今回は『【2024年最新】地震に強いハウスメーカー5選』というテーマでお話をしていきます。
年始早々に大きな地震がありましたが、それによってこれから家づくりをされるであろう多くの方が、地震に強い家を建てたいと思ったと思います。
ただ、基本的に耐震等級3さえ取れれば、どこのハウスメーカーで建てても大差ないわけです。
そのため、最終的には感情面での選択をする他ないのです。
これがどういうことかというと、ハウスメーカーによっては「ベタ基礎の方が地震に強いです。」「制震装置が入っているので地震に強いです。」などいろいろ言ってくるわけですが、結局のところどれも手段でしかないのです。
つまり耐震等級3を取ることが目的であって、そのための手段として各ハウスメーカーが工夫を凝らしているということです。
もう少しわかりやすく説明をすると、例えるなら、カレーを作ることが目的で、カレーを作る手段がカレールウというような話で、どんなカレールウを使ったとしても、最終的にはカレーを作り上げることはできます。
ですので、わざわざスパイスの配合比率を比較して、どのカレールウがいいかなんて調べないと思いますし、比較するだけ無駄なはずです。
どのようなカレールウを使ったとしてもカレーにはなるわけです。
最終的には「このカレールウだったら安心」「このカレールウが無難」など、いわゆる感情面での選択でカレーのルウ選びをしていると思います。
住宅もそれと同じで、各ハウスメーカーは耐震等級3を取るために、様々な工夫、つまりは手段をとっているわけで、最終的にどのような手段を使っても耐震等級3さえ取れればいいのです。
ですので、手段の比較は意味がないわけです。
それにこれを言ったら元も子もないのですが、地震は
- 海溝型地震
- 断層型地震
- 火山性地震
これら3種類の地震があって、それぞれで揺れ方が違うのです。
また、震源からの距離によっても揺れ方が異なりますし、建築する地域の地盤の特性によっても揺れ方が変わります。
ですので、地震は起こってみてからでないと、どれだけ建物に被害が出るかはわからないのです。
そういったこともあって、このハウスメーカーなら安心、このハウスメーカーなら自分たちの命を守ってくれるなど、最終的には、そういう感情面での選択をせざるを得ないのです。
その安心材料として、各ハウスメーカーの工夫としての手段があるイメージです。
まずはこのことを念頭においてください。
そしてその上で、今回私は地震に強いハウスメーカー5つを紹介するわけですが「唯一無二」というテーマでお話をしていこうと思います。
先ほどもお伝えしたように、耐震等級3さえ取れてしまえばいいわけなので、そういう意味では、正直どこのハウスメーカーも地震には強いといえます。
ただその中で他社と比較した際に、唯一無二の強みをもっているハウスメーカーが大手の中に5社だけあるので、今回はそれをご紹介します。
ぜひとも皆さんの家づくりの参考にしてみてください。
地震に強いハウスメーカー1:積水ハウス
積水ハウスの唯一無二のポイントは3つあります。
- 鉄骨商品で使われるシーカス
- 木造で使われる基礎ダイレクトジョイント
- 震災時の保証
以上の3つになります。
それぞれ順番に説明をしていきます。
鉄骨商品で使われる制震装置シーカス
まず1つ目の『鉄骨商品で使われる制震装置シーカス』についてです。
ハウスメーカー各社はそれぞれで制震装置というものをもっています。
制震装置とは、地震の振動エネルギーを熱エネルギーに変えて吸収する装置のことで、だいたいどのハウスメーカーも、地震時の建物の変形を2分の1以下まで抑えてくれるというものになっています。
そのため例えば
