今回は2026年4月に発売になったミサワホーム「MARGE(マージ)」について解説をします。

ミサワホームのMARGEにはとても感動しました。
ですので、MARGEの何がすごいのか、どこが感動ものなのかということをひたすら語っていきます。
ミサワホームの新商品「MARGE(マージ)」の意味
ミサワホームの新商品「MARGE」の意味ですが、MARGEとはドイツ語で「余白・ゆとり」を意味する言葉です。
ホームページには
“共働きで多忙な毎日をおくる30~40代のファミリーをターゲットに、年々過酷さを増す気候変動や社会的ストレスから離れ、時間とこころに「余白」を生み出す住まいを提案します。住む人に寄り添い、長く愛される家であってほしいという願いを込めたシンプル・イズ・ベストのデザインを実現しました”
と書いてありましたが、この辺の言葉に関しては、近年いろいろなハウスメーカーが言っていることをきれいに言語化した内容になっているなという印象です。
ただ、知らない人からすると「何それ?どういうこと?」という感じだと思うので、簡単に説明をすると、コロナくらいから「余白のある家」という言葉が流行り始めました。
実際にネットやSNSでいろいろなハウスメーカーの施工事例を見ていると、説明欄に「余白のある家」という言葉がものすごく使われています。
「余白のある家とは実際どのような家のことを指すの?」という感じだと思いますが、実際この言葉自体に明確な定義はありません。
とりあえず「余白のある家を建てました」と言っておくのがかっこいいというような風潮があり、半ば言ったものがちになっている状況です。
そしてそんな状況の中で、ミサワホームは今回「余白のある家」という言葉を公式として使いはじめたわけです。
これが「余白のある家」という言葉自体の簡単な変遷です。
「余白のある家」とは?
「じゃあ余白のある家って一体何?ポエム?」と思われる人もいると思いますが、「余白のある家」というのは「リズムが適度な家」ということかなと思います。
余白のある家とない家のイメージ
余白のある家のことを「生活感のない家」と解釈する人がいます。
確かにその解釈も間違っていないと思いますが、少し解像度が雑かとも思います。
というのも、余白のありすぎる家は静かすぎるのです。
例えば、日本家屋はこのようなイメージです。

細かいデザインのことはわからなくても、なんとなくの雰囲気で、この画像からでも静けさは伝わってきます。
間違ってもこの画像を見て、ヘビメタが聞こえてくるという人はいないはずです。
この画像のデザインを音に寄せて表現すると、「ししおどしのようなリズムのあるデザイン」という感じで表現できると思います。

実際にししおどしも、水が溜まったタイミングで「コツン」と音を立てながら元に戻ります。
その適度なリズム感は、日本人だったらなんとなく伝わると思います。
コツン…、コツン…、コツン…というようなししおどしは、そんな独特のリズム感がありますが、そのリズム感は内装のデザインと調和していると思います。
日本の家の内装は、海外と比べると地味でさっ風景気味ではありますが、途中途中に出てくる柱と梁の美しさや、庭の木々の美しさなどがあります。
何もないさっ風景な内装の中にもそういった要所要所で伝わってくる適度な「ししおどしのようなリズム感」それが全体のデザインと溶け合って融合しているというのが、日本家屋のデザインなのかなと思います。
こういったデザインですと侘び寂びを感じやすいですし、普段忙しなく生活している我々からすると、もの静かで、非日常感を感じやすくて、おしゃれに思うと思います。
一方でリアルな目線で見てみると、このデザインは生活しにくいわけです。
収納も何もありません。
現実味がないのです。
一方で、寺は寺でも、海外の大聖堂はこのような内装になっています。

