この記事はメグリエ運営事務局によって作成しました。
「積水ハウスの基礎は本当に強度が高い?」「他のハウスメーカーと比べて何が違う?」家づくりを検討していると、こうした疑問を持つ方は多いのではないでしょうか?
基礎はいつも見えている部分ではないからこそ、いざ比較しようとすると「何を見ればいいのか分からない」と感じやすいポイントです。ホームページに載っている基礎の大きさや配筋の数を見比べてみても、実はそれだけでは強さを判断できません。
そこで今回は、積水ハウスの基礎の強さや構造の特徴、耐震性・耐久性との関係について詳しく解説します。
▼この記事のポイント
- 積水ハウスの基礎の大きさや配筋の数を比較しても、基礎の強さは判断できない
- 積水ハウスは設計基準強度24ニュートンを基準に、独自の耐久技術を組み合わせている
- 基礎単体の強さよりも、建物全体で耐震等級3を取得できているかどうかが重要
積水ハウスの基礎は「大きさ・配筋」だけでは判断できない

積水ハウスの基礎が強いかどうかを知りたいとき、多くの方はホームページに載っている基礎の大きさや配筋の数、鉄筋の太さを他社と見比べようとします。
しかし結論からいえば、これらの数値をいくら比較しても、基礎の強さは判断できません。なぜなら、基礎の形状や配筋は、建物ごとの構造計算によって個別に決まるからです。
耐震等級3を取得するには1棟ずつ構造計算を行う必要があり、その結果として必要な基礎の仕様が導き出されます。地盤調査の結果(地耐力)や建物の重量・階数、屋根の形状、間取りによる荷重バランスなどが違えば、同じ積水ハウスの商品であっても基礎の仕様は変わってきます。
つまり、ホームページに掲載されている基礎の数値は、あくまで一例にすぎません。家ごとに個別計算される以上、その数値だけを並べて「どちらの基礎が強いか」を比べること自体に、ほとんど意味がないのです。
では、積水ハウスの基礎を見るうえで本当に確認すべきポイントはどこなのか。次の3点に絞られます。
- 設計基準強度
- 耐久性を高めるための独自技術
- 建物全体で耐震等級3を取得できているか
ここからは、この3点について、積水ハウスがどのような基礎をつくっているのかを順に解説します。
設計基準強度は一般的な水準の「24N/mm²」
積水ハウスの基礎の設計基準強度は24N/mm²です。これは住宅の基礎としては一般的な水準で、数値だけを見れば特別に高いわけではありません。一般的に、この強度であればおおよそ65年の耐久性を持つ基礎になるとされています。
なお、コンクリートの強度はあくまで設計上の基準値です。実際の施工現場では打設時期の気温に応じて「温度補正」が行われることがあり、現場によっては24N/mm²より高い強度で施工されるケースもあります。
また、コンクリートの耐久性は「計画供用期間」という考え方で「短期」「標準」「長期」「超長期」に区分されています。24N/mm²はこのうち「標準」に対応する強度で、積水ハウスはこの基準を採用しています。
したがって、24N/mm²という数値そのものは突出して高いわけではありませんが、最低限の基準をクリアしているだけでなく、一定の耐久性区分を満たす強度はしっかり確保しているといえます。そして積水ハウスの基礎の本当の強みは、この標準的な設計基準強度に、独自の耐久技術を組み合わせている点にあります。
積水ハウスが基礎の耐久性を高める独自技術
設計基準強度の数値自体は標準的ですが、積水ハウスは基礎の耐久性をさらに高めるため、独自の技術を組み合わせています。代表的なのが、基礎を一度に作り上げる「一体打ち連続布基礎(基礎一体打設)」と、コンクリートの劣化を抑える「基礎高耐久化シート」です。
一体打ち連続布基礎(基礎一体打設)
積水ハウスは、地盤への負担が比較的少ない「布基礎」をベースに、高強度な基礎設計と高精度な施工を組み合わせた「一体打ち連続布基礎」を採用しています。
通常、基礎は底の部分(ベース)と立ち上がりの部分を2回に分けて施工する「二度打ち」が用いられることがあります。しかし、後から接合する形になるため、コンクリート同士は完全には密着しません。基礎は地震の揺れをまともに受ける部分でもあり、この継ぎ目が弱点になりやすいのです。
一体打ちであれば継ぎ目ができず、地震時の弱点となる部分を減らせるという明確なメリットがあります。