- パナソニックホームズ:アタックダンパー
- ヘーベルハウス:ハイパワードクロスとサイレス
- トヨタホーム:T4システム
- ダイワハウス:鉄骨造に入るD-NΣQST(ディーネクスト)とKyureK(キュレック)、木造に入るグランデバイス
- ミサワホーム:MGEO
このような感じで、それぞれのハウスメーカーが制震装置を使って建物の揺れを抑える工夫をしているわけです。
そんな中で積水ハウスの制震装置は、他のハウスメーカーの制震装置の完全上位互換になっています。
これがどういうことかというと、積水ハウスでは1997年から制震システムの研究を行っており、
- 第1世代の鋼材ダンパー
- 第2世代のオイルダンパー
- 第3世代の高減衰ゴムダンパー
- 第4世代のシーカス
というように、制震装置を時代ごとに進化させてきたのです。
これを前提に考えると、第1世代の鋼材ダンパーには
- ヘーベルハウス:ハイパワードクロス
- パナソニックホームズ:タックダンパー
- ダイワハウス:鉄骨造に入るD-NΣQST(ディーネクスト)とKyureK(キュレック)、木造に入るグランデバイス
これらがあたり、
第2世代のオイルダンパーには
- ヘーベルハウス:サイレス
第3世代の高減衰ゴムダンパーには
- トヨタホーム:T4システム
- ミサワホーム:MGEO
が該当してくることになります。
そして積水ハウスのシーカスは、他のハウスメーカーにはない第4世代の制震装置になっているわけです。
では具体的に、積水ハウスのシーカスの何が第4世代なのかというと、高減衰ゴムが露出していない部分になります。
というのも、積水ハウスは今まで全ての世代の制震装置を使って家づくりをしてきたのですが、第1世代の鋼材ダンパーは、金属疲労によって長期耐久性に懸念点がありました。
第2世代のオイルダンパーは、オイルのメンテナンスが必要であるため、こちらもメンテナンス性を考慮すると、どうしても完全に安心することができませんでした。
第3世代の高減衰ゴムダンパーは、鋼材ダンパーやオイルダンパーと比較して長期耐久性やメンテナンス性が優れているものの、ゴム自体が露出するつくりだと劣化する可能性が捨てきれませんでした。
ですので積水ハウスの第4世代シーカスは、ゴムの劣化対策として、高減衰ゴムが露出しないように完全に隠れた状態でつくられ、今に至っているのです。
こういった制震装置のつくりになっているのは、今現在、積水ハウスのシーカスのみなのです。
そのため唯一無二であり、本来地震で揺れやすいとされている鉄骨住宅でも揺れにくいような地震に強い家づくりをしているわけです。
ただこの話だけを聞くと「それって積水ハウスがすごくて他のハウスメーカーはダメってこと?」「積水ハウスの肩をもっているだけでしょ?」など、そう思われた方もいると思います。
確かに積水ハウスは、独自で研究をして制震装置の最適解に辿り着いたとしています。
ただ一方で、1つの制震装置を徹底的に突き詰めてつくり込んでいるハウスメーカーもあるわけです。
例えば、ヘーベルハウスのハイパワードクロスは、特殊な金属配合によって、飛行機のランディングギアに使われるような、非常に粘りの強い特殊金属を用いて制震装置をつくっています。
パナソニックホームズのアタックダンパーも同様です。
そのような感じで、1つの制震装置を徹底的に突き詰めてつくり込んでいるハウスメーカーもあるわけなので、一概に積水ハウスの第4世代である制震装置シーカスが全てというわけではありません。
つくり込んでいるハウスメーカーは、徹底的に考えた上で商品を展開しています。