静けさというよりかは、荘厳なオーケストラが聞こえてきそうな印象を受けるはずです。
細かいディテールや全体的なデザインは一旦置いておいたとしても、間違いなく日本家屋と比べるとガチャガチャしていて、言い方が悪いですが、うるさいデザインだと思います。
こちらは「ヘビメタが流れてくるのを想像して」と言われたら、なんとなくイメージもできそうです。
このように比較をしてみると、デザインには特有のリズム感があり、それは我々も感覚的に感じ取っているものなのです。
先ほどもお伝えしましたが、今回のような「余白のある家」は、よく「生活感のない家」と解釈する人がいます。
日本家屋のような余白がありすぎる家というのは静かすぎますし、それでいて生活感が全くありません。
ですので、ああいうデザインをそのまま住宅にもってきてしまうと、現実味のない空間となってしまうのです。
一方で、海外の大聖堂のようなデザインを日本の住宅にもってきてしまうと、それはそれで余白があるどころか、うるさすぎてごちゃごちゃっとしたようなデザインになってしまい、これはまた落ち着かなくなるのです。
適度なリズム感のある家
「適度なリズムっていうのは何なのか?」という疑問を前提に、ミサワホームが新しくリリースしたMARGEの参考画像を見ていきます。

公式ホームページの最初に出てくる内装の画像ですが、なんとなく適度なリズム感になっているのが伝わります。
中央から右半分は少し華やかな印象で、中央から左部分に関しては静かな印象があると思います。
右半分がプラスで左半分がマイナスだとしたら、プラスマイナスゼロでちょうどいい余白を演出している、そのような対比でこの画像をつくったのであれば「すごいな」というのがここから感じ取れます。
リズム感という目線で見ていただくと、今回ミサワホームが発表したMARGEの見方や、それ以外にもSNS上で「余白のある家うんぬん」と言っている人の家が本当に余白のある家になっているのか、それとも言ったものがちの余白系住宅になっているのかがわかってくると思います。
非常に抽象的な概念になると思いますが、リズム感がデザインに影響を及ぼすということだけでも、頭に入れておくと、内装のコーディネートをする時に役立つかと思います。
もう1つ補足をしておくと、自分たち家族にとって心地のいいリズム感と、営業マンや設計士の心地のいいリズム感は違っていたりします。
例えば、和系の住宅が好みで、静かな空間に憧れを抱いている、そういうリズム感、そういう感性をもっている人に対して、ホテルライクや洋風系の住宅を提案するのが得意なんだ、それを信条としているという営業マンや設計士が担当になってしまうと、やはりリズムが合わないので、提案内容に満足できなかったりするわけです。
ですので、このリズムのような概念を理解していただき、自分たちにとって心地のいいリズム感を感じるデザインをつくり上げてもらえればと思います。
ということで、「余白のある家」は、「適度なリズム感のある家」と定義していますというお話でした。
ミサワホームの新商品「MARGE(マージ)」の特徴
ここからさらに深掘りして、MARGEの特徴に触れていきます。
歴史的名作家具が使われている
MARGEの参考画像には、至るところで歴史的名作家具が使われています。
そしてそれを中心にコーディネートが組まれています。
「歴史的名作家具の何がすごいのか?」「どうして昔のものを使う必要があるのか?」この辺をお話しつつ、実際のコーディネートの説明をしていきます。
そもそも「なぜ歴史的名作家具がすごいのか?」「どうして昔のものを使う必要があるのか?」という話ですが、その答えは普遍的であり、全ての原型となっているものだからです。
というのも、全てのものにはオリジナルが存在します。
例えば、フランスの高級ブランドとして知られるエルメスが展開する世界最高峰のハンドバッグに「バーキン」があります。

バッグで言ったら、これが全ての原型になっていることが多く、例えばPRADAの最新バッグでも、バッグの口の部分に「これって意味あるの?」という紐がついています。

これが何の意味があるのかというと、そこまでの機能性はなく、エルメスのバーキンの原型がわかる形跡になっているわけです。
こちらはヴィトンのバッグですが、こちらもバーキン的な要素をはらんでいます。