具体的な割合でいうと、敷地全体のうちおおよそ96〜97%が一体打ちで施工されており、残りの数%は地盤や敷地形状の影響で底面と立ち上がりを分けて施工する形になっているとされています。
つまり、100%が一体打ちになるわけではありません。敷地の条件によっては一体打ちができないケースもあり、地域や商品、設計内容によって工法が異なる場合があるため、検討している土地での施工方法は担当者に確認しておくと安心です。
基礎高耐久化シートで中性化と鉄筋の腐食を防ぐ
コンクリートは、空気中の二酸化炭素が内部に侵入することで、年に約0.2mmずつ「中性化」が進むとされています。中性化が進むと、本来コンクリートに保護されている内部の鉄筋が腐食しやすくなり、基礎の強度そのものが少しずつ失われていきます。
積水ハウスは、基礎の表面に「基礎高耐久化シート」と呼ばれる養生シートを貼り付けることで、この中性化の進行を抑えています。コンクリート内部の水分を保持しながら劣化要因の侵入を防ぐことで、基礎本来の強度を長期間維持しやすくしているのが特徴です。

このシートは2015年から採用されている技術で、ポリオレフィンを基材とした粘着剤付きの養生シートが使われています。基礎の内側を覆うことで組織が緻密化し、強度や耐久性が高まるとされています。
基礎は完成後に目視で確認しにくく、地中に埋まっている部分も多いため、いったん鉄筋の腐食が進むと表面的な補修では対応できず、大掛かりな工事が必要になることもあります。
不具合が表面化した時点では、内部の劣化がかなり進んでいるケースも少なくありません。だからこそ、問題が起きる前に中性化と鉄筋の腐食を抑えるこのシートの役割は大きいといえます。
なお、基礎高耐久化シートは、2025年1月に第三者機関による「建設材料技術性能証明」(GBRC材料証明 第24-03号)を取得しており、乾燥収縮によるひび割れの抑制効果や中性化抑制効果が公的にも認められています。独自技術は効果が分かりにくいものですが、外部機関の証明がある点は、性能を判断するうえで一つの安心材料になるでしょう。
これらの工夫を組み合わせることで、設計基準強度自体は標準的でありながら、65年以上の耐久性を目指した基礎づくりが行われているのです。
ただし、どれだけ技術で耐久性を高めても、住宅は年月とともに少しずつ変化します。長く性能を保つには、引き渡し後の定期的な点検も併せて行っていくことが欠かせません。
最終的に重要なのは「建物全体で耐震等級3」
ここまで見てきた設計基準強度や独自技術は、いずれも基礎という「部分」の話にすぎません。しかし、地震に強い家かどうかを最終的に決めるのは、基礎単体の優秀さではなく、建物全体としての構造性能です。
その指標としてもっとも分かりやすく、確認すべきなのが「耐震等級3を取得できているか」という点です。ここでは、なぜ基礎だけで耐震性・耐久性が決まらないのか、そして耐震等級3が最優先のチェックポイントになる理由を解説します。
基礎だけで耐震性・耐久性は決まらない
ここまで基礎そのものの強度や耐久技術について解説しましたが、「この基礎は優れているから家全体も安心」と判断するのは早計です。基礎はあくまで建物を支える要素の一つであり、柱や梁、接合部を含めた建物全体のバランスが取れていて初めて、本来の耐震性能や耐久性が発揮されます。
たとえば、基礎自体がどれだけ頑丈でも、土台と柱、柱と梁をつなぐ接合部の強度が不十分であれば、地震時にはその部分から損傷が広がってしまいます。基礎・躯体・接合部のそれぞれがバランスよく設計されていることが、結果として建物全体の耐震性につながるのです。
そのため、基礎単体のスペックだけを切り取って優劣を判断するのではなく、その家が構造計算に基づいて「耐震等級3を取得できる設計になっているか」を確認することが何より大切です。積水ハウスは、構造計算によって耐震等級3を取得できる設計を行っています。
耐震等級3が最優先のチェックポイントである理由
耐震等級3は、建築基準法で求められる基準の1.5倍の地震力に耐えられるとされる、住宅性能表示制度の最高等級です。大規模な地震が起きても軽微な補修程度で住み続けられる可能性が高いとされ、災害時の安心に直結する指標といえます。
耐震等級は1〜3の3段階に分かれており、等級1は建築基準法と同程度、等級2は学校など避難所として使われる建物と同程度、等級3は消防署や警察署など防災の拠点となる建物と同程度の強さが基準とされています。等級が上がるほど、地震後の損傷リスクは下がります。