ですので、積水ハウスが第4世代の制震装置であるということは1つの事実として捉えていただきつつ、他のハウスメーカーはどういう考えのもとその制震装置を使っているのか、安心材料を確保するためにもしっかりと聞くようにしましょう。
木造で使われる基礎ダイレクトジョイント
続いて2つ目が『木造で使われる基礎ダイレクトジョイント』についてです。
基礎ダイレクトジョイントは、積水ハウスの木造オリジナルのつくり方であり、他のハウスメーカーではできないつくり方になります。
この基礎ダイレクトジョイントがすごいのです。
何がすごいのかというと、日本古来の工法である伝統工法をベースにつくられたものだからです。
というのも、そもそもハウスメーカー各社にはオリジナルの構法、つまりは家づくりの方法が存在します。
例えば
- 積水ハウスの木造:シャーウッド構法
- 住友林業:ビックフレーム構法
- ダイワハウスの木造:グランウッド構法
- 三井ホーム:プレミアム・モノコック構法
- ミサワホーム:木質パネル接着工法
というような感じです。
こういった各ハウスメーカーのオリジナルの構法は、日本でよく使われている一般的な工法の
- 在来軸組工法
- 枠組壁工法
この2つを掛け合わせてつくったもの、もしくはどちらか一方を究極に特化させてつくったものになるのです。
この辺りに関して掘り下げると話が脱線するので割愛しますが、そんな中積水ハウスは唯一、在来軸組工法や枠組壁工法でもない、伝統工法をベースにつくられた構造躯体なのです。
伝統工法とは日本古来の建築技法で、地震が起きた際、地面に直接地震の力を逃すつくり方になります。
京都の五重塔などでも使われている建築方法になるのですが、五重塔が今も尚健在なのを考えると、伝統工法がいかに耐震性能に優れた工法であるかがわかると思います。
ただし、この話を聞くと「だったら他のハウスメーカーでも伝統工法をベースに家づくりをすればいいじゃん!」「なんで積水ハウスだけなの?」と思われると思います。
確かにそれはそのとおりなのですが、伝統工法を現在版にリニューアルしてそれを世に普及するには、それ相応の技術力が必要になってきます。
そのため、積水ハウスのみが行える唯一無二の地震に強い工法なのです。
あと、これは完全に余談ですが、建築の歴史を辿ると、建築の工業化に伴ってモダニズムとよばれる装飾のない建築が流行することになるのですが、モダニズム系の建築は、LDKを横長あるいは縦長にとって、空間をシンプルにつくり上げるという特徴があります。
そして、シンプルな空間をつくり上げた上で、そこにその地域特有の色、日本でいったら和の要素を加えることで、現代の建築はつくられているのです。
これを理解した上で、積水ハウスの木造シャーウッドをみると、それ自体が日本古来の建築手法なので、和の要素の塊のような構造躯体だということがわかります。
そこにモダニズム的要素を加えることで、美しい建築をつくり上げることができるのです。
実際、SNS上に積水ハウスのおしゃれな家の画像や動画が多いのも、そういった背景があるからなのですが、建築の知識があるかどうかで見え方が変わってくるハウスメーカーや、おしゃれとは何なのか、その根底の部分がわかることはけっこうあるのです。
震災時の保証
3つ目が『震災時の保証』についてです。
こちらに関しては、積水ハウスの直接的な地震の強さに関連するものではないのですが、唯一無二のポイントなのは間違いないので紹介をさせていただきます。
積水ハウスでは、天災が起こって建築途中の現場が損壊した場合、全額保証してくれるという制度があります。
これがどういうことかというと、例えば地震などの天災が起こって建築途中の家が壊れたとします。
そしたら、当然直さなければならないわけですが、この時の補修費用は誰がもつと思いますか?