このような感じで、いろいろと調べたり遡ったりすると、エルメスのバーキンやケリーが全てのバッグの原型となっていることが多いのです。
あと、ジュエリーで言うと、フランスを代表する熟練のジュエリー職人に、ジョルジュ・ランファンという人がいます。
この人が全てのアクセサリーの原型をつくった人とされていて、エルメス、カルティエ、ヴァンクリーフ&アーペル、ティファニー、ブシュロンなど、名だたる有名なハイブランドのジュエリーをOEMのような形でつくって、各ハイブランドに提供していたわけです。
エルメスで有名な「シェーヌ・ダンクル」ですが、ヴィンテージのジュエリーを探すと「シェーヌ・ダンクル型のカルティエ」「シェーヌ・ダンクル型のヴァンクリーフ&アーペル」「シェーヌ・ダンクル型のティファニー」「シェーヌ・ダンクル型のブシュロン」などが普通にあります。

なぜ、どのブランドも形が似たり寄ったりなのかというと、つくっている工房が全て同じで、元をたどると、ジョルジュ・ランファンにたどり着くからです。
このような感じで、服もそうですが、全てのものにはオリジナルが存在します。
家具も同様です。
家具の黄金時代と呼ばれるミッドセンチュリー時代の家具が全ての家具の原点になっていることがほとんどなのです。
その時代時代で、原型となる家具にその時代特有の要素が加えられて、リデザインされたものが、新作家具のような形で毎年ミラノサローネなどで発売されるわけですが、結局巡り巡って「オリジナルが1番だよね」という形になります。
「歴史的名作家具の何がすごいのか?」「どうして昔のものを使う必要があるのか?」という、その答えは実はここにあり、結局いろいろなラーメンを食べたけれど、シンプルな醤油ラーメンが1番となるように、巡り巡ってオリジナルがいいなと思うのです。
そこに原点となるものの凄みがあり、変にトレンドのものを入れるくらいなら、オリジナルを入れた方が普遍的でよかったなと思うのです。
いろいろと追求していくと、結局オリジナルのものに惹かれるのです。
実際に2025年7月にパリのサザビーズオークションにて、エルメスがバーキンをつくるきっかけとなったジェーン・バーキン、その人自身が愛用していた初代バーキンのプロトタイプが約860万ユーロ、日本円にして約14億7千万円で落札されて、ハンドバッグ史上最高額を更新したというニュースありました。

知らない人からすると「なんで中古のバッグごときに14億7千万円も払うの?意味わからん!」という感じだと思います。
しかしそれは、今現在全てのバッグの原型ともいえるバーキンのさらにその上の原型となるバーキンだからこそ、そこまで高い価値になっているのです。
大体ですが、オリジナル中のオリジナル製品は、とんでもない手間がかかっていたり、今では考えられない製法や素材でつくられていたりするのです。
そういうのは現代では再現できなくなってきていて、コストの関係でつくれなかったり、職人技術の問題でロストテクノロジーになっていたり、そういう側面があるのです。
そのため余計に価格が跳ね上がりますし、知っている人からすると、すごく希少に見えるのです。
ミサワホームも、住宅業界で唯一「ミサワバウハウスコレクション」という名の一種のヴィンテージ家具の博物館のようなものをもっています。

これはミサワホームが、家具の原点とは何なのか、普遍的なデザインとは何なのか、その答えが示されているものとして集めているコレクションになるのです。
これまでの話をベースに例えると、ミサワホームがミサワバウハウスコレクションとして所有しているヴィンテージ家具というのは、今現在販売されているバーキンのさらにその先の元となっているジェーン・バーキンのプロトタイプバーキンを所有していますというような意味合いだったり、あとはカルティエ、エルメス、ヴァンクリーフ&アーペル、ティファニー、ブシュロンなど、これらのジュエリーの原点とも言えるジョルジョ・ランファンの作品を所有していたり、それに近い感覚があるという話です。
こういう話を聞くと「ヴィンテージ家具ってすごいんだな、それを所有しているミサワホームってすごいんだな」と思うと思います。
そういったヴィンテージ品、オリジナル品というのは普遍的なデザインなので、いつの時代でも使えるものとなっているわけです。
これが「歴史的名作家具の何がすごいのか?」「どうして昔のものを使う必要があるのか?」という話になります。
適度なリズム感になるデザイン
そしていよいよデザインの中身についてですが、最初の画像の右側に写っている椅子は、マルセル・ブロイヤーという人がつくったチェスカチェアです。