そして最も押さえておきたいのは、基礎の設計基準強度や独自の耐久技術は「あくまで補助的なもの」だという点です。鉄骨造の制震装置も、木造の特殊な接合技術も、地震に強い家をつくるための一つの手段にすぎません。
どのハウスメーカー・どの工法であっても、最終的に耐震等級3が取得できていれば、性能面で大きな差は出ないのです。基礎の数値や個別の技術の優劣にこだわるよりも、まず「その家が耐震等級3を取得できているか」を確認する。これが、最も優先度の高いチェックポイントになります。
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積水ハウスの基礎に関するよくある質問

最後に、積水ハウスの基礎についてよく寄せられる質問をまとめました。
積水ハウスの基礎は他社より優れている?
積水ハウスの基礎が他社より一概に優れているとは言い切れません。ハウスメーカーごとに基礎の設計思想が異なり、基礎の厚みや配筋量だけでは正確な比較ができないためです。
比較する際は、設計基準強度や耐震等級、構造計算がきちんと行われているかどうかを確認することが重要です。その前提のうえで見ると、積水ハウスは設計基準強度こそ一般的な水準ですが、基礎高耐久化シートや一体打設といった独自の工夫によって耐久性を高めている点は、評価できる特徴だといえるでしょう。
そもそも基礎にはどのような種類がある?
住宅の基礎には、主に「布基礎」と「ベタ基礎」の2種類があります。
布基礎は建物の柱や壁の下に帯状にコンクリートを配置する工法で、使用するコンクリート量を抑えやすい一方、ベタ基礎は床下全体にコンクリートを敷くため、地震の揺れに強く防蟻性能も高めやすいとされています。
積水ハウスが採用している「一体打ち連続布基礎」は、布基礎をベースに高強度な基礎設計と高精度な施工を組み合わせたもので、一般的な布基礎よりも継ぎ目の少ない構造になっていることが特徴です。
どちらの基礎が適しているかは、地盤の状況や建物の構造、商品によって異なります。そのため、検討中のハウスメーカーがどの基礎を採用しているか確認しておくとよいでしょう。
まとめ
積水ハウスの基礎は、設計基準強度24N/mm²という一般的な水準を採用しつつ、基礎高耐久化シートや一体打設といった独自技術によって、65年以上の耐久性を目指した設計がされています。
基礎の大きさや配筋の数だけを並べて他社と比較しても、基礎の本当の強さは判断できません。確認すべきは、設計基準強度と耐久性を高める工夫、そして建物全体として耐震等級3を取得できているかどうかです。
積水ハウスはこの3つの観点において、しっかりとした基礎づくりを行っているハウスメーカーといえるでしょう。
基礎はあくまで建物全体の一部分にすぎません。基礎の仕様だけにとらわれず、構造計算の有無や耐震等級など、建物全体の耐久性・耐震性を踏まえたうえで他社と比較検討していくことが大切です。
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家づくりの中でも、性能面は慎重になるべきポイントです。また、専門的な部分も多いために安易に「営業担当者がこう言っているから」と判断せず、自らも知識を身につけて色々と質問することが大切です。
特に積水ハウスは高品質なハウスメーカーですが、カスタマイズ性が高く、施主自身の知識も問われます。担当者に任せきりよりも、積極的に勉強して関わる方が良い家づくりができるので覚えておくと良いです。
これから先長く住み続ける家だからこそ、後悔のないように事前に勉強しておくようにしましょう。