多くの人が「ハウスメーカーでしょ?」と思うと思うのですが、実はほとんどのハウスメーカーが、その場合の費用はお客様が全額負担してくださいと契約書に書いてあるのです。
中にはお客さんとハウスメーカー、折半でどうにかするという多少優しいハウスメーカーもあるにはあるのですが、本当にそれは極々一部のメーカーのみです。
しかしそのような中、積水ハウスは家の補修にかかる金額を全額負担して直してくれるのです。
イメージとしては、積水ハウスから家の鍵を受け取った時点で家の所有権が移るというイメージです。
それまでは積水ハウスの所有物なので、たとえ震災で工事中の家が壊れたとしても、積水ハウスが全額負担して直してくれるのです。
オーナーさんは、一銭もお金を負担しません。
実際に東日本大震災などでも建築現場は損害があったものの、お客様に補修にかかる費用の請求は一切していないとのことです。
これは、数あるハウスメーカーの中で積水ハウスのみがやっていることなのです。
とても安心ですよね。
もし積水ハウスで家を建てるとなった場合、契約書を確認してみてください。
この全額保証の件がきちんと記載されています。
これも唯一無二になります。
ということで、
- 鉄骨商品で使われるシーカス
- 木造で使われる基礎ダイレクトジョイント
- 震災時の保証
以上の3つが積水ハウスの唯一無二のポイントであり、地震に強いハウスメーカーとよぶに相応しいところになります。
地震に強いハウスメーカー2:パナソニックホームズ
パナソニックホームズの唯一無二のポイントは2つあります。
- ハウスメーカーの中で唯一、限界加振まで耐えられることを証明
- 地震あんしん保証
この2つです。
それぞれ解説をしていきます。
ハウスメーカーの中で唯一、限界加振まで耐えられることを証明
まず1つ目の『ハウスメーカーの中で唯一、限界加振まで耐えられることを証明』ということについてです。
パナソニックホームズは、大林組というゼネコンが所有している『ダイナミックス実験棟』という実験施設を使って、阪神・淡路大震災レベルの大地震を57回、さらに中地震83回、計140回揺らして繰り返しの地震に強いことを証明しています。
そしてその後に阪神淡路大震災の4.3倍、つまり限界加振とよばれる、今日本で出せる最大級の震度に耐えられるということを証明しているのです。
これを証明しているのは大手ハウスメーカー何社もある中で、唯一パナソニックホームズだけなのです。
しかも実験もリアルに再現していて、総重量4t近くあるキラテックとよばれるタイルをつけ、さらに陶器瓦とソーラーパネルを設置しているのです。
建物は重くなればなるほど、地震の影響を受けやすくなります。
そのため、あえて不利な状態で実験をしているのです。
あと地味なポイントですが、窓に鍵を閉めながら実験をしているところもポイントが高いです。
窓は地震による揺れが大きいと歪みますし、窓ガラスが割れるのです。
皆さんもYouTubeでいろいろと検索していただければわかりますが、建物の窓にアクリル板をはめて実験しているハウスメーカーもけっこうあります。
実験で建物を揺らしているときに窓がペラペラ揺れていたり、変に反射していたりしたら、大抵アクリル板だと思ってください。
やはりそういう現場を実際に大林組のお偉いさんは見ていたりするので、パナソニックホームズの地震に対する強さに惚れ込んで、その方はパナソニックホームズで家を建てていたりします。
これがパナソニックホームズの唯一無二のポイント1つ目になります。
地震あんしん保証
続いて2つ目が『地震あんしん保証』です。
こちらは建物の耐震性能に直結してくる内容ではないのですが、付随するポイントとして紹介させていただきます。
パナソニックホームズでは独自で『地震あんしん保証』という制度を展開しています。
地震あんしん保証とは、万が⼀パナソニックホームズの家が地震によって全壊、半壊してしまった場合、保証限度額5,000万円を上限に、パナソニックホームズが原状回復してくれるという制度です。
しかも保険のような掛け⾦も不要で、パナソニックホームズで家を購入したら確実に入れる保証なのです。
また以前まで、地震あんしん保証は家の引き渡し日から10年間という保証期限が設けられていました。
それが去年、35年まで伸びました。
この補償があることによって、震災によって住まいを失うというもっとも⼤きい精神的な不安を解消できるわけです。
南海トラフ地震の影響をモロに受けそうな地域にお住まいの方や「とにかく地震が怖い、地震に対する対策が最優先だ!」という方は、パナソニックホームズを検討してみてもいいかもしれません。