具体的には、マルセル・ブロイヤーが1928年~1929年にデザインしたモダンデザインを代表する名作椅子で、自転車から着想を得た鋼管パイプの片持ち構造、通称「カンチレバー」という構造がこの椅子の特徴となっています。

このくらいの時代の椅子は、とにかく生産しやすく低コストで、それでいて美しいというのを意識してつくられています。
ですので、チェスカチェアも生産しやすいように、金属フレームが1本で繋がっているようなデザインになっていて、かつ構造が剥き出しになっています。
これ以前の椅子は、構造をクッションなどの素材で隠すことがいいとされていたので、チェスカチェアのように構造を見せるつくり方というのは、当時非常に革新的だったのです。
当然構造は剥き出しで最低限のつくり方なので、低コストで量産しやすく、多くの人の手元に届くようなデザインとなっていたわけです。
それでいて、美しいわけです。
そのため、チェスカチェアというのは、今現代においても人気の椅子となっています。
そうはいっても、こういうチェスカチェアのような椅子は、少しとっつきにくい特殊な形状です。
ですので、なんとなく購入するのが怖いのです。
チェスカチェアは低価格でしたが、今現在は大体10万円くらいします。
他の名作椅子に比べれば安いは安いですが、極端に安いわけではありません。
4脚集めたら40万円になるわけです。
そこまでするので、失敗したくないと思われる方も多いと思います。
ここで1つポイントですが、金属系のデザインは、圧を感じるものが多いです。
なんとなく雰囲気でも重たい感じが伝わってきます。
そのような感じで、プレッシャーを感じやすいというのが、金属系のデザインのインテリアなのです。
しかもインテリアコーディネートの基本中の基本として「脚を揃える」ということをしなければなりません。
ですので、チェスカチェアとダイニングテーブルの脚の素材が一緒です。
そうすることで、統一感を出せるのです。
ただこういう金属剥き出し系のデザインの椅子や家具は、統一感を出すために重ねると、結構なプレッシャーになってしまって、さっきのリズムのような話で例えると、今まで無音の空間だったのに、いきなりシンバルでバーンとブッ叩かれたような感覚が起きるのです。
それだけ強烈なプレッシャーを放つのが金属系の家具なので、これらを採用する場合は、空間自体が広めの部屋に置いてあげるというのがポイントになります。
逆にコンパクトな空間に金属剥き出し系のデザインの椅子や家具を置いてしまうと、まあまあな圧になってくるので、あまりおすすめしません。
そんなことを前提に見ていくと、今回のMARGEも、やや広めの空間に金属系の家具が固まって置かれているという構成になっています。

つまりは適当なリズム感になるように、ある程度広い空間に金属系の家具をまとめて配置することで、このように家具が映えるデザインにしているわけです。
このように紐解いて見ていくと「きちんとコーディネートされているな」「ミッドセンチュリー時代の家具、モダンの定義をきちんと理解した上でデザインに落とし込んでいるんだな」というのがわかって、非常にうれしいなと思います。
ドット柄の彩りの絵
ドット柄の彩りの絵についてです。
あれは「バウハウス」と呼ばれるモダンデザインの原型をつくった学校があるのですが、そこが提唱した原型色でつくった絵です。
ミサワホームのマスコットキャラクターのミッフィーの色彩も、バウハウスが提唱した色味を踏襲してつくられています。
バウハウスでは、色はただの装飾ではなくて、感情を動かす道具であり、それは訓練によって習得できるという、そんな思想があったのです。
その中で
- 白(-):虚無、冷たさ、孤独
- 黄色(+):光、希望、明るさ
- グレー(-):無気力、退屈、停滞
- 赤オレンジ(+):活力、温かさ、情熱
- 黒(-):闇、圧迫、不安
- 青(+):静けさ、安心、奥行き

