全館空調は、ダクトを通すために天井が下がってしまいます。
そういうのがなく、天井高を取りつつ、さらにダクトを回して家全体を全館空調で涼しくできる、温かくできるというのは大きな強みです。
ただ、三菱地所ホームは施工エリアが限定的です。
ですので、これから家を建てる皆さんが三菱地所ホームの施工エリアに該当している場合は、三菱地所ホームを検討してみるといいかもしれません。
ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴まとめ
今回は『ハウスメーカー分布図で見る各社の特徴~18社のポジションを徹底比較~』というテーマでお話をしました。
このように分布図にしてみると非常にわかりやすいと思います。
どのメーカーも一長一短ありますし、皆さんの予算の兼ね合いもあるので、最善の選択は人によって変わってきます。
これから家づくりをされる方は、この分布図をぜひ参考にしてください。
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