ただし、津波や地盤沈下、あとは火災による被害は、地震あんしん保証の対象外となるので、その点はご注意ください。
これがパナソニックホームズの唯一無二のポイント2つ目になります。
あとこれは、地震の強さに直接関係ないことではあるのですが、私の個人的な印象は、やはりパナソニックホームズの現場はきれいです。
「さすがパナソニックブランド!」という感じで、一定の安心感がある印象です。
今まで私が作ったメグリエという優秀な営業担当者とこれから注文住宅を建てる方をマッチングするサイトを通じて、かなりの件数をパナソニックホームズで建ててきているのですが、今まで1件もクレームがないのです。
そんなハウスメーカーはパナソニックホームズだけです。
これは誇張しているわけでもないですし、パナソニックホームズに言わされているわけでもありません。
直接的な地震の強さには関係ないですが、施工の精度は非常に重要なので、1つポイントとして覚えておいてもらえればと思います。
地震に強いハウスメーカー3:ミサワホーム
ミサワホームの唯一無二のポイントは1つです。
建物の揺れ幅が極限に小さい
ミサワホームの唯一無二のポイントは『建物の揺れ幅が極限に小さい』ということです。
というのもミサワホームでは、 阪神淡路大震災クラスの地震、つまり震度7相当の地震が来ても、建物は8.2mmしか揺れないとされています。
これは例えるなら、震度7相当の地震が来ても、ボールペンの横幅と同じくらいの大きさしか揺れないということなのです。
では、なぜミサワホームはそんなに揺れない建物なのかというと、高分子接着剤とよばれる接着剤でガッチガチに固めているから、というのもあるのですが、
個人的には制震装置のMGEOにもポイントがあると思っています。
これがどういうことかというと、そもそも制震装置は、鉄骨造であれば構造躯体内部になるブレースとよばれる斜めの部材、
木造であれば構造躯体内部になる筋交いとよばれる斜めの部材、これらの形状を変化させて制震装置化したものになるのです。
そのため本来、筋交いが出てこない構造躯体には、制震装置はいらないのです。
ただし、ミサワホームの木質パネル接着工法は枠組壁工法をベースに進化をさせた構造躯体なので、本来筋交いは発生してこない構造躯体です。
それにも関わらず、わざわざ制震装置をつけているところが、過剰な地震対策をしているハウスメーカーであるともいえるわけです。
それによって建物の揺れ幅が極限に小さい家を実現しているので、ここが唯一無二のポイントになります。
地震に強いハウスメーカー4:トヨタホーム
トヨタホームの唯一無二のポイントは1つです。
ユニット工法であるにも関わらず制震装置がついている
トヨタホームの唯一無二のポイントは『ユニット工法であるにも関わらず制震装置がついている』ということです。
ユニット工法とは、鉄の箱と鉄の箱を組み上げて家づくりをする工法のことです。
この工法で家づくりをしているハウスメーカーは、現在トヨタホームとセキスイハイムだけなのですが、両社の圧倒的な違いは何なのかというと、それは制震装置が入っているか入っていないかの違いになります。
というのも、セキスイハイムには制震装置が入っていません。
一方でトヨタホームは、T4システムとよばれる制震装置を入れることができます。
制震装置のあるなしだけで、当然トヨタホームの方が優っているわけなので、トヨタホームの方が地震に強いのでは?という話になってしまうのですが、皆さん、先ほどのミサワホームの話を思い返してみてください。
制震装置というのは、本来、鉄骨造であれば構造躯体内部になるブレースとよばれる斜めの部材、木造であれば構造躯体内部になる筋交いとよばれる斜めの部材、これらの形状を変化させて制震装置化したものになるのです。
ですので本来、ブレースの出ないユニット工法において、制震装置はいらないのです。
制震装置をつけずとも、十分に強い構造躯体なのです。
ですので、セキスイハイムは、原理原則に乗っ取って家づくりをしているハウスメーカーということになります。
しかし、トヨタホームには制震装置が入っているので、言い換えるとミサワホームと同様に、過剰に地震対策をしているハウスメーカーともいえるわけです。
もちろん今後、どのような地震が起きるかわからないので、過剰な地震対策というものもないのかもしれませんが、一応、トヨタホームは通常よりも入念に地震対策をしているハウスメーカーということを覚えておいてもらえればと思います。
地震に強いハウスメーカー5:一条工務店
一条工務店の唯一無二のポイントは2つあります。
- 実大振動実験をしまくっている