これらを表すとしていました。
それらを表す図をつくって色味について説いていたのです。
この図は
- 左側…内向的、陰的、抑制的な感情
- 右側…外交的、陽的、能動的な感情
を表しているとされています。
こういった理論理屈があった上での、あのドット柄の絵なのです。
ですので、バウハウスの色味や柄は、今もなお、私たちに視覚は感情を動かすという基本的なことを教えてくれる重要なものとなっているのです。
そういう意味合いが込められたものが、室内に飾ってあるのです。
このようなことは説明されないとわからないと思いますが、いいチョイスだなと思います。
ミサワホームの新商品「MARGE(マージ)」の内装
今回の新商品MARGEですが、Cool Modern以外にも
- Urban Chic
- Nordic or Nothing
- ROUGH MIX
これらのテイストが用意されています。
Urban Chic
まずはUrban Chicです。

言い換えるなら、茶色味がかったジャパンディーという感じだと思います。
参考パースの家具は、おそらくリッツウェルの家具を入れています。
リッツウェルは、日本産の高級家具ブランドで、ミッドセンチュリー時代の家具をベースに、日本の技術、日本のデザインを組み込んで家具づくりをしているというメーカーさんです。
そういうメーカーさんの背景を考えると、今回のMARGEの「Urban Chic」にはぴったりの家具メーカーさんになるのではないかと思います。
ただリッツウェル自体、北欧系の家具のリデザイン品が多いというのもあり「茶色味がかったジャパンディー」という表現をさせていただきました。
リッツウェルさんの家具は、非常に品質が高いのでおすすめなのですが、とにかく高いです。
椅子1脚30~40万しますし、テーブルも100万を普通に超えてきます。
ソファーに関しても、小さいブロックの塊で100万しますし、あの大きな塊をつくると、2、300万平気でいくので、超高級家具屋さんの家具が入っている参考画像だと思った方がいいかもしれません。
Nordic or Nothing
続いてNordic or Nothingです。

これは誰が見てもわかると思いますが、北欧デザインです。
北欧家具というと、多くの方が「北欧ってモダンなの?」と言うのですが、北欧家具もモダンに該当します。
そもそもインテリアのデザインは本来「クラシック」と「モダン」の2種類しか存在しません。
巷でよく聞く「ホテルライク」や「ナチュラルモダン」などは、便宜上そのような呼び方をした方がわかりやすいということで一般に広がっているデザインカテゴリになります。
ですので、本来は「ホテルライク」や「ナチュラルモダン」は存在しないのです。
ホテルライクもナチュラルモダンもモダンなのです。
正式なデザインカテゴリではありません。
「じゃあなんで北欧家具はモダンなの?クラシックじゃないの?」という話があると思います。
この辺の説明をすると、北欧、具体的にはデンマークですが、デンマークはバウハウスがあったドイツのすぐ近くに位置している国だったので、バウハウスの動きがデンマークにも伝わってきたわけです。

この時産業革命の影響もあって、ゼロから今までのデザインを見直そうとしたのが、バウハウスを筆頭とするモダニズムで、「いやいや、そんなことしなくても昔の家具をリデザインして、モダンに再解釈すればいいじゃん」と考えたのが、コーア・クリントという人になります。
そしてそのコーア・クリントを筆頭としてつくられたのが、今現在日本でも流行している北欧家具になるわけです。
例えばハンス・J・ウェグナーの「Yチェア」は、中国椅子のリデザイン品ですし、

ボーエ・モーエンセンの「J39」は、アメリカンクラシックのリデザイン品です。

ここでも原型となるものというのがあり、それをベースに新たなデザインにされたという話が出てくるわけです。
特に北欧家具の場合、原型となる家具をリデザインする時に、地域性というのが足されていて、北欧でよく取れるバーチ材が使われているので、全体的に白っぽかったり、なるべく室内空間を圧迫しないようにという工夫で、家具の脚が外側に向いていたりします。
昔の家具をリデザインしつつ、北欧という地域の特性を混ぜ込んだ「ヴァナキュラーモダン」というのが、北欧家具の真の正体となります。
これは、北欧家具を購入する上で絶対に知っておいた方がいい前知識なので、これから家づくりをされる方、あるいは北欧家具を買おうかと思っている方は、必ず覚えておいてください。
MARGEの中でも北欧家具で構成されているのが「Nordic or Nothing」というテイストです。
ROUGH MIX
最後に「ROUGH MIX」についてです。

これは言い換えると、アメリカンモダンをベースにした「ごちゃ混ぜスタイル」です。
もっと端的に言えば「Vitraスタイル」かと思います。
こういう表現をすると非常に言い方がよくないような気もしますが、ミックスというワードが入っているだけあって、いろいろな国の家具がごちゃ混ぜに入っているのです。
というのも例えば、この画像の奥のマッサージチェアのような椅子は、20世紀のミッドセンチュリー時代を代表するアメリカ合衆国出身のデザイナー、チャールズ&レイ・イームズの「イームズラウンジチェア」です。

手前の黄色い椅子は、20世紀のアメリカにおけるミッドセンチュリーモダンを象徴する極めて重要なデザイナーであり、建築家でもあるジョージ・ネルソンの「ココナッツチェア」、

照明に関しても同じくジョージ・ネルソンの「アップルペンダントライト」、

左奥のラウンジソファは、フランスのジャン・プルーヴェの「フォトゥイユ ド サロン」、

真ん中のセンターテーブルは、日本のイサムノグチのテーブルです。

このように羅列してみるとわかりますが、いろいろな国の有名家具がごちゃごちゃに入っています。
ただアメリカを感じさせる割合が多いので、アメリカンモダンをベースにしたごちゃ混ぜスタイルという話をしたのです。
これらの家具は、有名な家具屋の「ヴィトラ」で、リプロダクト品として販売されています。
もっとわかりやすくまとめると、「ヴィトラスタイル」となるわけです。
このスタイルは、かなり賛否両論分かれるスタイルです。
ということで、ミサワホームの新商品「MARGE」について、最初に説明した「Cool Modern」以外の、Urban Chic、Nordic or Nothing、ROUGH MIX、これら3つのテイストの簡単な見方、この件の説明でした。
このように、1つ1つ紐解いて見ていくと、今回のミサワホームの新商品は非常に魅力的なデザインとなっています。
ミサワホームの新商品「MARGE(マージ)」に合わせる家具
ここまでいろいろな説明をさせていただきましたが、「なんだ、結局家具の話じゃん、結局高級家具を入れないとこれらのテイストに仕上げられないんでしょ」と思う人もいるかもしれませんが、世の中には、ファストファッションならぬ「ファストインテリア」というものが存在します。
具体的には「ZARA HOME」などは、最強だと思います。
アイテムのチョイス次第では、これまで紹介してきたMARGEのテイストに寄せられるかなと思いますし、価格もそこまで高くありません。
あとは「Nordic or Nothing」のテイストに関しては、「IKEA」でもある程度再現できるかと思います。
ですので「どうせ高いんでしょ」と思わずに、前向きにインテリアのテイストをまとめられるよう、挑戦していただきたいなと思います。
あとは、お金に余裕のある方限定ではありますが、直近のミラノサローネのトレンドでも「ミッドセンチュリーの家具の再解釈」がトレンドに入ってきています。
それを考えると、ミサワホームのMARGEは、トレンドにマッチしているので、富裕層の方は積極的にミサワホームの新商品を検討してみてもいいかもしれません。
ミサワホームと世界ナンバーワン家具ブランドの「Poliform」との組み合わせ、これは見てみたいなと思います。
ミサワホームの新商品「MARGE(マージ)」を徹底解説のまとめ
今回は、ミサワホームの新商品「MARGE」について解説をしました。
きちんと知っている人でないと理解できない新商品でしたが、その分他のハウスメーカーさんが真似できないものになっていますし、いろいろと知識を語ることができれば、ミサワホームのこの商品は最強だと思います。
ミサワホームは、空調系は少し弱いですが、断熱や気密、換気面に関しては非常に優秀です。
よかったらミサワホームを検討してみてください。
最後に告知です。
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