- 2倍耐震というオプションが存在する
この2つです。
それぞれ説明をしていきます。
実大振動実験をしまくっている
まず『実大振動実験をしまくっている』ということについてです。
一条工務店は、過去に観測された地震を再現して、何回も実大振動実験を行っているという特徴があります。
これは他のハスメーカーにはない特徴で、例えば他のハウスメーカーは、1回実験をやってそれで終わらせてしまっていることがほとんどです。
そんな中、一条工務店は過去に観測された地震を再現して、何度も実大振動実験を行っているわけなのですが、ではなぜそこまで何回も実験をやる必要があるのかというと、実験によって将来起きる可能性がある地震を考える糸口になるからです。
これがどういうことかというと、例えば今、国ではこれから大きな被害が出る可能性がある地震として、3つの地震を特に警戒しています。
- 南海トラフ地震
- 首都直下地震
- 日本海溝・千島海溝沿いの地震
この3つです。
その中で圧倒的に大きな被害となる可能性があるのが南海トラフ地震とされているのですが、それがなぜかというと、実は被災地域には国民の半数が住んでいるからです。
国民の半数が被災するということはとんでもないことで、今国が公表している資料によると、最大クラスの地震が起きた場合には、最悪死者は直接死だけで32万3,000人、全壊・焼失家屋だけで200万を超えると予想されているのです。
ということは、たとえ命を失わなかったとしても1,000万に近い人たちが家を失うので、避難所に行って避難生活をすることすら難しいかもしれないのです。
それから直接死が32万3,000人であって、その厳しい避難生活の中で病気になって命を落とす人も相当数出てくるはずです。
そうなってくると日本には手当てができるだけの医療資源がないので、何としても怪我をせずに住み続けられるような家がなければ大変なことになるということは、容易に想像ができます。
こういったことがあるので、一条工務店はハウスメーカーの中で唯一、何度も何度も何度も実大振動実験をやっているのです。
それによって、どんな不測の事態が起きたとしても対応できるような、地震に強い家をつくり上げているのです。
これが唯一無二のポイントの1つ目です。
2倍耐震というオプションが存在する
2つ目が『2倍耐震というオプションが存在する』ということです。
これは2×6の外内ダブル断熱構法のみのオプションではあるのですが、
ミッドプライウォールという強靭な耐力壁を使うことで、耐震等級3以上の耐震等級5相当の家をつくれるというものになります。
そのため、家が倒壊しないのはもちろん、外壁・壁紙すらも損傷しない家をつくりたいという方にはぴったりなオプションになるわけです。
ただし、
- 有料オプションなので追加料金が10万円前後かかる
- 間取り設計の制限・規制が増える
というデメリットも発生してきます。
特に間取りに関するデメリットは
- 耐力壁が増える
- 垂れ壁が増える
- 窓が小さく、数を増やせない
といったような、けっこう致命的な制限が加わってきます。
そのため、2倍耐震を採用する場合は、ある程度覚悟をした上で採用するようにしましょう。
ちなみに耐震等級5相当というのは、あくまで一条工務店側が独自で言っていることになります。
日本では耐震等級3がMAXであり、耐震等級5という等級は存在しません。
その点は勘違いしないようにしてください。
【2024年最新】地震に強いハウスメーカー5選のまとめ
今回は『【2024年最新】地震に強いハウスメーカー5選』というテーマでお話をさせていただきました。大手ハウスメーカーの中でも以下の5つのメーカーについては「唯一無二」の地震に強い特徴があります。各社の特徴に関する記事もありますので、ぜひ、今後の家づくりのハウスメーカー選びにおいて参考にしてみてください。
- 積水ハウス
- パナソニックホームズ
- ミサワホーム
- トヨタホーム
- 一条工務店
そしてここまで読んでくださった方への告知です。
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こちらは、かなりクオリティの高いものになっているので、ご活用いただければと思います。
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- どのハウスメーカーがいいのか本当のところを知りたい
- 何から始めればいいのかわからない
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